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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

【年金検定】難易度の低い民間資格、特別にできる仕事はありません

赤色と青色の年金手帳

年金に関する民間資格なら年金アドバイザーの方がおすすめ

種類難易度合格率
民間資格やや易しい40~50%
受験資格取得費用勉強時間
誰でも受験可~2万円2か月程度
活かし方全国の求人数おすすめ度
知識習得0件
  • 上記は2級についてです。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年4月21日に集計しました。

基本的な年金に関する知識を身に付けるにはいいかもしれませんが、合格したからと言って就職や転職には活かせません。

民間の検定試験にすぎませんから特別にできる業務・仕事もありません。

年金について少し学習したいのであれば、年金アドバイザーの方が知名度もあってテキストなども市販されているのでおすすめです。

有料で年金の相談に乗って稼ぎたいのであれば難易度の高い社会保険労務士の国家資格をおすすめします。

目次

年金検定とは

スマホを触る年配者

年金制度の基礎を理解するための検定試験

年金検定は、一般社団法人日本金融人材育成協会(TACの関連団体)が試験を実施する民間の検定試験です。

試験の学習を通して、日本の年金制度や老齢年金(所定の年齢に達すると支給されるいわゆる年金)に関する基本的な知識を身に付けることを目的としています。

試験では、年金の全体像はもとより、障害年金、遺族年金、また公的医療保障の基礎についても問われます。

ただし、合格しても有料で年金の相談などはできないと一般的には解されています。

それができるのは社会保険労務士に限られます。

つまり、年金検定に合格してもしなくても同じなんです。

主催者サイト:年金検定|一般社団法人 日本金融人材育成協会

TACの受講生獲得が狙い?

年金検定と言っても、結局のところTACの受講生募集のためにやっているような感じです。

例えば、試験の主催者である日本金融人材育成協会のホームページでは、「資格の学校TACが実施している通信講座または通学講座の受講を推奨しています」と明記しています。

受験制限はなく誰でも独学で受験できます。講座受講は必須ではありませんが、学習用のテキストと問題集は市販されていません。

TAC出版から直接買うしかないようです(2024年4月現在)。

2017年9月にTAC株式会社の全額拠出により設立されたのが日本金融人材育成協会ですから当たり前かもしれません。

参照:会長・代表理事からのメッセージ|一般社団法人 日本金融人材育成協会

役に立つ民間資格なのか?

民間資格なので特別にできることはない

年金検定と言っても、法律で裏付けのある国家資格ではありません。知名度も低いです。

こういった民間の検定試験に合格したからと言って、履歴書に書いて就職や転職が有利になるとは考えない方がいいでしょう。

合格すれば公的年金制度や公的な医療保障制度に関して基礎的な知識は身に付くかもしれませんが、あくまでも年金の概要の理解と知識習得のための勉強です。

内容は「年金を正しく理解し、将来を考えるきっかけ」というレベルです。

できることとしたら身内や知人などの「無料の相談」に限られます。

※少しグレーな部分ですが、有料で相談に乗れるのは社会保険労務士のみだと言われています。

もちろん年金事務所や役所へ出す年金関係の書類を作成したり提出することもできません。

社会保険労務士は数年かけて勉強してようやく合格できる難関な国家資格です。

それと比べたらやはり民間の検定試験では実用性が高いとは言えません。

公共の年金相談窓口なら誰でも利用可能

余談ですけど、年金に関する一般的な問い合わせであれば日本年金機構へ質問する方が確実です。

年金の受け取りに関する相談や年金振込通知書、源泉徴収票、扶養親族等申告書等の通知書に関する相談など、「ねんきんダイヤル」を利用すれば答えてくれます。

「相談チャット(24時間対応)」や「年金Q&A」も利用できます。

利用したことはありませんが、年金の保険者である国が運営しているのでテキトーな返答はしません。

参照:電話での年金相談窓口|日本年金機構

年金アドバイザーの方がおすすめ

年金に関する民間資格では、銀行業務検定協会が主催する年金アドバイザーなどがあります。

では、年金検定と年金アドバイザーの違いは何かと言うと・・・

ともに年金の基礎について学ぶという点では同じです。内容に違いはほぼありません。ともに民間資格ですからどちらが優位というものでもありません。

年金アドバイザーは、一般の方も多く受験しますが、窓口業務の一環として顧客からの年金相談に対応する機会の多い金融機関の職員が多く受験するのが特徴です。

銀行の中には、新入社員に対する年金アドバイザー3級の受験を必須としているところもあるようです。

年金アドバイザーの合格者を採用条件とした求人もわずかですが見つかります。

年金に関する基本的な知識を身に付けたいのであれば年金アドバイザーをおすすめします。

知名度もあり受験生も多いため、試験対策用のテキストは市販されているので取得費用も安く抑えられます。

目指すなら社会保険労務士!

今の日本の年金制度は非常に複雑です。

年金に直接関連する国民年金法、厚生年金保険法などの法律は、度重なる大改正や小さな改正を繰り返し、その場しのぎ的な経過措置により例外規定や但し書きでいっぱいです。

とても数か月程度で合格できる民間の検定試験レベルでは満足な知識が身に付くとは言い難いです。

年金に関する専門的な知識を身に付け、有料でアドバイスをしたり年金関係の書類の作成ができるほどになりたいのであれば社会保険労務士をおすすめします。

社会保険労務士は独占業務もある難関な国家資格です。合格するのに2年以上は要しますが、資格の重みが全然違います。

大企業で評価が高いので、合格すれば就職や転職は有利になります。

独立して事務所を開くことも可能です。

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

CBT(Computer Based Testing)方式により随時実施

お申し込み

随時申込受付
※希望試験日の約3日前まで

受験資格

受験資格の制限はありません。どなたでも受験できます。

試験会場

全国各地のCBTテストセンター

受験料

8,800円

試験内容

【出題分野:(2級・1級共通)50問】

  • 公的年金制度の仕組み
  • 老齢給付
  • 障害給付
  • 遺族給付
  • 公的年金制度に関するその他の論点
  • 私的年金、医療保険等

※CBT方式による四肢択一

合格基準

100点満点のうち60点以上

合格発表

試験終了後にその場で確認できます。

主催者情報

試験に関する詳しい情報は検定試験の概要|一般社団法人 日本金融人材育成協会をご覧ください。

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