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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

【理学療法士】就職先は豊富で将来性も十分、男性は女性患者や看護師からモテます

足のトレーニングをしてリハビリに励む男性

直接患者の体に触れて治療をおこなうリハビリのプロフェッショナル

種類難易度合格率
国家資格80%
受験資格取得費用勉強時間
養成課程修了200万円~3年以上
活かし方全国求人数おすすめ度
一生モノの技術11,765件
  • 理学療法士になるには、所定の養成機関で必要な教育を修了し国家試験に合格しなければなりません。
  • 合格率は最終の国家試験についてです。
  • 全国求人数は、ハローワークの情報を基に2024年3月30日に集計しました。

患者の命の質を向上させるために、リハビリを通して自然回復以上の結果を得るように努めるのが理学療法士の仕事です。

医療の分野と介護の分野において安定した求人数があります。

ちなみに、余談ですが若い男性理学療法士は女性看護師にかなりモテます。

目次

理学療法士とは

歩行訓練の様子

「立つ・歩く」などのリハビリの専門家

理学療法士とは、病気・けが・高齢・障害などによって運動機能が低下した状態にある人に対して、座る・立つ・歩くなどの基本動作能力の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的とした理学療法による訓練を通して支援する専門職です。

理学療法とは、例えば、運動機能の維持・改善を目的とした運動(運動療法)、あるいは温熱、電気、水、光線などの物理的手段(物理療法)などです。

理学療法士は、障害のある一人ひとりの体の状態をみて、「立つ」「歩く」などの基本動作を訓練し、体の機能を以前の状態に戻して、自立した日常生活が送れるように治療法や支援を行います。

一般的にこういった一連の訓練のことをリハビリテーション(リハビリ)といいます。

関連団体:公益社団法人 日本理学療法士協会

外科的な処置の後のリハビリを担当

交通事故で足を骨折して、しばらく車椅子を使って移動していた人がいたとします。

そんな人は、骨折が治ったからと言って車椅子から降りてもすぐに以前と同じようには歩けません。

立っているのさえ困難で、何かの支えがなければ転倒して満足に歩くことはできないでしょう。

車椅子で移動していると足の筋肉は使いません。当然ですが使っていない筋肉は弱ります。

以前と同じように歩けるようになるには、少しずつ歩行の訓練を始めて、足の筋肉を元に戻さなければなりません。

交通事故で傷ついた患部の治療をするのは医者です。医者は骨折部位の治療や縫合などの外科的な処置をおこない、ケガの回復を目指します。

しかし、ケガが治ったとしても、放っといては以前のようには歩けません。

ケガの治療後に早く元の状態に戻るように、今度は医者に代わって理学療法士が医学的根拠に基づいてリハビリを担当します。

理学療法士と作業療法士の違い。

理学療法士は一般的にPT(Physical Therapist)と呼ばれています。

一方、作業療法士はOT(Occupational Therapist)と呼ばれています。こちらも国家資格です。

関連資格:作業療法士とは

理学療法士は腰から下の部位、つまり足腰のリハビリが中心です。

起き上がる、座る、立ち上がる、歩く…等々、日常の基本的な動作するためのリハビリを担当します。

一方、作業療法士は腰から上の部位、つまり手を使って、書く、箸を使う、洗濯物を干す…といった応用の動作をするためのリハビリを担当します。

理学療法士は、まずは患者がベッドの中で「寝返る」、そしてベッドから「起き上がる」、起き上がったら床の上に「立ち上がる」、そして生活のために部屋の中を「歩く」などの日常生活をおこなう上で基本となる動作の機能改善を目指します。

理学療法士・作業療法士ともに名称独占資格

理学療法士とは名称独占資格といわれる種類の職業です。

理学療法士と名乗って働くためには国家資格を取得しなければなりません。

しかし、理学療法士は業務独占資格ではないため、無資格者であっても理学療法士の仕事をするのは可能です。

リハビリの現場へ行くと、理学療法士が作業療法士の仕事をしてますし、逆に作業療法士が理学療法士の仕事をしています。

どちらも名称独占なので、誰がどちらの仕事をやってもかまわないのです。

看護師などが手を貸してリハビリをすることもあります。状況に応じて臨機応変にお互いの業務枠を超えてリハビリをしているのが現状です。

しかし、「無資格者でもよい」とは言うものの、専門的な知識を持った人以外がリハビリをするなんて通常は考えられません。

いくら名称独占資格とはいえ、理学療法士あるいは作業療法士の資格がなければ病院などの施設内でリハビリは行えません。

実質的には業務独占資格です。

役に立つ資格なのか?

