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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

知的財産管理技能検定の難易度や合格率・取得するメリット

著作権が保護された雑誌、小説、映画、音楽のイラスト

知的財産関連の仕事をしている人がスキルアップのために受験する試験

種類難易度合格率
技能検定やや易しい60~70%
受験資格取得費用勉強時間
誰でも受験可~1万円2か月
活かし方全国の求人数おすすめ度
スキルアップ13件
  • 上記は3級の内容ですが、合格率は非公開のため正確な数値ではありません。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年11月25日に集計しました。

著作権・特許・意匠などの知的財産の管理・活用を行うために必要な知識が備わっているかどうかを確認する試験が知的財産管理技能検定です。

職場でのスキルップのために受験するケースが多く、学生や社会人が取得しても就活や転職は有利になりません。

3級であれば難易度は低く2か月ほどの勉強で合格できます。

当サイト内の評価や感想は公正で客観的な判断に基づいていますが、あくまでも運営者個人の意見です。参考にするかしないかはご自身で判断してください。

目次

知的財産管理技能士とは

バインダーを見ながら議論するビジネスマン達

知的財産に関する知識を確認するための技能試験

知的財産管理技能検定とは、著作権・特許・意匠などの知的財産の管理を行うために必要な知識について確認する試験です。

主に企業内において知的財産の管理・活用を担当する部署の人が受験します。

知的財産とは無形財産とも呼ばれており、直接的な形はありませんが価値を持っているものをいいます。

例えば、代表例は著作権、商標、意匠、発明(特許)、実用新案などです。

具体的に言うと書籍やゲーム・動画・音楽・画像などの著作物、ブランドの名称やロゴなどの商標、建築物や車のデザインなどの意匠、発明などがこれにあたります。

試験には、難易度の低い順に3級~1級があります。合格することで知的財産管理技能士と名乗れます。

知的財産管理技能検定は技能検定の一種です。同じ知的財産系の資格でもある弁理士と違って独占業務は存在しません。

つまり、合格しても単に能力や知識の証明になるだけであって、特別な業務ができるようになるわけではありません。

かつては検定試験だったが国家資格(技能検定)に昇格

知的財産管理技能検定とは、以前は日本弁理士会が後援していた「知的財産検定」という検定試験でしたが、2008年から国家試験 (技能検定) に移行しました。

試験は厚労省の委託を受けて知的財産教育協会が実施しています。これは知的財産検定当時と同じです。

主催者サイト:国家試験 知的財産管理技能検定 ホーム
所轄省庁:知的財産権について|経済産業省 特許庁

知的財産管理技能士は役に立たない?

スキルップのために受験する試験

知的財産管理技能検定は国家資格ですが、正確に言うと知識や技能について確認する技能検定試験になります。

そのため、合格しても具体的に役立つ機会は少ないです。それは最も難易度が高い1級であっても同じです。

一応国が実施する検定試験ですから履歴書に書いてPRできますが、就活中の大学生であっても就活は有利にはなりません。

全く知的財産と関係のない仕事をしている人であれば合格しても社内での評価は上がりませんし、就職や転職が有利になることもないです。

知的財産管理技能検定の受験生のほとんどが知的財産関係の仕事をしており、職場でのスキルップのために受験するケースが多いようです。

社会的な評価は・・・低い

この知的財産管理技能検定ですが、社会的な評価はあまり高くないようです。

理由は3級の内容が基本的すぎて、しかも合格率が高すぎるからです。

3級の合格率は学科と実技はそれぞれ70%(かつては80%ほど)と高い合格率です。これなら数時間程度の学習で誰でも合格できます。

国家試験の中で最も簡単な試験の一つと言われ、「天下り団体が受験料を稼ぐためだけのザル試験」「小学生向けのクイズ」とまで言われていた時期もあったほどです。

ここ数年の3級の合格率は学科と実技ともに65%ほどですから以前よりは難易度も高くなっています。

それでも3級は入門級で、あくまでも2級の受験資格を得るための試験という位置付けです。

将来性について徹底研究

たくさんのファイルを持って立つ女性

この資格の活かし方

知的財産管理技能士の資格を取得することで得られるメリットは、特許や商標、著作権などに関して、ビジネスで役立つ知識が身に付く点です。

受験生の多くは下記のような人です。

  1. メーカーの技術職等の幹部社員
  2. 企業内で知的財産関連の部署に所属する社員
  3. 特許事務所の特許技術者または事務担当者
  4. 弁理士試験対策として受験

