メンタル心理カウンセラー
民間の心理カウンセラー系の資格は怪しさでいっぱい。取得する意味なし。
種類 | 難易度 | 合格率 | 学習期間 |
---|---|---|---|
民間資格 |
易しい |
99% |
1週間程度 |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
自己満足 |
5〜10万円 |
通信講座受講 |
最終更新日:2021/02/08
メンタル心理カウンセラーとは
学校や職場には公的な支援のもと、スクールカウンセラーや産業カウンセラーの配置が推進されています。心のケアを担うカウンセラーの需要は、今後も増々増加するでしょう。
心の病に関心が向けられる機会が増えるのと同時に、自分自身の心の健康(メンタルヘルスケア)のために、心理カウンセラーについて学びたいという人が増えています。
メンタル心理カウンセラーは、日本能力開発推進協会認定が主催する民間資格です。検定試験の学習を通して教育、医療、福祉、産業といった現場で求められるカウンセリング知識・技能を学習します。
メンタル心理カウンセラーとはメンタルケアへの入門的な資格です。検定試験の学習を通して、心理学の基本やカウンセリングの基礎知識、心の病気について学びます。自分自身のメンタルヘルスケア、コミュニケーションの円滑化や対人メンタルケアなどの知識も学習します。
参考:メンタル心理カウンセラー資格 | 日本能力開発推進協会 (JADP)
役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?
残念ながら、民間の検定試験であるメンタル心理カウンセラーの資格を取得したところで就職・転職に役立つことはありません。
メンタル心理カウンセラーって聞くと、なんとなく専門的な感じがするんですが、残念ながら学習する内容は専門性とはほど遠い初歩的な内容です。
あくまでも、カウンセリングやメンタルケアに関する趣味の知識を試す検定試験です。これは多くある民間の心理系カウンセリングの資格全般にいえることです。
日本では、心理カウンセラーや心理職の専門家を募集する場合、臨床心理士であることが条件になっている場合がほとんどです。
関連資格:臨床心理士とは
臨床心理士も民間資格ですが、最も知名度が高く、心理学の専門職として社会的にも認められています。臨床心理士になるには、大学で4年間と大学院で2年間の計6年以上は心理学を学ばなければなりません。小・中・高のスクールカウンセラーとして働きたいのであれば、臨床心理士であることが条件になっています。
その臨床心理士であっても正規の職員としての採用は少なく、求人を奪い合っている状況です。非常勤や契約社員として働く臨床心理士も多く、専門職としては給与面の条件は決して良くはありません。
メンタル心理カウンセラーの通信講座の会社では、資格を取れば医療関係へ就職が可能、カウンセリング業務に就ける、なんてPRしてますが、心理職のカウンセラーとして雇ってくれるところなどはまず考えられません。臨床心理士でも仕事が少ない状況なのに、いわんやメンタル心理カウンセラーなど・・・論外ともいえます。
通信講座などで、わずか数か月間勉強して自宅でテキストを見ながら解答すれば誰でも合格できるような検定試験は資格とは認められません。レベルが違いすぎます。
メンタル心理カウンセラーの資格を履歴書に書くのは本人の自由です。書いて評価されるような資格ではないですが、むしろこういった根拠の無い怪しげな民間検定試験は履歴書に書かない方が良いと思います。
心理学とは関係のない会社に応募するのであれば、資格取得について「意欲的」と評価してもらえる可能性はあります。しかし、カウンセリングに関わる仕事に応募するのであれば、このような資格を書くと逆に評価が下がります。心理関係の資格について知識がある人から見れば、メンタル心理カウンセラーなどは資格とはみなさず、鼻で笑われる可能性が高いからです。
※当サイトでは、公認心理師の資格は誕生したばかりで実績が少ないため、まだ紹介していません。
メンタル心理カウンセラーの将来性を徹底研究!
この資格の活かし方
空いた時間に少し頑張ってメンタル心理カウンセラーの資格をとってもメリットらしいメリットはありません。実用性も低く活かし方なども特にありません。
この資格を取れば友人に自慢くらいはできます。趣味の延長でこの資格を取ることで満足感が得られるなら面白いかもしれません。ただし役立つ機会は少ないでしょう。
子供に手がかからなくなったので何か資格を取りたい、自分のうつ病の闘病を活かしてうつ病を患っている人を救いたい、心の病を患っている人の役に立ちたい、などカウンセラーの資格を目指す理由は様々ですが、専門のカウンセラーになるのであれば臨床心理士あるいは国家資格の公認心理師の資格が必須です。
カウンセリングの専門職として必要なのは専門的な知識と技能、そして現場での臨床経験です。
大学で少しでも心理学を専攻して学んだ人であれば、メンタル心理カウンセラーなどの民間検定など興味さえ示さない程度のものです。通信講座の受講料さえ支払えば数か月で取れる資格では何もできません。
心理系は怪しい民間資格の巣窟、ほとんどが資格商法
民間の団体が主催する心理カウンセラー系の資格は数えきれないほどたくさん存在します。
こころ検定、メンタルヘルスマネジメント検定、産業カウンセラー、心理学検定、メンタルケアカウンセラー、メンタルヘルスカウンセラー、ケアストレスカウンセラー、メンタル総合心理カウンセラー、メンタル心理カウンセラー、メンタル心理ヘルスカウンセラー、上級心理カウンセラー、メンタルケア心理士、青少年ケアストレスカウンセラー・・・ナニが何だか分からないほどたくさんあります。
特に、メンタル心理カウンセラーを主催する日本能力開発推進協会という団体は数が多く、全部で14種類心理カウンセリングの資格を主催しています。
主催者サイト:日本能力開発推進協会 (JADP)
これらの資格に共通していえるのは、どれも何も知らない素人をターゲットとした現代版資格商法みたいなものだということです。
中には本格的な勉強を要する資格もあるかもしれませんが、多くは心理学の専門職になれるような資格ではありません。民間団体がお金儲けのために作った資格です。受講料と受検料の収入が目的だけです。取得したとしても役立つものではありません。
不登校訪問支援カウンセラーなどという資格がありますが、これは最短3か月で取得できます。その程度の学習で得た知識で不登校の子供とその家族に対して指導まがいの行為をするのなら、あまりにも無責任な民間資格と言えます。
日本能力開発推進協会が怪しい団体とまでは言いませんが、こういった講座の受講はおすすめできません。
関連情報:現代版資格商法とは
資格は無くとも誰でもカウンセリングの仕事はできる
心理系カウンセラーの通信講座の多くは、下記のようなうたい文句で受講生を募集しています。
- カウンセラーの仕事は家事や育児の合間でお小遣い稼ぎにぴったり。
- カウンセラーのお仕事を在宅ワークの副業としてトライ!
