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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

資格を取りたい!目標とする資格の選び方

目標に向かって指を向ける女性

資格を取りたいと考えている方、長文ですけど是非最後まで読んでください

何か資格でも取ってみようか」そう考えたことがある人も多いと思います。

キッカケは人それそれです。

就活や転職に活かしたい、将来のために一生モノの資格を手にしたい、資格を取って独立したい、あるいは自己啓発のためなどなど。

理由はなんであれ、間違った選び方と無駄な努力さえしなければ、資格はきっと大きなメリットをもたらしてくれるはずです。

結果として「取ってよかった」と思えるような資格試験に挑戦してください。

このページでは資格の選び方について解説します。おそらく他のどのサイトよりも現実に即した内容になっているはずです。参考になれば幸いです。

通信講座の会社の宣伝やネット上の書き込みを信じて民間資格に合格しても、結局大切な時間とお金を費やしただけで終わるのよ。

資格についてに自分でロクに調べもせず、テレビやネットの情報をそのまま信じてはいけないのね。

目次

役に立たない・意味のない資格など目指さないで!

青空を背景に、不要・必要と書かれた看板

お金と時間の無駄遣いにならないように

取得しても役に立たない・意味のないような資格や検定試験を選んではいけません。

これがまずは目標とする資格を選ぶ際に注意する点です。

「そんなこと誰だって分かってるよ」なんて声が聞こえてきそうですが、実は多くの人がこの点を正しく理解していません。

どうでもいいような資格を取得しても、結局何も役に立たなかった・・・で終わってしまいます。

そんな人がいかに多いことか。

お金を捨てるのと同じです。さらには貴重な時間まで無駄にしてしまいます。

資格の種類は多いけど、取得する意味をよく考えて

現在、資格や検定試験の数は3,000種とも5,000種とも言われていますが、おそらくそれ以上でしょう。

国家資格とそれに準ずる技能検定を合わせても433種ですから大半は民間資格です。

例えば、医療・介護に関する事務系民間資格として医療事務、調剤薬局事務、介護事務などがあります。本当に就職や転職が有利になるのかと言えばかなり怪しいです。

求人の多くは「経験者優遇」です。医療の現場で認められているのは医師、看護師をはじめとした医療系の国家資格です。民間資格はなどは現場では無資格扱いです。

簡単に取れる民間資格程度で本当に指導者になれるの?

都合の良い夢を抱かせるだけの名ばかりの民間資格も多く存在します。

例えば、「小学校の教壇に立って英語の指導ができる!」というような誤解を招く民間の英語教師の資格があります。

「児童英語教師」と言われる類の民間資格です。

こういった民間資格は法令上の根拠(文部科学省が認めているとか)がありません。

小学校などで教師役として教壇に立つには教員免許が必要です。民間資格は教師になるための要件に該当しません。

教壇に立つことを夢見て授業料・受講料を支払ったけど、結局は役に立たずに終わってしまいます。

また、◯◯アドバイザーといった、小学校で食育指導ができると誤解を招くような民間資格もあります。

小学校で食育指導をするにはやはり教員免許+栄養士あるいは管理栄養士の国家資格が必要です。

残念ながら民間資格では小学校で食育指導はできません。

多くの人は資格の選び方を間違えている

一例として記載しましたが、こういった誤解を招くような民間資格が世の中にはたくさん存在します。

誰でもお金さえ支払えば短期間でしかも自宅で受験可能などという資格、やはり世間では評価されません。

某資格予備校のホームページには、資格の選び方として、まずは「なりたい自分をイメージしましょう」なんて書いてますけど、「なりたい自分」になるにはそれ相応の努力が必要です。

こういった現実をよく理解してください。

「なりたい自分」というのは、長い時間をかけて努力してようやくなれるんです。

資格の正確な難易度を知って無理な挑戦は避ける

NGのゼスチャーをする女性

資格の難易度も信じない方がいい

次に、資格の正確な難易度を知るという点も重要です。

取得したい資格について事前に正確な難易度を把握していなければ無謀な挑戦になりかねません。

「時間」は誰にでも平等に与えられています。無限に時間があればいいんですけど、限られた時間で勉強しなければなりません。

家庭を持っていれば単身者と比べると学習時間も限られます。学生と社会人を比べると自由にできる時間は違います。

そこで、目指す資格を選ぶ上で重要になるのが正確な難易度の理解です。個人的な能力の差は多少あるとはいえ、時間的に合格可能な範囲内の資格試験に挑戦するしかありません。

