Fラン大学と専門学校どっちがいい?もちろんFランです

Fラン大学のイメージ

高校卒業後、専門学校へ進もうか、あるいはFランでもいいから大学へ進もうか・・・

どっちがいい?

そう迷っている高校生も少なくないと思います。

明確に目指す国家資格などがなければ、例えFランでも断然大学進学がおすすめです。

何かに応募する際に受験資格や応募要項の中には「大卒」が条件になっているケースが多くあります。

人生の岐路で選択肢が制限され、「大学へ行けばよかった」となっては遅いです。

実力主義の社会とはいえ、やはり日本も世界も学歴を重視します。

就職後長きにわたって賃金に差がつくケースも少なくありません。

高卒扱いとなる専門学校は、採用する企業側としては「誰でも無試験で入学できる塾」というイメージです。

つまり「勉強しない子」が行く学校です。

専門学校か大学かで迷っているのであれば、可能な限り大学へ行ってください。

目次

学歴によって様々な格差が生じる

身振りを交えながら話しあうビジネスマンたち

求人を見ると「大卒以上」となっている企業が多い

ハローワークやリクナビなどの求人情報を見ると、「大卒以上」が採用条件になっている企業が全体の半数以上を占めます。

専門学校卒ではその求人に応募すらできません。学歴フィルターのようなモノが明確に存在します。

大手企業の採用実績を見ると、専門学校卒はほとんど載っていません。過去に専門学校卒を採用したことがないということです。

仮に「大卒資格がとれる専門学校」だったとしても、現実的には専門学校卒は高卒とほぼ同じ扱いです。

大学卒は大手企業にとっては義務教育みたいなものだからです。

就職や転職に関しては専門学校卒と比べて大卒は圧倒的に有利です。

海外では日本以上に学歴を重視する

日本はまだ学歴による格差は少ない方です。

海外へ目を向けるとさらに学歴による格差は顕著です。

例えば、日本人が国際的な資格をとりたいと思っても、条件が「大卒以上、あるいは業界経験10年以上」みたいなものが結構あります。

海外では大卒が条件となっている国家資格(USCPAなど)は普通にあります

海外で働きたいと思っても大卒が条件になっている長期滞在ビザは多く、専門学校卒(高卒)じゃ就労ビザを取得できません

例えば、日本国内で日本語教師の資格を取得しても、東南アジア、米国、欧州などほぼ全ての国は大卒じゃないと就労ビザが取得できず海外では働けません。

やりたいことがあっても学歴が障壁となって諦めなければならないこともあるということです。

賃金・年収・給与は大きな差が生じる

大卒と専門学校卒とでは収入に大きな差が生じます。これは厚生労働省の統計結果からも明らかです。

参照:学歴別にみた賃金(令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況 | 厚生労働省)

男女合計では、高校:271.5千円、専門学校卒:288.4千円、高専・短大卒289.2千円、大学卒359.5千円、大学院卒454.1千円となっていますから、専門学校卒と大卒では年収で70万円ほどの差があります

※専門学校卒は高卒よりも年収で20万円ほど高いようです。

専門学校卒の方が大卒よりも後々給料が多くなるということはまずありません。

大卒と専門学校卒では平均の生涯賃金も数千万円から1億円くらい違うと言われています。

就職や転職が有利というだけではなく、給料・生涯賃金という面でもやはり大学へ進学するのがおすすめです。

大企業であれば入社時に学歴による選別を行う

笑顔で並んで歩く4人の大学生

専門学校卒でも、マレに誰でも知っているような大手企業に就職する人もいます。確かにゼロではありません。

しかし、注意してほしいのは、大手になればなるほど採用時に学生を選別しているということです。

最も一般期な分け方として「総合職」と「一般職」という違いがあります。

他にも、「本社採用」と「地方採用」という違いもあります。

「総合職」と「一般職」では業務内容に大きな違いがあります。

簡単に言うと、「総合職」は責任が重い仕事や判断力が求められる仕事に携わることが多い将来の管理職候補です。

「一般職」は事務作業や顧客応対などの定型業務が中心となっている一般的な仕事という違いです。

もちろん、大学卒なら誰でも総合職として就職できるとは限りません。

Fラン大学卒なら一般職として就職する可能性もあります。

ただ、Fラン大学卒も大卒に違いはないので、大卒枠の求人には制限なしで就職活動に臨めます。

学歴だけで当初より可能性がゼロということがありません。

総合職として入社しても、その後の実績で総合職から脱落・・・なんてこともありますけど、一般職から総合職へ這い上がるケースはマレです。

専門学校卒は大企業に就職できたとしても一般職

給与や昇給、キャリアアップの面でも総合職と一般職では大きな違いがあり、一般的には総合職のほうが給与も多くなる傾向があります。

これが先程の「学歴別にみた賃金(令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況 | 厚生労働省)」の根拠です。

