資格試験の勉強法は書いて覚えるな、読んで覚えろ!
資格試験の勉強方法は、基本は「読んで覚える」です。書いていてはいくら時間があっても足りません。
何度も読んで頭に記憶を定着させましょう。
最終更新日:2022/09/23
書いて覚えるのは中学生まで、資格試験は読んで覚える
小学生くらいの時は、親からよく言われましたよね、「書いて勉強しろ」「書いて覚えろ」って・・・
確かにその勉強法は間違ってはいません。漢字を覚えるには書く必要があります。読んでいるだけではいつまでたっても漢字は書けません。
ぼくもよく書いてました。いえ、書かされました。
中学に入ってからも、その勉強方法は基本的には変わりませんでした。やはり英単語も書いて覚える必要があります。社会も理科も書いて勉強しました。勉強というよりも暗記しました。
書いて覚えた理由は簡単です。学生の頃の定期試験はマークシートではなく、多くは筆記で解答する試験だったからです。しかも出題範囲は限られています。
学生であれば、書いて覚えるのが正しい勉強法です。
資格試験は出題範囲が広いので書いていては非効率
受験勉強や中高生の定期試験の勉強方法は、書いて覚えるのも重要でした。
しかし、資格試験は限られた時間で多くのことを覚えなければなりません。
資格試験は出題範囲が広いので、幅広い知識が必要となります。しかも多くはマークシートの解答です。
そのため「書いて覚える」のでは効率が悪すぎます。広い範囲をとても覚えることはできません。
限られた短い時間で繰り返しテキストや参考書を読んで、理解して頭に入れるのが重要になります。
書いていてはいくら時間があっても足りません、「読んで覚える」とうことです。社会人であればなおさらです。短い時間をいかに有効に使うかが重要になってきます。
資格試験のほとんどがマークシート
しかも資格試験のほとんどがマークシートです。解答に、正確な漢字などは要求されません。
与えられた選択肢の中から短時間で正解を見つけられるだけの知識で十分といえます。書いていては逆効果で意味がないともいえます。
理想は、1回読んでそのまま覚える、見て覚える、ということですが、さすがにそれは無理です。何回も繰り返し読んで覚えましょう。
繰り返し読むことで、数回書く以上の学習効果が得られます。
※もちろん筆記試験や計算問題などは書いて覚える必要があります。その点は誤解なきようお願いします。
テキストの利用法・勉強法
ここでテキストとは毎日読むメインの教科書的な参考書のことを言います。
問題集を解いて疑問点があったら開きますし、電車の中やお昼休みの空き時間にも開く、勉強の中心となる教科書のことを言います。
まずこのテキスト、最初はとにかく飛ばさずに最後まで読んでください。それはかなり苦痛を伴うかもしれませんが、とにかく最後まで読んでください。最初から理解しようとか、内容を覚えようなんて考えないでください。
そして2回目からは理解することをちょっとだけ心掛けて読んでください。できたら3~5回ぐらいテキストを繰り返し読んでください。
だいたい3回も読めば、はじめて読んだ時よりもなんとなく理解が進んでいるはずです。
そして、次はいよいよ問題集です。
資格試験の勉強は覚える量が多いです。それに全く聞いたことがないような専門用語もいっぱい出てきます。最初から理解して頭に入れようなんて無理です。
何度も読んで、とにかく繰り返し読んで、少しずつ理解していくように心掛けていれば徐々に頭に記憶として残っていきます。
理解が進めば勉強も楽しくなります。そこまで行けば合格がかなり近づいたと思ってください。
問題集の活用方法
さて、テキストを最後まで読んだら次は問題集です。できたら本試験でどんな問題が出題されるのかを理解するためにも過去問をまずは解いてみましょう。
テキストを数回読んだだけでは当然過去問はほとんど解けません。あたりまえです。最初のうちは解答は遠慮なく見てください。大事なのは、解答を読んで、そしてテキストに戻って確認して理解することです。
その際、テキストに線を引くのもよいでしょう。蛍光ペンよりも鉛筆でかるく線を引くぐらいがよいと思います。テキストの余白に問題集の解説をメモ代わりに書き込むのもよいでしょう。
