歴史能力検定は一部の高校や大学入試で優遇されるメリットも
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | やや易しい | 57% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~2万円 | 2か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
入試でPR | 0件 |
- 合格率は全級平均です。難易度・学習期間等は3級についてです。
- 全国の求人数はハローワークの情報を基に2024年6月14日に集計しました。
試験の級 | 5級、4級、準3級、3級、2級、1級 |
講座受講料 | - |
受験料 | 5級:2,800円~1級:7,800円 |
その他費用 | - |
※金額は2024年6月7日現在、個人受験の場合です。
歴史能力検定は公共性の高い民間の検定試験です。
難易度別に6段階の級があり、2級以上の合格者は高卒認定(旧大検)や全国通訳案内士試験の一部科目免除が受けられます。
一部の大学・短大・高校は入試の際に優遇措置を実施しています。
単なる趣味の範囲を超えた民間の検定試験です。
ただし、履歴書に書けば就職や転職が有利になるとは考えないように!
社会人であればあくまでも趣味・教養の試験です。
歴史能力検定とは
歴史能力検定とは、歴史に関する知識・能力をためす民間の検定試験です。
歴史検定または歴検と呼ばれています。
試験の学習を通して、中学や高校の授業で学ぶ歴史の知識以外に国内外で起こっているさまざまな事柄の歴史的背景などについても幅広く学びます。
試験は、難易度別に5級から1級までのレベルに分かれており、3級からは「日本史」「世界史」の科目に分かれます。
得意分野や知識レベルに応じて何級からでも受験できます。
主催者サイト:歴史能力検定 公式サイト
役に立つのか?
歴史の分野が好きで、歴史関係の本をよく読む社会人は少なからずいます。
歴史能力検定を勉強するメリットは、様々な歴史的知識について勉強する機会を与えてくれるところです。
あくまでも、趣味・教養の延長にある検定試験です。中高年にとっては認知症予防にも良いかもしれません。
履歴書に書いて大学生の就活や、社会人の転職に活かそうというモノではありません。
将来性について徹底研究
非常に公共性の高い検定試験
歴史能力検定は、実は公共性の高い一面を有しています。
歴史能力検定の合格者は、下記のような優遇措置を受けられます。
- 高等学校卒業程度認定試験(旧大検)の科目免除
- 全国通訳案内士試験の科目免除
- 大学・短期大学・高等学校での入試の際に優遇
高等学校卒業程度認定試験とは、文部科学省が実施するいわゆる大学入学資格検定(旧大検)です。
歴史能力検定3級以上の合格者は、「日本史B」または「世界史B」の科目が免除になります(令和6年4月より)。
参照:知識及び技能に関する審査(技能審査)の合格による免除要件(pdf)
歴史能力検定の日本史2級・1級の合格者は、全国通訳案内士の筆記試験科目「日本歴史」が免除されます。
全国通訳案内士とは、国土交通省が管轄する国家資格で、通訳ガイド試験とも呼ばれています。
参照:全国通訳案内士試験ガイドライン 国土交通省 観光庁(pdf)
また、一部の大学・短期大学・高等学校では、入試の際に歴史能力検定の合格に対して優遇措置を実施しています。卒業に必要な単位として認定する学校もあります。
参照:検定資格の活用・評価 – 歴史能力検定 -日販の検定ポータル
これは、歴史能力検定を勉強する最大のメリットです。
歴史能力検定とは、非常に公共性の高い試験であることがわかります。
他にも、世界遺産検定・数学検定なども大学受験・高校入試の際に優遇措置を実施しています。
大博士、博士、修士の称号利用には要注意
歴史能力検定では、日本史・世界史の1級について、前年までの合格回数に応じて「大博士」「博士」「修士」の称号を認定しています。
例えば、1級の合格回数10回で「歴検大博士」、5回で「歴検博士」、3回で「歴検修士」です。
参照:歴史能力検定 公式サイト
もちろんこれらは何回も受験料を払って儲けさせてくれた人に主催者が感謝の意を表する「お礼状」のような名誉称号にすぎません。受験生の単なる自己満足です。