しかし、ネット上のどこを探しても正確な難易度の情報を提供しているサイトはほとんど見当たりません。

実際に試験に挑戦した人がブログで正確に書いている程度です。

「短期間で合格できる!」みたいな甘い言葉に騙されてはいけない

例えば、法務省が試験を実施する国家資格の司法書士

多くの資格予備校は、平均学習期間を1~2年あるいは2000~3000時間(2年以内)と紹介しています。

中には標準学習期間を15か月と紹介している大手の通信講座もあります。

これくらいで平均年収1200万円以上と言われる司法書士に合格できればとつい挑戦したくなってしまいそうですが、実はあまり数字は信用できません。

現実には、会社を辞めて朝から晩まで受験勉強に専念しても3年で合格できるかできないかという超難関な試験なんです。

その気になって高い講座を申し込んだのはいいけれど、超難関の試験であることに気づいて97%以上の受験生は早い段階で諦めます。

そして、約1年後には99%の受験生が諦めます。

無謀な挑戦はお金の無駄使いと時間の浪費、そして挫折感だけが残ります。

得をするのは通信講座の会社だけです。途中で諦めても受講料は戻ってきません。

「標準学習期間4年以上」なんて紹介したら、社会人なんて最初から誰も講座に申込みませんよね。

そこが周到に考えられたワナなんです。

まずは試験の正確な難易度を知って、頑張れば合格できそうな範囲の資格試験を選んで挑戦しましょう。

関連情報:資格の難易度一覧

目的・置かれた状況によって目指す資格を選ぶ

新緑の中、目標に向かって指を向ける男女

次に、資格の選び方として重要になるのは、やはり「目的を考える」ことです。

ここを間違えると資格を取得する本来の目的からそれてしまいます。

あなたは資格に何を求めますかか?資格を通して自分をどう変えたいですか?

「まずは資格取得ありき」ではなく、自分のステップアップにどう資格を活かしたいのかを考えてみましょう。

だいたい目的としては以下の6パターンに分けらます。どれに当てはまるのかを念頭に置いて資格を選んでください。

  • 新卒(大卒・高卒)の就活
  • 社会人の就職・転職
  • 評価アップ・スキルアップ
  • 独立・開業
  • 一生モノの技術を身に付ける
  • 高校入試・大学入試・学業

「独立・開業」に適した資格を取得しても社内では評価されません。

例えば、行政書士は法律系の国家資格として人気ですが、あくまでも独立して事務所を開くための資格です。会社員が取得しても社内では評価されません。就職や転職は有利になりません。

高校新卒者向けの資格を取得しても社会人の転職の際には評価されません。

資格を取得して自分のこれからの人生でどう活かすのか?そこをよく考えてください。

どんな資格を選べば自分にとってメリットがあるのかを客観的に冷静に判断しないとダメね。

なんでもいいから資格が欲しいという考えではダメよ。

国家資格と民間資格の特徴と分類

資格には国家資格と民間資格がありますが、一部の民間資格を除いて圧倒的に国家資格がおすすめです。

世間一般的にも評価の対象となるのは国家資格です。特に明確な目的がなければ国家資格の中から選びましょう。

下記で国家資格・民間資格・旧公的資格について簡単に解説します。

国家資格

国(各省庁)が法律の規定に基づいて試験を実施して合格者を認定する資格。

例えば、宅地建物取引士の資格がないと契約書の内容を相手に説明できないなど有資格者のみに独占的な業務が認められる資格が多い。

特に医療の分野は資格社会と言われるほど専門性の高い資格が多く、有資格者は一定の需要があり就職先も幅広い。

就職・転職の際も国家資格であれば採用する側も一定の評価をするため、応募者は履歴書に堂々と書いてアピールできる。

国家資格の難易度は様々で合格までに数年を費やす超難関の試験もあれば、講習会を受講するだけで容易に取得できるものもある。

当然だが難易度が高い資格は評価も高く高収入が期待できる。

最近は、高額な講習会の受講が条件で、しかも合格しても役に立たないような国家資格も増えているので要注意。

民間資格

民間の個人や団体が試験を実施して合格者を認定する制度。多くは「資格」と称しているが独占的な業務は認められてないので正確には検定試験にすぎない。

民間資格の中にはわずかではあるが簿記検定や臨床心理士のように信頼性の高い資格もある。

また、高校入試や大学入試の際に一定の評価を受ける検定試験もある。

そういった民間資格であれば、履歴書に書けば就職・転職の際に評価される。しかし法律的な根拠に乏しいため、多くは価値がなく合格者に対する評価は低い。

受験制限がなく子どもからお年寄りまで誰でも受験できる試験が多いのも特徴。受講料・受験料目当ての詐欺的な資格商法も多いので要注意。

旧公的資格(省庁後援資格)

2005年までは省庁(国)から認定を受けた公的資格が存在したが、制度の廃止により現在は存在しない。全て民間資格。

大々的に「公的資格」と称して受講生を集めているが、単に省庁が後援しているにすぎない。

現在残っているのは旧公的資格です。

省庁から後援を受けて「国家資格に準ずる公的資格」と称している民間資格が多く存在するけど、全く根拠はなく単なる受講者集めの宣伝文句にすぎません。

以下に国家資格と民間資格を細かく分類して特徴を説明します。選び方の参考にしてください。

国家資格の分類

ペンと手帳を持って町を歩く女性

特定の業務を行う際には必ず必要となる国家資格(業務独占資格)

法律の規定により、有資格者のみに独占的な業務を許可するのが業務独占資格です。

例えば、公認会計士の資格がないと企業の監査業務はできません。危険物取扱者(乙4種)がないと給油所でガソリンを扱えません。気象予報士の資格がないと独自の気象予報はできません。

