評価されない資格
誰でもお金さえ払えば短期間で合格できる検定など、いくつ持っていても就職や転職は有利にはなりません。これが現実です。
評価されない資格・検定の代表例を、実際に名称を上げていくつか紹介します。参考になれば幸いです。
関連情報:役に立たないし使えない資格ランキング
最終更新日:2022/08/26
民間の検定・資格試験のほとんどは合格しても評価されない。
「これから需要が高まる資格・検定」などと称して聞いたこともないような資格を紹介しているサイトもあります。
しかし、その多くは民間団体が主催する民間の資格、つまり検定試験です。法律的な根拠もないので、厳密に言えば「資格」ではありません。
そして、残念ながらそのほとんどは取得しても評価されません。これが現実です。
ここでは、「評価されない資格」「役に立たない資格」を紹介します。
残念ながら下記に並べた資格は取得してもあまり評価されません。一般的に、役立つ資格・使える資格のように紹介されていますが、現実は違います。
なお、どれも同じくらい意味のない資格なのであえて順位はつけてません。
通信講座や教材販売の会社に騙されてはいけません
TV-CMや雑誌ではさかんに「資格」なんて宣伝してますが、そのほとんどが利益目的の教材販売、あるいは通信講座や通学講座の販売が目的です。
お金さえ払えば誰でも合格できて合格証らしきモノをもらえますが、残念ながらこういった民間の検定試験が就職や転職に役に立つことはほとんどありません。
- 医療事務(病院内で無資格でもできる業務です)
- 調剤薬局事務(資格?笑われます)
- 介護事務(介護施設で事務専門の仕事はほぼありません)
- 看護助手(看護師の雑用で低賃金です)
- 歯科助手(あまり言いたくないですが、必要なのは若さと容姿です)
- 医師事務作業補助者(資格なんて言ったら笑われます)
- 秘書検定(女性軽視の時代遅れの検定試験)
- サービス接遇検定(取得する意味がほとんど不明)
- 防災士(天下り団体のための検定試験)
- ビジネス実務法務検定(名前はいいんですけどね)
- ビジネス能力検定ジョブパス(B検)(簡単すぎます)
- ビジネス・キャリア検定(公的資格じゃなく完全な民間検定)
- インターネット検定(聞こえはいいけど内容はICTの初歩)
- 情報検定(J検)(中高生向け、衰退を続ける検定試験)
- ウェブ解析士(名前はカッコいい、維持費が高い)
- マイナンバー資格試験(役立つ機会なんてあるのでしょうか)
- 個人情報保護士(使えいないし意味のない検定)
- 漢字能力検定(趣味の検定、中高生までです)
- 食生活アドバイザー(取得する意味があるのでしょうか)
- 医師事務作業補助者(名前負けの検定試験)
- メンタル心理カウンセラー(怪しさいっぱいで意味のない検定)
- 通関士(現職者は除く)
- 整理収納アドバイザー(ほぼ役に立たない趣味の領域)
- 介護事務(医療、調剤の次に作った意味のない検定試験は介護でした)
- 相続診断士(怪しい民間の検定試験、止めといた方が無難です)
- 健康管理士(周到に計画された現代版資格商法)
- 児童英語教師(TOEICの成績の方がよほど重要です)
- チャイルドマインダー(受講料目的の民間検定試験)
- 野菜ソムリエ
- アスリートフードマイスター
- フードアナリスト
- その他の民間検定試験(簿記、臨床心理士、一部の検定を除く)
まだまだたくさんあります。とても書ききれません。
※当ホームページで問い合わせがあった資格について載せてます。
※簿記検定に関しては、歴史も社会的な認知度もあり、その上公認会計士試験の一部試験免除の対象になっているので、取得すると役に立つ機会が多くあります。
最近では自宅で受験可能などという常軌を逸した検定試験も多くありますが、学習する内容はあくまでも趣味の延長です。
そういった民間資格はいくつ持っていても評価されません。履歴書に書いてもほとんど効果は期待できません。
だた、学習する意欲を前向きに評価してもらえる可能性はあります。いずれにせよ過大に期待しない方がいいです。
当サイトのTOPページで役立つ資格を紹介しているのでご覧ください。
評価されない資格とは?
