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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

【家電製品アドバイザー】難易度は低く独学で合格可能、就職や転職に活かせるかも

洗濯機と冷蔵庫とテレビ

家電の販売と接客に関するプロフェッショナル、資格としての価値は微妙

種類難易度合格率
民間資格易しい40%
受験資格取得費用勉強時間
誰でも受験可~2万円1か月程度
活かし方全国の求人数おすすめ度
知識習得7件
  • 上記は家電製品アドバイザー(生活家電)についてです。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年4月3日に集計。

家電製品アドバイザーとは、家電製品にまつわる基本的な機能や使用方法などの説明、あるいは接客態度など家電販売に関する専門知識を備えた販売員です。

合格率は30%ほどです。家電製品が好きな人にとってはそれほど難易度は高く感じられないはずです。

家電製品販売店への就職・転職が有利になるメリットは少なからずあります。

目次

家電製品アドバイザーとは

家電売場の男性店員

資格の種類は2つ、得点によってグレードが違う

家電製品アドバイザーとは、家電製品協会が主催する民間資格です。

試験の学習を通して、家電製品にまつわる基本的な機能や使用方法、不良品・故障品が発生した際の対応方法、廃棄処理手段、あるいは接客態度など、家電販売に関する専門知識を学びます。

家電製品アドバイザーの試験は以下の2種類の分野に分かれています。

  • 生活家電のアドバイザー
  • AV情報家電のアドバイザー

2分野ともに合格すると「家電製品総合アドバイザー」の名称を取得します。

2分野それぞれに試験が2科目ありますが、2科目ともに170点以上であればゴールドグレードとして認定されます。

さらに生活家電とAV情報家電ともにゴールドグレードを取得するとプラチナグレードとして認定されます。

主催者サイト:家電製品アドバイザー|資格概要

商品知識だけではなく接客態度も重要

最近の電化製品って、いろんな機能があって操作方法も複雑ですよね。

特にスマホなんて普通の人では簡単には使いこなせないような機能がたくさんあります。

家電販売に従事するに人は、顧客の囲い込みや他社に流れるのを防ぐためにも高度な商品知識が要求されます。

機能についてよく理解していて、売場で客に質問されたらほぼ即答できるレベルじゃないとお店としては見込み客を失い機会損失につながります。

もちろん機能面だけではなく、基本的な仕組みも理解した上で相手に分かりやすく説明しなければ理解してもらえません。専門用語を並べるだけではダメです。

家電販売に従事する人は、商品知識だけではなく接客態度も重要です。

間違った返答や、ちょっとした対応の悪さはすぐにクレームにつながります。

気持ちよく家電製品を買ってもらうには商品知識と同様により良い接客態度も身に付けなければなりません。

役に立つ民間資格なのか?

家電製品アドバイザーの資格を取得すれば、家電製品に興味を持っていて勉強しているという前向きな姿勢をPRできます。

家電製品販売店への就職・転職が有利になるメリットは少なからずあります。

家電量販店に就職して店頭に立ってみたいという人であれば家電製品アドバイザーの資格は役に立つでしょう。

名刺や名札に、「家電製品アドバイザー」と印字している量販店もあります。

家電製品アドバイザーの有資格者数を広告チラシに掲載してイメージアップに努めている大手家電量販店などもあります。

ただ、家電製品アドバイザーの資格を取得すれば仕事上役立つ場面もあるかもしれませんが、それ以外では役立つとまではいえません。あくまでも自己啓発のための民間資格です。