松葉杖を使った歩行訓練

患者に喜ばれる尊い仕事

医者は患者に必要な処置を施して命を救い寿命を延ばします。

そして理学療法士は、その命の質を向上させるために、リハビリを通して自然回復以上の結果を得るように努めます。

医者以外で人の体に直接触っての「診療行為」ができるのは理学療法士と作業療法士だけです。

看護師も人体に触れますが、彼女(彼)らが実施するのは、あくまでも「看護」です。

腕の良い理学療法士がリハビリをおこなうと、医者が、「なんでこんなに早く回復したの?」なんて驚くといいます。

まさに理学療法士は治療そのものを行っていると言えます。

理学療法士が熱心に指導すれば患者もリハビリに真剣に取り組みます。

疾患からくる障害を乗り越えたときには、患者だけではなくその家族や周りの人も満面の笑みになります。

笑顔をもらえる現場は無数といってよいほどあり、非常に尊い仕事です。

理学療法士の資格は、本人にとっても患者さんにとっても役立つ資格であることは間違いないでしょう。

就職先は安定して見つかる

理学療法士は、医療の分野介護の分野において安定した求人数があります。

理学療法士の大半は、病院、クリニック、老人ホーム的などの施設へ就職します。

医療分野では急性期医療を行なう総合病院や、回復期のリハビリを行なうリハビリテーション病院、整形外科などリハビリテーション科があるクリニックなどで求人があります。

介護分野の求人数が年々増加傾向で、老人保健施設や通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションにおいて求人が増えています。

最近は郊外でもそういった施設が増える傾向にあるため、都会だけではなく地方でも仕事を見つられます。

理学療法士とは、まさに全国どこでも通用する一生涯役立つ資格といえます。

自分が働きたいエリアで仕事を見つけられるので、IターンやUターンにも適した資格です。

持っているといい資格は何?

就活を控えて、少しでも有利になるような、持っているといいおすすめの資格は何がありますか?

そう考える学生も多いのではないでしょうか。

率直に申し上げて、そういった資格はありません。

では、就職で何が重要かと言えば、それはもちろん在学中の成績です。

大学でも短大でも専門学校でも、採用する側は在学中の成績を重視します。

認知症介助士?、手話やパソコン?、TOEIC?、食生活アドバイザー?、音楽健康指導士???

そんなの全く意味ないです。お金と時間の無駄です。

そりゃ勉強すれば知識は何かに役立つかもしれません。けれど就職には全く影響しません。

もちろん履歴書に書いてもスルーです。

よく考えてみてください。就職後に求められるのは理学療法士の資格で行うリハビリです。それが病院の収入になります。

民間の検定試験に合格したところで病院の収入が増えるわけではありません。

希望の病院や施設に就職したいのであれば成績表に「優」が並ぶのが理想です。

採用する側としても、就職後に真面目に仕事に打ち込んでくれる学生が欲しいんです。

成績も良くない、授業態度もイマイチ、おまけに卒業はギリギリ・・・そんな学生は採用したくないんです。

唯一おすすめするのは自動車免許です。運転ができれば確実に役に立ちます。

転職サイトの求人情報を見るとわかりますが、条件が「要普免」となっている病院や介護施設が大半を占めます。

学生のうちに取ってしまいましょう。

将来性について徹底研究

ゴムボールを足に挟んでリハビリをする様子

理学療法士は供給過剰で飽和状態?

理学療法士は平成29年度の時点で既に15万人以上の有資格者がいます。さらに毎年1万人以上のペースで新人理学療法士が誕生しています。

これだけのペースで増え続けていけば、近い将来に供給過剰で飽和状態になるのではと心配する声が多くあるようです。

ほんの10数年前くらいまでは理学療法士の数が少なく、養成校の数も少なかったため、今より理学療法士の需要が高く高給だった時代もありました。

理学療法士は引く手あまたで就職先に困ることなんてことはありませんでした。

ところがその後、理学療法士の養成校設立についての規制が緩和され、全国で養成校が増え続け、毎年多くの理学療法士が世に送り出されるようになりました。

それにともない理学療法士の数が増え続け、反比例するように初任給が年々減少しました。

しかも、著しい高齢化社会の進行により、医療費や介護給付費が急増して自治体の財政を圧迫して診療報酬が徐々に引き下げられています。これでは大幅な定期昇給など見込めません。

