気象予報士が役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

気象予報士

あくまでも趣味の延長の資格。就職や転職にはあまり使えません。

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

難関

10か月以上

国家資格

業務独占資格

5%

星2つ

誰もが女子アナのようになれるワケではありません。過度の期待は禁物です。合格しても資格を活かしていない人がほとんどです。

気象予報士とは

気象予報士

かつて日本では、国益にもかかわる気象の分析や予報などは、国家公務員である気象庁の職員にしか許されていませんでした。一般のテレビ局などは、気象庁の発表した予報をそのまま伝えるだけで、独自の予報はできませんでした。

 

それは、誰もが勝手にいい加減な気象の予報をしたら、自然災害による被害が拡大しかねないからです。

 

日本は四季の変化に富んでおり、その季節ごとの気象の変化による自然災害が毎年のように発生しています。台風や大雨、大雪などが地域社会に重大な影響をおよぼことも少なくありません。

 

気象予報とは、単に当たった外れたという単純なものではありません。私達の生活に密着している貴重な情報です。多くの人が毎日の天気を気にしながら行動しています。

 

気象予報のおかげで台風の到来を事前に知り、避難したり災害に備えることで、被害を最小限に抑えることができます。

 

1993年(平成5年)の規制緩和の流れで気象業務法が改正され、気象庁以外の者でも気象予報ができるようになりました。

 

民間の会社・団体・個人が気象庁に届出・許可を得て「予報業務許可事業者」になれば独自の気象予報を発表できるようになったのです。その中で、気象予報士という国家資格の有資格者がさまざまな天気現象の予想をおこなうことになりました。

 

この制度は、防災情報と密接な関係を持つ気象情報が、不適切に流されることにより社会に混乱を引き起こすことのないよう、気象庁から提供される数値予報資料等高度な予測データを、適切に利用できる技術者を確保することを目的として創設されたものです(この一文は気象庁 | 気象予報士についてより引用)。

 

こうして国家資格である気象予報士の制度が平成6年に誕生しました。

 

参考:気象庁 | 気象予報士について

独自の予報ができるのは、予報業務許可事業者に勤務する気象予報士だけ

天気予報の番組などで気象予報士と称する女性が笑顔を振りまいて解説をしていますが、実は解説だけであれば気象予報士の資格は要りません。

 

気象の「独自予報」をおこなうのは気象予報士だけの独占業務ですが、単に気象庁の「予報を伝える」だけなら気象予報士じゃなくても大丈夫です。

 

独自予報ができるのは、気象庁と気象庁長官から予報業務の許可を得ている事業者のもとで働いている気象予報士だけです。

 

つまり、気象予報士として資格を持つ人が、気象庁長官の登録を受けて正式な気象予報士になり、予報業務の許可を得ている事業者(気象予報会社など)に勤務してはじめて気象庁のデータを使って独自の天気予報が可能になります。

 

気象予報士の資格を取っただけではあまり意味がありません。

 

参考:気象庁 | 予報業務許可事業者の一覧

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

気象予報士のレーダーチャート

気象予報士の資格を頑張ってとって、アナウンサーになりたい!お天気お姉さんになってテレビに出たい!気象予報会社に就職したい!

 

これが気象予報士を目指す多くの人(特に女性)の夢ではないでしょうか。

 

しかし、残念ながら象予報士の資格を取得して、就職や転職に活かすことは現実的ではありません。資格が活かせる仕事に就職や転職ができると考えるのは間違っています。

 

あくまでも趣味の範囲の資格であり、自己満足のレベルと考えてください。

 

テレビ番組の天気予報で、気象予報士の女性が解説することをよく見ますが、それは気象予報士でなくてもかまいません。

 

今現在、テレビ局や気象予報会社に勤めていて、必要なので気象予報士の資格を取る以外はおすすめできません。仕事を辞めてまで学習に打ち込むほどの意味はありません。

 

気象予報士は気象業務をおこなっている会社では必要とされていますが、それ以外ではほとんど需要はありません。

 

気象予報の会社の数は限られてますし、全社員が気象予報士である必要はありません。数名いれば予報業務はできるので採用される人数は限られています。資格をもっているからといって即採用というワケにはいきません。

 

テレビ局のお天気お姉さんになるとさらに競争は激しくなります。当然ですが見た目やキャラ、トーク力などが視聴者から強く求められます。

 

しかも毎年テレビ局にアナウンサーを志望する女性が殺到します。かなり見た目が良く視聴者ウケする女性くらいしかテレビに登場できません。気象予報士の資格の有無だけでお天気お姉さんになれるワケではありません。

 

ただ、資格をとってマイナスにはなりません。知名度のある気象予報士の資格は取得は難しい分、自分のスキルアップにつながります。

 

