販売士とは小売業界への就職・転職が多少有利になる民間資格
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 60% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~1万円 | 1か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
就職・転職 | 111件 |
- いずれも3級における数字です。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年11月27日に集計。
試験の級 | 3級、2級、1級 |
養成講習会(任意) ※科目免除になります。 | 概ね30,000円弱 (主催者によって違います) |
受験料(税込) | 3級:4,400円 2級:6,600円 1級:8,800円 ※別途、事務手数料として550円 |
更新料/5年(税込) (受講料・更新手数料) | 3級:7,580円 2級:8,650円 1級:8,900円 |
※金額は2024年11月現在です。
販売士(リテールマーケティング)検定とは日本商工会議所が運営している民間資格です。
取得を推奨する会社も多く小売業界への就職・転職が多少有利になります。
3級は入門試験、2級の合格率は60%ほどでフロア長などの中間管理職レベルです。
販売士(リテールマーケティング)検定とは
販売士検定とは、スーパー・百貨店・量販店のような小売店の販売員が、継続的に商品を売るために必要な知識を身につけるための検定試験です。
小売店における「販売のプロ」の育成をめざす検定試験といえるでしょう。
試験では、販売に必要な商品知識や販売技術、仕入や在庫管理、マーケティングなどの専門的な知識を問われます。
さらに、販売士検定の学習を通して接客の基礎知識やモノをうるときの基本的な知識や技術を学びますす。
販売士検定には難易度の低い順に3級、2級、1級があります。
3級は売り場の担当者が店舗運営に必要な基本的な知識と技術を身に付けるための内容です。
2級はフロア長などの中間管理職レベル、1級は店長レベルです。
販売士試験は平成27年度から「リテールマーケティング(販売士)検定試験」と名称が変わりましたが、合格者の称号は販売士のままです。
主催者サイト:販売士|商工会議所の検定試験
販売士は役に立たない?
2級以上で資格手当を支給する販売店も
販売士検定とは、商工会議所が主催している民間の検定試験です。
民間資格ですから、合格しても特別に法律上認められた仕事ができるわけではありません。
もちろん資格を持っていなくても売り場に立てますし店長にもなれます。
あくまでも、売り場に立つ販売員のスキルアップの手段の一つです。
しかし、小売業などでは積極的に販売士の資格取得を推奨している会社もあります。
昇給・昇格、主任や店長になるためには2級取得を条件としている家電量販店、化粧品販売会社などもあります。
参考:リテールマーケティングレポート【販売士制度活用事例紹介】
評価の対象となるのはほとんどが2級以上です。
2級以上で資格手当(3,000円ほど)を支給している小売業もあります。
そういった会社に勤務されている人は是が非でも販売士検定に合格しましょう。
将来性について徹底研究
この資格の活かし方
新卒で流通業界を目指しているようでしたら、3級でも取得する意味はありますが、もちろん2級が望ましいです。
流通業界へ転職したいのであれば、現場での実務経験と販売士2級以上であれば多少は有利になるでしょう。
もちろん流通業界でどのようなポジションを目指すのかによっても違ってきます。
家電量販店などの中には、販売士の資格取得をかなり奨励している小売店もあります。
自分が就職・転職を希望している会社が販売士を優遇しているのであれば、当然ですが履歴書に書くのが3級であろうと有利になります。
関連資格:家電製品アドバイザーとは
また、ビジネス系の専門学校を中心に多くの専門学校では在学中に販売士取得を目指します。
おそらく3級ならほぼ全員合格できるでしょう。
履歴書に書いてPRするのであれば2級あるいは1級を取得してください。
省庁が後援している検定試験という宣伝文句ですが…
販売士について紹介しているサイトを見ると、「販売のプロを認定する資格であり、流通業界で唯一の公的資格」と、だいたいどこも「公的資格」を強調しています。
では、どういう根拠で「公的資格」としているのかというと、経済産業省、中小企業庁の後援のもとに実施している検定試験だからということです。
