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化学分析技能士とは?難易度や取得するメリットは?

試験管を横から見る女性

学歴が重視される分野、資格はあくまでもスキルアップの手段

種類難易度合格率
技能検定やや易しい50%
受験資格取得費用勉強時間
実務経験等~3万円2か月程度
活かし方全国の求人数おすすめ度
スキルアップ1件
  • 上記は3級についてです。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年6月25日に集計。

化学分析技能士とは国が実施する技能検定試験に合格した科学分析の専門家です。

いずれの級を受験するにも実務経験あるいは所定の学歴が必要です。

合格しても特別にできる仕事はありません。そのため、合格すれば就職や転職が有利になって化学分析の仕事に就けるというワケではないです。

やはり、研究の職でまず求められるのは学歴です。

化学は中学生・高校生に人気の分野ですが、将来化学分析の仕事に就きたいのであれば大学あるいは大学院まで進んで化学の勉強をしてください。

当サイト内の評価や感想は公正で客観的な判断に基づいていますが、あくまでも運営者個人の意見です。参考にするかしないかはご自身で判断してください。

目次

化学分析技能士とは

試験管を下からのぞき込む女性

化学分析の専門家

化学分析技能士とは、さまざまな物質を化学的に分析できる知識と技術を持った専門家です。

例えば、化学分析の手法を用いて物質を構成している元素・イオン・化合物などの化学的成分の種類や量などを明らかにします。

化学分析の結果に基づいて、医薬品や化粧品など、身近な化学製品の安全性を確かめたり、環境に影響を与えないかをチェックします。

化学分析技能士は、化学分野に関する企業で広く活躍できます。

医療・食品・環境・材料など社会的に広い分野で科学分析の手法は利用されており、重要な役割を担います。

参考:化学分析技能士|職種を調べる・探す|技のとびら-技能検定制度のポータルサイト

試験の区分は3種類、いずれも受験資格が求められる

化学分析技能士とは、国家資格である技能検定制度の一種で、各都道府県において実施する化学分析に関する学科及び実技試験に合格した者をいいます。

化学分析技能検定試験の区分は難易度の低い順に3級・2級・1級があり、いずれも学科試験と実技試験が実施されます。

化学分析技能士3級は2014年に新設された等級で難易度は一番低く初級技能者に相当します。

試験は、いずれの級においても実務経験等あるいは所定の学歴が求められます。

誰でも受験資格があるワケではなく、知識ゼロから独学での受験はできません。

※受験資格については後述しているのでご覧ください。

※「化学分析技能士の技能検定に関わる講習」は現在は開催していないようです。

役に立つ資格なのか?

試験管が並んだ研究室の様子

あくまでもスキルアップのための技能検定

化学分析技能士は技能検定試験です。

独占的な業務を有する国家資格と違って、合格してもこの資格がないと化学分析の業務ができないというものではありません。

試験に合格していなくても化学分析の仕事は誰にでもできます。合格者以外は「化学分析技能士」と名乗ってはいけないというだけです。

そのため、試験に合格したからと言って就職や転職は有利にはなりません。

※2級以上で大卒あるいは高等専門学校卒であれば多少有利になる可能性はあります。

あくまでも、現在化学分析の仕事に就いている人が自分のスキルアップのために取得する資格です。

受験生の多くは、医薬品会社、食品会社、化粧品会社、化学設備メーカー、環境関連の会社などで化学物質について研究している人達です。

なお、合格者は労働安全コンサルタントの受験資格が得られます。

作業環境測定士試験の試験科目のうち「作業環境について行う分析に関する概論」が免除されます。

環境計量士(濃度)の合格後の登録講習が免除になります。

※上記はいずれも1級あるいは2級の合格者です。

化学分析の仕事がしたいなら化学系の大学へ

化学の分野は中学生・高校生にも人気です。

将来、化学分析の仕事に就きたいのであれば、大学の理学部や理工学部に設置された化学系の学科へ進んでください。

できたら国公立大さらには旧帝大クラスの大学です。さらには大学院まで進むのが理想です。

研究や分析に関わる仕事はやはり学歴を重視します。化学分析に関する専門学校もありますが、やはり就職や転職という点では弱いです。

専門学校のホームページを見ると「主な求人企業実績一覧」が載っていますが、「求人企業」であって卒業生が全員そういった企業へ就職できるわけではありません。

テキスト・問題集・参考書

おすすめ参考書

実務に必要な分析化学の知識を図解で解説した入門書です。

分析化学とはなにか、検出定量法、光・X線・電子線での分析、クロマトグラフィー、放射性物質分析など分析化学の基礎がビジュアルに理解できます。

イラストが多く基本が分かるため、初めての人にも慣れた人にも化学分析をする人におすすめです。

分析の基礎的な理論から機器のこと、認証に関することや心構えまで非常に幅広い内容が網羅されています。

種類評価
参考書

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

試験は前期と後期に分かれています。統一試験日は概ね下記の通りです。

【前期】

  • 学科試験:7~9月までの間に5回ほど実施
  • 実技試験:8~9月の間に3回実施

【後期】

  • 学科試験:1~2月までの間に4回実施
  • 実技試験:1月中に4回実施

詳しい日程については実施日程|技のとびら-技能検定制度のポータルサイトをご覧ください。

お申し込み

  • 前期:4月初旬~4月中旬
  • 後期:10月初旬~10月中旬

受験資格

【1級】

  • 7年以上の実務経験(2級合格者は2年、3級合格者は4年)

【2級】

  • 2年以上の実務経験または3級合格者

【3級】

  • 6ヵ月以上の実務経験
  • 高等学校、高等専門学校、専修学校、短期大学、大学においてこの職種に関する学科(工業化学科等)に在籍または卒業者
  • この職種に関する職業訓練課程(一定の訓練課程に限る)に在籍している者または修了者

実務経験は職業訓練歴、学歴等により短縮されます。

試験会場

各都道府県

受験料

各都道府県によって若干違います。

※標準金額

  • 学科試験:3,100円
  • 実技試験:18,200円

※2024年3月13日現在、県によって異なります。

試験内容

※下記は3級例

【学科試験】真偽法 30題:1時間

  • 化学分析法
  • 化学一般
  • 安全衛生

【実技試験】製作等作業試験

  • 定性分析(1時間15分)与えられた試料溶液中に含まれる、2種類の金属イオンの検出を行う。ただし、第2属および第4属の金属イオンは含まないので、硫化水素またはチオアセトアミドによる分属操作は行わない。
  • 中和滴定(1時間15分)与えられた試料溶液(炭酸ナトリウム溶液)中に含まれる、炭酸ナトリウムの量を求める。

合格基準

  • 学科試験:100点満点中65点以上
  • 実技試験:100点満点中60点以上

合格発表

  • 3級:8月下旬
  • 1級・2級:9月下旬

主催者情報

試験に関する詳しい情報は化学分析(化学分析作業) : 中央職業能力開発協会(JAVADA)をご覧ください。

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