資格を活かすか活かさないかは考え方次第かもしれません。


気象予報士の将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

気象予報士の中には、本来の目的である気象の予報以外で、経営判断のための気象情報の分析、報道や教育用の資料の作成等に携わっている人もいます。

 

むしろ気象予報以外の分野での仕事が今後も少しずつではありますが増えてい可能性はあります。

 

気象予報士は資格の専門性が高い分、汎用性が低くくいろんな業種で役立つとは言えません。活躍の場が限られています。結局、趣味の範囲で気象予報士の知識を活かすのが現実的です。

 

気象に興味があれば気象予報士の資格取得は勉強の目標になります。知名度もある難易度の高い資格ですから取得できれば自慢にもなります。

気象予報士の7割は気象と関係のない仕事をしている

 

ある統計データによると、2017年10月1日の時点で、気象予報士名簿に登録された気象予報士の数は9,856名です。

 

そのうち気象予報事業に就職している人は700名程度ですから全体の7.1%ほどです。さらに、そのうちで気象の予想を担当しているのは400〜450名程度ですから全体の4%ほどになります。

 

気象予報の市場規模もここ20年ほどずっと変わっていません。しかも気象庁から無料で詳細な気象予想が発表されます。必要性が低い分、ほとんど就職先がないのが実情です。

 

試験合格者の約7割が気象と関係のない仕事をしてるという調査結果もあります。

 

就職や転職につながる国家資格が多い中、気象予報士がいかに就職につながらない国家資格であるかが分かります。

個人でも事業者として登録して気象の予報ができる

 

気象などの予報の業務をおこなうには、気象庁長官の許可を得て予報業務許可事業者になる必要があると説明したのは前述の通りです。

 

俗にいう民間気象会社と呼ばれている会社の多くはこの事業者です。

 

そもそもテレビ局で予報業務許可事業者になっているのはごく一部で、テレビ東京や北海道テレビ放送、東北放送などです。意外なことに、多くのテレビ局では予報はしていません。

 

実は、この予報業務許可事業者、個人でも登録できます。一覧を見ると3名ほど登録しているのがわかります。

 

気象予報士がユーチューバーになって、毎日天気予報を配信すれば新しいビジネスとして成功するかもしれません。

 

多くの人が見る人気のユーチューバーになれば、広告収入も相当な額になるはずです。目指してみるのも面白いかもしれません。

試験会場へ行くと場違いな女性もチラホラ

 

気象予報士の試験は毎年1月と8月に実施されますが、会場へ行くと一風変わった光景を目にします。

 

どう見てもキャバ嬢のようなメイクバッチリの女性を数人は見かけます。試験が終わったらそのまま出勤なんでしょうか。

 

ブランド物のバックから取り出した参考書はもちろんほぼ新品です。付箋が挟んであったりマーカーで印が付いたり手垢で汚れていればまだ努力の形跡が見られるんですけどね。

 

資格試験とは縁があるとは思えないどころか、これまであまり勉強とか学習といった言葉とは関係なかったような感じです。

 

見た目が華やかそうなアナウンサーの仕事に憧れて受験してるんでしょうね。

 

テキストの新しさから想像すると、多分合格は厳しいと感じました。

 

【関連する資格一覧】
防災士

 

気象予報士になるには

初学者には難しい専門性の高い資格

気象予報士の国家試験は、試験範囲が広く、専門性も比較的高いので、簡単には合格できません。

 

毎日2時間程度勉強してもやはり10か月〜1年くらいはかかります。早くても8か月間は勉強する必要があります。難易度としては社会保険労務士や行政書士ぐらいのレベルです。

 

ちなみに、お天気お姉さんだった根本美緒さん(慶大卒)は、番組の企画で気象予報士試験に挑戦し、6回目で合格しました。多くの人はやはり1発合格というよりも2回め、3回めで合格しています。

 

独学でも合格できるのか・・・ということですが、意外と大丈夫です。独学で合格する人が半分以上です。

 

文系で数学の知識がない人でも大丈夫です。合格者の半分以上は文系の人間です。数学の知識が必要な微分積分や偏微分ができなくても基本的には予報士試験の問題は解けます。完全文系人間でも、簡単な大気力学などの理論がわかれば、ほぼ解ける問題が多いです。

 

参考書を何度も繰り返し、あとは時間をかけて過去問をコツコツ解けば合格できます。

 

余談ですが、小学生も何人か合格しています。負けないように頑張りましょう。

試験には学科試験と実技試験がある。

試験は、学科試験と実技試験に分かれています。学科試験は予報業務に関する一般知識と予報業務に関する専門知識から出題され、解答は択一式のマークシートです。実技試験は文章や図表で解答する記述式です。

 