理学療法士の将来性については明確には分かりませんが、「非常に明るい」とは言えないようです。

とは言うものの、理学療法士が余っているほど数が多いワケではないので、求人の数は多く、選ばなければどこかには就職できます。

地方では人手不足の状態が続いており、移住の場合はまだまだ歓迎される状況です。

今は飽和状態ではなく、どちらかというと安泰ですが今後はどうなるはかわかりません。

参照:理学療法士・作業療法士の需給推計を踏まえた今後の方向性について(pdf)

年収・給与面での待遇について。

理学療法士の年収は決して高額とは言えません。どちらかと年収は高くはなくて低い、という意見が多いようです。

とは言っても普通に生活できるくらいは貰えます。一般の企業に勤めるサラリーマンとさほど違いはありません。

ボーナスも夏・冬と出る病院や施設がほとんどです。ただし、昇給は少ないようです。

責任ある立場になると高額な年収をもらうことも可能です。訪問リハビリテーションは比較的給料がいいですが、その分仕事は大変です。

年収に関してはどの世界でも同じですが、本人次第でかなり違いは出てきます。

自分を積極的に売り込んで条件の良いところへ何度も転職する理学療法士もいます。

若くして結婚して家庭を持ったとしたら共働きが必須です。

子供を育て、私立の学校に行かせる、大学まで行かせるとなると1人の収入ではきついくらいかもしれません。

運動学の専門家でもある理学療法士

肘のリハビリをする男性

理学療法士とは運動学の専門家でもあります。

経験を積んだ上でそれまでの知識を活かしてスポーツトレーナーになる人も中にはいます。

プロスポーツ選手のトレーニングを見守るジャージ姿をした理学療法士をテレビでみかます。

実はスポーツトレーナーに憧れて理学療法士を目指す人も多いようです。

ただ、プロスポーツ選手を相手にする仕事は十分な経験や知識がないとまず無理です。

それに相当なコネも必要です。

理学療法士が、プロスポーツ選手やプロのチームの専属トレーナーになるのは極めて稀です。

一般の人が簡単になれるものでもありません。

人間関係を良好に保つのが成功の秘訣

理学療法士は患者やその家族など、多くの人と関わりながら仕事をします。

そのため、周囲の人々と良好な人間関係を保つのも重要です。

素直に全てを聞き入れてくれる患者だけではなく、当然わがままな患者もいます。

理学療法士が感情をむき出しにして仕事をするワケにもいかず、言いたいことを我慢しなければならない時もあります。

理学療法士の周りには、患者やその家族だけではなく、仮に病院であれば医者や看護師、その他の職員も大勢います。多くの人達と人間関係を良好に保つ必要があります。

そのためには、自分の仕事をしっかりと責任を持っておこない、職場で信頼される存在になることが重要です。

余談ですが、若い男性の理学療法士は超モテるんです

手を握って歩行訓練をする男性と女性

病院という職場は、看護師をはじめほぼ職員は女性で若い男性は少数です。

そのため、若い男性理学療法士というだけで女性からモテる環境にいるのは実は疑いの余地がありません。

同じことが作業療法士にもいえます。

そんなにカッコよくなくても、病院に就職後、数年で何人ものナースから告白されたという話しも聞きます。

そもそも職場結婚が多く、理学療法士(作業療法士)同士や、看護師さんと結婚するケースが目立つようです。

病院の場合多くが女性職員であるため、男性は相手を見つけやす環境です。

理学療法士だけではなく、他の男性職員も奥さんはほぼ看護師さんという病院も珍しくありません。

みなさん身近なところで相手を探しているんですね。

病院の規模が大きく女性の数が多いほど告白される可能性が高くなります。

しかも毎年若い新人女性が入ってくる職場です。特定の相手がいたとしてもさらに告白されます。

それに、若い男性理学療法士であれば女性患者にもモテます。

患者の体に触れて、身をゆだねられてマンツーマンで指導していたら、女性患者であれば憧れてしまうのは自然の成り行きかもしれません。

理学療法士の先生が好きだからリハビリも頑張れる!・・・もっとも患者さんはお年寄りがほとんどですけど・・・

高齢者が好きであればいくらでも・・・かもです。

男性にとってはいろんな意味で役立つ資格なんですね。

理学療法士になるには

専門の養成課程で3年以上勉強

理学療法士になるには、高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成校(養成施設)で3年以上学習し、必要な単位を取得後卒業して国家試験の受験資格を得て、その後、国家試験に合格しなければなりません。

