種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 80% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~1万円 | 1か月程度 |
- 介護事務全体の求人は約140件ありますが介護事務管理士合格者と明記している求人は6件です。
- 全国の求人数は、ハローワークの求人情報を基に2023年3月21日に集計しました。
介護事務に関する民間資格を取得しても就職や転職は有利になりません。そもそも介護施設でのレセプト業務は月に1日程度やれば済みます。そのため需要は少ないです。
パートやアルバイト、派遣社員がほとんどで役に立たずメリットも将来性もありません。
介護事務管理士とは

介護施設での事務を目指す民間資格
介護事務管理士とは、介護サービスを提供する施設において、介護報酬の計算・請求業務(レセプト)、窓口対応などを担当する事務職員の能力を証明する民間資格です。
試験の学習を通して、介護保険制度の仕組みや介護報酬の請求に関する業務、レセプト作成方法について学びます。
株式会社技能認定振興協会(JSMA)が実施する「介護事務管理士技能認定試験」に合格すれば介護事務管理士と名乗れます。
受験資格や年齢制限はなく、誰でも受験できます。試験会場にはテキスト・資料なども持ち込み可能です。
主催者サイト:JSMA 技能認定振興協会|医療事務の資格・医療事務の試験ならJSMA
役に立つ資格なのか?

そもそも現場では事務員など必要ない
介護施設でのレセプト業務(介護報酬請求)の保険請求期間は毎月1~10日と決まっていて、繁忙期以外では介護事務の仕事なんてほとんど発生しません。
介護事務用計算ソフトを利用すれば、入居者全員の1か月分の計算を1日で全部終わらせることも十分可能です。
現場では、ケアマネジャーやサービス提供責任者(サ責)や管理者が兼務で介護事務の業務をやってしまうことが多いようです。
つまり、介護施設においては事務専門の職員はそもそも需要が少ないんです。たった1日で終わる作業のためだけに、わざわざ事務専任の職員を採用する必要はないんです。
介護事務のような民間資格を取得してもメリットは少なく、就職や転職は有利になりません。
介護事務として就職を希望するのであれば、ケアマネジャー資格か介護福祉士などを取り、現場ができて請求事務もできることをアピールする方が介護施設のニーズに合っています。
もっとも、そうすると事務に就職というよりは現場がメインとなってしまいますが・・・
多くは講座受講料と受験料を目的とした資格商法
介護事務、医療事務、調剤薬局事務・・・
この分野は民間資格がとても多く存在します。おそらく全て合わせても500以上はあるのではないでしょうか?
何も知らないと、どれがいいのか、どれが賢威があるのかって迷ってしまいますが、率直に申し上げてどれもおすすめしません。
全て単なる民間資格です。そもそも介護事務などという資格は存在しません。
お金さえ払えば短期間で取得できてしまうものもあり、中には講座受講料と受験料を目的とした「お金儲け」の資格商法的なモノも存在します。
もちろん合格しても就職や転職は有利になりませんし、現場でも役に立ちません。
介護施設での「あるある」
事務職員として採用後、介護の現場へ回される
いわゆる介護事務に関する民間資格を取得すると、就職先として考えられるのは以下のような介護施設です。
- 特別養護老人ホーム
- デイサービス
- グループホーム
- ヘルパーステーション
全ての施設に共通しているのは、とにかくどこも人手不足だということです。
ネットやハローワークで求人を検索すると、介護に関する求人は全国でいくらでも見つかります。多くは年齢や経験も不問です。
そんな業界に、仮に事務員として採用されるとどうなるか・・・まずは「職場を理解する必要がある」などと言われて、初日にエプロンを渡されて介護の現場へ回されます。
しばらく現場を経験するつもりが、1か月、3か月、半年といつまで経っても現場から抜け出せません。
もともと出入りの激しい業界ですから、それで辞めても施設側としてはどうってことないんです。1年くらい続けば御の字なんです。
施設側としては、介護に関する国家資格を持った職員よりも、無資格者は資格手当を支給する必要がないので低賃金で扱えて好都合なんです。
求人内容を詳しく見てください
介護施設の事務員募集の求人をよく見ると、多くは「普通自動車運転免許必須(AT限定可)」となってます。
おかしいと思いませんか?事務員として採用するのであれば常識的に考えて自動車免許は必要ないですよね。
つまり、お年寄りの送迎を「やらされる」ということなんです。
試しに、どこか求人を掲載している老人施設に電話で問い合わせてみてください。
おそらく「1年は現場で介護補助の仕事をしてほしい、1年経過して事務にふさわしいか判断して、良かった事務を任せる」という返答があると思います(全てそうだとはいいませんけど)。
あるいは「事務を覚えてもらうためにも、少し現場を経験してほしい」なんて言われるでしょう。
結局ズルズルと3年以上介護施設で雑用のバイト・・・そんな顛末が待っているはずです。
関連情報:人手不足の介護の業界で職員を採用するための強硬手段とは?
試験情報
試験日
随時実施
お申し込み
随時受付
受験資格
どなたでも受験できます。
試験会場
在宅受験
受験料
5500円(税込)
試験内容
試験時間:学科・実技あわせて2時間
試験方法:学科試験+実技試験
出題範囲:
【学科試験】:マークシート形式10問
- 法規(介護保険制度、介護報酬の請求についての知識)
- 介護請求事務(介護給付費単位数の算定、介護給付費明細書の作成、介護用語についての知識)
【実技試験】:レセプト点検問題1問、レセプト作成3枚(居宅サービス・施設サービス)
- 介護給付費明細書を作成するために必要な知識(居宅サービス、施設サービス)
※学科・実技とも、資料などを参考にして答案作成が認められています。
↓試験問題の見本はこちらで掲載しています。参考:試験問題見本 | JSMA 技能認定振興協会
合格基準
- 学科試験:70点以上
- 実技試験:点検・各作成問題ごとに50%以上の得点、3問合計で70%以上
合格発表
試験実施後1か月以内に文書にて通知
主催者情報
試験に関する詳しい情報は介護事務管理士技能認定試験 | JSMA 技能認定振興協会をご覧ください。
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