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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

数学検定のメリットは?高校や大学入試で優遇されるかも

ノートと数字のイメージ

民間の検定試験だが公共性は高い。高校や大学入試の際に優遇されるかも

種類難易度合格率
民間資格15~20%
受験資格取得費用勉強時間
誰でも受験可~1万円
活かし方全国の求人数おすすめ度
入試でPR0件
  • 上記は準1級の合格率です。難易度・学習期間は個人差が大きいので省略します。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年9月28日に集計。

数学検定は公共性が非常に高く、中学・高校・大学入試の際に優遇される受けられる学校が全国に720校以上あります。

社会人が取得して履歴書に書いても就職や転職に役に立つ機会は少ないです。

1級や準1級であれば事務処理能力が高い人材と判断してくれる可能性はあります。

目次

数学検定(実用数学技能検定)とは

数式を黒板に書く男性の手

算数・数学に関する検定試験

数学検定(実用数学技能検定)とは、日本数学検定協会が実施する民間の数学・算数に関する検定試験です。

一言で説明すると、算数・数学の知識がどの程度備わっているかを測るテストです。

数学の実用的な技能と言われている計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明の能力を記述式の試験で試します。

数学検定には、難易度の高い順に1級、準1級、2級、準2級~11級、幼児向けの「かず・かたち検定(ゴールドスター、シルバースター)」を合わせて全部で15の階級があります。

そのうちの数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼んでいます。

数学検定は人気の検定試験で、毎年35万人以が受検します。第1回めの試験は1992年に実施され、累計の受験者数は2018年の時点で600万人を突破しています。

受験者の年齢層は中学生や高校生が中心ですが、最近では幼児や小学生、一般の人の受験も増えています。

主催者サイト:実用数学技能検定(数学検定・算数検定)|公益財団法人 日本数学検定協会

役に立つ資格なのか?

二人並んで授業を受ける女子高生

取得するメリットがあるのは中高生

数学検定は社会人が履歴書に書いても、基本的に就職や転職は有利になりません。

新卒大学生や社会人が受験する資格試験とは違います。就活にはほぼ意味がないと言ってもよいでしょう。

1級や準1級のようにある程度高いレベルの級に合格していれば、面接担当者が、事務処理能力が高い人材と判断してくれる可能性はあります。

年配者であれば、認知症の予防に効果があるかもしれません。

塾の数学講師など数学とかなり関連の深い職種に就職希望であれば、実力の証明につながるので有利に働くこともあるかもしれませんが、この場合でもやはり学歴の方が重視されます。

数学検定のメリットがあると考えられるのは、やはり中学校・高校生です。

一部の大学、高校、中学では入試で優遇措置が受けられます。

特定の科目の単位取得が認められるている大学、高校、高等専門学校もあります(※詳細は後述しますので、そちらもご覧ください)。

将来性について徹底研究

数学のノート

この民間資格の活かし方

数学検定は、特定の教科に的を絞って実力を測るという点では英検(実用英語技能検定)と同じです。

関連資格:英検(実用英語技能検定)とは

数学も英語も中学・高校の必須科目です。しかも、両科目とも一朝一夕では実力は身に付きません。長い勉強時間をかけて実力が養われます。

そのため、難易度の高い級に合格すれば、高校や大学の入試で優遇されます。

ここが一般の検定試験とは違うところです。

よく似た検定試験に漢検(漢字能力検定)がありますが、こちらは漢字という特定の分野に限定しています。

しかも暗記的な要素が強いため、数学検定や英検ほど評価されません。

また、数学検定はSPI試験対策として活かせるとも言われています。

SPIとは、リクルート社が提供している適性検査です。

多くの企業が就職活動中の大学生の能力を測るために一次試験として実施しています。

SPIは、決して難しくはないですが短時間で多くの計算問題を解かなければなりません。

問題の意図を素早く理解して正確に早く回答しなければなりません。

SPIの事前対策として、数学検定を学習する大学生もいます。

入試優遇が受けられる高校・中学は720校以上!

