種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | — | 85% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
養成機関入学 | 100万円~ | 1年以上 |
- 所定の養成機関へ1年以上通った場合を想定しています。合格率はC級についてです。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2023年2月14日に集計。
トリマーはペットブームもあって需要は今後も見込めて将来性は十分です。就職や転職も有利になるメリットもあります。
しかし、覚悟がなければ続かない職業です。精神的にも体力的にも重労働で短期で辞める女性が大多数です。個人経営が多いので給与面などの労働環境は良くないです。
トリマーとは

ペットの美容師
トリマーとは、一言でいうと「ペットの美容師」です。犬の毛のカット、ブラッシング、シャンプーだけではなく、爪切りや、爪、耳などの手入れも行います。
トリマーになるためには、人を相手にする美容師や理容師のような国家資格は必要としません。つまり、誰でも資格なしにトリマーとして働くことができます。
しかし、実際にトリマーの仕事をするには、カットの技術だけではなく、シャンプーや体のお手入れ等の知識を身に付けておかなければなりません。
そのために民間団体が認定する民間資格を取得して働くのが一般的です。
種類も多い民間のトリマー資格
トリマーを認定する民間資格には、JKC公認トリマー、AAV認定トリマー、JDA公認トリマー、ICCグルーマーライセンス、ペット・グルーミング・スペシャリスト、AKC認定トリマーなどがあります。
どれがいいのか迷ってしまいますが、中でも最も知名度があって人気があるのが、「JKC公認トリマー」です。
専門学校に通って、まずは初心者向けの「JKC公認トリマーC級」を取得するのが一般的です。当サイトでも主にJKC公認トリマーについて紹介します。
トリマーの有資格者の9割が女性です。特に女性に人気のある職業だといえます。
主催者サイト:一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
役に立つ資格なのか?

トリマーとしての技術が身に付けば、主にペットサロン、動物病院、ペットホテル、ペットショップなどで活躍できます。
手に職の仕事なので、技術があれば就職にはそれほど困りません。
トリマーは民間資格ですが、取得するメリットは十分あります。一定の需要があるので資格としての将来性も備えています。
ペットが家庭で多く飼われている以上需要が衰えることはないでしょう。
ただし、給与面は決して良いとは言えないようです。個人経営のお店が多いので労働環境も良いとは言えません。独立して自分の店を持って、いくらか固定客がつけば雇われているよりも稼げます。
将来性について徹底研究
精神的にも体力的にも意外と重労働
人間であれば主に頭だけが作業範囲ですが、犬であれば頭の先から尻尾まで全身に及びます。
犬の種類によっては毛の量が多く、扱いも大変なので、ブラッシングだけで2時間以上かかることもあります。その間ずっと立っている場合が多いので体力も必要です。
忙しい時期になると休日もなく1か月ずっと出勤で毎日12時間労働なんてこともあります。そのワリには給料がそれほどよくない職場も多いようです。
ホームセンターに入っている大手のチェーン店などへ行くと経験によっては20万円以上になる場合もありますが、個人経営のお店で働くと月の給料が手取りで10万円以下だったりします。
ペットが好きな女性にとっては楽しい仕事かもしれませんが、人間以上に犬に気を使うこともあって精神的にも体力的にも楽な仕事ではありません。
関連資格:愛玩動物看護師とは
本音は・・・すごく大変、多くの人は短期間で辞める
トリマーの仕事をしている人の話しを聞くと本音はかなり大変なようです。
まず、憧れてトリマーになってもほとんどの人は続きません。 多くは1~3年でトリマーを辞めます。
噛む犬や暴れる犬の相手をしながらカットの技術も向上させなければなりません。相手は動物なので、重いし、噛まれる、汚れる、臭い、ノミやダニ・・・などなどの問題も。
トリマーとは言え接客業です。飼い主とのやり取りや対応にも気を使います。それに、余裕のない職場では人間関係もギスギスしがちです。
