救急救命士が役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

救急救命士

消防士(公務員)として採用されなければほぼ役に立たない国家資格。

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

---

2年以上

国家資格

業務独占資格

85%

※難易度を表現するのはふさわしくないので省略します。合格率はあくまでも最終の国家試験の合格率です。受験するには所定の教育を修了していなければなりません。

最終更新日:2019/07/30

救急救命士とは

救急救命士の男性

救急救命士は、病気や怪我などの急病患者を緊急で病院に搬送する際に、救急車の中で生命を維持する措置を行うのが主な仕事です。

 

大量の失血があった場合などは、病院に着くまでの処置で患者の生死が分かれます。救急救命士は、止血処置や脈拍の測定はもちろんのこと、心臓や呼吸の止まっている患者に対して、医師の指示を受けながら点滴や気道の確保などの救急医療行為もおこないます。

 

救急救命士の活躍の場は主に救急車です。患者を搬送する際に救急車に搭乗して、病院に到着するまでの限られた時間内に医療行為をして人の命を救います。あくまでも病院に着くまでの間です。

 

救急救命士は病院内では医療行為はできません。病院で医療行為をするのは医師や看護師です。

救急救命士の資格を活かすためにはどうすればよいのか。

救急救命士とは職業の種類ではなく、あくまでも資格の名称です。大学や専門学校で専門の過程を修了して国家試験に合格すれば誰でも取得は可能です。

 

しかし、活躍の場というと限られています。日本において急病患者を病院まで搬送する業務を担っているのは消防組織です。大学や専門学校などで救急救命士の資格を取得したとしても、各自治体の消防職員(消防士)採用試験に合格して消防の救急隊員にならなければ資格を活かすことはできません。

 

消防職員として採用されるには公務員試験をパスしなければなりません。消防士などの公務員は人気があります。救急救命士の資格を取得していない一般の高校・大学新卒者も多く応募します。

 

そのため当然倍率は高くなります。救急救命士の資格取得者だからといって全員が採用されません。結果として、大学や専門学校を卒業して救急救命士の資格を取得しても、全く違う業種に就職する人も多くいるのが現実です。

 

救急救命士の中にはやむを得ず、病院、救命救急センター、老人介護施設、訪問介護事業者などに就職する人もいますが、そういった施設で救急救命士は医療行為はおこなえないので、業務内容は助手としての仕事です。資格を有していながら活かしきれていない救急救命士が数多く存在している現状があります。

 

現時点で救急救命士の資格を最大限に活かして働けるのは消防士になり救急車に乗った時です。他の仕事では資格を活かせるといっても限定的です。

世の中には救急救命士の資格だけ持っている人が大勢いる現実。

前述の通り、救急救命士の資格を取得しても、その後消防士採用試験に合格するのが大変です。

 

救急救命士の有資格者で消防士になれるのは3割から4割ほどです。消防士になれず、救急救命士とは全く関係の無い民間の企業に勤めている人もいます。世の中には救急救命士の資格だけ持っている人が大勢います。

 

中には看護師の学校へ入り直して新たに看護師の資格を得る人もいますが、やはりそれはほとんどが女性です。

 

参考:救急救命士の教育訓練や調査研究 一般財団法人救急振興財団

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

救急救命士のレーダーチャート

救急救命士の資格を取得すれば、必ずその資格を活かせる職業に就けるわけではありません。救急救命士は単なる資格でしかないということです。

 

救急救命士の資格を活かせる職業は現時点ではほぼ消防士に限られています。病院やその他の医療施設では役立つ資格ではありません。消防士になる覚悟が無ければ取得しても役に立たない資格といえます。

 

救急救命士の資格を取得すれば消防士として採用されるのではなく、取得した後に消防士採用試験(公務員試験)を受けて合格しなければなりません。仮に大学・専門学校を卒業して救急救命士の資格を取ったところで、消防士にならなければ学費と費やした時間が無駄になってしまいます。

 

高校を卒業してから入学する救急救命士になるための専門学校も増えていますが、卒業生全員が消防に就職できて救急救命士として働ける状態ではありません。

 

救急救命士の資格を取得しても、消防士になれるのは30%とも40%とも言われています。もちろん最初から採用試験をあきらめている人もいますから、卒業生全体で見るとさらに消防士になる確立は低いと思われます。

 

高校を卒業して、救急救命士の専門学校へ進もうと考えているのであれば、自分が進もうと考えている大学や専門学校の消防士就職率は何パーセントぐらいか、よーく調べてその上で判断してください。ひょっとしたら就職できない人がほとんどかもしれません。

 

本当は消防士として就職し、それから現場での経験を重ねた上で職務上救急救命士を目指すのが一番良い方法ともいえます。そうすれば救急救命士の資格が無駄になることはありません。


救急救命士の将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

資格を持っているから就職できるわけではなく、あくまでも消防士として公務員試験に合格してから活かせる資格です。

 

救急救命士の国家試験の合格率は85%ほどです。そして採用試験に合格して消防士になれるのは、およそ3割から4割です。しかも採用後の人事異動で必ず救急隊に配属されるとは限りません。

 

大学や専門学校で救急救命士の学習をするのであれば、同時に公務員試験対策の学習もしなければなりません。

 

そして、国家試験に合格して、その後採用試験にも合格してはじめて活かされる資格です。

女性の救急救命士も増えているが体力勝負!

