証券外務員
民間資格ですが金融関係への就職がが決まったら二種は取得しておきたい。
種類 | 学習期間 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|---|
民間資格 |
1か月以上 |
やや易しい |
65~70% |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
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評価アップ |
~2万円 |
誰でも受験可 |
※上記は二種についてです。
最終更新日:2022/11/11
証券外務員とは
証券外務員とは、銀行や証券会社などの金融機関で、金融商品の取引をおこなうために必要な資格です。
金融商品とは、例えば銀行が扱う「預金」や「外貨預金」や「国債」、証券会社の扱う「株式」や「投資信託」、保険会社の扱う「保険」などです。預金や保険もれっきとした金融商品です。
外務員とは、証券会社や銀行などで金融商品の取引を担当する人のことで、言ってみれば営業マンのことです。
外務員の仕事をするには金融庁に証券外務員として登録しなければなりませんが、登録される条件として証券外務員の資格が必要です。
つまり、証券外務員の資格がないと勧誘なのどの営業活動や商品説明ができないということです。
証券外務員の資格は、日本証券業協会が実施する民間の検定試験になりますが、非常に公共性の高い資格であるといえます。
証券外務員には二種と一種がある
証券外務員の資格には二種と一種の2種類があります。
二種と一種の違いは、取り扱い範囲が限定されるのが二種、より高度・複雑でリスクの高い証券商品もすべて扱える資格が一種という違いです。
証券外務員二種は、扱えるのはあくまでも現物のみです。現物とは、一般に株式市場での株式の取引や商品市場での商品の取引を指します。
一方、証券外務員一種は、証券外務員二種の上級資格として位置付けられていて、二種の業務にプラスして信用取引、デリバティブ取引を含めたすべての有価証券に関係する業務をおこなえます。
つまり、証券外務員一種であれば、二種外務員で扱える商品の他、信用取引やデリバティブ取引といった責任が大きくリスクの高い(ハイリスクハイリターン)商品についても募集・勧誘ができます。
金融関係とは全く違う仕事をしている個人でも、二種と一種ともに受験可能です。
※難易度については後述します。証券外務員になるにはをご覧ください。
主催者サイト:日本証券業協会
役に立つ資格なのか?
証券外務員の資格は、金融機関に勤務していれば必ずといってよいほど会社から取得を命じられます。
金融関係の会社へ内定した新卒者であれば、入社前に取得しておくように会社から命じられる場合もあります。
普通に勉強すれば「落ちれば恥ずかしい」と言われるくらい全員取得できる資格です。
しかし、入社前に一種に合格する学生もいれば、マレに何回受けても二種に合格できない学生もいます。
合格すれば金融商品の紹介や販売ができるので、役立つ資格であるのは間違いありません。しかし、証券外務員は、あくまでも証券や金融商品業務の基礎的な資格という位置付けです。仮に学生であっても、証券外務員の資格を持っているから就職が有利になるとまではいえません。入社してからいくらでも取得できるからです。
金融系からの転職者はだいたい保有しています。しかも、2017年ぐらいから大手銀行でも人が余っている状況です。現実として、インターネットを介した金融サービスやAIの普及により銀行の仕事は減っています。証券外務員の資格を取得しても、金融関係の会社へ就職や転職が有利になるとは考えないほうがいいでしょう。
金融関係の会社が、女性の契約社員や派遣社員を高い時給で募集していますが、その場合も必要なのは有価証券取引などの実務経験、つまり即戦力です。証券外務員の資格が持っていたとしても、あまり採用にはつながりません。そういう人であれば既に取得しているでしょうけど。
将来性を徹底研究
この資格の活かし方
銀行への就職が内定した学生であれば、入行前になんとしても取得しておかないとスタート時点で周囲から遅れることになります。証券外務員二種を取得していないと投資信託等の運用商品が販売出来ません。
「外務」となっているので、渉外担当的なイメージですが、支店に訪ねてきた顧客に対して説明する場合も同様に資格が必要です。窓口業務であっても活かせる資格です。
銀行員であれば、持ってないと非常にヤバイです。昇進や昇給が望めなくなるどころかリストラの対象になります。
二種も一種もあまり難易度は変わりません。二種取るなら間違いなく一種取得をしたほうがよい資格です。
FP(ファイナンシャルプランナー)3級や可能であれば2級、銀行業務検定(法務・財務・税務)など、業務に活かせる資格を多く取得するのがおすすめです。
金融機関によっては、証券外務員はもちろんのこと、FPなどの金融系の資格が昇進要件のひとつになっています。
証券外務員の正会員と特別会員の違いとは
外務員一種と二種には、それぞれ「正会員」と「特別会員」がありますが、これは受験する試験の違いによります。合格してからの会員の種類ではありません。
正会員とは証券会社向けの資格で、新株予約権、先物や信用取引など高リスクの商品も含め全ての商品を扱えるため、かなり出題範囲が広く難易度も高めです。
一方、特別会員とは銀行などその他の金融機関向けの簡易資格で、リスクの高い先物や信用取引等は一切できません。出題内容も限られた範囲で正会員二種と比べてもかなり易しい内容です。
正会員に関しては、現在一種も二種も受験要件はありません。誰でも受験できます。特別会員は基本的に金融機関の職員でないと受験できません。
正会員と特別会員とでは試験の難易度は全く違います。学生が受験するのであれば、金融機関の職員ではないので難易度の高い正会員版の試験を受験することになります。
金融機関では、将来関連会社の証券会社に転籍や出向というケースもあるので、どんな金融商品でも扱えるよう正会員を取得させるのが主流になっています。
証券外務員と証券アナリストの違い。
金融関係の会社に勤める人が取得を目指す資格の1つが証券アナリストです。証券アナリストは証券外務員と比べても難易度はかなり上なので、上位資格であるといえます。
関連資格:証券アナリストとは
勉強する内容や範囲において、証券外務員(一種、二種)と証券アナリストは2~3割ほど重複しています。
証券アナリスト取得者が証券外務員を取得するのは簡単ですが、逆の場合はさらに勉強しなければなりません。
証券アナリストの試験問題は、高度な数学知識が必要で、計算問題も多いです。一方、証券外務員は簡単な暗記モノの出題が中心で計算問題はほとんどありません。
新卒で金融関係の会社に就職するのであれば、まずは、入社前に証券外務員を取得して、入社後に証券アナリストを取得するのが流れです。
証券外務員とFP(ファイナンシャルプランナー)の違い
将来金融関連の会社へ就職を希望する学生が目指す資格として、他に国家資格のファイナンシャルプランナー(FP)があります。
関連資格:ファイナンシャルプランナーとは
ファイナンシャルプランナーの資格は金融機関への就職や転職が有利になるなんていわれていますが、本当なんでしょうか?証券外務員と比べてどう違うのでしょうか?