専門学校卒であれば大手企業へ就職できたとしても「一般職」である可能性が高いということです。

就職実績の数字の通り誰でも専門学校を卒業すれば大手企業に総合職で入れると思ったら大きな間違いです。

当初より「総合職は大卒以上、一般職は短大・専門学校卒以上」という応募条件となっている企業なども珍しくありません。

そういう企業では、例えば男性が事務の仕事に就くには、大学を出て事務系総合職として採用されなければなりません。

あるいは「専門学校卒=大卒」とみなしている企業を探すしかありませんが、そういった企業はほぼ存在しません。

さらに申し上げますと、近年は定型的な業務は派遣社員やアルバイト・契約社員等の非正規雇用に任せたり外部委託するケースが増え、一般職の採用枠は大幅に減っています。

将来的には一般職は廃止され、専門学校卒で事務の仕事に就こうにも求人は非正規か中小企業のみという時代が訪れるかもしれません。

専門学校の就職率などの数字は全くあてにならない

専門学校の校舎

専門学校のパンフレットなどを見ると、就職率や就職実績をPRして生徒を勧誘している学校が少なくありません。

「就職率95%以上!」「卒業生はほぼ100%の就職実績!」などと就職率を宣伝している専門学校もあります。

しかし・・・みなさん薄々気付いている通り、これは単なる「就職した卒業生」というだけであって、中身なんてどうでもいいんです。

実際に、専門学校を卒業しても専門とは関係ない仕事に高卒の待遇で就職している人はとても多いです。

ビジネス系の専門学校や経理の専門学校を卒業しても営業職やサービス業、工場作業に就く人が多く、中には全く畑違いの介護施設へ就職する人もいます。

これでも就職実績には違いないですからね。

就職実績の数字を水増しして全く根拠のない就職実績を公表している専門学校もあり度々問題になります。

専門学校が発表する就職率などの数字を鵜呑みにして信じてはいけません。

日本はまだまだ学歴社会、雇用機会は均等じゃない

大学の校舎

前述の通り、専門学校卒つまり高卒では大卒に限定している会社には応募できません。

門戸は開かれているようで、実は採用時に大卒に限定している会社はとても多いんです。

やはり、無難なのは「大卒」です。制限なしで就職活動に臨める大学進学を目指しましょう。Fランでも大学には違いないです。

批判覚悟で書きますが、安易な手段で誰でも入学できるような専門学校を選ばないでください。

高校生であれば一生懸命勉強して大学へ進んでください。

家庭の事情で学費を払うのが大変であれば国公立大を目指してください。授業料も私立と比べたらずいぶん安いはずです。

明確に目的があれば専門学校へ行くのもおすすめです

ちなみに、私は決して専門学校を否定しているワケではありません。

明確な目標があれば専門学校へ進むのもおすすめです。

例えば、看護師、歯科衛生士、理学療法士、臨床検査技師などの専門性の高い医療系国家資格を取得するのであれば、専門学校へ入学する意味は大いにあります。

製菓衛生師、保育士なども同様です。

卒業して国家資格を得られればまさに「手に職」です。国家資格は就職や転職に役立ちます。Fラン卒よりも有利かもしれません。

ただし、大卒しか採用しない病院や企業も多いので、やはり可能であれば大学へ進んでください。

民間資格取得を目指す専門学校は行かないで!

医療事務、歯科助手、ビジネス系、スポーツ系・・・こういった専門学校ははっきり言って行く意味はないです。

音楽とか声優、イラスト、デザインなんてのも眉唾モノです。

生徒は単なるカモです。卒業したところで何も残りません。

くだらない民間資格などいくつ手にしても合格証書など紙くず同然です。

こんなこと書くと「学ぶことに無駄はない」って必ず反論をいただきますが、学ぶのであればもっとしっかりと時間をかけて学んでください。

ビジネス系、スポーツ系の専門学校などは、「たくさん資格が取れる!」みたいなウリ文句で生徒を募集しています。

けれど、ほとんどが社会人でも誰でも短期間で取れる民間資格程度です。そんなの資格とは言いません。

専門学校へ行くのであれば、そこでしか取得できない専門性の高い資格をめざしてください。

内容を伴わない「中途半端な学び」ははっきり言ってお金と時間の無駄です。

最後にもう一度

専門学校か大学かで迷っているのであれば、綺麗事なしで可能な限り大学へ行ってください。

Fランでも大学は大学です。

人生の岐路で選択肢が制限され、「大学へ行けばよかった」とならないよう大学へ進んでください。

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