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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

【インターネット検定】難易度の低い民間資格、履歴書に書いてもPR材料にはほぼならない

地球をとりまくパソコンネットワークのイメージ

難易度は低く2週間程度で合格可能、けれど役に立つかは微妙

種類難易度合格率
民間資格易しい60~80%
受験資格取得費用勉強時間
誰でも受験可~1万円2週間程度
活かし方全国の求人数おすすめ度
知識習得0件
  • 合格率は公表されていませんが、ベーシックであればほとんどの人が合格します。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年4月1日に集計。
試験の級ベーシック、アドバンス
講座受講料
受検料ベーシック:4,400円(税込)
アドバンス:8,800円(税込)
その他費用

※金額は2024年4現在です。

インターネット検定(.com master:ドットコムマスター)とは、2001年5月よりNTTコミュニケーションズ株式会社が実施・運営している民間の検定試験です。

はじまった当初はNTTの関連企業が試験を主催するとあって何かと話題を呼びました。

学習する内容は、ネット社会に必要となる基本的な一般論です。

社会人1年めでネット社会の最低限のルールを理解するのが目的であればよいでしょう。

けれど、履歴書い書いてもほぼ評価されません。難易度は低く社会人が取得しても就職や転職は有利になりません。

就活を控えて、あるいは転職する際の自己PRの材料にしたいのであれば情報系の国家資格あるいはベンダー系の検定試験がおすすめです。

当サイト内の評価や感想は公正で客観的な判断に基づいていますが、あくまでも運営者個人の意見です。参考にするかしないかはご自身で判断してください。

目次

インターネット検定(ドットコムマスター)とは

パソコンを操作するイメージ

NTTのグループ企業が開催する民間資格

インターネット検定(.com Master:ドットコムマスター)とは、2001年5月よりNTTコミュニケーションズ株式会社が実施・運営している民間の検定試験です。

試験の主催者であるNTTコミュニケーションズとは日本電信電話株式会社(NTT)の完全子会社です。NTTといえば誰もが知ってるあの巨大企業です。

インターネット検定の受験者数は、2018年で既に累計約45万人に達していると発表されています。

内容はともかく受験者数だけでも人気の検定試験であるといえます。

参考:インターネット検定 ドットコムマスター

インターネット検定の学習を通して学ぶ内容

インターネット検定ドットコムマスターの試験の勉強を通して、インターネットの基礎知識からビジネスの最前線で活かせる実践的なICT知識を身に付つける狙いがあります。

具体的には、下記の内容などを学習します。

  • 不正アクセスを受けたときやウイルスに感染した場合の対処方法
  • 不正アクセスやウイルス感染を防ぐためのセキュリティ対策技術
  • パソコンやスマホのメールの設定、活用方法
  • パソコン活用するための基礎知識

インターネット検定の学習を通して、必要なICT知識を特定の分野にかたよることなく基礎から横断的に学びます。

また、情報伝達の際のビジネスマナーやモラル、セキュリティやコミュニケーションのスキルも身に付ける狙いがあります。

ICTとはどんな意味?

ICTの説明の前に、「IT」はご存知だと思います。詳しくは知らなくても、IT業界・IT技術などと使われているので、なんとなく先端技術っぽいイメージです。

ITとは「Information Technology(情報技術)」という意味です。「Internet Technology(インターネット技術)」という意味で使われる場合もあります。

ITとは主にパソコンを中心としたハードウェアとソフトウェア、OA機器、生活家電、インターネットなど、さまざまなものを含む通信技術のことをいいます。

ICTとは「Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略です。ITに「C」Communication(通信、伝達)の一語を加えています。

つまりICTは、ITよりも双方向のコミュニケーションの重要性を強調しているといえます。

スマホなどの情報機器を誰もが持ち歩くようになり、単に情報を受け取るだけではなく、情報を発信し、広く大勢の人と情報を共有することを重要視している概念的な用語といえます。

まぁ実際の意味としてはITとほぼ同じですが、広く世界を見るとITよりもICTの方が広く使われているようです。

役に立つ民間資格なのか?

パソコンの前で人差し指を立てる女性

インターネット検定ってどれくらい役に立つ民間資格なんでしょうか?

