カラーコーディネーターは履歴書に書いてもあまり評価されない
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間検定 | やや易しい | 80% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~2万円 | 2か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
知識習得 | 7件 |
- 上記は主にスタンダード(旧3級程度)についてです。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年9月3日に集計しました。
カラーコーディネーター検定試験とは、東京商工会議所が実施する色に関する知識や技能を問う試験です。国家資格ではありません。
美容・ファッション・デザイン系の専門学校の生徒が就職が少しでも有利になるようにと受験します。
難易度が高い「アドバンスクラス合格」であれば、色の勉強を一生懸命しましたというアピール材料になる可能性があります。
ただし、民間資格ですからあくまでも知識の習得が目的です。
経験がモノを言う業界です。学生や社会人が取得して履歴書に書いたところで就職や転職が有利になるとは思わない方がいいでしょう。
カラーコーディネーター検定試験とは
色について学ぶ検定試験
カラーコーディネーター検定試験とは、ビジネスで役立つ実践的な色彩の知識を学ぶための民間資格です。
ファッションやメーキャップ、インテリア業界、都市計画や建築業界、さらには製造業における新商品の企画などの分野において、色の専門家として的確なアドバイスができる人材を目指します。
カラーコーディネーター検定試験は、日商簿記、ビジネス実務法務検定、販売士などの検定試験と同じく東京商工会議所が実施します。
試験はスタンダードクラスとアドバンスクラスに分かれており、会場での受験は行っておらずIBT・CBT方式で実施します。
※IBT(Internet Based Testing)方式とは、インターネットに接続したパソコンで受験する方法です。期間内であれば場所を選ばず受験可能です。
参考:東京商工会議所検定サイト|カラーコーディネーター検定試験
カラーコーディネート検定は1級から3級までの3段階に分かれ、1級はさらに「ファッション色彩」「商品色彩」「環境色彩」の3分野に分かれていましたが、現在は「スタンダードクラス」「アドバンスクラス」の2つの級のみです。
試験はどちらからでも受験できます。併願も可能です。
役に立つ資格なのか?
一応PR材料にはなるけど・・・
カラーコーディネーター検定試験は、デザイン・美容・ファッション系の専門学校の生徒が在学中に受験します。
合格すれば、履歴書に書いて就活時のアピール材料にします。
ただし、履歴書に「スタンダードクラス合格」と書いてもほとんど評価されません。
難易度が高い「アドバンスクラス合格」であれば、色の勉強を一生懸命しましたというアピール材料になる可能性はあります。
カラーコーディネーター検定試験は民間資格です。合格しても特別にできる業務はありません。
資格はあくまで持っている知識の一つに過ぎず、採用の決め手にはなりません。
それはキャリアアップの転職であったとしても同じです。
資格として持っていて損はない程度の検定試験です。
社会人が転職のために取得してもあまり評価にはつながりません。
採用の決定要因にはならないでしょう。メリットは少ないです。
将来性について徹底研究
この資格の活かし方
カラーコーディネーターの資格を取得することよりも、試験の勉強をする過程で得た「色の知識」が仕事に活かせます。
例えば、それまで感覚やイメージだけでとらえていた色を、色の持つ心理的効果、色彩の調和や配色、光の反射加減による色の映え具合などを学ぶことで、学術的に説明ができるようになります。
この資格を持っていても資格手当など目に見えるメリットはありませんが、日々の作業や顧客との打ち合わせの際にカラーコーディネーターの試験勉強で得た知識が活かせます。
デザインのセンス+理論武装により、色彩の専門家として一歩前進できるはずです。
色彩検定とカラーコーディネーター検定の違い
※色彩検定のページと一部重複します。
カラーコーディネーター検定試験と同じような民間資格に色彩検定があります。どちらを勉強しようかと考えている人も多いと思います。
両者とも色に関する試験なので、色彩理論など共通項目は多いのですが、色彩検定はファッションなどの服飾系の分野について主に勉強します。
一方、カラーコーディネーターはどちらかというと商工業系です。
色彩理論以外に商品ディスプ レイや照明の技法、商工業製品や建築、バリ アフリーやユニバーサルデザイン等の知識や歴史、コンセプトなどについて勉強します。
カラーコーディネーター試験は学術的要素が強いため、学習するためのテキストも色彩検定に比べて理論的な記述(うんちく、色の雑学)が多く難しくなっています。