人気の資格ランキング=役に立たない資格ランキング
以下の資格は、多少順位の違いこそあれよく目にする人気資格ランキングトップ3です。
女性におすすめの資格ランキング、すぐ役立つ資格ランキング、将来役立つ資格ランキング、これから役立つ資格ランキングなどと紹介しているところもあります。
人気があるということは単純に受講生が多いということかもしれませんが、本当は、通信講座の会社が生徒を集めて教材を売りたいだけにすぎません。
そして、これらの資格に共通して言えるのは、全て簡単に誰にでも取得できる民間資格だということです。
中には「自宅で受験OK」などというおよそ資格試験とは言えないような常軌を逸したものも多くあります。それって資格っていうの?と耳を疑ってしまいます。
はっきり言って取得する意味のない資格です。お金と時間の無駄です。履歴書に書いても評価されません。
当サイトでは、人気の資格ランキングの実態も紹介しています。ご覧ください。
誰にでも取れる資格は評価されない資格
つまり、誰にでも簡単に取得できる資格というものは、残念ですけど社会人でも主婦でも学生でも評価されることはありません。
上記のランキングは役に立たない資格のランキングでもあります。
その証拠に上記の資格で資格手当てを支給している病院や薬局は全国どこにも100%ありません。資格として認められていないということです。
一方で、医師や看護師、薬剤師は資格手当が支給されます。これは資格として認められているからです。
少し前の話しになりますが、2013年にAKBのメンバーが「調剤薬局事務」という民間資格にチャレンジして合格したというテレビCMをユーキャンが繰り返し流していました。見た覚えのある人も多いでしょう。
さも社会で評価される資格のように盛んにPRしていましたが、実は合格してもしなくともせいぜいパート程度の仕事があるくらいなんです。
しかも統計上スーパーのレジ打ちのパート以下の賃金です。わざわざ高い講座受講料を払ってまで民間の認定を受ける「資格」じゃありません。
では、実際に医療事務の現場でどんな人が採用されるかというと、まず第一に優遇されるのは経験者です。次に人柄、出身校です。
都会では出身大学で判断されますが、田舎へ行くと出身高校がものをいいます。地元の私立ヤンキー高校出身者よりも公立有名進学校出身者の方が当然採用は優先されます。あとは顔、年齢を重視するのが現実です。資格の有無はほとんど重視されません。
誰にでも短時間で簡単に取得できる民間の資格は、ほぼ100%評価されません。
テレビCMやネットの広告記事に騙されてはいけない
しかし所詮は民間の検定試験にすぎず、これらの資格が就職や転職の際に評価されることはありません。
「ブランクのある女性でも全国どこでも使える資格」と紹介されているのは大げさすぎます。使える資格でもなんでもなく、決して役に立つ資格ではありません。
もともと医療事務という職種は労働条件があまり良くないので人の出入りが多く、時給900円程度のパートや派遣での仕事は資格がなくても見つけられます。
ただしほとんどの人は理想と現実の違いを実感して長続きしません。それに時給900円以上の事務の仕事は探せば他の業種で見つけられます。
将来役立つ資格、これから役立つ資格、なんて表現に騙されてはいけません。片手間に少し勉強してすぐに取得できるような資格は、間違っても高収入にはつながりませんし、転職・就職の際に評価されません。学生の就活にも活かせません。
評判ほど評価されない資格もいっぱいある
「おすすめの資格」「将来性のある資格」「就職や転職に役立つ資格」なんてネット上では頻繁に紹介されているのを見かけますけど、実際はほとんど評価されない資格をいくつか紹介します。※TOPページと一部重複しています。
上記の資格(検定試験)は、MOS以外全て国家資格(技能検定)です。
評判ほどではないし、取得しても評価されない資格の代表格はなんといってもファイナンシャルプランナーです。
資格を紹介するサイトでは、ファイナンシャルプランナーをさかんにPRしていますが、実際のところ就職や転職に履歴書に書いても評価されません。学習する範囲が限定的で専門性も低く、合格しても特別な業務(独占業務)ができるわけでもないからです。
一部の限られた業種では多少評価の対象になるかもしれませんが、それでも評価されるのは1級です。2級や3級程度なら短期間で誰でも合格できます。表面的な知識だけで得た資格などほとんど評価されません。
カタカナを使った横文字で、なんとなくカッコいいイメージはしますが、ほとんど意味ない資格です。当サイトの筆者も、試しに受験して合格しましたが、特に使い道はありません。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)やITパスポートなどは就活を控えたFランクの大学生に特に人気です。しかし、数週間で取得できるような資格では就職や転職は有利にはなりません。
キャリアコンサルタントは中高年に人気です。多くの人が定年後に備えて「何かの役に立てば」という理由で取得するようですが、実態は高い講習会費用を払うだけで、その後この資格を利用する機会はほとんどありません。
こちらも横文字でなんとなくカッコいいですが、所詮それまでです。
MOSなどが評価の対象になるとは言い難い理由
パソコン操作のスペシャリストのような資格として紹介されていますが、あくまでも表計算や文書作成などの初歩的なパソコンソフトの理解度を試す検定試験にすぎません。
この検定試験の合格者よりもレベルの高い人は一般の会社にいは普通にいます。
はじめてパソコンを導入したような小さな会社であれば、周りに詳しい人がほとんどいないでしょうから、わずかな知識でも役に立つかもしれません。しかし、一般的な企業では評価の対象として見ていません。
最近は、Excel、Word、メールなどはほとんどの会社で普通に使われています。資格の有無というよりも実践レベルでパソコンが使えるかどうかが問題です。ExcelやWordを使うことが目的ではありません。
それに、Excelの使い方について聞かれたらほとんど即答できるぐらいのレベルの人はどんな会社でも少なからずいます。
実際に価値もなければ使えないだけの民間資格です。趣味の延長程度に考えてください。
期待するほど評価されない資格
余談ですけど、期待するほど評価されない資格も紹介しておきます。
もちろん取得しても意味がないとまでは言いません。履歴書に書けば能力の高さをPRできますし、基礎学力が十分あれば、資格を活かせる職場へ就職・転職することも可能です。
特定の業種であればもちろん役立つ資格です。しかし、あまり活かしきれていない人が多いのが現実です。
例えば、救急救命士は消防の職員(公務員)にならなければ資格を活かせません。必要であれば就職してからでも取得できます。
あらかじめ自腹を切って取得しても、消防の職員にならなければほぼ評価はゼロです。
学習を始める前に、合格後にどう資格を活用するかをよく検討してください。