さらに、店員には接客態度も求められますが、検定試験だけではでは十分な接客態度は身に付きません。

知識のレベルを知るには良い基準ですが、家電製品アドバイザーの資格が本当に現場で役立ち仕事上有利かと言うと話しは別です。

大切なのは検定試験に合格するよりも現場での経験です。

将来性について徹底研究

スマホを手に持って説明する女性店員

この民間資格の活かし方

家電製品アドバイザーの資格はそれなりに知名度はあるので、入社後に「生活家電」と「AV情報家電」ともに取得するように社員に命じる販売店もあります。

中には合格者に資格手当を支給している量販店もあります。

そういった会社に勤務する人には取得するメリットは十分あります。

売場の責任者や主任以上になるためには家電製品アドバイザーの資格が必須の販売店もあります。

会社から受験の費用が出たり、合格することで給与や時間給の面で待遇が良くなるのであれば是が非でも取得しましょう。

ただし、単に取得を奨励しているだけで時給のアップにつながる社内規定がない会社では取得したからといって無条件で給与や時間給はアップしません。

家電製品アドバイザーの試験は、テキストも受験料も高く、おまけに5年毎に更新料も必要になります。

ただ趣味や自分の能力アップのためだけであれば取得する意味はないでしょう。

関連資格:販売士とは

家電製品アドバイザーの学習範囲は多岐にわたる

試験に合格するには、多くの家電製品について学習しなければなりません。

例えば、生活家電においては、エアコン、空気清浄機、除湿機、加湿器、扇風機、換気扇・浴室暖房換気扇、冷蔵庫、電子ジャー炊飯器、電子レンジ、IHクッキングヒーター、ジャーポット・電気ケトル、ホームベーカリー、ジューサー、洗濯機・洗濯乾燥機、掃除機、ふとん乾燥機、アイロン、照明器具、エコキュート、温水洗浄便座、火災報知器、太陽光発電、スマートハウス、電源、電池、電気暖房器具などの仕組みや原理、使い方を学びます。

AV情報家電においては、デジタル信号、テレビ放送、テレビ受信機、デジタルディスクレコーダー、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、AVシステム・オーディオ機器、AV機器の接続・設定、ナビゲーションシステム、パソコン、プリンター、電話・FAX、インターネット・AVネットワーク、電池、電源・スマートハウスなどの技術や基礎知識について学びます。

共通の科目として、販売・施工時のお客様満足(CS:Customer Satisfaction)のための手法、消費者保護や省エネ・環境や製品安全における法律まで、かなり幅広い範囲を学習します。

家電製品アドバイザーと家電製品エンジニアの違い

家電製品協会が主催する家電に関する検定試験には、その他に家電製品エンジニアがあります。どちらを学習するか迷っている人もいるのではないでしょうか。

この2つの違いは何かと言うと、家電製品アドバイザーは営業や販売担当者向きです。一方で家電製品エンジニアは、購入後の設置やサービス担当者向けです。

家電製品アドバイザー:営業や販売担当者向き

家電製品エンジニア :購入後の設置やサービス担当者向け

どちらかの受験を考えているのであれば、「アドバイザー」の方が参考書・テキストも豊富なので取り組みやすいでしょう。

「エンジニア」の方は専門的な内容が多く、理解しづらい点が多くあります。

ただし、家電製品エンジニアの資格と言っても民間資格です。家電製品の修理はできても電気工事などはできません。

本格的に学習するのであれば、国家資格でもある電気工事士の方が実用的で役に立ちます。

簡単な電源の工事をするにも国家資格が必要になるケースがあるからです。

家電製品アドバイザーになるには

空気清浄機

短期間で合格可能

家電製品アドバイザー試験は、難易度が比較的低いので独学でも十分合格可能です。

人気のある家電製品アドバイザー資格(生活家電)の合格率は38.7%です(2023年9月第45回試験)。

参照:直近試験の結果|直近試験と受験案内|家電製品協会 認定センター

市販のテキスト・過去問題集の中からどれか1冊を選んで1か月ほど学習すれば合格できます。

過去問での学習が一番効果的です。

知名度もある民間資格なので参考書は多く出版されています。

試験は「AV情報家電」と「生活家電」の2種類

家電製品アドバイザーの試験は、前述の通り、「AV情報家電」と「生活家電」の2つに別かれています。

それぞれの試験に「商品知識」のテストと「CS・法規」のテストがあり、「CS・法規」は内容が共通です。下記のようなイメージです。

  • AV情報家電:商品知識・取扱+CS・法規(共通)
  • 生活家電  :商品知識・取扱+CS・法規(共通)

