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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

【駐車監視員】給料は所属する会社によって違い15~22万円ほど、完全固定給が多い

駐車禁止の標識

定年後の再就職に役立つ国家資格、就職率100%ではないので要注意

種類難易度合格率
国家資格易しい70%
受験資格取得費用勉強時間
講習受講34,400円~1週間程度
活かし方全国の求人数おすすめ度
就職・転職57件
  • 駐車監視員資格者講習は個人で申し込みます。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年4月16日に集計。

駐車監視員とは、駐車・駐輪が禁止されている場所で違法な駐車がないかを警察官に代わってチェックする人達のことです。

駐車監視員資格者講習は2日間です。原則誰でも受講できて合格率は70%ほどです。

求人は都心に多く給与も決して低くなく再就職にはおすすめの国家資格です。

ただし、駐車監視員として働くには警察から業務を委託されている企業に採用されなければなりません。不採用になるケースもあります。

仕事はというと・・・悪口を言われ、精神的にきついと感じることもあるようです。

目次

駐車監視員とは

駐車違反を取り締まる男性

民間人が警察官に代わって交通取締の公務を執行

駐車監視員とは、駐車・駐輪が禁止されている場所で違法な駐車がないかを警察官に代わってチェックする人たちのことです。

モスグリーンのスラックスを履き、淡いグリーンの制服の上に黄色のベストを付けた2人組を繁華街などでよく見かけます。

本来こういった交通ルール違反の取り締まりなどを行うのは交通警察(交通部門・交通課)でしたが、2006年の道路交通法の改正によりこの制度が始まりました。

駐車監視員は、警察から業務を委託された民間企業に所属し、放置車両の確認業務を専門に行います。

業務の内容は、放置車両の確認及び確認標章と呼ばれるステッカーの取付けなどです。

違反車両のナンバープレートを控えたり現場の写真を撮影をするなどの手順を踏んだうえで状況を警察署長に報告します。

所有者に対する放置違反金納付命令や、違反者が出頭した場合の交通反則切符の作成・交付等は従来と同じく警察官が行います。

この駐車監視員の仕事をするには「駐車監視員資格者」という国家資格が必要です。

業務に従事している間は「みなし公務員」という立場で、公務員つまり警察官に準ずる身分になります。

主催者サイト:駐車監視員等 警視庁

講習を受講すれば駐車監視員になるための資格が取れる

駐車監視員の資格を取得するには、各都道府県の警察本部や警視庁が開催する「駐車監視員資格者講習」を受講しなければなりません。

そこで道路交通に関する法令の知識や放置車両の確認等に必要な技能を、連続する2日間の日程で学びます。

その後、1週間~10日後くらいに実施される修了考査に合格すると、公安委員会から駐車監視員資格者講習修了証明書が交付され、、資格査証を申請することによって取得します。

講習を受講するための受験資格などはありませんが、18歳未満やアルコール・覚せい剤などの中毒者は受講できません。

考査受検費用を含めた受講費用は概ね20,000円(2024年4月現在)です。

この他に資格者証交付にも概ね9,900円が必要です。

会社が費用負担してくれるケースは少ないようです。多くは自腹での受講です。

参考:駐車監視員資格者講習 警視庁

役に立つ資格なのか?