学科試験対策としては、まずは予備知識をつける必要があります。ほとんどの受験生が利用している「一般気象学」(後で紹介しています)で学習するのがおすすめです。気象予報士試験のバイブル的な参考書です。

 

何度も読み返すことで理解がすすみます。この参考書は試験と直結してるので、本試験での得点力アップにもつながります。

 

気象予報士の試験がどんなものなのかを知るために、まずこの参考書だけ購入するのも良いでしょう。

 

あとはとにかくテキストと過去問の繰り返しが大切です。過去問はホームページでも公開されています。

 

合格のカギとなるのは実技試験です。実技の問題では文章で解答する出題がかなりあります。得点するには文章力や国語力が必要になります。実技に関してはひたすら過去問を繰り返しましょう。

 

独学で学習している人の多くは実技でつまずくようです。自信がないようであれば実技対策としては、通信講座等もおすすめです。

気象予報士試験情報

試験日

お申込み

年2回、8月と翌年1月

8月試験:6月中旬〜7月上旬
1月試験:11月上旬〜11月下旬

受験資格

受験資格の制限は一切ありません。どなたでも受験できます。

試験内容

学科試験と実技試験があります。
【学科試験の科目】マークシート

  1. 予報業務に関する一般知識:60分
  2. (大気の構造、大気の熱力学、降水過程、大気における放射、大気の力学、気象現象、気候の変動、気象業務法その他の気象業務に関する法規)

  3. 予報業務に関する専門知識:60分
  4. (観測の成果の利用、数値予報、短期予報・中期予報、長期予報、局地予報、短時間予報、気象災害、予想の精度の評価、気象の予想の応)

【実技試験の科目】
以下から2つについて、文章や図表で解答する記述式の試験をおこないます(試験は2回)。

  1. 気象概況及びその変動の把握
  2. 局地的な気象の予報
  3. 台風等緊急時における対応

実技試験1(上記実技試験の科目1〜3):75分
実技試験2(上記実技試験の科目1〜3):75分

 

学科試験で合格点を獲得した場合のみ、実技試験の採点が行われます。
※学科試験については、1年以内であれば合格した科目が免除となります。
※気象業務に関する業務経歴によっては学科試験の全部または一部の免除の制度があります。詳しくは下記サイトより試験案内を参照。

試験に関する詳しい情報は気象予報士試験をご覧ください。

気象予報士 おすすめテキスト・基本書

気象予報士かんたん合格テキスト 〈学科・一般知識編〉
初心者が分りにくい点や、つまづきやすい所をうまくとらえ、分かりやすく丁寧に解説してあります。物理的で難解な内容も図解入りで書かれており、法律も試験に必要な部分のみが記載されています。また、『数学・物理の基礎』のコーナーまであります。理数系でなくても、非常に分かりやすい表現で纏められており、試験対策として、十二分な内容となっています。
種類 評価
テキスト 星5つ
改訂新版 気象予報士かんたん合格テキスト 〈学科専門知識編〉 (らくらく突破)
この1冊を網羅すれば学科は合格できると言われているぐらい評判のよい本です。専門の問題は、新しい警報や注意報、画像の細かさなど、どんどん変わっていくものなので、古い参考書で勉強してしてしまうと間違った知識を身につけてしまいます。この本は、最新の予報士試験の問題を反映してあるし、前回のものと比べましたが、かなり細かく新しい情報に書き直してあります。内容も深いですが、書き方が解りやすく図も多いので、きちんと読み込めば初学者でも理解できます。
種類 評価
テキスト 星5つ

気象予報士 おすすめ問題集

気象予報士試験精選問題集(2018年度版)

多くの受験生が使っている人気の問題集です。電子版も無料でダウンロードできます。

 

気象予報士の勉強法は、とにかく過去問を解くことです。この問題集は、第1回から第49回(2017年)までの試験の中から分野ごとに精選した学科試験と実技試験問題を模範解答・ヒントとともに掲載しています。

 

過去問で傾向を知り、解説をじっくり読んで理論学習と照らし合わせしっかり理解することで学科試験は合格に近づきます。

種類 評価
問題集 星5つ

気象予報士 おすすめ参考書

一般気象学 第2版補訂版
言わずと知れた、気象学のバイブル的な本です。学科試験「一般知識」を網羅しています。理論が詳しく載っていて良い本です。気象学を勉強する上で欠かせない本です。これを読まずして気象予報士にはなれません。

部分的に難しい箇所もありますが、ほとんどの箇所は難しい数式を使わずに平易な文章で書かれています。図も多いのも特徴の1つです。できるだけ細部まで理解できるように随所に工夫がなされています。ぜひ一冊購入しておくべきです。

種類 評価
参考書 星5つ


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