資格商法の具体例|よくある4種類の集金パターン

頭を抱えて激しく悩む女性

最近の「資格商法」と言われる民間資格の集金パターンは実にやり方が巧妙です。

そのため、現代版資格商法とも呼ばれています。

2024年現在で言うと、「医療事務」や「心理カウンセラー」といった民間資格の中にこういった資格商法が多く見受けられます。

※もちろん全てが資格商法だとは言ってません。

かつて資格商法と言えば、50~100万円近くするような高額な教材費を無理やり購入させるパターンが主流でした。

しかし、現在は違います。

マスコミ(テレビCM)やネットを使って受講生を集め、3~8万円程度(あるいはそれ以上)の通信講座を受講させる手口です。

「騙された」という被害者意識をあまり感じさせない程度の金額を広く集める手法が中心です。

資格商法の代表的な集金システム・集金手法・集金パターンを紹介しますので、みなさん注意してください。

騙されないように気をつけましょう。

目次

これが資格商法の巧みな集金システムだ!

世の中に出回っている民間資格の集金システムはだいたい以下のパターンに当てはまります。

  • 指定講座の受講が条件
  • 複数「級」設定、何度も受験させる
  • 入会金・登録料・更新料でお金を集める
  • 年会費・月会費で継続してお金を集める

そして最近はこれらの複合タイプが増えています。最も悪質なパターンです。

民間資格だけではなく、一部の技能検定にも当てはまります。もはや官民あげて世の中に資格商法が蔓延しています。

では、詳細について説明します。

「指定講座の受講が条件」の資格商法

医療事務・調剤薬局事務・介護事務といった民間資格でよく見られる集金システムです。

多くの場合、指定の通信講座や数日間のスクーリング受講が条件になっています。

医療事務の検定試験に興味を持って本屋さんで書籍を探してみると、実は受験用の参考書やテキストはほとんど市販されていません。

不思議ですよね?

それは、通信講座や通学講座がセットになっているからです。

つまり、講座の受講が条件になっていて、それで運営する会社が儲かる仕組みなんです。

例えば医療事務や調剤薬局事務の通信講座であれば50,000円前後、心理カウンセラーの通信講座であれば30,000~80,000円ほどです。

中には15万円以上や50万円近くする講座もあります。

キャリアコンサルタント、日本語教師420時間コースなどもこれに当てはまります。金額に幅はありますが、50万円ほどします。

指定講座の受講が条件になっている民間資格って、本当にそれほどの価値があるのでしょうか?

もちろん全てが資格商法とは言いませんが、通信講座を申し込む前に今一度じっくりと考えてください。

難関な国家資格の多くは受験制限などありません。学歴は関係ありません。テキストや問題集は書店に売っています。

数日間のスクーリングで取得できる程度の民間資格などバカバカしくて取得する意味などありません。

「複数級設定、何度も受験させて受験料を集金」する資格商法

民間資格に多くあるのが、3級、2級、1級と分かれていて、何度も受験させてその都度受験料を集める集金システムです。

民間資格によっては名称も様々です。レベル1、レベル2・・・あるいは上位へ進むとプロフェッショナルコースなどと称しています。

一番入門となる「級」はとても簡単で、誰でも少しの勉強で合格できます。

そこでちょっとした達成感を味わってもらったら、さらに次の級へと挑戦させ、受験料をその都度集めます。

簿記検定くらいの受験料ならまだ良心的です。中には各級で10,000円以上する受験料も珍しくありません。

最も上位の級へ進むと何回受験料を搾取されるのか・・・考えるとバカバカしくなるはずです。

「入会金・登録料・更新料」でお金を集める資格商法

民間資格の中には、試験合格後に下記のような「入会金」「登録料」「認定料」を請求されるものが多くあります。

入会金10,000円!

資格登録認定料:10,450円(税込)!

入会金を払った後はだいたい想像できますよね。一度入ってしまえば、もちろん毎年会費を請求されます。

登録料、認定料・・・これは何かというと「資格名称を名乗ってもいいですよ」「名刺などに印刷して商標を利用していいですよ」という程度のモノです。

そもそも合格すればそれで終わりのはずですが、わざわざ登録料だの認定料だのってヘンですよね。

国家資格の場合、多くは試験合格後にこういった「登録費用」が発生しますが、それは法律に基づいた独占業務があるからです。

登録することで法律に基づいた独占的な地位を与えられます。

しかし、法的な根拠などほぼない民間資格(法的には商標権くらい)にはこういった登録料って意味がないです。

実態は備え付けの名簿に入力して、IDカードを発行する程度の作業にすぎません。

IDカードといっても所詮民間の団体が発行するカードです。公的な効力はないので身分証にはなりません。

合格後に登録料が必要となる民間資格など、考えてみればバカバカしくなるはずです。

「年会費・月会費」で継続してお金を集める資格商法

継続してお金が入るビジネスって実は一番オイシイんです!

代表例は生命保険です。定期的にお金が確実に入ってくれば営業努力も少なくて済みます。新規の顧客を毎月加入させれば、ほぼ確実に月々の利益は上乗せされていきます。

資格商法も同じです。

指定講座を受講する必要もなく、受験料も安く済んで合格証ももらえて意外と安く済んだ・・・これが実は落とし穴が待っています。

さきほどの「登録料」「認定料」であれば一回こっきりで終わります。せっかく引っかかったカモです。できるだけ搾取したいですよね。

そこで、継続してお金を集める仕組みとして搾取されるのが年会費や月会費です。

そうです。合格して登録して、その後毎月・毎年と資格の更新料を請求されます。

中には、更新の度に指定講座を受講させる民間資格もあります。

国家資格の中には、一度合格すれば永久に更新の必要もないものもあります。

たかだか民間資格で、毎年の更新料ってバカバカしいですよね。ほとんど意味ないものばかりです。

一番悪質なのはいろいろ理由をつけてお金を無心する複合タイプ

パソコンを前にして考え込む女性

ここまで説明すれば、勘の良い読者の方はお気付きでしょう!

そうです、複合的に搾取する民間資格が実は多いんです。

指定講座を受講させて、受験料も高額、合格後は登録料やら入会金やらを搾取されて、その後は毎年のように更新料を取られる!

ここまでやると悪質な資格商法ですね。でも、事実そんな民間資格は珍しくないんです。

みなさんあまり気付いてないだけでたくさんあります。

ここで民間資格を例に上げるとクレームなどが来てメンドーなので止めておきますけど・・・

数日の講習だけで取得できる国家資格の方が何倍もマシ

指定の通信教育受講が条件となっている民間資格が増えていますが、そういった民間資格など取得しても就職や転職が有利にならないどころか、私生活でも役に立ちません。

はっきり言ってお金と時間の無駄です。やらない方がいいです。

例えば、講習受講だけで資格を取得したいのであれば国家資格にしてください。3日ほどの講習で合格できる国家資格が30以上世の中にはあります。

関連ページ:講習のみで簡単に取得できる国家資格一覧

もちろん国家資格ですから、履歴書に堂々と書けます。

くだらない民間資格とは比べ物にならないほど価値があります。

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