必ず駐車監視員になれるワケではないので要注意

駐車監視員になるためには学歴や年齢、実務経験などは問われないので、高齢者でも比較的従事しやすい仕事です。

そのため、定年退職者や高齢者も多く、就職につながりやすい役立つ資格だと言えます。

ただし、自腹で講習に出席して国家資格を取ったからといって必ず駐車監視員として働けるとは限らないので要注意です。

警察から業務を委託されている企業(多くは警備会社)に雇われて、はじめて駐車監視員としての業務に従事できるようになります。

もちろん採用されるには履歴書による審査もあれば面接もあります。

警察から業務を委託されるくらいの企業ですから、規模も一定以上で信頼性の高い会社ばかりです。

有資格者だからといって即採用にはなりません。

倍率が高ければ不採用です。自腹で払った受講費用が無駄になります。

参考:放置車両確認機関等一覧表 警視庁
※東京都で業務を受託している企業の一覧が掲載されています。

しかも、就職した会社が警察から業務を受託していたとしても、何らかの理由でその契約が更新されなかったら駐車監視員の仕事はなくなります。

会社が採算が採れないと判断したら更新を辞退するでしょうし、不祥事などで更新打ち切りになる可能性もあります。

さらに、駐車違反の車の監視ですから、やはり求人は都会に集中します。

地方へ行けば仕事は激減します。駅前でも駐車監視員の需要は極端に少ないです。

取得するのは容易ですが、メリットばかりではないようです。

将来性について徹底研究

駐車禁止の標識

駐車監視員の職務内容

駐車監視員は、2人以上が1組でペアを組み、警察から公表されているガイドライン(取り締まり活動方針、重点路線、重点地域・重点時間帯等)をベースに業務を遂行します。

トラブル対応も含め1人では活動できません。

参考:駐車監視員活動ガイドライン – 愛知県警察

駐車違反の車や自転車を見つけたら、まず車内に人がいるかどうかの確認作業から始まります。

車両に人が乗っていたら確認標章の取り付けはできません。

駐車違反の車両を発見後、従来のような時間的余裕は置かずに確認作業を行います。

放置駐車違反と現認すれば直ちに車番を撮影し、「確認標章」と呼ばれるステッカーを貼り付けます。

担当する地域は広いところもあれば狭いところもあります。

基本は歩きですが、自転車や車も使用できます。

実際に歩く距離は一日にせいぜい4~5キロくらいだと言われています。

トイレは公衆トイレや警察署を利用します。

委託業者は委託された警察署の管内に事務所を設置する契約になっているので、食事や昼休みなどの時間は事務所へ戻ります。

駐車監視員の制服、スラックス、帽子、腕章等は警視庁や警察本部から貸与されます。

給料は月15万円~22万円、正社員の募集も多い

駐車監視員の給料・給与は、所属する会社によって異なります。

就職先は主に警備会社ですが、その勤務先によって給料もさまざまです。

仮に同じエリアで駐車監視員の仕事をしていたとしても、勤務する企業によって異なります。

ハローワークインターネットサービスで調べると、一般的に月給15万円~22万円ほど、時間給なら950~1300円のところが多いようです。

契約社員やアルバイトの求人もありますが、正社員としての採用も多く見つかります。

完全固定給が多く、この場合成績によって給料が上がったりボーナスが増えるわけではありあせん。

駐車監視員の仕事には曜日はあまり関係ないようです。

そのため、土日や祝日にも仕事をする可能性が高いです。

交代で週2日の休みを取るシフト制を導入している会社が多く、どのような勤務体制になるかは勤務先によっても違います。

概ね日中の仕事ですが、場所によっては深夜になる場合もあります。

一日の違反確認のノルマは3.5件ほど

違反確認台数のノルマなどは公式には「無い」と言われていますが、もちろん税金を投与している以上毎日成果なしというワケにはいきません。

警察署からノルマを掲げられるのは業務委託契約違反になるということで最近ではないようです(以前はありました)が、所属する会社からはやんわりとノルマを課せられます。

駐車監視員は、毎日何枚ステッカーを貼り付けたのかを記した日報を違反状況の見取り図などと一緒に提出します。

少ないと報告書を持って行きずらいですし、「一日何してたの?」なんて担当警察官に問われます。

枚数が少ないと当然ですが、翌年以降の業務の入札に影響しかねません。

ちなみに、1日のノルマは3.5件が一般的です。

3.5件分の違反金が入れば委託料(人件費等)をペイできると言われているからです。

冷静な対応が求められる

駐車監視員は、仕事柄時には違反者に怒りをぶつけられることもあります。