試験の主催者がNTTの関連会社ということもあり、信頼度はそこそこです。

しかし、あくまでも趣味の領域に近い民間資格です。

学生や社会人が合格したからといって就職や転職は有利にはなりません。

履歴書に書くのは自由です。NTTの関連会社に面接に行く際は、会社の利益に貢献しているということで話しのネタとして使えるかもしれません。

けれど、使っているスマホがdocomoである方がよほど好印象です。

ベーシックであれば2週間程度の勉強でほとんどの人が合格できます。

お金払ってわざわざ受験するほどの価値があるのでしょうか?

インターネット検定にどれくらいの価値があるのかと言うと・・・大いに疑問です。

将来性について徹底研究

パソコンから映像が飛び出すイメージ

この民間資格の活かし方

インターネット検定に合格した!って言えば、なんとなくイメージだけでもカッコいいですよね。

インターネットを自由自在に操って時代の最先端をイッてるっぽいです。

ICTという用語をよく理解できていなくても省略された横文字って関心をかいます。

しかし、インターネット検定の試験に合格したからといってICT・IT関連の特別な仕事ができるわけではありません。

あくまでも、どれくらい基礎的な情報技術や知識を持っているのかを確認をするための試験です。

インターネット検定は、ICT・IT業界ではほとんどアピールできません。

まだITパスポートの方が評価されると思います。

難易度はどちらも同じくらいですが、ITパスポートは一応は国家資格です。

巨大資本を利用した集客方法はさすが!

かつてインターネット検定という資格試験が誕生した年のある日の朝のことです。

受験申し込み開始の日の朝に、朝のテレビ番組「めざましテレビ」をはじめ新聞・テレビ等さまざまなマスコミで一斉に「インターネット検定ドットコムマスター」が紹介されました。

当時は、「新しいIT関連の資格が誕生!合格者は就職面で優遇される見込み」と誤解を招くような紹介をしたので、視聴者がいろんな憶測を呼びました。

もちろん巧妙にしかけられた企画的な報道であったことは言うまでもありません。つまりこれは宣伝・CMだったワケです。

NTTは、マスコミを通して「インストラクターなどの指導的な仕事に結びつく資格」というイメージを視聴者に植え付けました。

さらには「将来は海外でも試験を実施する国際的な資格になる」という表現が人気をよんで一気に知名度があがりました。

そしてさらに巧妙だった点は、インターネット検定の公式ホームページが大々的に紹介され、そこからその場で申し込みができてしまったことです。

マスコミの報道を見て関心を持ったらその場で受験の申し込みをさせて入金までさせてしまうという手口です。

数までは公表されていませんが、即日ネットで申し込んだ受験生も大勢います。

これもNTTという抜群の知名度と巨大資本のなせるワザですね

インストラクターにはなれない、就職にもつながらない

当初は、主催者のNTTコミュニケーションズが「次に何かがある」といううたい文句で盛んにPRしていたことが原因で、あまりにも期待が膨らみ過ぎた時期がありました。

まず、「IT関連のインストラクターになるための資格」といイメージが先行しました。

しかしインストラクターになるためにはこの資格だけではほとんど無理です。

学習する内容が基礎的なことばかりで、とても人に指導できるほどのスキルは身に付かなかったからです。

さらに、NTT関連の就職につながるという憶測まで広がりました。

その後「就職を保証するものではない」という補足説明をNTT側でするなど、一時いろいろと物議をかもし出した検定試験でもあります。

ちなみに、NTT関連の会社に勤める人達が多く受験するようです。

ベンダー系の資格試験の方がよほど価値がある

こういった情報・IT系の民間資格は、インターネット検定をはじめ情報検定(J検)ウェブ解析士日商PC検定G検定(ジェネラリスト検定)などいくつか種類があります。

しかし、残念ながらどれも大学生の就活や社会人の転職の役に立つとは言えません。

高校新卒者が履歴書を一行埋める程度の価値です。

あるいは情報系の専門学校の生徒が在学中に「最低限取得する民間資格」程度の価値です。

むしろベンダー系の認定試験の方が、IT関連の技術者として一定の評価を受けます。ベンダー系の資格とは、情報通信機器のメーカーが主催する資格試験です。

例えば世界最大手のネットワーク関連機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施するCCNAです。

