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通信教育の会社が公表する『合格に必要な勉強時間』を単純に信じてはいけない

頭をかかえながら本を読む男性

予備校や通信教育の会社がいう『合格に必要な勉強時間』を信じてはいけません。受講生を一人でも多く増やすためにワザと簡単に思わせる数字を載せています。

資格試験に挑戦するにあたって気になるのが合格までに必要な勉強時間です。

どこの予備校や通信教育のホームページにも合格までに必要なおおよその勉強時間が載っています。

けれど、信じて勉強を始めると後で痛い目に合いますよ!

「想像していた以上に難しかった!」ってなって最悪途中で挫折する結果に・・・

予備校や通信教育の会社がいう「合格に必要な学習時間」はだいたいデタラメで信憑性に欠けます。

そのまま信じてはいけません。

最低限の勉強時間であって、それで合格できる可能性は相当低いと思ってください。

予備校や通信教育の会社が公表している「合格までに必要な勉強時間」の数字が、信頼できれば有益な情報なんですけどね・・・

例えば「平均1000時間」となっていれば、毎日3時間の勉強で1年くらいで合格できるという計画が立つはずです。

目次

例えば社会保険労務士試験合格に必要な学習時間は?

ペンを握って一心不乱に勉強する女性

人気の国家資格でもある社会保険労務士について、予備校・通信教育各社がどれくらいの数字を「合格に必要な学習時間」としているのかを調べてみました。

  • ユーキャン:目安として1000時間
  • スタディング:平均500~1000時間が目安、最低でも500時間
  • TAC:800時間~1000時間
  • フォーサイト:800~1000時間
  • LEC:482時間以上

どこも概ね800~1000時間となっています。

1000時間というと、一日3時間勉強して333日、つまり約1年弱ということです。

本当にこれくらいの勉強時間で合格できるのでしょうか?

率直に申し上げて、この程度の勉強時間では難関な社会保険労務士試験に合格するのは無理です。

合格ラインはまだずいぶん先です。

もちろんその人の能力にもよるので一概に否定できません。

記憶力が極端に良い人であれば500時間くらいの勉強時間で合格できるかもしれません。

しかし、合格者の多くは1000時間どころかその倍以上の2000時間以上は勉強して、複数回受験してなんとか合格しています。

つまり「1000時間」というのは最低限必要な勉強時間です。

ごくマレに、この勉強時間で合格できる人がいるというレベルです。

マレなパターンを引き合いに出して「合格に必要な勉強時間」として紹介するのはいかがなものかと思います。

実は、この1000時間という数字、ずっと以前から全然変わっていません。

試験の難易度が年々上がっているにもかかわらずです。

それを一貫して「1000時間」と公表しているのはあまりにも無責任な気がします。

本来であれば、試験の難化傾向に合わせて合格に必要な勉強時間も増やすべきです。

7%の合格率、1000時間程度じゃ到底無理です!

社会保険労務士試験の合格率は7%前後です。

7%って聞くと「そんなに難しくないような・・・」って感じる人もいると思いますが、7%の合格者の中には2回め、3回め、あるいはそれ以上の受講生も大勢います。

全員が同じスタートラインに立っていないんです。

通信講座の会社などは、「短期で一発合格!」などと宣伝していますが、一発合格などは合格者全体の1%ほどです。合格までに3〜5回くらいかかる人が多いんです。

合格者の1%ですよ!受験生全体の1%じゃないですからね!

参考ページ:公表されている合格率よりも難しく感じられる理由

一度でも社会保険労務士試験の勉強をした経験がある人であればその難易度はよく分かると思います。

試験範囲は想像以上に広く、膨大な暗記を必要とします。

「足切り」により毎年多くの人が涙をのむ

社会保険労務士試験が難しいと言われる理由のひとつが「足切り」の存在です。

選択問題を8科目全てを3/5以上取らないと、いくら他で満点近くてもその時点で不合格になってしまいます。

実力のある人でも選択問題で1科目落として不合格という人が普通にいます。落ちる人はこの足切りで5年や6年、あるいは10年以上受験を繰り返します。

簡単に言えば、合格レベルには1000時間あれば足りるかもしれませんが、そこから実際に合格するのが想像以上に難しいということです。

当然、複数回受験になると勉強時間はどんどん長くなります。

1年目に1000時間を費やし、2年目も1000時間、3年目も1000時間だとすると、あっという間に3000時間になります。

しかも、3000時間かければ全員が合格できるワケでもありません。挫折者は、合格者の数の何倍もいます。

受講生を一人でも多く獲得したいので本当のことは書けない

本を手元で開いて驚く女性

どこの予備校も通信教育の会社も受講生を一人でも多く獲得したいのは当然です。自社の優位性をPRするのに一生懸命です。

そのため「これくらいなら合格できるかも・・・」と思わせるような、つまり簡単に思わせる数字を載せます。

難しいイメージを抱かせるような表現はできません。

合格までに必要な勉強時間は最低2000時間(2年)以上!毎日勉強に明け暮れて3回以上の挑戦でなんとか合格できるかもしれません!

挫折する人がとても多い難関な社会保険労務士試験。

リスクを取ってアナタも果敢に挑戦する?

なんて説明したら受講生は集まらないですよね(笑)。挑戦するのは止めようとなってしまいます。

そこであえて、「合格できそうな最低ラインの勉強時間」を載せるワケです。

「1000時間くらいなら挑戦してみようかな・・・」って感じです。

で、これを鵜呑みにして講座を申し込んだら資格予備校の思うツボです。

問題集を解いてみてはじめて「こんなに難しいんだ!」と気付き、数日後には挫折。

予備校にとっては、早く諦めてくれたら手間がかからないので丸儲けです。

もちろんお金は戻ってきません。

繰り返しますが、予備校や通信講座の会社が公表する無責任な「合格に必要な勉強時間」を信じてはいけません。

当サイトでは、「資格の難易度一覧」で詳しく合格に必要な学習時間を正確に記載しています。是非参考にしてください。

参考:難易度順資格一覧

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