認知症患者と手をとりあう

 

この先、日本は世界中で例を見ないほどの超高齢化社会を迎えます。2025年には全人口の4人に1人が75歳以上の後期高齢者で占めるといいますから驚きです。

 

高齢者が増えると介護や福祉の仕事に従事する人も増えます。それに伴い介護職員初任者研修、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員などの新たな資格も誕生しました。

 

実は、介護や福祉に関する資格って、取得するのも更新して維持するのも意外とお金がかかったりします。

 

今回は、認知症ケア専門士という民間資格について紹介します。

 

関連ページ:認知症ケア専門士とは | 本当に役立つ資格、全く役立たない資格

 

福祉に関する資格は、取得も更新も意外とお金がかかる

 

とかくこの業界は低賃金が話題になります。重労働のワリには給与が安く、辞める人が多いのは周知の事実です。

 

介護や福祉関係の資格については、取得する費用もきっと安いんだろと勝手に思い込んでいたんですけど、まったく逆でした。

 

認知症ケア専門士とは、法律の根拠がない民間の検定試験

 

認知症ケア専門士とは日本認知症ケア学会が試験を主催する民間の検定試験です。

 

この資格、受験要件が厳しくて過去10年のうちに3年以上は認知症ケアの実務経験が必要です。専門性が高く初心者は受験できません。

 

この資格は、取得するのもその後の資格更新もお金がかかります。

 

もちろんこの資格が無駄だとか、全く役に立たないと言ってるワケではないので誤解のないように・・・

 

民間資格なので施設側にとってはメリットが少ない

 

認知症ケア専門士は民間資格です。もちろん独占業務もありませんし、事業所に必ず1名以上いなければならないような必置資格でもありません。

 

有資格者の配置は義務付けられていないので加算(補助金)の対象にもなりません。

 

つまり、介護施設・老人施設にとっては、認知症ケア専門士はいてもいなくても構わない存在です。あくまでも自己啓発のための検定試験という位置づけです。

 

受験の手引き(願書)にまずは1,000円払う!

 

まずは試験を受けるには日本認知症ケア学会から願書を取り寄せなければなりません。

 

この願書(受験の手引き)をもらうために1,000円が必要です(2019年7月現在の金額です、以下同じ)。

 

返信用の切手だけじゃダメなんですね。しかも1,000円ですよ!願書に1,000円ですよ!

 

現物は見たことありませんが、カラーでページ数の多い見事な冊子なのかもしれませんね。振込用紙1枚だったらかなりガッカリですけど。

 

テキストは日本認知症ケア学会から公式テキストが出版されていますが、標準テキスト5冊を全部そろえると10,000円以上します。まぁテキストは良心的な範囲です。

 

筆記試験と面接で20,000円+登録料で15,000円

 

そして、試験です。1次試験を突破するには4分野(教科)に合格しなければなりません。

 

1分野につき3,000円ですから4分野で12,000円が必要です。

 

さらに2次試験の受験料が8,000円。どんどん増えていきますが、これだけでは収まりません。

 

合格したら今度は登録料で15,000円が必要になります。登録料とは、日本認知症ケア学会に名前を登録することです。

 

登録料って国家資格ではよくあります。登録料を払って国(省庁)に登録することで法律の裏付けを得るのが目的です。

 

たかだか民間の資格で登録料って一体何?って気はします。

 

しかし、最近は合格しても登録料が必要な民間資格って増えてますね。

 

5年毎に更新料、講座の受講も必要になる

 

実は合格しても5年ごとに資格更新が必要です。

 

一度資格を取得したらその後5年間で日本認知症ケア学会が主催する講座や認定する他の団体が開催する講座に参加して30単位以上を取得する必要があります。

 

もちろん講座は基本は有料です。マレに無料の講座もあるようです。調べていると参加費17,000円かかる講座もありました。

 

講座については時間をかけて調べましたが参加費が載った講座一覧のような資料は見当たりませんでした。

 

そして、更新料も10,000円必要です。まぁ5年に一度ですから諦めがつく金額ではありますけど。

 

「常に新たな知識・技能の修得を資格維持の要件としているため、更新制の資格となる」と学会は説明しています。

 

資格更新の条件も厳しいですね。

 

それだけの価値のある資格であることを祈っています。

 

介護に関する入門資格として介護職員初任者研修がありますが、有効期限はありません。

 

同じく国家資格である介護福祉士も、一度登録すれば無期限で資格が与えられます。介護福祉士も同じです。更新の度に出費は要りません。

 

一方、サービス介助士という民間の介助(介護的な意味)に関する資格がありますが、こちらも受験する際の受講費用が41,040円で3年ごとに更新料2,160円が必要になります。

 

関連ページ:サービス介助士とは | 本当に役立つ資格、全く役立たない資格

 

民間の資格は、取得するにも維持するにもお金が必要になります。国家資格は優秀な人材を確保するという明確な目的がありますが、民間資格はまずは利益確保という面は否定できません。当然収入は試験の実施団体の存続に関わってきます。

 

更新の費用が主催者団体の利益確保の一番の目的でなけらばいいんですけど。

 

それだけ取得すれば意味のある資格であることを祈っています。

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