「ルーター」という重要な情報機器がありますが、設定が複雑でマニュアルを読んだだけでは普通の技術者では使いこなせません。

そのメーカーが一定の高水準のレベルを持った技術者であることを証明する検定試験です。

ベンダー系の資格試験の方が上という理由は簡単です。

インターネット検定は受験者を増やして受験料収入を得るのが目的ですが、一方でベンダー系の資格試験は、本当にスキルのある技術者であることを証明するのが狙いであるからです。

根本的に試験の目的が違います。

インターネットハローワークで求人を検索すると、インターネット検定が必須という求人は目にしませんが、CCNAの資格必須という求人は多く目にします。

合格するには

2週間程度で合格可能

学習時間としては、ドットコムマスターベーシックであれば難易度は低いので、2週間程度勉強すれば十分合格できます。

既にITパスポートを取得済みの人であれば1週間程度で合格できます。

合格率は非公開ですが、ベーシックで60~80%、アドバンスシングルスターで30%、ダブルスターで20~25%程度と言われています。

インターネット検定の試験問題は、NTTコミュニケーションズが発売している最新の公式テキストから出題されます。

合格するためには公式テキストでしっかり学習することが大切です。

また、他社からも詳しい要点解説がされた参考書も出ています。

特にパソコン操作が苦手な人には向いているかもしれません。

試験対策や、受検直前の総仕上げ学習として活用できるテキスト、問題解説集も一般の書店で販売されています。

難易度によって2種類に分かれる

インターネット検定(.com Master:ドットコムマスター)には以下の2つの種類があります。受験者がそれぞれ目的に合わせて選びます。

  • ドットコムマスターベーシック:ICTを安心・安全に利用できる初級レベル
  • ドットコムマスターアドバンス:個人や企業のICT活用をサポートできる中級・上級レベル

さらにアドバンスの試験では、得点結果に応じて次の2種類に別けて認定されます。

  • ドットコムマスター アドバンス シングルスター(中級レベル)
  • ドットコムマスター アドバンス ダブルスター(上級レベル)

ドットコムマスターベーシックであればインターネットを通して自宅のパソコンから受験することもできます。

これは2014年8月4日からはじまった受験方法です。自宅だけではなく、どこからでも24時間365日受検可能です。

自宅で受験できますから、カンニングは可能かと言えば可能でしょう。

主催者サイト:インターネット検定【ドットコムマスター】とは?

テキスト・問題集・参考書

おすすめテキスト・基本書

インターネット検定ドットコムマスターベーシック受験生に最も使われている公式テキストです。これ一冊で合格できます。

当然ですが、主催者が発行しているのでここから出題されます。これを買うしかないのが現状です。

内容はかなり初歩的です。日頃からパソコンを触っている技術関係の人であれば必要ないかもしれません。IT業界未経験者向けの入門用テキストです。

書店で見つかりにくいので、その場合はAmazonにて購入してください。

種類評価
公式テキスト

インターネット検定ドットコムマスターアドバンス受験用の公式テキストです。

この公式テキストでそれぞれの目的に応じて中級から上級までの学習に活用できます。

ICT業界が日々進歩しているにもかかわらず、2013年に発行されて以来ほとんど内容が変わっていません。

特に真新しくもない技術がさも最新技術のように紹介されているのが気になります。

種類評価
公式テキスト

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

全国各地いつでも受検可能です。

お申し込み

いつでも申し込み可能です。

受験資格

どなたでも受験できます。

試験会場

全国のCBT試験会場(全国200カ所以上の会場)
※ベーシックは自宅などでも受験可

受験料

ベーシック:4,320円
アドバンス:8,640円

試験内容

【ベーシック】
選択式 50問:45分

  • インターネットの利用
  • 情報機器の使いこなし
  • インターネット利用のための技術とモラル
  • インターネットをとりまく法律

【アドバンス】
選択式 70問:80分

  • インターネットの仕組みと関連技術
  • インターネット接続の設定とトラブル対処
  • セキュリティ
  • サービスの利用と法律

合格基準

ベーシック:70%以上
アドバンスシングルスター:60%以上
アドバンスダブルスター:70%以上

合格発表

受検後、すぐにパソコンの画面に表示されます。

主催者情報

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