メンタル心理カウンセラーとは?民間資格は取得する意味ない
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 99% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
指定講座受講 | 5~10万円 | 1か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
自己満足 | 0件 |
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年11月1日に集計。
講座受講料 | 38,600円 ※割引制度あり |
受験料 | 5,600円 |
※金額は2023年12月現在、税込です。
メンタル心理カウンセラーとは、日本能力開発推進協会(JADP)が主催する民間資格です。
指定の通信講座受講が必須で、受講生はキャリカレ(旧キャリアカレッジジャパン、2023年10月に名称変更)が募集しています。
ただし、合格してもスクールカウンセラーなどにはなれません。
法律的な根拠のない民間資格では応募資格に該当しないからです。
あくまでも心理学に関する趣味の検定試験です。この民間資格の合格者を対象とした求人情報などは見つかりません。
履歴書に書いて採用が有利になったり、カウンセラーとして就職できることはないでしょう。
メンタル心理カウンセラーとは
単なる民間の検定試験
メンタル心理カウンセラーとは、日本能力開発推進協会(JADP)が主催する民間資格です。
検定試験の学習を通して、心理学の基本やカウンセリングの基礎知識、心の病気について学びます。
さらに、自分自身のメンタルヘルスケア、コミュニケーションの円滑化や対人メンタルケアなどの知識も学習します。
参考:心理カウンセラー(メンタル心理カウンセラー)資格講座|通信教育講座・資格のキャリカレ
本当に心理カウンセラーの仕事に就けるのか?
では、メンタル心理カウンセラーのような民間資格に合格して心理カウンセラーの仕事に就けるのか・・・
それは無理でしょう。せいぜいボランティアの話し相手くらいです。
民間の検定試験に合格しても就職・転職に役立つことはありません。仕事につながる可能性はほぼゼロです。
小中学校に配備が進むスクールカウンセラーには応募すらできません。
心理カウンセラーや心理職の求人情報を見ると、公認心理師・臨床心理士あるいは精神科医となっている場合がほとんどです。
公認心理師・臨床心理士になるには、大学で4年間と大学院(修士か博士課程)で2年間の計6年以上は心理学について学ばなければなりません。
小・中・高のスクールカウンセラーとして働きたいのであれば、この2つのいずれかを持っていることが条件になっています。
本来「心理学」というのは理解するのに長い年月を要する奥の深い研究分野です。
臨床心理士や公認心理師になるには6年以上(大学4年+大学院2年)心理学について専門の研究をします。
それをたったの2か月とか6か月程度で取得可能などとは何か無責任な気がします。
こういった民間資格でカウンセラーなどと名乗ってカウンセリングを行うのであれば有害な行為につながりかねません。
役に立つ民間資格なのか?
心理学の入り口程度、あくまでも趣味の勉強
民間の団体が主催する心理系の検定試験は軽く200種以上は存在します。
こころ検定、メンタルヘルスマネジメント検定、産業カウンセラー、心理学検定、認定心理士、行動心理士、上級心理カウンセラー、メンタルケアカウンセラー、メンタルヘルスカウンセラー、ケアストレスカウンセラー、メンタル総合心理カウンセラー、メンタル心理カウンセラー、メンタル心理ヘルスカウンセラー、メンタルケア心理士、認定臨床心理療法士、青少年ケアストレスカウンセラー、チャイルドカウンセラー、チャイルド総合心理・・・
ナニが何だか分からないほどたくさんあります。
指定の通信講座を受講すれば短期間(1~6か月程度)で合格できるモノばかりです(もちろん全てじゃないですけど)。
全て怪しいとは言いませんが、講座受講料と受検料の収入が目的のようなモノが多いです。
「勉強することは無駄じゃない」って思うかもしれませんが・・・残念ながら、心理学について表面的な学習内容となっているモノが多いです。
中には「6か月でプロのカウンセラーになれる」などとうたっているモノもありますが、さすがにそれはちょっと無理でしょう・・・
少しの知識は付いても就職や転職に役立つとは言い難いものばかりです。
心理学に興味があって、独学で少し勉強してみたいのであれば、わざわざ高い通信講座を受講する必要などありません。
心理学は人気の分野なので入門書も専門書も多く出ています。
図書館で借りるか、あるいは本屋さんで購入すれば十分勉強できます。
下記で心理学のおすすめ入門書を紹介しているので参考にしてください。
参考:心理学 おすすめ入門書
残念ながら仕事にはつながらない
メンタル心理カウンセラーを主催する通信講座の会社では、下記のようにPRして受講生を集めています。
- 合格すれば医療関係へ就職が可能
- カウンセリング業務に就ける
- プロとして独立開業や副業などにも生かせる