証券外務員は民間資格ですが、金融商品を顧客に紹介して販売ができる業務独占的な一面のある公共性の高い資格です。
一方、ファイナンシャルプランナーの資格は、国家資格ですが、不動産、相続、投資信託、税金などの金融知識を身につけるのみで、金融商品は扱うことは一切できません。
ファイナンシャルプランナーは、資格試験の学習を通して、一般の人や家庭のお金についてアドバイスをおこなう知識を習得したという証明です。あくまでもの財産管理や人生設計についてアドバイスをするのみです。金融商品の取り扱いはできません。
やはり仕事をする上では証券外務員の資格の方が必要性は高いと言えます。ファイナンシャルプランナーの資格があっても特別な仕事ができるわけではありません。
ファイナンシャルプランナーは2級以上であれば就職・転職が有利になると言われていますが、実際は取得してもほとんど関係ないです。むしろ学歴やが学生時代の成績の方が重要になります。
証券外務員になるには
証券外務員の試験は、金融や銀行の業務に就いている人以外は、あまり日常生活では耳にしない用語もあるため難しく感じるかもしれませんが、比較的簡単です。取得しやすい試験の1つです。
証券外務員には一種と二種が存在します。高度でハイリスクハイリターンの商品を扱える一種の方が難易度は高いです。
二種の合格率は65~70%(2021年は70.5%)ほどです。
金融や証券の知識が全くなくとも、1週間ほどテキスト読んで合格する人もいれば3か月くらいかけて合格する人もいます。二種であればパートで入った年配の女性でも普通に合格できます。
金融機関に勤めている人、ファイナンシャルプランナー等の資格を取得している人であれば1か月過去問をとけば合格できます。
学部によって、あるいは文系・理系によって有利とか不利はほとんどありません。学習する上でもあまり関係なく、高度な数学の知識も必要ないです。
合格率がほぼ100%の銀行もあります。おそらく基礎学力が高いんでしょう。
合格率から言っても3人受けたら1人くらいは実際に落ちます。仮に不合格であってもそんなに恥ずかしくはないのですが、受験料も安くはなく、不合格であれば30日間再受験できないので一発合格を目指しましょう。
難易度が少し高くなる一種の合格率は65~75%(202年は74.6%)ほどですから、こちらも高い合格率だと言えます。
一種は二種の試験範囲に加えて、デリバティブ取引に関する知識が求められます。また、計算問題の難易度も高くなります。
合格するには、二種の勉強に加えてさらに2か月ほどの勉強時間が必要です。
一種の試験は計算問題の配点が高くなるため計算問題の攻略が重要です。ここを取れるかどうかで合否が大きく変わります。
試験はパソコンを使って解答。配点の高い計算問題を間違えないように!
証券外務員の試験はパソコンの画面を使って問題を解くCBT式のペーパーレス試験なので、試験を実施する業者の指定する会場で予約を入れて受験します。
試験は土日と年末年始を除いて平日はほぼ毎日行われていますので、任意の日や時間帯で予約が可能です。
合格のポイントは配点の高い(10点配点)5択問題を間違えないことです。計算問題は5択で問われやすいので、公式をきちんと覚え、確実に解けるようにしときましょう。試験ではパソコンにインストールされている電卓を使用します。
学習方法としては、計算問題を繰り返し解くことです。文章の5択は過去問の焼き直しが多いので、最悪は過去問の答えを覚えておいても大丈夫です。
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出題頻度が著しく低い論点はテキストには掲載しません。逆に何度も問われているような重要度が高い論点は重点的に解説しているため、合格できる実力をしっかりつけることができます。
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試験情報
試験日 |
お申込み |
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毎日 |
随時 |
受験資格 |
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受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。 |
試験内容 |
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下記は二種外務員資格試験についての試験内容です。
【商品業務】
【関連科目】
※一度不合格になった場合(欠席の場合は含みません)は、すべての外務員等資格試験について受験日から30日を経過する日までは受験できません。 |
試験に関する詳しい情報は外務員資格試験 | プロメトリックをご覧ください。
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