ウェブ解析士は意味ない?ほぼ評価されない民間資格
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 70% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
公式テキスト 認定講座受講(任意) | 5万円~ | 1か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
自己満足 | 2件 |
- 試験は3種類に分かれていて上記はウェブ解析士の数字です。事前の知識により学習期間に差がでます。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年11月24日に集計。
試験の級 | ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスター |
取得に要する費用 | 公式テキスト:4,400円(pdf電子書籍)※書籍は8,800円 講座費用:11,000円(任意) Googleアナリティクス講座(UA):33,000円(任意) 上級ウェブ解析士(+受講費用88,000円) ウェブ解析士マスター(+330,000円) |
受験料 (認定費用込) | 試験費用:17,600円(再試験:12,100円) |
その他費用 | 年会費6,600円/年(任意) |
- 金額は2024年4月現在です。取得費用についてはさらに詳細を後述していますのでそちらもご覧ください。
ウェブ解析士は民間の検定試験です。
取得して履歴書に書いても実務経験がなければあまり評価されません。
就職や転職が有利になるとは考えない方がよいでしょう。
ウェブ解析に必要となる情報(いわゆるSEO対策)はネット上にたくさんあり無料で利用できます。
こういった情報の中から本当に有益で信憑性の高い自分に合った情報を探す能力こそがWeb解析には求められます。
ウェブ解析士とは
アクセス解析について学ぶ検定試験
ウェブ解析士とは、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が運営する民間の検定試験です。
ホームページなどのアクセス解析つまりウェブ解析の知識やスキルを身につけることで正しくデータを読み取り、ホームページの内容を改善してアクセスアップにつなげる技術者の育成を目的としています。
つまり「SEO対策」(Search Engine Optimizationの略)の勉強です。「検索エンジンを最適化」することで、特定のホームページを改善して検索順位を上位表示させる狙いがあります。
試験はレベルによって難易度の低い順に、(初級)ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターの3種類に分かれています。
検定試験の勉強を通して、ネットビジネス(ウェブマーケティング)においてウェブ解析データを活用し、売上を延ばす等の成果アップを目指します。
ただ、どの級も難易度は低く、学習する内容は基本的です。
取得しても専門的な知識が付くかどうかは疑問です。
主催者サイト:ウェブ解析士とは ウェブ解析士協会
※本文中にホームページ、ウェブ、Web、サイトという用語が出てきますが、ほぼ同じ意味です。
役に立つ民間資格なのか?
民間資格なのあまり必要ないかも
ウェブ解析士と言っても、基本情報技術者のような国家資格ではなく民間資格です。
合格すれば就職や転職に役立つのかと言えば、知名度も低いので期待するほどでありません。
やはり実務経験が求められます。
全国の求人を検索しても、ほとんどウェブ解析士に関する求人は見つかりません。資格手当てを支給する会社なども聞いたことがありません。
ウェブ解析士は取得する費用が安くありません。学習して得られる効果をよく考えてください。
ネット上に有益な情報はいくらでも転がっている
アクセス解析、ウェブマーケティング、ネットビジネスに関しては、検索順位アップ(SEO)のための正しい知識が必要とされます。
アクセス解析に関する書籍は多く市販されていますが、それ以上にネット上に良質な無料コンテンツが多く存在します。
こういったIT関連の情報は進化が早く、ほんの数か月前の情報は陳腐化して過去の情報となります。
そのため、書籍として出版してもすぐに過去の情報になってしまいます。書籍の情報がアテになるのはほんの数か月間なんです。
常にアンテナをはって、疑問に感じたら自分で検索して調べて最新の情報を探り当てるしかありません。
一度覚えたら終わりではなく、常に最新の情報を取り入れてアップデートするしかないです。
自分で探せばいくらでも必要な情報は見つかります。
IT関連で我々に求められるのは、どの情報が有益でどの情報が無益なのかを判断する能力です。
まずはgoogleの分析ツールを使えないと話しにならない
Web解析に最低でも必要となるのはGoogleが提供するGoogle Analytics(アナリティクス)、Google Search Console(サーチコンソール)です。
無料で提供されているこの機能は、大手のIT企業でも個人でも幅広く利用されています。
リアルタイムの情報から過去の検索用語の集計など、サイトを運営する上でかかせないツールとなっています。
SEOに関する知識を身に付けたいのであれば、最低でもこの2つのツールを使いこなせるようまずは勉強を始めてください。
これがWeb解析のスタートラインです。
将来性について徹底研究
取得するのも維持するのもかなり高額!
初級のウェブ解析士を取得するにはどうすればいいのかとい言うと、まずはテキストが最低でも必要です。
市販されている廉価なテキストは存在しません。テキストから本試験は出題されるので、ほぼ全員が購入します。
その金額は
- 公式テキスト ¥4,400円(税込)
任意ですけど受験対策の認定講座を受講するとなると
- 講座費用 ¥11,000円(税込み)
テキストと受験費用で、最低でも15,400円!
当然ですが受験料も高い!