実はこの「後援」とは「PRするために後援名義を使っていいですよ」という程度のもので、省庁に申請すれば明らかなインチキ資格商法でない限りワリと簡単に使用許可がおりるようです。
さらに申し上げますと、公的資格の根拠となっていた民間技能審査事業認定制度は2005年に廃止になっています。
つまり、旧公的資格は存在しますが、「公的資格」は現在は存在しません。
こういった省庁に後援されている検定試験は多くあります。
あたかも公的資格のように見せかけるための権威付けの手段にすぎません。
特に法律的な根拠があるわけでもないのに「公的」というのは少し大袈裟な気がします。
5年ごとに資格を更新、もちろん有料です
販売士は、一度試験に合格したらずっと販売士と名乗っていられるわけではありません。
運転免許証のように5年ごとに更新の手続きをします。もちろん更新の際はそれなりに費用がかかります。以下の通りです(2024年11月現在)。
- 1級 8,900円
- 2級 8,650円
- 3級 7,580円
指定の受講日に講習会を受講しなければなりません。上記金額に講習会の費用が含まれています。
この費用が高いか安いか…もちろん職務上どうしても販売士と名乗る必要があれば更新した方が良いでしょうが、それ以外の人は、必要に応じての更新になると思います。
この辺りの費用のことも含めて販売士の資格を取得するかどうかは考えてみましょう。もちろん更新しないという人もいます。
合格するには
3級と2級は比較的簡単
販売士検定には難易度の低い順に3級、2級、1級があります。
3級と2級は比較的簡単なので、1か月ほど学習すれば合格できます。しかし1級は少し難易度が高くなり、さらに面接試験が実施されます。
販売士検定について学習する方法は次の4パターンです。
- ハンドブックによる独学
- 養成講習会の受講
- 指定通信教育講座の受講
- 養成講習会・指定通信教育講座以外の学習
3級の本試験では、日本商工会議所指定の通信講座用のハンドブック(テキスト)から、なんと9割が出題されます。
残りの1割は若干応用した出題になります。つまハンドブックの繰り返し学習をすれば独学で十分に合格できます。
ただ、残念ながらこのハンドブック、一般の書店やAmazonでは購入できません。販売士の公式サイトから購入します。
3級・2級販売士に合格するためには分厚いハンドブックは要りません。通信講座のテキストも必要ないでしょう。解説の詳しく書かれた問題集を買って繰り返し解きまくれば合格できます。
※圧倒的に受験生に指示されていた「リテールマーケティング(販売士)検定3級問題集」を出版していた「一ツ橋書店」は営業を停止しています。人気のテキストだっただけに残念です。
独学以外では、販売士検定3級と2級は通信講座を修了後、1日のスクーリングに参加するとその後2回の試験まで「販売・経営管理」の科目免除が受けられます。
科目免除を活用すれば有利な受験が可能です。つまりお金で点数を買うということです。
まずは無料の資料請求
テキスト・問題集・参考書
おすすめ問題集
現在のところ最も多くの受験生に使われているテキスト&問題集です。
公式ハンドブックは値段が高く、また受験にとって必要のない情報も多いのですが、このテキストはポイントがよくまとまっていて問題の解説も詳しく載っています。
出題範囲を十分に網羅しているので、別途テキストは不要です。
これさえシッカリ読み込めば3級であればこれ一冊で合格点は十分取れます。とにかく学習しやすいのが特徴です。
種類 | 評価 |
問題集 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
随時実施
お申し込み
随時受付
受験資格
受験資格の制限はなく、どなたでも受験できます。
試験会場
全国のCBT試験会場
※2021年7月より、CBT方式での試験となりました。
受験料
3級:4,400円
2級:6,600円
1級:8,800円
(各税込)
試験内容
販売士検定は筆記試験と面接試験(1級のみ)です。
【1級】
- 筆記試験:小売業の類型、マーチャンダイジング、ストアオペレーション、マーケティング、販売・経営管理
- 面接試験:表現力、説得力、問題意識について
【2級】
- 筆記試験:小売業の類型、マーチャンダイジング、ストアオペレーション、マーケティング、販売・経営管理
【3級】
- 筆記試験:小売業の類型、マーチャンダイジング、ストアオペレーション、マーケティング、販売・経営管理
合格基準
1級:各科目において70点以上の得点
2級、3級:総合得点が70%以上、かつ1科目ごとの得点が50%以上。
主催者情報
試験に関する詳しい情報は販売士|商工会議所の検定試験(3級)をご覧ください。