 

女性の救急救命士の需要は高まっています。総務省からも女性の職員を積極的に採用するようにとの通達も出ています。

 

救急車で搬送される人が女性の場合、やはり男性の救急隊員よりも女性の救急隊員の方が安心します。特に妊婦であれば女性の救急隊員の方が安心できるようです。

 

しかし、救急救命士であっても身分は消防士です。消防士採用試験に合格し採用されると、まずは消防学校へ半年間通い、消防士としての訓練を受けます。

 

女性とはいえ訓練は男性と同じ内容です。手加減したり、誰かが助けてはくれません。女性にはなかなか厳しいでしょう。

 

現在は女性の消防士、救急救命士は確実に増えています。体力勝負であるのは言うまでもありません。

消防士になれず病院で働く救急救命士もいるようですが・・・

 

消防士として就職できない(採用試験に不合格)ため、来年以降の合格を目指して浪人(消防浪人)しながら病院で働く救急救命士もいます。

 

しかし、救急救命士とはいえ病院で医療行為はおこなえません。病院では救急救命士の資格は紙切れ同然なので結局何もできず、業務の内容は資格が要らない看護助手と同じだったりします。つまり看護師の雑用です。

 

求人サイトで検索すると、救急救命士を募集してる大手の病院がいくつかあります。消防士として就職できないなら病院に勤務すればればいいじゃないか!と思われるかもしれません。

 

しかし実態は、看護師業務の補助、病院の緊急車両の運転手、電話対応、雑用が主な業務です。立場も看護師の方がずっと上です。しかも非正規の採用である場合がほとんどです。人手不足解消のために誰でもいいから募集しているような内容です。

 

病院に転職するなら看護師の資格が無ければ全く意味がありません。救急救命士の資格は病院では活かせません。昇進も望めませんし給料も低いです。

 

参考:看護師看護助手

救急救命士の資格があっても消防士としての採用は有利にはならない。

 

救急救命士の資格を取得していれば、消防士の採用試験は有利になるのではないか?

 

これは、もっともな意見だと思います。あらかじめ資格を持っていれば、後から税金を使って研修に行かせる手間も省けるはずです。

 

しかし現実は違います。救急救命士の資格を持っていても有利にはなりません。

 

東京消防庁をはじめとして全国の消防組織には救急救命士はいっぱいいます。もう必要ないほどいます。

 

全国ほぼどこの救急隊にも必ず最低1名は救急救命士がいます。2名や救急隊3名全員が救急救命士なんてことも珍しくありません。

 

つまり、救急救命士の数は足りていて、新たに採用する必要がないんです。

 

万が一必要であれば、税金を使って職員を養成所へ行かせれば済むことです。民間企業と違ってその点の予算は潤沢です。

 

残念ながら、有資格者であっても公務員試験は有利にはなりません。

救急救命士か看護師、どちらかおすすめ?

 

人を助けられる職業に就きたい、ということで救急救命士か看護師のどちらかを目指したいと考えている人もいるようです。特に女性です。

 

どちらでもかまわないのであれば、看護師の方が堅実だと思います。

 

何度も書いている通り、救急救命士の資格を取得しても、採用試験に受からなければほぼ役に立ちません。

 

仮に採用されたとしても、救急救命士の数は足りている場合も多く、すぐに救急隊へ配属されるとは限りません。

 

看護師の場合、学校に通い国家試験に合格すれば100%看護師として病院に勤められます。資格取得後から早期に医療の現場で働けます。また看護師は全国的に不足しているので就職先には困りませんし、転職も比較的自由にできます。

 

救急救命士か看護師で迷っているのであれば、看護師の方がおすすめです。

 

看護師(認定看護師)と救急救命士、両方の資格を取得する人も増えています。

 

救急救命士になるには

救急救命士になるための進路は2通りです。

救急救命士になる手段は、大きく分けて2通りです。

  1. 民間の救急救命士を養成する専門学校・短大・大学において受験資格を得る。
  2. 消防の職員(消防士)として採用された後に、養成所に通って受験資格を得る。

いずれも定められた過程を修了すれば受験資格を得られるだけですから、その後国家資格に合格しなければなりません。合格率は80〜85%ほどです。

 