しかし、これは問題がある表現です。
あくまでも「可能」かもしれませんが現実的じゃないです。
こういうのって誇大な広告って言うのではないでしょうか。
数か月の勉強でメンタル心理カウンセラーの民間資格を取得すれば医療機関へ就職してカウンセリング業務に就ける・・・こう信じてしまう人も少なからずいるはずです。
キャリカレが過去にどういった行政指導を受けてきたかは、yahooなどで「キャリアカレッジジャパン 措置命令」で検索すればたくさん事例が出てきます。
一度是非調べてみてください。
そりゃ、こういった夢が叶う人って、世の中にはマレにいるかもしれません。
例えば、他に看護師などの国家資格を持っていれば医療機関でカウンセラーとして就職できるかもしれません。
けれど、メンタル心理カウンセラーの民間資格を持っていても心理職のカウンセラーとして雇ってくれるところなどまずありません。
公認心理師のように国が認めた資格ではなく、単にJADPという一民間団体が認定しているに過ぎず法的な根拠がないからです。
全国の病院の求人を見ても、メンタル心理カウンセラー合格者を募集しているところなどありません。
ほぼ公認心理師、臨床心理士に限定され、まれに認定心理士となっているくらいです。
履歴書に何を書くのかは本人の自由です。
「JADP公認メンタル心理カウンセラー取得」と書けば少し心理学に興味があるとPRできるかもしれません。
けれどそこまでです。応募条件に該当しない以上採用されることはありません。
心理カウンセラーの代表的職種として、スクールカウンセラーがありますが、民間の検定試験であるメンタル心理カウンセラーでは応募すらできません。
医療関係へ就職してカウンセリング業務を行いたいのであれば、メンタル心理カウンセラーのような民間資格は取得する意味ないです。
資格は無くとも誰でもカウンセリングの仕事はできる
実は、単にカウンセラーと名乗って開業するだけなら誰にでもできます。
無資格でも自宅で開業するのは可能です。法律的にもカウセリングの業務に資格はいりません。
もちろん有料でカウンセリングを行っても法律上なんら問題ないです。相談料みたいなものです。
まぁ、なんというか占い師や話し相手と同じと考えればいいです。
ただし、治療行為はできません。
実際に通信講座で取った資格でカウセリングをはじめる人もいます。ホームページで集客を見込んでいるようです。
現実はどうかと言うと、まず有料での仕事はないと考えてください。
合格するには
現在民間の団体によるカウンセラーの通信講座は20以上あります。
そのどれもが試験を受けるためには通信講座の受講が条件です。
単純に言うと、お金を払って通信講座を受講して、試験に合格すれば誰にでも資格の認定状みたいなものを発行してくれるワケです。
ほとんどの講座は、試験は自宅で受験可能です。
時間無制限でしかもテキストを見ながら解答できるので、内容を理解していなくても誰でもすぐに合格できます。不合格になる方が不思議です。
メンタル心理カウンセラーをはじめ、乱立するカウンセラーに関する資格は単なる民間検定です。
法律的な根拠もありません。資格でもなんでもありません。
個人の趣味でカウンセラーの資格を取りたいのであれば、どこか調べて最も良さそうな通信講座を申し込めば、最短2週間程度で取得できます。
けれども、お金と時間の無駄です。受講しない方がいいですよ。
履歴書に書いても相手にされません。
テキスト・問題集・参考書
おすすめ参考書
この本の著者自身が自らのパニック障害を克服していく様子が詳しく書かれています。
職場・学校などの環境の変化、季節の変わり目、人生の節目、日常生活での不安やストレスの蓄積…など様々な要因で気持ちをうまくコントロールしずらい時におこなうと効果がある実用的な解消方法が収録されています。
具体的に17の方法が書かれており、誰でも手軽に実行できます。しかも効果を得られやすいようです。
特にパニック障害とは何かがわかりやすく説明されています。
不安症、不安発作などに悩む全ての人におすすめの一冊です。不安な気持ちやストレス、うつ気分など幅広くカバーした本です。メンタルのことで苦しんでいる人が手に取ると、病気と向き合う際にとても勇気もらえる内容です。
筆者自身の体験談は、優しさと温かい思いでいっぱいです。日々不安を感じている全ての人におすすめします。
種類 | 評価 |
参考書 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
指定講座受講後、随時在宅にて受験。
お申し込み
随時
受験資格
指定の認定教育機関等がおこなう教育訓練を全カリキュラムを修了した者。
試験会場
在宅受験
受験料
5,600円(他に講座受講料が必要です)
試験内容
【履修内容(学習範囲)】
- カウンセリングに関する基礎知識
- クライエントに関する基礎知識
- 心理学に関する基礎知識
- 精神医学の基礎知識
合格基準
得点率70%以上で合格(ほぼ全員合格)
合格発表
合否結果は答案受付後、約1か月で自宅へ送付されます。
主催者情報
試験に関する詳しい情報はメンタル心理カウンセラー資格|日本能力開発推進協会 (JADP)をご覧ください。