臨床検査技師が役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

臨床検査技師

体の検査をするスペシャリスト、就職先も多く有望な国家資格

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

---

3年以上

国家資格

名称独占資格

80%

※あくまでも最終の国家試験合格率です。

最終更新日:2020/02/13

臨床検査技師とは

白衣を着た女性臨床検査技師

臨床検査技師(MT:Medical Technologist)とは、主に病院などの医療機関において臨床検査を行う技術者です。

 

「臨床検査」とは何かと言うと、例えば健康診断を受診すると、採血や検尿・検便、心電図検査をします。それが臨床検査です。

 

かつて医療技術が今ほど進歩していなかった頃は、医師自ら臨床検査を行っても間に合っていました。

 

近年では、高度なハイテク医療機器の登場や情報技術の進歩により、昔と比べて医療技術が飛躍的に発展しています。それに伴って医師の仕事が増大しました。

 

医学の進歩により、医療の分業化と検査の高度化が進み、医師以外に検査技術者が必要となって誕生したのが臨床検査技師です。

 

臨床検査技師は1970年に誕生した国家資格です。医療現場において臨床検査技師は不可欠な存在となっています。

主な業務は「検体検査」と「生理学的検査」

顕微鏡と試験管を見る女性

臨床検査は、患者から取り出した体の組織(検体)を調べる「検体検査」と、患者の体に直接触れて行う「生理機能検査」とに大別されます。

 

検体検査とは、検体(血液・尿・体の組織の一部など)に含まれる細菌やウイルスの検査、免疫検査、細胞の分析、輸血のための検査でなどです。

 

これは、顕微鏡で直接調べたり、画像として投影しながら確認するイメージです。

 

生理機能検査とは、患者本人の体の直接的な反応や機能を測定する検査です。電気生理検査による心電図や脳波検査、超音波診断装置を使用した画像検査などがあります。

 

臨床検査技師は検体検査に加え、一定の条件の下で血液を採取する行為(採血)や、患者の体からの検体採取も認められています。

 

また、検査測定のみならず、患者への検査説明も業務内容に含んでいるとされています。

 

参考:一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

臨床検査技師のレーダーチャート

臨床検査技師は「臨床検査技師等に関する法律」により定められた医療系の国家資格です。

 

国家資格なので就職できないなんてことはまずないです。よほどレベルが低くない限り就職先は見つかります。

 

就職先は、病院をはじめとして一般の企業、食品会社、製薬会社、検査センター、保健所、大学などの研究機関、治験コーディネーターなどで、選択の余地は多くあります。

 

ごく少数ですが、監察医の下で、司法解剖助手として働く臨床検査技師もいます。

 

職場での男性と女性の比率ですが、3:7あるいはそれ以上に圧倒的に女性が多いです。給料も男女差はないため、女性にとって役立つ資格だと言えます。

 

また、この資格があれば転職の際も役立ちます。2〜3年程度の経験があれば、男性女性関係なく意外とすんなりと次の就職先は決まるようです。

 

一旦病院へ就職したけれど、病院という独特の雰囲気の職場になじめず、退職して民間企業へ転職する臨床検査技師もいます。この場合も、やはり資格がある分転職先も見つけやすいようです。


臨床検査技師の将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

臨床検査技師は、患者の体を正確に診断するという点で病院にとって非常に重要な存在です。そのため、100人以上の臨床検査技師がいる大きな病院も存在します。

 

大きな病院になれば当然ですが最新機器なども揃っています。経験を積んで勉強したいのなら、なるべく大きい病院に就職しましょう。

 

また、経験内容によっては、細胞検査士や認定心電検査技師という認定資格の取得を目指せるので、さらにステップアップを目指せます。

 

臨床検査技師の仕事は、血液検査、尿検査、病理検査、細菌検査、超音波検査、心電図検査など幅が広いのが特徴です。

 

一旦病院での配属が決まれば、全ての種類の検査を担当するのではなく、1つの検査を極めていくことが多いようです。

 

転職に関しては、生理検査、特にエコー(超音波検査)の実務経験があると有利です。エコーの経験がないと、次の病院への転職が難しくなります。

 

中には、臨床検査技師ではエコーができない病院もあります。就職する際に確認しましょう。

臨床検査技師の給与・年収は安い?

