トリマー
需要もあり手に職の民間資格、よほどの覚悟がなければ続かない職業。
種類 | 難易度 | 合格率 | 学習期間 |
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民間資格 |
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85% |
1年以上 |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
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一生モノの技術 |
100万円以上 |
養成機関入学 |
※所定の養成機関へ1年以上通った場合を想定しています。合格率はC級についてです。
最終更新日:2020/11/01
トリマーとは
トリマーになるためには、人を相手にする美容師や理容師のような国家資格は必要としません。つまり、誰でも資格なしにトリマーとして働くことができます。
しかし、実際にトリマーの仕事をするには、カットの技術だけではなく、シャンプーや体のお手入れ等の知識を身に付けておかなければなりません。そのために民間団体が認定する民間資格を取得して働くのが一般的です。
トリマーを認定する民間資格には、JKC公認トリマー、AAV認定トリマー、JDA公認トリマー、ICCグルーマーライセンス、ペット・グルーミング・スペシャリスト、AKC認定トリマーなどがあります。
中でも最も知名度があって人気があるのが、「JKC公認トリマー」です。専門学校に通って、まずは初心者向けの「JKC公認トリマーC級」を取得するのが一般的です。当サイトでも主にJKC公認トリマーについて紹介します。
トリマーの有資格者の9割が女性です。特に女性に人気のある職業だといえます。
主催者サイト:一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
トリマーについて本音で一言
トリマーとしての技術が身に付けば、主にペットサロン、ペット病院、ペットホテル、ペットショップなどで活躍できます。手に職の仕事なので、資格と技術があれば就職にはそれほど困らないようです。
トリマーは民間資格ですが、ペットが家庭で多く飼われている以上取得するメリットは十分あります。一定の需要があるので資格としての将来性も備えています。
ただし、給与面は決して良いとは言えないようです。個人経営が多いので労働環境も良いとは言えません。独立して自分の店を持って、いくらか固定客がつけば雇われているよりも稼げます。
トリマーの将来性を徹底研究!
精神的にも体力的にも意外と重労働
素人には一見すると犬や猫はどれも同じように思えますが、実は個体ごとに性格や気質も違います。
日頃一緒にいる飼い主には従順であったとしても、飼い主以外にはなかなか懐かない犬もいるので、取り扱いに十分注意なければなりません。
人間であれば主に頭だけが作業範囲ですが、犬であれば頭の先から尻尾まで全身に及びます。
犬の種類によっては毛の量が多く、扱いも大変なので、ブラッシングだけで2時間以上かかることもあります。その間ずっと立っている場合が多いので体力も必要です。
忙しい時期になると休もなく、1か月ずっと出勤で毎日12時間労働なんてこともあります。そのワリには給料がそれほどよくない職場も多いようです。
ホームセンターに入っている大手のチェーン店などへ行くと経験によっては20万円以上になる場合もありますが、個人経営のお店で働くと月の給料が10万円以下だったりします。
ペットが好きな女性にとっては楽しい仕事かもしれませんが、人間以上に犬に気を使うこともあって、精神的にも体力的にも楽な仕事ではありません。
関連資格:動物看護師とは
本音は・・・すごく大変、多くの人は短期間で辞める
トリマーの仕事をしている人の話しを聞くと、本音はかなり大変なようです。
まず、憧れてトリマーになってもほとんどの人は続きません。 普通1〜3年でトリマーを辞めます。
噛む犬や暴れる犬の相手をしながらカットの技術も向上させなければなりません。相手は動物なので、重いし、噛まれる、汚れる、臭い、ノミやダニ・・・などなどの問題も。
トリマーとは言え接客業です。飼い主とのやり取りや対応にも気を使います。それに、余裕のない職場では人間関係もギスギスしがちです。
続けられるのは、よほど好きな事を仕事にできる喜びを感じられる人くらいです。
ただ、自分の腕に自信を付ければいつでも独立できます。それどころか、中には学校でトリマーの学校を卒業してすぐ自分の店を出す人もいます。
トリマーは大変な仕事ですが、「喜んで貰える接客業」と割り切ってやり甲斐を見つけられれば魅力もある職業です。
就職や転職を考えるとB級までは欲しい
例えば、JKC公認トリマーであれば、難易度の低い順にC級・B級・A級・教士・師範となっていますが、B級までは目指したいところです。
入門級のC級では、爪切りやブラッシング、シャンプー、カットまでの下準備係で、B級でようやくカットまでできるようです。
もちろんB級を取得しても技術が伴わなければカットはできません。逆に、資格がなくても実技良い人もいるので、一概にC級とB級に違いがあるとは言えません。
就職や転職も考えると、一応はB級まで取得するのがおすすめです。
トリマーの資格は種類も豊富
当ページでは、代表的なトリマー資格として「JKC公認トリマー」を紹介していますが、実は他にも種類はいくつかあります。
以下に、主なトリマーの資格を主催する団体を紹介します。
- 全国動物専門学校協会(トリマー検定)
- 全日本動物専門教育協会(公認トリマー)
- 日本ペット技能検定協会(トリマー)
- 日本キャリア教育技能検定協会(ドッグトリマー)
- 【PSG】協同組合ペット・サービスグループ(トリマーズライセンス)
- 青山ケンネルカレッジ(トリマー)
- 日本スキル&キャリア推進協会(トリミングマスター)
- 日本動物衛生看護師協会(ドッグ・グルーミング・スペシャリスト)
全て民間資格なので、どれを取得しても技術力さえ伴えば違いはありません。
興味のある人は是非調べて見てください。
トリマーになるには
トリマーの資格を取得するには、基本的にはJKC公認の養成機関に入学します。年齢満18歳以上であることが条件です。
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)では、技術と経験のレベルによって難易度の低い順に「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」という5種類の公認トリマー資格を認定しています。
養成機関(専門学校)で所定の課程を修了した後、卒業試験に合格すればC級資格を取得します。C級がまずはスタートですが、難易度はそれほど高くありません。学校によっては、卒業生の合格率がほぼ100%のところもあります。入学前に調べておくと安心です。
その後、さらに上のレベルのB級を取得するには、引き続き1年間在学し所定の課程を修了します。養成機関からの受験でB級の合格率は約93%ですからこちらもほぼ全員合格できます。
さらにその上のA級の合格率は約80%です。こちらも比較的合格しやすいと言えます。
参考:公認トリマー養成機関(指定機関・研修機関) | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
中には、夜間部を設けている学校もあるので社会人からのやり直しも可能です。
犬の種類は大型犬から小型犬まで非常に多く、人間と同じでカットにも流行があります。その都度カットのスタイルについても勉強が必要です。
カットするのは犬であっても、飼い主であるお客の要望に応えなければなりません。資格は1つの手段であって、実力をつけるには経験を積むしかありません。
年齢満18歳以上で、2年間以上の会員歴があれば、独学でC級取得も可能です。
ただし、ユーキャンのような通信講座を利用しての独学での受験はできません。
無料で専門学校・大学の資料請求ができます。
トリマー 試験情報
試験日 | お申込み |
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会報、JKCホームページに掲載 |
試験日の3週間前まで |
受験資格 |
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JKC公認の養成機関で所定の課程を修了するのが基本です。 |
試験内容 |
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試験級:技術と経験のレベルによって難易度のひ順に「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」の5種類
合否基準:
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試験に関する詳しい情報はトリマーについて | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブをご覧ください。