続けられるのは、よほど好きな事を仕事にできる喜びを感じられる女性くらいです。
ただ、自分の腕に自信を付ければいつでも独立できます。中にはトリマーの学校を卒業してすぐ自分の店を出す人もいます。
トリマーは大変な仕事ですが、「喜んでもらえる接客業」と割り切って仕事にやり甲斐を見つけられれば魅力のある職業です。
就職や転職を考えるとB級までは欲しい
例えば、JKC公認トリマーであれば、難易度の低い順にC級・B級・A級・教士・師範となっていますが、B級までは目指したいところです。
入門級のC級では、爪切りやブラッシング、シャンプー、カットまでの下準備係です。B級でようやくカットまでできるようになります。
もちろんB級を取得しても技術が伴わなければカットはできません。資格がなくても実技に秀でている人もいるので、C級とB級には技術力に違いがあるとは一概には言えません。
就職や転職も考えると、一応はB級まで取得するのがおすすめです。
トリマーの資格は種類も豊富
当ページでは、代表的なトリマー資格として「JKC公認トリマー」を紹介していますが、実は他にも種類はいくつかあります。
以下に、主なトリマーの資格を主催する団体を紹介します。
- 全国動物専門学校協会(トリマー検定)
- 全日本動物専門教育協会(公認トリマー)
- 日本ペット技能検定協会(トリマー)
- 日本キャリア教育技能検定協会(ドッグトリマー)
- 【PSG】協同組合ペット・サービスグループ(トリマーズライセンス)
- 青山ケンネルカレッジ(トリマー)
- 日本動物衛生看護師協会(ドッグ・グルーミング・スペシャリスト)
全て民間資格なので、どれを取得しても技術力さえ伴えば違いはありません。
興味のある人は是非調べてみてください。
トリマーになるには
トリマーの資格を取得するには、基本的にはJKC公認の養成機関に入学します。年齢満18歳以上であることが条件です。
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)では、技術と経験のレベルによって難易度の低い順に「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」という5種類の公認トリマー資格を認定しています。
養成機関(専門学校)で所定の課程を修了した後、卒業試験に合格すればC級資格を取得します。
C級がまずはスタートですが、難易度はそれほど高くありません。学校によっては、卒業生の合格率がほぼ100%のところもあります。入学前に調べておくと安心です。
その後、さらに上のレベルのB級を取得するには、引き続き1年間在学し所定の課程を修了します。養成機関からの受験でB級の合格率は約93%ですからこちらもほぼ全員合格できます。
さらにその上のA級の合格率は約80%です。こちらも比較的合格しやすいと言えます。
参考:公認トリマー養成機関(指定機関・研修機関)|一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
中には、夜間部を設けている学校もあるので社会人からのやり直しも可能です。
犬の種類は大型犬から小型犬まで非常に多く、人間と同じでカットにも流行があります。その都度カットのスタイルについても勉強が必要です。
カットするのは犬であっても、飼い主であるお客の要望に応えなければなりません。資格は1つの手段であって、実力をつけるには経験を積むしかありません。
年齢満18歳以上で、2年間以上の会員歴があれば、独学でC級取得も可能です。
ユーキャンやキャリカレのような通信講座を利用しての独学での受験はできません。
特に、キャリカレの「トリマー・ペットスタイリスト」などでいくら学んでも技術は身に付きません。「トリマーライセンス」とも認められていません。
まずは無料の資料請求
いろんな学校を比較検討することもできます。
社会人でも入学できる大学・専門学校の資料請求
試験情報
試験日
会報「JKC Gazette」、JKCホームページに掲載
お申し込み
試験日の3週間前まで
受験資格
JKC公認の養成機関で所定の課程を修了するのが基本です。
試験会場
全国各地
※公認トリマー養成機関
受験料
5,400円
試験内容
【試験方法】
- 筆記試験 制限時間50分
- 実技試験 カット、制限時間2時間
合格基準
- 筆記 70点以上
- 実技 70点以上
主催者情報
試験に関する詳しい情報はトリマーについて|一般社団法人 ジャパンケネルクラブをご覧ください。