 

臨床検査技師の初任給はおおむね20万円前後、賞与を含めて年収300万円〜400万円ほどです。

 

その後経験を積んで、10年後で400〜500万円、20年ほど経験を積んで技師長という管理職になれば500〜600万円ほどです。

 

これはあくまでも一般的な病院の例であって、もちろん就職先によってかなりの幅はあります。地域によっても差はありますし、大きな病院になると夜勤もあって給料は増えます。

 

病院で必要とされている細胞検査士などの認定資格を取ることで、特別手当が付いたり、昇給の対象になる可能性はあります。

 

臨床検査技師の給料は、決して「高くない」です。ただ安くもなく「普通」だと言えるのではないでしょうか。

 

仕事は安定はしてますが、夜勤のある看護師の給与・年収と比べると到底及びません。

 

理系の大学・専門学校の高い授業料を払って数年間専門の教育を受け、頑張って国家試験に受かったワリには収入が見合ってないという意見が多いようです。

 

給与や待遇が良いのはやはり公務員です。国が運営する大学病院、自治体が運営する病院へ就職すれば、毎年の昇給と賞与が約束されます。採用されたら誰も辞めません。

 

採用試験の競争率は高く狭き門です。受験生の多くは名だたる国立大卒ばかりです。

一部では、就職難などと言われてますが・・・

 

臨床検査技師は就職先がないとか、就職難などと一部では言われていますが、実際のところどうなんでしょうか?

 

引く手あまたとまでは言えませんが、特に良い待遇を求めなければ就職難でもありません。どこかの病院で国家資格の有資格者として働けるはずです。

 

ところが、言い方が悪いですが、高校時代にロクに勉強もせず、これといった動機もなく、ただなんとなくレベルの低い専門学校へ入学する人もいます。

 

少子化の時代だから、誰でも養成課程へ進めます。けれど、難関の国立大学生であろうと、学力不問の学校の生徒であろうと、最終目的は国家試験突破です。受ける教育は同じで、同じ量の知識を頭に詰め込まなければなりません。

 

結果として勉強についていけず、学習意欲も湧かないまま留年して中退。専門学校によっては、合格する見込みの低い生徒は国家試験さえ受けさせてもらえません。

 

そこから就職活動しても単なる高卒扱いです。思い描いていたような就職先は見つかりません。

 

本人の努力が足りないだけなんですけどね。臨床検査技師という国家資格を甘く見過ぎです。

 

こういった挫折者が、やっかみ半分でネット上で「臨床検査技師は就職難」と書いているようです。厄介な存在です。

可能な限り大学進学がおすすめです

 

臨床検査技師になるには、4年制大学または短期大学か専門学校で専門の過程を修了して、その後国家試験に合格しなければなりません。

 

国家試験に合格すれば、大卒であろうと専門学校卒であろうと臨床検査技師には変わりなく、建前としては同じです。

 

臨床検査技師は資格だけ取っておけば卒業した大学なんて関係ない・・・現場ではどこの出身だとかは関係なく、結局は仕事ができるかどうか・・・などという意見も多く、大卒であろうと専門卒であろうと同等に扱われ、給与も大差ない病院も多いようです。

 

しかし、現実的には給与面で大学卒の方が若干良かったりもします。もちろん施設の差はあります。

 

短大や専門学校卒の臨床検査技師は採用しない大学病院もあります。大きな病院になるほどこの傾向が強いようです。

 

また、一般企業、研究職、血液センター、学校の先生などとして就職する際も学歴が重視される傾向です。

 

専門学校卒でも大卒でも仕事の内容は同じですが、学歴があればさらに可能性が広がります。

 

短大・専門学校であれば大学と比べて1年早く就職は可能です。1年早く卒業して経験を積むのか、はたまた大学を卒業して「学士」の学歴を得るのか・・・

 

大学卒であれば「学士」だけは残るので、仮に臨床検査技師とは違う道に進みたいと思えば普通に一般企業に大卒枠で就職できます。

 

臨床検査技師以外の選択肢を残すという一面もあるので、大学に進学するのがおすすめです。今の時代何が起きるか分かりません。

【関連する資格一覧】
臨床工学技士 診療放射線技師 看護師

 

臨床検査技師に合格するには

臨床検査技師として働くには、国家資格である臨床検査技師の資格を取得しなければなりません。

 

高校卒業後、臨床検査技師養成課程のある4年制大学、または3年制の短期大学か専門学校で所定の過程を修了すると、国家試験の受験資格を得られます。

 

その後、毎年2月に実施される国家試験に合格すれば、晴れて臨床検査技師です。

 