なぜ鉛筆がよいのかと言うと、鉛筆なら後で消せます。本当に重要な事項だけ、後で蛍光ペンをひけばよいでしょう。
あとは、問題集とテキストをひたすら往復します。つまり、テキストを読んで頭に入れること(インプット)と頭から知識を引き出す(アウトプット)の繰り返しでグッと理解が深まります。「ふ~ん、なるほど」の繰り返しが記憶として少しずつ脳に定着していきます。
このやり方で問題集を3回ぐらい解いてください。そして4回めぐらいからは、解答を見ずに一度最後まで自力で問題集を解いてみてください。そこでもまだまだ不正解が多いでしょうが、中には完全に理解できている内容も出てきます。
とにかく「繰り返し学習」が実力をつけます
勉強の基本はとにかく繰り返し学習です。テキストに手垢がつくまで何度も読み返し、問題集を何度も解いて、理解して頭に刷り込んでください。
間違えた箇所をチェックして、しばらくしたらまた解いてみてください。そこで正解できたら実力がついている証拠です。
資格試験には王道も近道もありません。時間をかけて繰り返し勉強することで合格できる実力がついてきます。
繰り返し学習、これが最も重要な勉強法です。
頭がボーっとして勉強が手につかない時もありますが…
人間の脳には「海馬」という部分があります。海馬には目や耳から入った新しい情報が整理整頓され、記憶として一時的に短期保管されます。
再度大ざっぱで申し訳ないんですけど、イラストの中心のやや下あたりになります。
その後海馬の中で、この先も必要なものや印象的なものと判断された一時記憶が、長期記憶の保存先である大脳に移されて保管されます。つまり記憶として長期固定されるわけです。
頭がボーっとする時こそチャンス!
けれど安心してください。それはまさに一時的に海馬に保管された短期記憶が大脳に移されている感覚なのです。記憶として固定されて実力がついている瞬間を脳が症状として教えてくれているのです。
そんな時は無理に学習を続けてもよいですし、テキストに書き込んだ重要箇所をぼんやりと眺めているだけでもいいです。
何もせずボーっとしているよりは、さらに記憶を固定させるために、少しでも何か勉強をしましょう。
少しくらい体調が悪いくらいがちょうどいい(かも)
会社員を続けながら資格試験の勉強を続けていると、時には深夜まで学習時間がおよび寝不足になります。
ついつい、あと1問、あと1問と繰り返しているうちに夜中の1時を回ってしまうこともあります。頭が冴えてなかなか寝付けないこともあるでしょう。早朝4時に起きて眠い目を擦りながら勉強する日もあるでしょう。
そんな毎日を繰り返していると、常に頭がボーッとして睡眠不足のような状態になります。立っているだけでめまいがした・・・なんてことは受験生からよく聞きます。頭と目を酷使しているので、体の疲れというよりも精神的な疲れです。
体を壊してしまったら元も子もありません。時には早く寝るのも大事ですが、気持ちが緊張しているので、こういう時って仮に毎日寝不足でもそんなに風邪をひきません。
こんな時って記憶力も鈍って何をしても頭に入らないと思われがちですが、実はそうではありません。十分に睡眠をとって体調が万全なときよりも、少しくらい寝不足の方が頭もよく回転します。
これは科学的な根拠もありませんし統計的なデータもありません。実はぼくの体験談にしか過ぎません。
けれど、睡眠不足の状態で、多少無理しながら勉強した方が頭によく入った気がします。
もちろん睡眠時に記憶が脳に定着するので、睡眠が重要であることは言うまでもありませんけど。
※あくまでも個人的な意見です。責任持てませんのでご了承ください。時にはリフレッシュのため早く寝ましょう。
人間は忘れる動物です
海馬と大脳について説明しましたが、せっかく大脳に固定された記憶も時間の経過とともに薄らいでいきます。
さらに強固な記憶として固定させるためには、あるいは新しい記憶を固定させるためには、繰り返して勉強するしかありません。
何度も繰り返して勉強して、忘れたらまた勉強して、そして確かな記憶として定着していけば難関な国家試験も合格できます。
継続は力なり、本当に単純なことです。ただ単純なことができるかできないかで、合否は分かれます。
楽しては決して資格試験に合格できません。合格に近道なんてありません。