心当たりのある人も多いと思いますが、駐禁を切られると多くの人は感情的になります。

特に、警察官ではなく民間人に反則キップ(厳密には違いますが)を切られたとなると、嫌味を言ったり暴言を吐いたりしたくなるようでう。

グリーンの制服から「ミドリムシ」「緑のおじさん」などと悪口を言う人もいます。

駐車監視員は、業務中は「みなし公務員」という立場なので、例えば暴言や暴行を受けた場合、公務執行妨害が成立して相手は逮捕されます。

この仕事は人に良い印象を与えません。「嫌われ役」です。

恨みを持たれたりと、正義感だけではなかなか大変な仕事です。

精神的に「きつい」と感じる人もいます。

いろんな性格の人がいるので柔軟に対応できる能力が求められます。常に冷静に対応できる気持ちが必要です。

みなし公務員である以上駐車監視員には守秘義務も課せられます。

つまり、日常の業務内容を他人に漏らすことは禁止されています。

駐車監視員になるには

講習は2日間、計14時間

駐車監視員になるには駐車監視員資格者講習を受講しなければなりませんが、日程は都道府県の警察本部によって違います。

最寄りの警察本部のホームページをチェックしてください。

参考:駐車監視員資格者講習の開催について – 埼玉県警察

募集人数約60名となっているケースが多いようですが、警視庁では一度で300名受け付ける講習もあります。

受付期間中であっても募集人数に達した段階で終了となります。

講習は2日間、計14時間です。その後1週間~10日後に考査(1時間の試験)が実施されます。

講習では、車両や道路についての基本的な知識から、実際に起きている違反駐車の問題、警察が行っている対策や取り組みなどについて学びます。

2日間ある講習の2日目の午後に考査に出るようなところをしっかりと教えてくれます。

聞き逃さないようにしてメモを取りましょう。これが合格するためのポイントです。

その部分を考査までに覚えれば合格できるはずです。

重要点をまとめたプリントも講習で配布するようです。

合格率は70%以上、難易度としては低い

講習を受けたら、いよいよ修了考査を受験します。

試験の形式は正誤判定をする2択のマークシート方式の問題が50問出題され、50問のうち45問、90%以上の正解で合格です。

合格率は70%以上といわれていますが60%程度の時もあります。

試験会場によっては50%を切ることもあるようです。つまり、油断すると落ちます。

試験はこの学科試験のみで実務試験などはありません。

マークシートなので学んだことをすべて正しく覚える必要はありません。

ポイントを押さえてきちんと勉強すれば試験の難易度は低いですが、引っかけ問題なども出題されるため気を抜くのは禁物です。

試験対策用のテキストが市販されていますが、講習で配布されるので事前に購入する必要はないです。

試験問題は公表はされていないので、過去問題集などは一般には販売されていません。

テキスト・問題集・参考書

おすすめテキスト・基本書

※資格者講習に参加予定の方は買う必要はないです。講習会でこのテキストが配布されます。

どうしても事前に勉強しておきたいという人であれば参考になります。1か月くらい前からこの本を一通り読んで勉強すれば試験に合格できるでしょう。

全部書いてある内容を覚えようとするのではなく、いかに要点を正しく覚えかがポイントになります。

種類評価
テキスト

講習会情報

日程・受講資格・内容・その他

講習日

警察本部によって異なります。

お申し込み

警察本部によって異なります。

受講資格

どなたでも受験できます。

講習会場

各都道府県

受講料

  • 駐車監視員資格者講習:20,000円
  • 駐車監視員資格者認定:9,900円

※2024年3月15日現在、地域によって多少異なります。

講習内容

駐車監視員資格者講習
《第1日:7時間》

  • 駐車問題と交通警察
  • 交通警察の基礎知識
  • 違法駐車取締りと確認事務の民間委託のための仕組み
  • 駐車監視員制度の概要
  • 道路の基礎知識
  • 車両の基礎知識
  • 交通規制の基礎知識
  • 放置車両の意義
  • 駐車に関する道路交通法の規制

《第2日:7時間》

  • 放置車両の意義
  • 駐車に関する道路交通法の規制
  • 放置車両の確認等の実施要領等
  • 放置車両確認時の留意事項
  • 誤りやすい違反種別の認定要領
  • 駐車監視員の責任

合格基準

修了考査(1時間):50問(90%以上の得点で合格となります)
※合格率:約70%

主催者情報

講習に関する詳しい情報は各都道府県の警察本部のホームページをご覧ください。

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