試験の内容も、色彩検定に比べてカラーコーディネーターは覚えることが多く、幅広い分野から出題されるため、難易度は若干高めです。
どちらから受験するのがおすすめかというと・・・やはり知名度や歴史の古さ、受検者数の多さ、 学習する内容なども考えると、色彩検定がおすすめです。
美術系の大学生、専門学校生、デザイン系の社会人、趣味で受検する人、多くの人が受験します。
ユーキャンのカラーコーディネートとは違う
色に関する検定試験は多くあります。
例えば、パーソナルカラリスト検定、パーソナルカラー検定、色彩士検定などです。
インテリアコーディネーター資格試験もインテリアの配色について学習するので、同種の検定試験です。
知名度や受験者数においても、やはり人気が高いのは、カラーコーディネート検定と色彩検定です。
勉強するのであればこの2つのどちらかがおすすめです。
他の資格としては、紛らわしいのですがユーキャンのカラーコーディネート講座があります。これはパーソナルカラリスト検定の勉強を同時に兼ねています。
3級であれば自宅で受験できる内容です。知名度もなく資格としての信頼性は少し低いです。
合格するには
公式テキストは必須
試験は公式テキストからほとんど忠実に出題されるので、まずは公式テキストと問題集は必須です。
スタンダードクラスであれば、1日2時間の学習で1か月~2か月くらいで合格レベルに達します。
過去問から繰り返し出題されるので、公式問題集を何度も繰り返し学習する必要があります。
スタンダードクラスでは読みやすい簡単な内容がメインです。合格率は80%ほどです。
アドバンスクラスは難易度が若干高くなって合格率は60%ほどです。
学習するボリュームは単純に2倍に増えます。
ざっくり読むだけでは理解できない単元も多く、新出単語がたくさん出てきます。
学習する内容は、色そのものに関する技能・知識は全体の一割ほどです。
あとは「色に関する様々な話題」をメインに学習します。
例えば、歴史上の人物の名前、物理や数学などの単語、色に関する製品やビジネスやファッションなどの単語などです。
スタンダードクラスは、色自体の基礎知識を学ぶ内容がメインですが、アドバンスクラスは「色の雑学王」みたいな内容がメインになります。
周辺知識を暗記するのみですから、アドバンスクラスは勉強を続けるのが苦痛になるかもしれません。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・問題集
カラーコーディネーター検定試験スタンダードクラスの公式テキストです。
試験対策向けに要領よくまとめられています。図解もしっかりしていて、ポイントを絞った解説もわかりやすいです。
ただ、残念ながら初版の誤植はかなり多いです。公式ホームページを見れば正誤表が掲載されているので、そちらを必ず見てください。その量が半端ないので、購入後は勉強の前に校正作業が待ってます。
あまりにもいい加減でテキトー、かなり雑な気がして残念です。
購入の際は店頭で最後のページに載っている「版」を確かめて最新のものを購入してください。
種類 | 評価 |
テキスト |
おすすめ問題集
公式テキストに対応した対策テキスト&問題集です。
問題集を購入するのであれば、この一冊で十分です。公式テキストよりも要点などが分かりやすくまとめられていて使いやすい構成になっています。
テキストを読んで、この問題集を解いてみて、分からないところを再度テキストでチェックします。
この学習方法を試験まで時間が許す限り繰り返せば合格できます。
過去問や予想問題も多く掲載されています。本試験でここから実際に出題されることもあります。
種類 | 評価 |
テキスト&問題集 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
年2回実施
※IBT・CBT方式共通
- 6月下旬~7月上旬
- 10月下旬~11月中旬
お申し込み
- 5月中旬ごろ
- 10月下旬~11月初旬
受験資格
受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。
試験会場
自宅や会社等(受験者自身で機材は用意)
受験料
- スタンダードクラス:5,500円(税込)
- アドバンスクラス:7,700円(税込)
※CBT 方式は、利用料 2,200 円(税込)が別途発生します。
※2024年4月現在の金額です。
試験内容
【スタンダードクラス】
- 基準:日常から見た色彩に関する基礎的な知識について理解している。
- 出題範囲:スタンダードクラス公式テキストに該当する知識と、 それを理解した上での応用力を問います。
【アドバンスクラス】
- 基準:スタンダードクラスの知識に加え、ビジネスにおける色彩の活用事例など幅広い知識を有している。
- 出題範囲:アドバンスクラス公式テキストに該当する知識と、それを理解した上での応用力を問います。
合格基準
各クラスとも70点以上で合格
主催者情報
試験に関する詳しい情報は東京商工会議所検定サイト|試験要項|受験案内・お申込み|カラーコーディネーター検定試験をご覧ください。