勉強する内容はどの学校も同じです。同じ内容を大学では4年、専門学校では3年かけて学びます。短大・専門の方が1年短い分、授業のスケジュールがハードにガッチリと詰め込まれています。

 

最後の1年は病院に臨地実習に行ったり、国家試験対策が中心になるので、実際は臨床検査技師の勉強自体は大学で3年、専門学校で2年になります。

 

国家試験は、在学中に真面目に勉強に取り組み、日頃しっかり勉強して専門知識を理解していれば、普通に合格できます。難関での試験ではありません。

基本的には理系の学生がほとんど

入学する学生は、基本的には理系です。高校時代文系だった学生は基礎学力が無いので入学後に基礎的な勉強と大学の勉強を同時に進めなければなりません。

 

私大であれば文系からでも進学できますが、進学後に改めて勉強しなければなりません。ちょっと苦労するようです。

 

臨床検査技師になるために特に必要な科目は、数学、生物、化学、物理です。高校時代にこの4つをきちんと勉強しておくと、入学後の勉強が比較的楽になります。

 

入学後は生物・化学の学習が中心になります。

国家試験の合格率100%!という専門学校の実態

「国家試験合格率100%!」とホームページでデカデカと大文字でPRしている専門学校を見かけます。

 

これは、デキが悪く国家試験に合格できそうもない学生は留年させてそもそも国家試験を受験させないからです。国家試験までに何回か学校内で試験を行い、定められた点数以上の学生だけ卒業見込みにして受験させます。

 

そのため合格率が100%になっているワケです。最初の定員が100名だったのに、卒業する時は80人まで減っていた・・・なんてよくある話です。

 

もちろんこれが悪いコトだとは言いません。そもそもヤル気のない学生は何度受験しても合格できないでしょう。

 

あらかじめこの事実を入学時に学生に伝えておけば、それまで目的意識の低かった学生も目の色が変わるかもしれません。

 

学生時代はテキトーに遊んで、卒業さえすれば資格を取得できて病院へ就職、そんな甘い話じゃないんです。

 

臨床検査技師になるのを夢見て入学したのであれば、3年間しっかり予習・復習してレポートや課題も提出して、日頃から勉強してください。

 

※下記サイトのメニュー「国家試験情報」>「養成校別合格状況」をクリックすると学校別の合格状況一覧が表示されます。受験生が極端に少ない学校は既に学生の募集をしていません。
参考:臨床検査技師国家試験対策 - 日本医歯薬研修協会

無料で大学・専門学校の資料請求ができます。

いろんな学校を比較検討することもできます。

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社会人でも入学できる大学・専門学校の資料請求

臨床検査技師 試験情報

試験日

お申込み

2月中旬

12月中旬〜1月上旬

受験資格

所定の養成機関で定められた課程を修了という学歴の条件があります。

※受験資格については下記厚生労働省のホームページを参照。

試験内容

【試験地】
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県
【試験科目】

  • 医用工学概論(情報科学概論及び検査機器総論を含む。)
  • 公衆衛生学(関係法規を含む)
  • 臨床検査医学総論(臨床医学総論及び医学概論を含む)
  • 臨床検査総論(検査管理総論及び医動物学を含む)
  • 病理組織細胞学
  • 臨床生理学
  • 臨床化学(放射性同位元素検査技術学を含む)
  • 臨床血液学
  • 臨床微生物学
  • 臨床免疫学

【合格基準】配点を1問1点、合計199点満点とし120点以上(60.3%)の者を合格とする。
【合格率】75〜85%
【合格発表】3月下旬

試験に関する詳しい情報は臨床検査技師国家試験の施行|厚生労働省をご覧ください。

臨床検査技師 おすすめ参考書

臨床検査技師になるには (なるにはBOOKS)

チーム医療の一翼を担う縁の下の力持ち的存在の臨床検査技師の仕事を紹介しています。

 

分かりやすい文章で臨床検査技師という職業について説明しているので、中学生から高校生まで理解しながら読めます。

 

臨床工学技士に興味のある人、どのような仕事内容か知りたい方にはおすすめです。

種類 評価
参考書
臨床検査専門医が教える 異常値の読み方が身につく本
こちらは、既に臨床検査技師として働いている人向けの専門書です。

 

臨床検査技師だけではなく、現役のベテラン医師、研修医、メディカルスタッフなど多くの人がおすすめする本です。これまで漠然と読んでいた検査値の読みが劇的に変わるという評判です。

 

読みやすくて、しかも役立ちそうなポイントを重点的に教えてくれます。勉強が面白くなる内容です。

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