養成校は次の4種類です。

  • 4年制の大学
  • 3年制の短大
  • 3年制または4年制、夜間の専門学校
  • 特別支援学校(視覚障害者が対象)

通信講座や通信教育では理学療法士の受験資格は得られません。独学では無理です。

必ず大学か専門学校へ通って学習します。

養成校では、解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学などを講義と実習を通して学びます。大学で臨床実習もします。

国家試験の合格率は例年80~90%台で推移していますが70%台に落ちた年もあります。

夜間の専門学校であれば働きながら資格取得を目指せます。

一度社会人として就職したけれども手に職を付けるために理学療法士を目指して入学する人も多くいます。

すでに作業療法士の資格を持っている人は、養成校で2年以上学べば受験資格が得られます。

養成校に入学するのは難しいのか?

理学療法士の養成校には、比較的入りやすい専門学校から難易度の高い国公立の大学までさまざまです。

国公立であれば学費も安く済むので一番理想的です。学費免除になればお金もほとんどかかりません。

レベルの低い専門学校になると国家試験の合格すら困難なので要注意です。途中でリタイアする可能性もあります。

大学にもピンからキリまでありますが、学士(大卒の学歴)が取得できるいう面では大学の方がおすすめです。

大学であれば、資格取得後により専門的な知識を身に付けるために大学院へ進む道も選べます。大卒の方が万が一の場合進路変更もしやすいです。

同じ4年制の学校へ行くのであれば、専門学校よりも可能な限り大学がおすすめです。

3年制の専門学校なら大学より1年早く卒業できるというメリットもあります。

自分に一番あった学校へ進学するのがいいので、自分の足でいくつかオープンキャンパスなど行って情報を集めてみてください。

3年制の短大・専門学校は留年の可能性も高い?

養成校には3年制と4年制がありますが、短大・専門学校とはいえ国が認めた養成校です。出席さえすれば誰でも卒業できるほど簡単ではありません。

履修する内容は同じなので、3年制ということは4年制で学習する内容を3年で学習します。

まず必須科目が多いので、1つでも単位を落とすと留年となる学校が少なくないので気が抜けません。

軽い気持ちで入学したり、学習を続けるのが苦手な人は3年制に行かないほうがいいでしょう。結局は留年して卒業に4年かかってしまいます。

もちろん高校時代の成績が優秀で、学習するクセのついている人は3年制でも問題ないでしょう。

4年制の専門学校へ行ったけど、最後の1年は学費がかかるだけで必要なかったという意見も聞きます。

大学は4年制ですが、体育や一般教養っぽい授業が無意味に多い学校もあるようです。

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テキスト・問題集・参考書

おすすめ参考書

理学療法士の仕事内容を紹介する本は意外とたくさん出ています。大きな本屋さんへ行けば3種類ほどは並んでいるはずです。

筆者は23歳で脳卒中を発症し、その後、理学療法士となりました。

実際の経験をもとに語る脳卒中者の主観と身体感覚をこの本でまとめています。体験談を本音で書いたエッセイとして読めるだけではなく、随所に医学的な知識についても触れているため非常にわかりやすい内容です。

学生や新人理学療法士におすすめします。価値観が変わるほどの良書です。

種類評価
関連書籍

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

年に1回。2月下旬~3月上旬の2日間

お申し込み

12月中旬~1月上旬

受験資格

所定の養成機関で定められた課程を修了していること。

試験会場

筆記試験:北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県、沖縄県
口述・実技試験:東京都

受験料

10,100円

試験内容

筆記試験と口述試験および実技試験がおこなわれます。
【筆記試験】

  • 一般問題:解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)、理学療法
  • 実地問題:運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、理学療法

【口述試験および実技試験】
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(含:人間発達学)、理学療法(実地問題に代わりに点字試験受験者に対しておこなう)

合格基準

概ね下記の基準を満たした者です。

  • 総得:60%以上
  • 実地問題:35%以上

合格発表

3月下旬ごろ

主催者情報

試験に関する詳しい情報は理学療法士国家試験の施行|厚生労働省をご覧ください。

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