DTP検定とは?取得するメリットや資格の価値について
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | やや易しい | 60~70% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~2万円 | 2か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
知識習得 | 2件 |
- 上記はディレクションについてです。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年7月24日に集計。
試験の級 | DTP検定ビジネス、DTP検定ディレクション |
講座受講料 | - |
受験料 | 11,000円 |
継続試験費用 | 4,840円/2年 |
※金額は2024年4月14日現在、税込です。
DTP検定は、かつては難易度の高い一種や二種(現在は名称変更)に合格すれば履歴書に書いてアピールできました。
しかし、CBT受験方式を採用した後は試験の信憑性も薄れ、検定試験そのものの価値が低下。以降受験者数も減少の一途をたどっています。
デザイン系の専門学校の生徒が多く受験しますが、合格して履歴書に書いたところで就職や転職が有利になるとは思わない方がいいでしょう。
やはり技術やセンスが必要な業界です。民間資格でそれらは補えません。
2年ごとの更新も特に理由がなければする必要はありません。
DTP検定とは
デザインをパソコンで作る技術について学習
DTP検定とは、DTPの技術や能力を認定する民間資格です。
DTPとは、Desktop publishing(デスクトップパブリッシング)の略で、印刷・出版業界では一般的に定着している用語です。
簡単にいうと、主にパソコンを使って雑誌や広告・パンフレットなどの印刷物のデザインやレイアウトを編集する一連の作業のことをいいます。
DTP検定試験の学習を通して、DTPの技術や知識を身に付けます。
DTP検定は、株式会社ボーンデジタルという民間企業が2015年1月より運営しています。
資格の有効期限は2年間(失効後2年以内であれば継続試験を受験可)で、2年ごとに継続手続き(4,840円税込)が必要です。
主催者サイト:DTP検定|正しい知識。使える技能。現場の求める人になる。
現在の資格の種類は2つ、「一種」は廃止
DTP検定は、以前までは難易度の低い順に以下の3種類に分かれていました。
- DTP検定三種(Ⅲ種)
- DTP検定二種(Ⅱ種)
- DTP検定一種(Ⅰ種)
その後、2017年4月1日受験分より以下の通り名称が変更となり、難易度が最も高かった一種は廃止になりました。
- DTP検定三種(Ⅲ種)→DTP検定ビジネス
- DTP検定二種(Ⅱ種)→DTP検定ディレクション
- DTP検定一種(Ⅰ種)→廃止
DTP検定は、現在「DTP検定ビジネス」と「DTP検定ディレクション」の2つの種類に分かれています。
試験の難易度による違いではなく、携わる業務や職種によって種別を分けています。
※DTP検定のディレクション試験に対応したPDF形式の問題集を下記よりダウンロードできます。
役に立つ資格なのか?
それなりに取得する意味も以前はあった
かつて、DTP検定が三種~一種に分かれていた頃は、難易度の高い一種や二種に合格すれば多少なりとも就職や転職が有利になると言われていました。
最も難易度の高い一種であれば合格者も少なかったため、履歴書に書けば転職の際に自己PR材料として活かせました。
ところが、2006年7月よりDTP検定は試験会場へ行かなくとも任意の会場でパソコンを使って解答するCBT方式に変更。それに伴い試験の難易度も下がりました。
サンプル問題を見るとわかりますが、出題される問題は基本的な用語の正誤を問う問題ばかりです。
選択式問題でデザインのセンスを問うのはやはり無理があります。
残念なことに同時に試験の信憑性もなくなり価値が下がります。それは受験者数の減少が如実に物語っています。
合格しても、かつてほど就職や転職の際には評価されなくなりました。
もちろん、合格すれば何かプラスになることはあるでしょう。マイナスになることはありません。
けれども、就職が有利になるとは考えない方がいいでしょう。
専門学校の生徒が就職が少しでも有利になればと受験しますが、あまりメリットは期待できません。
将来性について徹底研究
DTP検定とDTPエキスパートの違い
DTP関連の民間資格について知名度があるのはDTP検定とDTPエキスパートの2種類です。
関連資格:DTPエキスパートとは
DTP検定は、「ディレクション」はディレクターつまり管理職向けの能力を問われます。
DTP検定とは、パソコンを使って印刷物をデザインする能力を証明するための検定試験です。印刷物とは、雑誌や書籍、パンフレットなど紙ベースの媒体を指しています。
携わる業務・職種の違いによって「DTP検定ディレクション」と「DTP検定ビジネス」の2種類に分かれています。
一方、DTPエキスパートは職種を問わず、DTP・印刷知識や技術力をトータルで問う内容になっています。
学科試験・実技試験ともに合格すれば「DTPエキスパート・マイスター」、学科試験のみ合格で「DTPエキスパート」と認証されます。
DTP検定は、主パソコンの操作に関する問題が中心です。ある程度高いレベルでパソコンを使いこなせることが前提となっています。
例えば、WindowsとMacの違いや、画像編集ソフトのPhotoshopやIllustratorの熟練度合いを試す問題が出題されます。
DTPエキスパートは、誌面のレイアウト、カラープロセス、スキャニングや印刷工程など、DTP関連の幅広い知識を問われます。
DTP検定は、これからデザイナーや印刷業界に就職したい人におすすめです。
DTPエキスパートは、すでにデザイナーや出版・印刷業界で働いている人向けです。
どちらがおすすめかというと、安定して人気のあるDTPエキスパートでしょう。
内容についてもDTPエキスパートの方が総合的な知識を習得できる、といった意見が多いようです。
2年ごとに有料で資格の更新が必用
DTP検定は、2年ごとに有料で資格継続試験を受けて資格の更新を行わなければなりません。
名目は「技能レベルの維持・向上に努めるため」となっていますが、まぁ、本音は定期的な更新料収入が目的です。
最近の民間資格は認定級がいろいろあって、その都度受験料を取られ、資格の認定やら更新やらでさらにお金を取られるのが大きな特徴です。
たかだか民間の検定試験にこんな制度全く必用ないんですけどね・・・
料金は、DTPディレクション/DTPビジネスともに4,840円(税込)です。
試験といってもともに更新費用の徴収が目的ですから誰でも合格できる程度の難易度です。
参照:資格の継続|DTP検定
DTPエキスパートも同様の更新試験を実施しています。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
DTP検定ディレクション受験用公式テキストです。
厚めのテキストですが、文章が平易で図解も豊富なので読みやすいです。DTP作業をすすめる上で知っておくべき情報を網羅しています。
印刷物を制作する流れとノウハウを解説しており基礎知識が身に付きます。
問題集と合わせて勉強するのがおすすめの学習方法です。
※公式問題集・過去問はAmazon等では販売されていないので主催者ホームページより購入してください。「DTP検定ディレクション問題集」が販売されています。
種類 | 評価 |
テキスト |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
随時(CBT方式)
お申し込み
随時Webによる申し込み
受験資格
受験資格の制限はなく、どなたでも受験できます。
試験会場
全国のJ-Testing指定会場
受験料
各10,000円
試験内容
【DTPディレクション】100問/90分
- 紙面構成の決定
- 原稿発注・確認
- フィルム出力・印刷・加工の発注
- 各データの作成依頼・修正
- 出力依頼
【DTPビジネス】60問/60分
- レイアウトデータ作成
- 写真画像データ作成依頼・修正
- 図版画像データ作成依頼・修正
合格基準
ディレクション、ビジネス共に70%以上の正解率で合格
主催者情報
試験に関する詳しい情報は実施要項|DTP検定をご覧ください。