賃貸不動産経営管理士が役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

賃貸不動産経営管理士

国土交通省告示とはいえ任意の制度、国家資格になるかどうかは微妙。

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

やや易しい

2か月以上

民間資格

民間検定

50%

星2つ

賃貸不動産経営管理士とは

貸主に説明する男性

賃貸不動産経営管理士とはどんな仕事内容なのかを説明するにあたっては、宅地建物取引士との違いを説明するのが一番わかりやすいと思います。

 

マンションやアパートなどの賃貸住宅を借す際に、後で契約上のトラブルが起きないように、借りる人(借主)に重要事項をあらかじめ説明するのが宅地建物取引士です。

 

一方、マンションやアパートなどの賃貸住宅を貸す人(貸主)に、管理受託契約に関する重要事項をあらかじめ説明をするのが賃貸不動産経営管理士です。

 

最近は、賃貸マンション・賃貸アパートなどを所有している大家さん(貸主)は、賃貸の業務を管理会社に全て任せているケースがほとんどです。

 

賃貸住宅で起きるトラブルというと、騒音や悪臭の問題、ゴミ出し・挨拶などのマナー違反など住民間の問題が多いのですが、実は貸主と管理会社との間でもトラブルは多く発生しています。

 

家賃滞納、敷金の返還問題、入退去時のトラブルは後を絶ちませんが、管理会社が何も対応してくれないので貸主は泣き寝入りする、なんて事例は多くあります。

 

賃貸不動産の管理については、現状では特別な法規制が存在しません。そこで、借りる側だけではなく、貸す側も守る必要があるということで誕生したのが賃貸不動産経営管理士です。

 

近々、賃貸不動産経営管理士は国家資格になるなんて言われてますが一体どうなんでしょうか。その辺りも含めてもう少し詳しく解説します。

賃貸不動産経営管理士に独占業務はない。あくまでも任意の制度。

そこで、賃貸マンションの管理会社が、貸主に対して重要事項の説明を義務付ける目的で、事務所に賃貸不動産経営管理士を設置するよう義務付けられるようになりました。

 

賃貸マンションの管理をする管理会社は2018年の秋(平成30年6月30日)までに賃貸不動産経営管理士を置かなければならなくなり、重要事項の説明は賃貸不動産経営管理士の独占業務となったワケです。

 

賃貸不動産経営管理士は民間資格であるにも関わらず法律上定められた独占業務があるなんて、スゴいですねぇ!

 

しかし、国土交通省の資料をよく読んでみると違ってます。実はこの制度は任意の制度だったのです。

 

賃貸住宅管理業者として登録するかどうかは任意です。登録するかどうかは各管理業者の判断によります。登録をしなくとも賃貸住宅の管理業務を営むことはできます。

 

つまり賃貸不動産経営管理士を設置するのも任意だったワケです。今の段階(2019年)では、賃貸不動産経営管理士に独占業務があるとまでは言えません。

 

賃貸不動産経営管理士の規定を定めた根拠となる法令は、国土交通省の賃貸住宅管理業務処理準則です。これは厳密には法律ではありません。

 

賃貸不動産経営管理士が国家資格として認められて独占業務を持つには、国会が法律で定める必要があります。

 

しかし、準則とはいえ国の機関が作った一定のルールです。法律に近い効力があり全く無視できるものでもありません。やはり賃貸不動産経営管理士は民間資格でありながら極めて公共性の高い資格であるといえます。

 

参考:建設産業・不動産業:賃貸住宅管理業者登録制度のQ&A - 国土交通省

賃貸不動産経営管理士は国家資格になるのか?

賃貸不動産経営管理士について調べるてみると、いずれ国家資格になるという期待的な噂や憶測が非常に多くあります。

 

資格試験の主催者である賃貸不動産経営管理士協議会も、平成29年度までに賃貸不動産経営管理士の国家資格化にめどを立てることを発表していました。しかし、平成31年になった現在でも民間資格のままです。

 

国家資格になるかどうかは微妙なところだと思います。しかし、国土交通省で賃貸不動産経営管理士の資格を認めている以上全く否定はできません。

 

過去にはファイナンシャルプランナーや知的財産管理技能士のように国家資格に格上げされた例はありますが、それらは資格というよりは技能士であって独占業務はありません。

 

貸金業務取扱主任者も公認心理師も、それまでよく似た民間資格がありましたが、全く別物として国家資格が誕生した例もあります。この場合、改めて試験を受ける必要がありました。

 

国家資格になるには必ず国会が法律で定めなければなりません。そうなるといろんな利権がからみます。今まで民間資格だったものを急に国家資格して良いのか!という議論からはじまります。

 

変な話し、政治的な要素も含まれます。どこまで省庁からの天下りを受け入れるのか、政党や議員への献金とか・・・まぁそれは想像の世界になりますけど。

 