- 初回試験 ¥17,600円(税込)
万が一恥ずかしながら不合格になれば、追試もあって・・・
- 再試験費用 ¥12,100円(税込)
実はこの受験対策の講座ですが、受講は任意ですけど本試験の内容についてイロイロとヒントを教えてくれるようです。そのため受講する人も多いようです。会場でも自宅のパソコンでも受講できます。
試験に合格後、2週間以内に認定レポートを作成し提出しなければなりません。
レポートに不備があった場合は、主催者から再提出を求められる場合があります。
どのようなレポートを提出するのかについては「レポートの作成、提出方法は、主催者や講師にご確認ください」となっているので詳細は不明です。
実は・・・これには抜け道があって、「Googleアナリティクス講座(UA)」33,000円を受講すればレポートの提出が免除されます。
レポート提出が思いの外大変なようで、この33,000円を支払って済ませる人も多いようです。
これだけでは終わりません。
- 年会費¥6,600円/年(個人正会員、税込)
資格を維持するには簡単な課題(フォローアップテスト)に合格した上で年会費が必要です。
初年度(認定年の12月31日まで)は年会費無料です。翌年以降年会費が発生します。もちろん退会すれば年会費は発生しません。
ウェブ解析士、取得するのもその後の費用もお金がかかります。
向学のため試験に挑戦するのは構いませんけど、費用対効果をよく考えましょう。
※上記の金額は全て2024年4月現在です。
上級を目指すとなると安くない講座受講が必須
ウェブ解析士の上位資格として、上級ウェブ解析士、さらにはウェブ解析士マスターと続きますが、いずれも講座を受講しなければなりません。
これがまた取得費用が高い!上級ウェブ解析士講座カリキュラムは
2日間でナント ¥88,000円(税込)!
中間課題の提出と最終課題として修了レポートを提出して合格すればめでたく上級ウェブ解析士です。
そして、主催者サイトよく読んでみると、何やら修了レポートのテンプレートを入手できる裏技のような講座も・・・レポート提出は免除にならないようですけど、近道的な講座のようです。
受講費用はさらに¥44,000円(税込)!
ついでに、ウェブ解析士マスターになるには、これがまたエラく高いんです。
なんとナント、4日間で¥330,000円(税込)!
もちろん上級資格はともに年会費が必要なのは言うまでもないです。
これだけ費用をかけて、一流のウェブ解析士になれたらいいんですけどね。
※上記の金額は全て2024年4月現在です。
合格するには
ウェブ解析士には、難易度の低い順に(初級)ウェブ解析士、上級ウェブ解析士、ウェブ解析士マスターの3種類があります。
ウェブ解析士は誰でも受験できます。上級ウェブ解析士になるには、ウェブ解析士合格者であって正会員であることが条件です。指定の講座カリキュラムを受講しなければなりません。
ウェブ解析士マスターになるには、上級ウェブ解析士であって正会員であることが条件です。こちらも指定の講座カリキュラムを受講しなければなりません。
難易度は低め、事前の知識があれば2週間で合格可能
ウェブ解析士の認定試験は公式テキストから出題されます。
難易度のとしては低めで、パソコンに日頃から慣れていて、IT関係の用語についてある程度の知識があれば、1日1時間2週間ほど勉強すれば合格できます。
ほとんど知識ゼロからであれば2か月ほどの学習期間が必要です。
試験に是が非でも合格したいのであれば、有料ですが認定講座の受講がおすすめです。
本試験のヒントも教えてくれるようです。受講者を集める狙いもあるので、受講すればかなり有利になる情報を教えてくれます。
試験は、従来は主催者が用意した会場でパソコン画面に出題されるCBT受験でしたが、現在は各都道府県にある任意の会場で同じくパソコンを使って受験できます。
その際は、各都道府県毎に設定された受験日・会場を選んでインターネットから申込みます。
また、自宅受験もできます。インターネットにつながるパソコンを用いて受験する方法です。
インターネット回線が安定して接続できる環境であれば場所を問わず受験できます。
合格率が70%程度あって、しかも自宅で受験できます。これでは合格できない方が不思議です。
ウェブ解析士試験に合格したら、2週間以内に認定レポートを提出しなければなりません。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
ウェブ解析士認定試験公式テキストです。
前述のとおり、あまりおすすめできる内容ではないテキストです。特に初学者にとっては分からない用語が多く、勉強が先へとなかなか進みません。
毎年のように版を重ねていますが、誤字脱字は相変わらず多く、信憑性の低い内容もいくつかあるようです。
ただ試験に合格するためだけであれば、問題はないかもしれませんが、これでは実務でも役に立たないと思います。
当サイト運営者なら・・・購入しませんねぇ。
種類 | 評価 |
テキスト |
おすすめ問題集
公式問題集に替わり、2021年より販売となった問題集です。公式テキストに準拠した内容になっています。
これまで問題集は市販されていませんでしたが、一般の書店でも手にはいるようになりました。
ただ・・・残念ながら、以前の公式問題集と同様に、相変わらず誤字・脱字、誤植がヒドいです。
日本語にも意味不明な箇所があり、選択肢にも誤植があります。解答に誤植があるというのは、そもそも論外です。
ウェブ解析士という検定自体の価値を下げる本ですね。もともとこの検定に価値は無さそうですけど。
結論を申し上げますと、テキストと同様に買わない方がいいです。内容もスカスカでおすすめできません。
種類 | 評価 |
テキスト |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
随時開催しています。
お申し込み
受付は随時。
受験資格
どなたでも受験できます。
試験会場
全国各地のインターネットにつながるPCを使用して実施します。また、自宅でも受験可能です。
受験料
当サイトの冒頭参照。
試験内容
【試験内容】:60分60問、4択問題
- ウェブ解析と基本的な指標
- 環境分析とKPI
- ウェブ解析の設計
- インプレッションの解析
- エンゲージメント・間接効果の解析
- オウンドメディアの解析
- ビジネス戦略ごとの重要な用語と指標
- レポーティング
合格基準
合格基準は非公開ですが、合否はその場でわかります。
主催者情報
試験に関する詳しい情報はウェブ解析士の学習内容と取得の流れ ウェブ解析士協会をご覧ください。