ちなみに、CSとはCustomer Satisfaction(顧客満足)という意味です。

1日でAV情報に関する商品知識、生活家電の商品知識、CS・法規、の3つのテストを受けて全て合格すると「家電製品総合アドバイザー」の資格が取得できます。

どれか1つでも合格すると、それから1年間(2回分)はその科目が免除になります。

試験はマークシートです。自動車免許の試験と同じようにひっかけ問題も多数あります。

学習するにあたっては丸暗記ではなく、理解することも重要です。

家電製品は年々機能が新しくなって複雑になります。

あまり古いテキスト・問題集では役に立ちません。なるべく新しいものを使いましょう。

内容は、電気店に勤めていて、店頭で接客をしている人ならわかるレベルの問題です。

自称家電マニアなら勉強なしで70%ほど正解できる人もいるでしょう。

ただし、CS・法規に関しては、法律的な専門用語が並んでいるので、ある程度の時間をかけて学習しなければなりません。

常識問題的な出題があるので、消費者側の立場で考えて理解しながら学習します。

5年ごとに更新が必要、もちろん有料

家電製品アドバイザーの有効期間は交付日から5年間です。有効期限が切れるまでに更新学習用テキストで学習して、更新試験に合格すれば新たに5年間資格は延長されます。

有効期限内に更新試験に合格し、修了しないと資格を喪失します。

更新料(2023年3月現在)。

  • 家電製品総合アドバイザー:7,900円(税込み)
  • いずれか一方の資格:5,300円(税込み)

5年に一度とはいえ決して高くない金額です。継続するのであればメリットをよく考えましょう。

※紙申請の場合やインターネット申請で「紙テキスト+マークシート方式」を選択された場合の更新料は、若干高くなります。

参考:資格更新案内|家電のプロになるための資格認定総合情報サイト

テキスト・問題集・参考書

おすすめテキスト・基本書

公式のテキストです。

以前は、リックテレコムという会社からテキストが出版されていて受験生の多くが利用していましたが、現在は販売を終了しているようです。

そのため、こちらの公式テキストで勉強するしかないです。

IoT・AIおよびクラウドを活用したエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの見守りサービスなどの新機能事例、省エネ基準や再エネ特措法の改正など関連制度・法規の動向についても、体系的かつ簡潔に編集しています。

種類評価
テキスト

おすすめ問題集

本試験では、過去の出題と同じであることも多いので、この問題集からも多く出題されます。

過去問を繰り返し解いて、解説の内容を十分理解すれば合格できます。

出題傾向も記載されていて解説がわかりやすいので事前の知識がない人にもおすすめです。この問題集だけでも合格できます。

種類評価
問題集

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

年に2回(3月と9月)

お申し込み

3月試験:12月1日~1月25日前後
9月試験:6月1日~7月25日前後

受験資格

受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。

試験会場

全国のCBT試験会場(日時と場所を選んで受験できるCBT方式にて実施)

受験料

単願:9,400円
併願:15,600円

単願(免除科目あり):6,200円
併願(免除科目あり):12,400円

※家電製品アドバイザーの場合で各税込、2024年4月3日現在

試験内容

家電製品アドバイザー試験は、【AV情報家電】と【生活家電】に分かれ、それぞれは「商品知識・取扱」と「CS・法規」の2科目の試験が実施されます。

【AV情報家電】

  • 商品知識・取扱:AV情報家電製品の商品知識・取扱いの理解度を問います。
  • CS・法規:CSに関する知識及び、家電製品とそれらの販売に関連する法規類の基本的知識の理解度を問います。

【生活家電】

  • 商品知識・取扱:では、生活家電製品の商品知識・取扱いの理解度を問います。
  • CS・法規:CSに関する知識及び、家電製品とそれらの販売に関連する法規類の基本的知識の理解度を問います。

※なお、「CS・法規」はAV情報家電と生活家電に共通した試験科目です。

合格基準

【合格基準(合格ライン、得点率)】

  • 家電製品アドバイザー:140点以上、70.0%
  • 家電製品エンジニア:120点以上、60.0%
  • スマートマスター:140点以上、70.0%
  • エグゼクティブ等級(家電製品アドバイザー)180点以上、90.0%
  • エグゼクティブ等級(家電製品エンジニア)170点以上、85.0%

合格発表

4月中旬

主催者情報

試験に関する詳しい情報は受験案内|家電のプロになるための資格認定総合情報サイトをご覧ください。

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