賃貸不動産経営管理士が目指すのはあくまでも業務独占資格ですが、単なる技能資格になる可能性も否定できません。

 

あるいは、全く別名で国家資格が作られる可能性もあります。その場合、今まで賃貸不動産経営管理士の試験を受けて合格した人は無効になり、改めて国家試験を受けて合格する必要があるかもしれません。

 

ただ、国家資格・国家試験に移行してしばらくは合格者を多く出すため、試験内容を簡単にするなどの移行措置をとる可能性はあるでしょう。

 

宅地建物取引士も、資格の制度ができて試験がはじまった当初の2年ほどは98%という信じられない合格率でした。賃貸不動産経営管理士も同じように、資格が誕生して間もない頃を狙って受験するのも良いでしょう。

 

参考:賃貸不動産経営管理士とは-賃貸不動産経営管理士(賃貸不動産における専門家の資格)

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

測量士補のレーダーチャート

賃貸不動産経営管理士の資格は、今の段階ではほとんど役に立ちません。言い方が悪いですが、宅地建物取引士に合格できない人が取るという認識が業界にはあります。宅建に合格できない人が名刺に載せる肩書きのために取得していました。

 

不動産業界では、宅地建物取引士の資格が役立つのは間違いないですが、合わせて賃貸不動産経営管理士も取得すれば就職・転職には役立つでしょう。

 

賃貸不動産経営管理士だけではそんなに役立つとまではいえません。何も資格を持っていない人よりも多少有利になる程度です。

 

宅地建物取引士の独占業務は重要事項説明、契約書、重要事項説明書への記名押印です。不動産の賃貸業務においては、圧倒的に貸主よりも借主への説明が多数を占めています。ここがクリアできないと貸したり借りたりの業務が一切できません。

 

賃貸不動産経営管理士が仮に独占業務を得たとしても、業務としては少数です。やはり「宅地建物取引士の周辺資格」程度に思った方がいいでしょう。あまり期待はしない方がいいかもしれません。

 

試験の実施団体が国家資格への昇格を目指し国交省に熱心に働きかけをしているので、うまくいけば国家試験を手に入れられる可能性はありますが、あくまでも可能性に過ぎません。宅地建物取引士、管理業務主任者を持っていれば賃貸不動産経営管理士の資格を取得するメリットは少ないようです。

 

参考:宅地建物取引士とは


賃貸不動産経営管理士の将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

賃貸不動産経営管理士には独占業務がないとかいろいろ言われていますが、国土交通省の告示で明記されている以上、それが任意の制度であるとはいえ独占業務があると解釈できます。もちろんその前提として賃貸住宅管理業者として登録する必要はあります。

 

賃貸住宅管理業者として登録するには、事務所ごとに「管理事務に関し6年以上の実務経験者」又は「同程度の実務経験者(賃貸不動産経営管理士)」の設置義務があります。そのため賃貸不動産経営管理士の有資格者には資格手当を支給している会社もあります。

 

名刺に「賃貸不動産経営管理士」と印刷されていれば、何も書かれていない人よりもお客さんに信頼度や安心感を与える効果はあります。

賃貸不動産経営管理士の登録要件

 

賃貸不動産経営管理士として活動するためには、資格試験に合格した後、登録手続きをおこなう必要があります。

 

その登録要件は、以下の通りです。

  • 宅地建物取引士である者
  • 協議会が認める賃貸不動産業務に2年以上従事している又は従事していた者

合格しても、実務経験がない場合は宅地建物取引士の交付を受けていなければ賃貸不動産経営管理士として登録できません。

 

登録料は6,480(税込2019年3月現在)円です。登録の有効期間は5年間です。

賃貸不動産経営管理士の試験は年々難化傾向

 

賃貸不動産経営管理士試験の合格率ですが、年々難しくなっています。

 

2013年(平成25年)85.8% 受験者4,106人
2015年(平成27年)54.6% 受験者5,118人
2018年(平成30年)50.7% 受験者19,654人

 

受験者数も年々増加しているので、それにともなって合格率を引き下げている感じです。

 

試験実施団体は、受験料収入や登録手数料が増えるので受験者と合格者を増やしたいのと同時に、国家資格化に向けて質の向上も計りたいので試験を難しくして合格率を下げる可能性は高いでしょう。

 

単なる択一の問題ではなく、正しい解答の組み合わせや、正解の個数問題、など、細かい法的知識を問われる出題も増えています。来年以降さらに難化すると思われます。

 

賃貸不動産経営管理士に合格するには

賃貸不動産経営管理士の試験は、試験がはじまった当初は初学者であっても1か月程度で合格できましたが、最近の試験の難化傾向で2〜3か月は学習期間が必要になります。もちろん個人差はあります。

 

宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士の試験勉強を最近までしていた人であれば、市販の問題集で知識を増やせば短期間で合格できます。

 

試験実施団体が発行する公式テキストがありますが、約1000ページもあって内容もわかりずらいので、他の市販のテキストや問題集がおすすめです。

賃貸不動産経営管理士講習を受けて4問免除

評判のあまりよろしくない公式テキストを使用した講習(全2日間)を受講すると、全出題のうち4問が免除になります。つまりお金を払って講習を受けて、4問分正解を買う制度です。一度受講すれば2年間有効です。

 

1点で泣いて不合格になる人もいますから、まぁ、良くいえば4問分のお守りですね。もちろん自信がある人や、お金を払うのはもったいないと思う人は受講する必要はありません。

 

同じような制度は宅地建物取引士にもあります。宅建登録講習を受講することで修了日から3年以内の本試験で5問が免除されます。ただし、不動産業などの宅建業に従事している人のみが対象となっています。

賃貸不動産経営管理士講習の概要

希望者はどなたでも受講できます。賃貸不動産経営管理士資格の試験合格に向けた学習の場で、賃貸管理業務に必要な専門知識の習得と実務能力を高めるための講習です。

 

賃貸管理業に必要な専門知識の習得と実務能力を高めるために、全国主要都市にて2日間の講習を開催します。

 

【講習受講のメリット】

  • 本講習の修了者は試験40問のうち4問が免除されます(2020年の本試験出題数は50問となるため5問が免除)。免除は終了年度より2年間有効。
  • 1,000頁を超える公式テキストを2日間の講習で効率的に学習できます。

参考:賃貸不動産経営管理士講習のご案内(令和元年度)

賃貸不動産経営管理士 試験情報

試験日

お申込み

年1回11月中旬の日曜日

8月中旬〜9月下旬

受験資格

受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。

試験内容

賃貸管理に関する実用的な知識を有するかどうか等を判定することに基準を置くものとし、試験すべき事項はおおむね以下の通りです。

  • 賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項
  • 賃貸不動産経営管理士のあり方に関する事項
  • 賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項
  • 管理業務の受託に関する事項
  • 借主の募集に関する事項
  • 賃貸借契約に関する事項
  • 管理実務に関する事項
  • 建物・設備の知識に関する事項
  • 賃貸業への支援業務に関する事項(企画提案、不動産証券化、税金、保険等)

合格発表:翌年1月中旬

試験に関する詳しい情報は賃貸不動産経営管理士(賃貸不動産における専門家の資格)をご覧ください。

合格への第一歩、まずは無料の資料請求から

いろんな講座を比較検討することもできます。

女性のイラスト

ポイントスタディング 賃貸不動産経営管理士講座
※登録するとすぐに無料で講座を試せます。


習い事・通信講座・通学講座を探してまとめて資料請求できます。

 
 ※使える講座の情報が多く掲載されています。

賃貸不動産経営管理士 おすすめの講座

スタディング賃貸不動産経営管理士講座は、忙しい人でも無理なく合格するための画期的なオンライン講座です。従来の資格講座とは違い、スマートフォンやPC、タブレットを使い、スキマ時間を使って効率的に学習できます。

 

膨大な試験範囲のなかから要点をコンパクトに集約しているため、短期間での速習が可能です。

 

こちらから受講申し込みができます。

スタディング 賃貸不動産経営管理士講座

賃貸不動産経営管理士 おすすめテキスト・基本書

賃貸不動産経営管理士 基本テキスト

このテキストは、分野別に出題ランクが表示されているので、重要度の高い箇所を意識しながら効率よく学習できます。

 

内容としても悪くなく、初心者でもわかりやすく解説されています。各章の最後には理解度を試すチェック問題もついているので役に立ちます。

 

宅建士試験などで既に民法を学習している人は、理解は早いかもしれませんが、民法についてあまり知識がない人は、民法の分野についてはじっくり学習した方がよいでしょう。

 

※公式テキストは、4点免除の講習会に出席する以外は使わない方がいいです。要点が整理されておらず、とにかく分かりづらくて使えません。索引すらない最悪なテキストです。

種類 評価
テキスト 星5つ

賃貸不動産経営管理士 おすすめ問題集

賃貸不動産経営管理士 過去問題集

賃貸不動産経営管理士の問題集は最近になって種類も増えてきました。この問題集は他の問題集と比べても選択肢の解説が詳しいので、一番おすすめです。

 

既に宅建士の学習をした人であればこの問題集だけでも今のところは合格は可能だと思います。ただ出題が年々難化してるので来年以降は本書だけで試験を乗り切るのはむずかしいかもしれません。

 

上記で紹介しているテキストと一緒に学習するのが効率的です。問題にあわせてテキストの該当ページが記載されています。

種類 評価
問題集 星5つ


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