最近の民間資格の中には、取得や維持にかかる費用構造(ビジネスモデル)が複雑になっているものが少なくありません。
そのため、費用に見合った価値が得られるかどうか、事前にしっかり見極める必要があります。
特に、以下の分野で民間資格の受講を検討している方は、事前の情報収集が大切です。
- 医療事務・調剤薬局事務・介護事務
- 心理カウンセラー
- 食品・食生活関連
いずれも国家資格が無いかあるいは少ない分野です。
受講前に確認しておきたい民間資格のコスト構造
それでは、民間資格によく見られる代表的な費用発生パターンを紹介します。
以下1~3の条件が重なっている資格の受講を考えている方は、「自分にとって本当に必要なのか」「費用に見合う価値があるか」を今一度よく考えてみてください。
- 指定講座の受講が条件
- 入会金・登録料が必要
- 年会費・月会費・更新費用などが必要
※もちろん、これらの条件に当てはまる資格のすべてが無駄と言っているワケではありません。
中には知識の体系化やスキルアップに役立つ優良な講座も多数存在します。
指定講座の受講が条件
例えば、医療事務と呼ばれる民間資格。その多くは指定の通信講座受講あるいは講習会受講が条件となっています。
もちろん医療事務の民間資格がすべて費用面で不適切と言っているわけではありません。中には体系的な知識を学べる優良な講座も存在します。
けれど、講座さえ受講すればほぼ誰でも短期間で合格できる医療事務の民間資格があるのも事実です。
3日間の講習受講(スクーリング)でほぼ全員合格なんてのもあります。
「お金と短い時間をかければ誰でも取れる資格」が、ご自身の目的(就職・転職など)にどれだけ直結するかは冷静に判断する必要があります。
医療事務・調剤薬局事務・介護事務、カウンセラー、◯◯アドバイザーといった民間資格でよく見られるやり方です。
入会金・登録料が必要
民間資格の中には、試験合格後に「入会金」「登録料」「認定料」が必要となるものがあります。
入会金を払った後はだいたい想像できますよね。一度入ってしまえば、毎年会費を請求されます。
登録料、認定料・・・これは何かというと、商標登録された資格名称を名乗ってもいいですよ、名刺に印刷してもいいですよという「資格の名称使用料」のようなものです。
国家資格(特に講習・技能講習系)の多くは、一度取得すれば更新料や継続的な会費が発生せず、一生モノの公的資格として履歴書に明記できます。
一方で民間資格の場合、名義登録やカード発行の手数料という側面が強く、発行されるIDカード等も公的な身分証明書になるわけではありません。
実態としては名簿への登録やIDカード送付にとどまるケースも多いため、合格後にそうした登録料や認定料を支払う価値が本当にあるのか、事前によく検討してみましょう。
年会費・月会費・更新費用などが必要
民間資格の中には、毎年・毎月のように会費が発生したり、登録後に更新費用が発生するものがあります。
それが役に立てばいいんですけどね・・・例えば、毎月のように有益な資料を送ってくるとか、常に最新の情報を提供してくれるとか。
費用に見合った情報やサービスの提供はなく、ほぼほったらかしで忘れた頃にメールが・・・なんてケースも目立つようです。
継続的に費用が発生する仕組みは、事業者側にとっては収益を安定させやすいモデルです。
そのため、年会費や月会費、定期的な資格更新料が設定されているケースがあります。
中には、更新の度に指定講座の受講が必須となる民間資格もあります。もちろん内容次第ですけど本当に必要になるのか大いに疑問です。
民間資格で毎年の更新料や年会費ってどれほど必要なのか、よく考えてみてください。
複数の費用が発生する複合タイプには特に注意

特に注意したいのが、これらの費用が重なって発生するケースです。
「高額な指定講座を受講し、受験料を払い、合格後には登録料を取られ、さらに毎年年会費や更新料がかかる」という仕組みになっている資格も存在します。
受講を申し込む前に、「取得までにいくらかかり、維持するのに毎年いくらかかるのか」の総額を必ず計算してみましょう。
数日の講習だけで取得できる国家資格・公的資格という選択肢
指定の通信教育受講が条件となっている民間資格が増えています。
もちろん全て無駄とは言いません。勉強すれば得られる知識もあるでしょう。
けれど、本当にそういった民間資格を取得すれば就職や転職が有利になるのか、どれくらい今後の人生で役に立つのかをよく考えてみてください。
もし手短に講習受講などで着実に資格を取得したいのであれば、国家資格あるいは公的な講習資格を検討するのも賢い選択です。
2〜3日ほどの講習や実技で取得できる公的資格は世の中に数多く存在します(例:防火管理者、玉掛け技能講習、フォークリフト運転技能講習など)。
関連ページ:講習のみで簡単に取得できる国家資格一覧
これらは法令に基づいた公的な資格であり、一度取得すれば更新費用や維持費がかからないものも多いため、履歴書にも安心して記載できます。