業務独占資格は専門性が高く試験の難易度は高めです。一般的に合格までに長い学習期間を要しますが、比較的短期間で取得できるものもあります。

関連情報:業務独占資格|資格の分類について

合格者のみが資格名称を名乗れる国家資格(名称独占資格)

資格を持っている人以外は、自由に資格名称を名乗ることはできません。

例えば、中小企業診断士として登録していなければ、企業の財務状況を調べる際に中小企業診断士と名乗ったり名刺に印刷して相手に差し出したりはできません。

ただし、試験に合格していなくても誰でも企業の財務状況は調べられます。独占業務は認めらていません。

広い意味で国家資格は全て名称独占資格です。税理士社会保険労務士栄養士薬剤師全て合格者以外はその名称を名乗れません。

関連情報:名称独占資格|資格の分類について

特定の事業所には必ず有資格者が必要となる国家資格(必置資格)

必置資格としてもっとも有名なのは何と言っても宅地建物取引士です。

不動産の販売や賃貸マンションの仲介業など、不動産業を営む際は事務所に必ず宅地建物取引士の有資格者が1名以上必要です。

こういった事業所では、有資格者の採用は事業の継続にも関わる死活問題です。試験の難易度が高ければ有資格者の価値は高くなるので一般的に就職が有利になります。

工業・設備系の事業所ではエネルギー管理士公害防止管理者などが必置資格です。

関連情報:必置資格|資格の分類について

国が実施する検定試験(技能検定)

技能検定は現在130種類ほどあります。タイル張り、陶磁器製造、メッキ、パン製造、和裁、畳製作、時計修理、ピアノ調律、着付けなど種類は様々です。

技術者や職人が必要とされる職業において、国が技術力を評価するのが試験の目的なので、合格者だけに認められるような特権(独占業務)は存在しません。資格というよりも文字通り「検定試験」です。

学生に人気のファイナンシャル・プランナーも技能検定の1つです。この技能検定は増える傾向にありますが、全てが就職・転職の際には評価されるとは限りません。

関連情報:技能検定|資格の分類について

民間資格の分類

ペンとテキストを持って勉強する女性

公共性が高い民間資格

試験に合格すれば国家資格の受験資格を得たり、特定の業務をするための資格要件となるような公共性の高い民間資格が少数ですが存在します。

簿記検定1級の合格者は税理士の受験資格を得ます。建設業経理士2級がいれば公共工事の入札の際の経営審査でポイントが加算されます。

明確な目標があれば、これらの民間資格は選択肢の1つとして有望です。

特定の業種・職種で評価される民間資格

学習する内容が専門的で試験自体の透明性が高く、社内で取得を奨励している民間資格も少なくないです。

販売士や品質管理検定(QC検定)、食品表示検定などは、多くの企業で社員に取得を奨励しています。それだけ価値があるということです。

昇給・昇格、責任者になるための条件としている会社に勤めているのであれば、是非取得してください。

入試の際に優遇される可能性のある民間資格

かつて学校単位でほとんどの生徒が漢字能力検定を受験していたように、特定の「級」の合格者は高校入試や大学入試で優遇される検定試験が世の中には存在します。数学検定や日本語検定などもそうです。

ただし、明確に加点材料となる場合もあれば単にAO入試の際に「参考程度」となる場合もあるので、一概にプラス評価になるとまでは言えません。

英検、TOEICなども成績優秀者は社会人であっても評価されます。

取得する意味のない民間資格

民間資格は法律的な裏付けもないので誰でも自由に作れます。他人が商標登録していない名称を考えれば、それで立派な民間資格の誕生です。

数千円するようなテキストを購入して、ちょこちょこっと短い時間勉強して、数万円の受験料を払って受験して合格・・・プラスチック製で顔写真付きのIDカードらしき合格証をもらって何となく満足・・・これで一体何が残りますか?

いわゆる「なんちゃって資格」です。

目指す資格を選ぶ際はよく考えてください。くだらない民間資格など勉強する意味などないです。

取得方法の違いによる資格の選び方

では最後に、取得方法の違いによる資格の選び方を紹介します。

司法試験(予備試験)や行政書士、多くの民間資格などは、学歴や国籍、年齢などの制限もなく誰でも受験できます。

一方で、理学療法士や歯科衛生士、看護師のような医療系の国家資格の多くは数年に渡って専門の学校で授業を履修してはじめて受験資格を得ます。

社会人がこういった資格を目指すのであれば、まずは時間を確保できるかが重要です。

  • 誰でも制限なく受験可能
  • 専門の教育機関にて学習
  • 簡単な講習会で取得可能
  • 指定の講習会を必ず受講

最近は、社会人やり直し組も多く医療系の学校へ入学し直しています。一度社会に出てからでも十分にやり直しができる・・・それが資格取得の良い点でしょう。

関連資格:医療系の資格一覧

医療系専門技術職の多くは指定された学校へ数年通って受験資格を得ます。最近は、高額な講習会に出席しなければならない資格商法的な民間資格が増えているので要注意です。

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