それは無理ですって!マジで無理です。誰も相談なんてしてきません。明らかな誇大広告です。ボランティアとして無料のカウンセリングであれば別ですけどね。
実は、この手のカウンセラーは誰でも開業できます。自宅で開業するのは可能です。法的にカウセリングの業務に資格は必要ありません。
実際に通信講座で取った資格でカウセリングをはじめる人もいます。ホームページで集客を見込んでいるようです。
現実はどうかと言うと、まず有料での仕事はないと考えてください。
受講費用は26,000円(税別)、高いのか安いのか・・・
某通信教育の会社でメンタル心理カウンセラーの講座を申し込むと、費用は26,000円(税別)です(36,000円のところをネットで申し込むと10,000円割引)。
ガイドブック、テキスト、DVD、その他いろいろ付いて、添削指導4回、無料質問サポートは何回でも受けられます。ご丁寧に、「開業BOOK1冊」まで付いてきます。こんなのが付いてくるとその気になっちゃいますよね。
8日以内であれば取り消して教材の返品は可能です。価格も26,000円であれば結構良心的です。
カリキュラムを終了して、自宅で試験を受けて、晴れて合格すれば、それっぽい認定証のようなモノがもらえます。一応は、「やった!資格が取れた」という達成感は得られるでしょう。
これがはたして高いのか安いのか、それとも妥当なのか・・・まぁ26,000円ですから、自己啓発の1つの手段と思えば妥当なのかもしれません。
※万が一受講する際は、申し込みをする認定教育機関のホームページで詳細は確認してください。
メンタル心理カウンセラーに合格するには
現在民間の団体によるカウンセラーの通信講座は20以上あります。そのどれもが試験を受けるためには通信講座の受講が条件です。
単純に言うと、お金を払って通信講座を受講して、試験に合格すれば誰にでも資格の認定状みたいなものを発行してくれるわけです。
ほとんどの講座は、試験は自宅で受験可能です。時間無制限で、しかもテキストを見ながら解答できるので、内容を理解していなくても誰でもすぐに合格できます。不合格になる方が不思議です。
メンタル心理カウンセラーをはじめ、カウンセラーに関する資格は民間検定であるため、法律的な根拠もありません。極論を言えば資格でもなんでもありません。
就職や自宅での開業をサポートすることを売り文句にしている講座もありますが、ハローワークの求人票を印刷してくれるだけか、ホームページの作成を手伝ってくれる程度です。見込み客の紹介などは当然ありません。
インターネットハローワークをご覧になられた人ならわかると思いますが、ハローワークの求人票は誰にでも印刷できます。そこに履歴書を送付するように指導してくれるだけです。しかし採用には至りません。
ホームページの作成支援を無料でしてくれても、ホームページの内容を書くのは自分です。集客を増やすのは全くの別問題です。
個人の趣味でカウンセラーの資格を取りたいのであれば、どこか調べて最も良さそうな通信講座を申し込めば、最短2週間程度で取得できます。
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メンタル心理カウンセラー試験情報
試験日 |
お申込み |
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いつでも受験可能 |
いつでも申込み可能 |
受験資格 |
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指定の認定教育機関等がおこなう教育訓練を全カリキュラムを修了した者。 |
試験内容 |
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【履修内容(学習範囲)】
【試験日程・会場】カリキュラム修了後、随時、自宅で受験します。
得点率70%以上で合格です。合否結果は答案受付後、約1か月で自宅へ送付されます。 |
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カウンセラーといえば臨床心理士ですが、相談しても病気が悪化するだけ、単純に話しを聞くだけ、なんのアドバイスもなく助けにもならない・・・などなど評判は様々です。
産業カウンセラーとして臨床心理士とは違う現場での視点が参考になります。決して専門家が読む本ではなく一般の人向けに読みやすく書かれています。とはいえ、かなり骨のある入門書です。
カウンセリングを受ける人、カウンセリングをおこなう人、両方に参考になります。カウンセリングが必要な人が身内にいる人もきっと参考になります。 |
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