多くの受験生は、自己の業務知識を高めるために自発的に受験します。

弁理士試験に備えて腕試しで受験する人もいますが、既に知的財産関連の仕事をしている人がほとんどで、さらなるスキルアップを目指して受験します。

業務上の知識向上、自己啓発の一環であれば、知的財産管理技能検定の受験勉強は役に立ちます。

受験を通して学んだ知識は仕事に活かせるでしょう。

あるいは、将来企業内で知財関連の仕事をしてみたいということでこの資格を取得するのは有効かもしれません。

弁理士とはできる仕事が全く違う

知的財産関係の国家資格は現在2種類あります。1つは知的財産管理技能検定で、もう1つは弁理士です。

弁理士になると法律上弁理士にしかできない独占業務が可能になります。特許申請などの業務は弁理士にしかできません。

一方、知的財産管理技能士は、単に知的財産に関する知識があることの証明にすぎません。

弁理士はあくまでも独立して外部の専門家として、主に企業から依頼を受けた業務を請け負います。会社内で社員としてその業務は行えません。

一方、知的財産管理技能士は企業内部での知的財産保護に関わる業務を担当します。社内でのアドバイザー的な役割を担います。

知的財産管理技能士だからといって弁理士の領域に手を出すと、下手をすると弁理士法に触れるので注意が必要です。

取得しても3級まで、1級まで狙う必要はない

知的財産管理技能士の資格は、あまり就職・転職に役立つ資格とはいえないまでも法律的な根拠のある国家資格です。堂々と履歴書に書いてアピールできます。

しかし、取得したとしても2級までにしてください。

1級はかなり時間をかけないとちょっとやそっとでは合格できません。

もし1級を目指そうと考えているのなら他の国家資格に挑戦した方がいいでしょう。

知的財産に関する仕事に就いていない人が、むやみに1級の試験まで挑戦するのはあまりおすすめできません。

3級でも履歴書に書けるのでそれで十分です。

合格するには

知的財産管理技能検定は、難易度が低い順に3級、2級、1級に区分されています。

それぞれについて学科試験と実技試験を実施します。

非公開ですが、3級の合格率は60%以上で受験者の半数以上が合格します。2級の合格率は30~40%前後といわれています。

3級と2級は比較的短期間で合格できます。1級の難易度はとても高く、合格率は5%~7%と言われています。

知的財産管理技能検定3級に合格するための勉強時間は50~100時間程度です。

1日1時間ほど学習すれば2か月ほどで合格できます。

知的財産管理技能検定は、2級と3級のレベル差が大きいのも特徴です。

2級になると試験問題も難しくなりますが、合格基準点が70%から80%に上がるので隅々まで学習しなければなりません。

3級合格から2級合格までは、ほぼ倍の学習時間が必要です。

学習方法に関しては、公式テキストを購入して勉強するのがおすすめです。

テキストと問題集があれば独学で合格できます。

実技試験は、事例問題などが出題される筆記試験です。

問題の内容が実際の業務をイメージした内容になります。

回答方法自体は〇×や記号を記入する方式です。

まずは無料の資料請求

テキスト・問題集・参考書

おすすめテキスト・基本書

公式テキストです。これだけで合格できるはずです。

体系的にまとまっていて載っている問題のクオリティも高めです。

とりあえず最初の学習時はこのテキストを1周すれば問題ないでしょう。

まずは興味があって3級に合格したい方、このテキストでの学習をおすすめします。

ただし、試験範囲の全てをカバーしていないので内容としては不十分です。

索引もないので少し使いづらいです。

本気で勉強したいのであれば、通信教育がおすすめです。

種類評価
テキスト

おすすめ問題集

知的財産管理技能士のおすすめ問題集です。

今のところこの問題集が一番良さそうです。教科書や参考書となるテキストはなくても、これ1冊を繰り返して学習すれば本試験合格レベルまでもっていけます。

※学科と実技の2種類があります。

種類評価
問題集

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

年3回実施(3月、7月、11月)

お申し込み

11月中旬~12月下旬、2月上旬~5月下旬、6月上旬~10月上旬

受験資格

  • 【3級】知的管理業務に従事している者、あるいは従事しようとしている者 ※3級は受験資格がなく、どなたでも受験できます。
  • 【2級】①3級合格者 ②知的財産の業務について2年以上の実務経験を有する者 ③ビジネス著作権検定上級の合格者 ④大学または大学院において関連科目10単位以上を修得した者 ⑤2級技能検定の一部合格者
  • 【1級】受験資格について細かく規定されているので主催者ホームページを参照ください。

試験会場

北海道、岩手、宮城、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、徳島、愛媛、福岡、沖縄
※1級実技試験は東京のみ

受験料

【3級】:学科・実技:各6,100円(各非課税)~

試験内容

以下は3級についての解説です。 試験は、学科試験と実技試験があります。 【学科試験】マークシート方式30問45分

  • ブランド保護
  • 技術保護
  • コンテンツ保護
  • デザイン保護
  • 契約
  • エンフォースメント
  • 関連法規

【実技試験】○×の記述式30問45分

  • ブランド保護
  • 技術保護
  • コンテンツ保護
  • デザイン保護
  • 契約
  • エンフォースメント

合格基準

学科試験・実技試験ともに満点の70%以上

主催者情報

試験に関する詳しい情報は国家試験 知的財産管理技能検定 実施要領をご覧ください。

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