しかし、これらを履歴書に「歴検博士授与」「歴検修士授与」などと安易に書いてしまうと、大学院卒の博士・修士の学歴と勘違いされる可能性があります。
もちろん歴史検定協会は正式な学位を授与する教育機関ではありません。
水を差すようなことを言いますけど・・・大きな誤解が生じたり、学歴詐称などの問題が生じるかもしれませんので、履歴書に記入する際は注意しましょう。
合格するには
2級以上は難関
歴史能力検定は、難易度の低い順に下記の通り全6段階のレベルに分かれています。
どなたでもどの級からでも受験できますし、同時に最大4試験受験できます。難易度の目安は以下の通りです。
- 5級:小学校修了レベル
- 4級:中学生レベル
- 準3級:中学校で学ぶ範囲+α(準3級は日本史のみ)
- 3級:高校基礎レベル
- 2級:高度な高校レベル
- 1級:範囲のないハイレベル、記述・論述問題も出題
歴史能力検定は、3級であれば、歴史が好きである程度の知識が備わっていれば、1か月程度の勉強で合格できます。
ただし、3級は日本史と世界史に専攻が分かれるので、それぞれに深く掘り下げた問題も出題されます。
公式のテキストと過去問題集に加えて、高校の日本史Bの参考書、できれば日本史Bの教科書を利用するのがおすすめです。
あまり事前知識のない初心者であれば、まずは高校生の日本史の教科書を熟読します。
3級の日本史の勉強であれば、教科書の太線レベルの問題が多く出題されます。
教科書のポイントを押さえましょう。
そして、テキストを参考にしながら問題集を繰り返し解きます。
一番大切なのは、勉強方法というよりも、とにかく毎日コツコツと続けることです。
毎日1時間は続けましょう。
事前の知識がある人も、できたら教科書を購入して何度も読むのをおすすめします。
2級以上になると難易度も上がります。本腰を入れて勉強しなければ合格できません。
テキスト・問題集・参考書
おすすめ問題集
2023年第42回歴史能力検定の本試験にて出題された6階級全9種類の試験問題をまとめた1冊です。
問題だけではなく解説も載っていますが、とても丁寧で分かりやすい内容です。5級から順に一通り解いて行けば、自分がどの級のレベルかが把握できます。
試験は同時に最大4試験受験できるため、その対策・準備に役立ちます。
※購入の際は、必ず最新版であることを確かめてください。
種類 | 評価 |
過去問題集 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
年1回(例年11月下旬)
お申し込み
4月下旬~10月中旬
受験資格
年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できます。
試験会場
札幌、青森、仙台、秋田、水戸、宇都宮、さいたま、千葉、東京(都区内)、横浜、新潟、金沢、福井、甲府、静岡、名古屋、津、京都、大阪、神戸、米子、岡山、広島、尾道、宇部、高松、松山、福岡、熊本、那覇
受験料
- 1級 日本史・世界史:7,800円
- 2級 日本史・世界史:6,800円
- 3級 日本史・世界史:4,900円
- 準3級 日本史:3,900円
- 4級 歴史基本:3,000円
- 5級 歴史入門:2,800円
※2024年4月9日現在、税込み、個人受験
試験内容
【各級の出題レベル】
- 5級:小学校修了程度の基本的な日本史の問題を出題。小学生や中学生が自分の歴史知識を試すのに最適。
- 4級:中学生程度の知識があれば、楽しく受験できる。日本史と世界史を一つにした試験で、歴史の常識問題が出題される。
- 準3級:中学校で学ぶ程度の歴史知識を基本としながら、それにとらわれない範囲からも出題。※ 準3級は「世界史」の科目はありません。
- 3級:高校で学ぶ基礎的な歴史知識を問う試験。社会人や高校生が自分の歴史知識を試すのに最適。
- 2級:出題されるテーマは高校で学ぶ程度、比較的高度な歴史知識が要求される。自信のある方むけの試験。 記述問題も出題される。
- 1級:学校での学習にとらわれない広い範囲から出題。出題形式も4肢択一問題をはじめ、記述・論述問題などもある。
試験時間:各級 50分
合格基準
合否基準:正解率60%が目安、各試験により変動
主催者情報
試験に関する詳しい情報は個人受験のご案内 -歴史能力検定- 日販の検定ポータルをご覧ください。