1.の場合は、最短で2年間学習して試験に合格すれば救急救命士になれます。もちろん学費などは自己負担です。

 

大学であれば4年生の3月に国家試験を受験し、救急救命士の資格は取得見込みとしてその後各地方の採用試験を受けます。

 

2.の場合は、消防士として就職してから、厚生労働省令で定める課程を修了(250時間)し、その後、5年または2,000時間の実務経験を経た後、6ヶ月以上の救急救命士養成所で研修し受験資格を得ます。税金を使って専門の過程を学習するので、大学や専門学校のように学費はかかりません。

 

消防士全員が救急救命士になるわけではないので、該当する部署に異動にならない限り機会はありません。勤務評定にもよりますし、自治体によっては選考試験もあります。

 

しかも、一定以上の救急の経験がないと養成所すら入れませんので取得までに時間がかかります。自治体の方針や所属部署にもよりますが、早くても6年以上、中には10年以上かかるところもあります。

 

もちろん大学・専門学校を卒業と同時に救急救命士の資格を取得して、そのまま消防士として就職する人も大勢います。これが救急救命士の資格を最も活かせる可能性の高い進路かもしれません。

 

一部ですが、自衛隊や海上保安庁、警察でも資格を活かした仕事をするのは可能ですが、一般的ではないのでここでは省略します。

消防士になるには必ずしも偏差値が高い大学が有利とは限らない。

救急救命士の受験資格を得るための専門課程がある大学は全国で13校、専門学校で25校あります(2019年3月現在)。※詳しくはWikipediaで「救急救命士」と入力すれば一覧が出てきます。

 

そして、肝心の消防士として採用された人数の大学別ランキングは以下の通りです。

 

1位 国士舘大学 84人
2位 帝京大学 58人
3位 帝京平成大学 47人
4位 日本大学 35人

 

採用は公務員試験の結果ですから、偏差値が高い国公立大学が有利と思ったんですけど、全く違ってました。

 

上位は名だたる体育会系の大学ばかりです。消防士はある意味体力勝負の世界です。体育会系の学生が多く目指すため、結果として採用数も多いのだと思います。

 

なお、国士舘大学、帝京大学、帝京平成大学には救急救命士の専門課程の学部がありますが、日本大学にはありません。どれくらいの人数が専門課程を修了して救急救命士の資格取得済みかは不明です。

 

高卒でも消防士になれますが、初任給で大きな差がありますしその後の昇進(昇給)も大卒の方が有利です。大学を卒業してから消防士になるのがおすすめです。

救急救命士 試験情報

試験日

お申込み

年1回:3月中旬

1月上旬〜2上旬

受験資格

大学、専門学校において決められた課程を修了という学歴の条件と、業務経験があって養成所で必要な知識・技能を修めていることなどの条件があります。

試験内容

【試験地】
北海道、東京都、愛知県、大阪府、福岡県
【試験科目】

  • 基礎医学(社会保障・社会福祉、患者搬送を含む。)
  • 臨床救急医学総論
  • 臨床救急医学各論(一)(臓器器官別臨床医学をいう。)
  • 臨床救急医学各論(二)(病態別臨床医学をいう。)
  • 臨床救急医学各論(三)(特殊病態別臨床医学をいう。)

試験の問い合わせ先:一般財団法人日本救急医療財団

試験に関する詳しい情報は救急救命士国家試験の施行|厚生労働省をご覧ください。

救急救命士 おすすめ参考書(DVD)

「命のリレー 出動せよ 救急救命士」 ―走破せよ 大志への道 プロジェクトX〜挑戦者たち〜

※Kindle版です。こちらは救急救命士の仕事を紹介している内容ではありません。

 

かつてNHKが放送していた人気番組「プロジェクトX」で救急救命士という国家資格が誕生するまでのいきさつが紹介されました。ぼくも当時テレビで見ましたが、熱い想いがヒシヒシと伝わってきて感動したのを覚えています。救急救命士という言葉が世間でも認知されるようにった昨今ですが、その資格の創設にはとてつもない苦労があったことを克明に記録しています。

 

命を救うために救急車に乗っているはずの救急隊員が、「患者に何の処置もできない、ただの運び屋」なんて一部の人には呼ばれることもあったようです。本当は救えるはずの命も、手をこまねいて見ているだけで救えない、そんなもどかしい思いでいっぱいだった一人の救急隊員が、国を動かして救急救命士の資格を誕生させます。今では輸液、気管挿管、アドレナリン投与など高度な処置も救急救命士はおこないます。救急救命士の創設に消防人生をかけた東京消防庁職員の熱い思いを記した感動の作品です。素晴らしい内容です。

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