カウンセラー

 

心理カウンセラーの仕事をしたいと思っている人が多いようです。しかも誰でも簡単に取得できるような民間の資格で。

 

人の深層心理を読んでカウンセリングによって悩みを解決する・・・、悩める人を笑顔に導く仕事、しかも人の役に立てる仕事、なんとなくカッコいいですよね!

 

少し話しは違いますけど、メンタリストDaiGoの影響もあるのかもしれません。ぼくはテレビを見ないのであまり詳しく知りませんけど。

 

中には自宅をサロンのようにして開業を夢見る人もいますが、はたして現実はどうなんでしょうか?

 

関連記事:メンタル心理カウンセラーとは | 本当に役立つ資格、役立たない資格

 

心理カウンセラーを目指す主な理由

 

心理カウンセラーを目指す人の理由は様々ですが、多いのが下記のような理由です。

 

  • 周囲に心の病を患っている人が多い
  • うつ病患者の少しでも役に立ちたい
  • 自分が同じような経験をしたので役に立ちたい
  • うつ病患者を立ち直らせてあげたい

 

カウンセラーは立場上、患者さんから見たら「先生」です。上から目線的な立場で仕事ができる、というのも魅力の1つだと思います。

 

1億総うつ社会と言われるほど心の病を患っている人は多くいます。これからもうつ病などの患者が増えそうだから需要がありそう、と将来性を考える人もいます。

 

まぁ、理由はどうであれ、人の役に立ちたいというのは立派な動機かもしれません。

 

実は、カウンセラーとして仕事をするのに特に資格は必要ありません。それで、誰でも簡単に開業できると考えているのではないでしょうか。

 

世の中には、離婚カウンセラーとか、恋愛カウンセラーなんていう人もいますが、特に資格があって独立開業しているわけではありません。占い師みたいな感覚で開業しています。

 

心理カウンセラーになるための条件は相当厳しい

 

例えば、心理カウンセラーの活躍する場所は学校や職場などです。文部科学省の方針で、小中高校にスクールカウンセラーを配置する事業も進められています。

 

そこで、インターネットハローワークで探してみると、下記のような仕事の内容の求人がいくつか出てきます。

 

  • 小中高校のスクールカウンセラー
  • カウンセリングセンターのカウンセラー
  • 小児患者のカウンセリング及び心理検査、生活支援
  • 児童養護施設に入所する児童の心理療法を行う仕事
  • 思春期デイケア勤務・各種心理検査

 

探すと意外と多くあります。しかし、応募の条件が相当に厳しい!当然ですが誰でもできるワケじゃありません。

 

例えば、小中校のスクールカウンセラーになるための資格要件は下記のようになっています。

 

【スクールカウンセラー】
(1)財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定に係る臨床心理士
(2)精神科医
(3)児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識及び経験を有し、学校教育法第1条に規定する大学の学長、副学長、教授、准教授又は講師(常時勤務をする者に限る)の職にある者又はあった者

 

【スクールカウンセラーに準ずる者】
(1)大学院修士課程を修了した者で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する者
(2)大学若しくは短期大学を卒業した者で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、5年以上の経験を有する者
(3)医師で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する者

出典:資料6「スクールカウンセラー」について:文部科学省

参考:資料6「スクールカウンセラー」について:文部科学省

 

まぁ、簡単に言うと、医者か臨床心理士か、あるいは最低でも短大を卒業してカウンセラーとして臨床経験(現場での経験)が5年以上ないと採用されません。

 

それ以外のカウンセラーの募集についても、下記のような資格要件である場合がほとんどです。

 

  • 心理療法に関する資格の有資格者
  • 臨床心理士及び公認心理師
  • 資格は無くても、大学(心理学科)卒業

 

民間資格ではありますが臨床心理士、あるいは国家資格である公認心理師であることがほぼ条件となっています。

 

関連ページ:臨床心理士とは | 本当に役立つ資格、全く役立たない資格

 

短期間で取得できる民間の心理カウンセラー資格では話しにならない

 

大変残念ですが、数か月の通信講座で取得した程度の心理カウンセラー資格ではカウンセラーとして採用されることはありません。履歴書に書いて応募したら、申し訳ないですけど笑われれる可能性すらあります。

 

通信講座で数か月独学で勉強して、添削課題を提出して、自宅で試験を受けて合格した!などという程度の資格では、応募条件にすら該当しません。

 

カウンセラーとして採用する学校や病院、会社などはまずありません。

 

実際は、専門家でも仕事が少ないという厳しい現実がある

 

心理医療、心理職、心理カウンセラーのプロとして働きたいのであれば、臨床心理士か公認心理師になる必要があります。

 

とは言え簡単にはなれません。例えば臨床心理士になるには、大学4年とさらにその上の大学院へ進学して2年間、つまり6年間は心理学の勉強をしなければなりません。

 

長い長い道のりがあります。これくらい勉強しないとカウンセラー業務は難しいということです。

 

しかし、心理学の学部は人気が高く臨床心理士は世の中に多くいます。臨床心理士の数のワリには正規の職員の募集が少なく、非常勤や臨時の仕事をしている臨床心理士も多くいます。カウンセラーの仕事をあきらめる人も少なからずいます。

 

つまり、専門の過程で心理学を学んだ専門家でも心理カウンセラーの仕事を見つけるのは難しいということです。民間の通信講座で短期間勉強しただけの「なんちゃってカウンセラー」ではほとんど不可能といえます。

 

もちろん臨床心理士であればカウンセラーとして優秀というワケでもなく、人の道を外れたようなヒドい臨床心理士もいるらしいですが・・・どんな職業でもそれは同じですけどね。

 

自宅でカウンセラーとして開業しても誰も来ませんよ

 

心の病になったら、うつと思われる症状が現れたら、まず相談に行くのは多分医者です。精神科医です。医者に話しをして、そこで手っ取り早く薬を処方してもらうのがほとんどだと思います。

 

通院あるいは症状によっては入院するでしょう。そこで臨床心理士などの専門のカウンセラーの相談を受けたり、理学療法士や作業療法士とレクリエーションなどの軽作業をする場合もあります。

 

よほどのことがない限り個人で開業している心理カウンセラーのところへは相談に行かないでしょう。

 

ましてや、通信講座で数か月勉強して開業している程度であれば、誰も相談なんかしません。ボランティアで無料の話し相手なら別ですけどね。

 

民間の資格で心理カウンセラーになりたいという気持ちは分かりますけど、考えが甘すぎます。

 

「カウンセラーとして自宅で開業できる!」という通信講座の甘い宣伝文句に騙されてはいけません。

 

はっきり言って、それは無理です。