数学検定の合格者を、入試の際に優遇する高校・中学が全国で750校以上あります。

参照:高等専門学校・高等学校・中学校の一覧(pdf)

私立、公立、国立など様々で、推薦入試だけではなく一般入試でも評価されます。

優遇の程度は、「参考程度」の学校もあれば、明確に「内申点に加点」といった学校もあります。

多くの学校は、「3級以上」を条件として明記しています。3級は中学校3年程度のレベルです。

数学検定は、難易度別に15階級に分かれていますが、中でも受験生が特に多いのが3級です。

高校入試を控えた中学生が多く受験するからでしょう。

参照:検定に関する各種データ|実用数学技能検定(数学検定・算数検定)

さらに、入試の際に優遇する大学・短大・専門学校は490校以上にのぼります。

参照:大学・短期大学・専門学校の一覧(pdf)

私立の大学がほとんどですが国公立の大学もあります。

推薦・AO入試の際に参考程度に評価する学校が多く、高校受験とは違って優遇する階級までは明記されていません。

一定の階級の数学検定取得者に対して、単位認定制度を導入している大学・高等学校・高等専門学校が全国で330校以上あります。

参照:実用数学技能検定 単位認定制度実施校一覧(pdf)

増加単位、あるいは卒業単位数に加算できる等様々です。

参考までに、他にも世界遺産検定歴史能力検定なども大学受験・高校入試の際に優遇措置を実施しています。

高等学校卒業程度認定試験の数学が免除になる

数学検定の1級、準1級、2級に合格すると、高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)の必須8科目のうち、「数学」の試験が免除になります。

高等学校卒業程度認定試験とは、かつての「大検」です。

高校卒業資格のない人でも、試験に合格すれば高等学校卒業者と同等以上の学力があると認められて、大学や専門学校を受験できるようにする制度です。

この試験は文部科学省が実施するいわば国家試験です。

国家試験でも優遇措置があるほど数学検定は非常に公共性が高い民間資格なんです。

参照:免除要件:文部科学省
参照:知識及び技能に関する審査(技能審査)の合格による免除要件|文部科学省(pdf)

合格するには

黄色いメガホンを持って桜の木の下で応援する女子高生

難易度に応じて合計15階級

実用数学技能検定には、前述の通り1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級、6級、7級、8級、9級、10級、11級、かず・かたち検定(ゴールドスター、シルバースター)の合計15階級があります。

1~5級の試験は、下記のように1次・2次に分かれています。

  • 1次試験:計算技能を測る「計算技能検定」
  • 2次試験:数理応用技能を測る「数理技能検定」

1次・2次ともに同じ日に実施します。

はじめて受検するときは1次・2次両方を受検します。その後は1次または2次のみの受検も可能です。

6~11級、かず・かたち検定には、1次・2次の区分はありません。

1~5級の難易度の目安は以下の通りです。

  • 1級…大学程度・一般(教養数学)
  • 準1級…高校3年生(数学Ⅲ)
  • 2級…高校2年生(数学Ⅱ・数学B程度)
  • 準2級…高校1年生(数学Ⅰ・数学A)
  • 3級…中学3年生レベル
  • 4級…中学2年生レベル
  • 5級…中学1年生レベル

検定はすべて記述で解答、何か書けば点数がもらえるかも

解答形式はすべて記述式です。マークシートではないのでまぐれ正解は期待できません。

勉強法としては、やはり日頃の勉強が重要です。

数学は暗記科目ではありません。小学校低学年からの算数の基礎の積み重ねです。

自分の学年あるいは理解度に合った階級を受験するのが一番の試験対策です。

まずは過去問を解いて、どのような問題が出るのかを確認してください。

もし過去問が全然分からないのであれば、その階級の受験は時期尚早ということです。

数学検定は採点基準が甘いとも言われています。

解答が間違っていたとしても、計算ミス等で考え方自体が正しければ0.5~0.8点ほどはもらえます。

少しでも評価されそうなことが書いてあれば0.2点くらいもらえるケースもあるようです。

テキスト・問題集・参考書

おすすめ問題集

1次試験と2次試験の解答解説が計8回分収録されています。

使いやすく解説も詳しいので、準1級を勉強する上で少し実力に不安がある人にはおすすめです。

各問の解説の後に「参考」という項目があり、その問題に関する公式などがまとめて載っています。また、問題によっては別解も載っていて参考になります。

※購入の際は必ず受験予定の級を確認してください。

種類評価
過去問題集

数学検定(実用数学技能検定)3級の過去問題を4回分収録した問題集です。

検定試験では過去問の研究は必須です。問題も年度ごとに少しずつ傾向が変わるので本問題集でできるだけ最新の問題を解いておく必要があります。

各問題の解答と解説は別冊に掲載されているので問題集から取り外して使えて便利です。

※購入の際は必ず受験予定の級を確認してください。

種類評価
過去問題集

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

4月、6~7月、10~11月
詳細はホームページで確認してください。

お申し込み

試験日のおよそ1か月前

受験資格

どなたでも受験できます。

試験会場

全国各地

受験料

  • 1級:8,500円
  • 準1級:7,300円
  • 2級:6,500円
  • 準2級:5,600円
  • 3級:4,900円
  • 4~5級:4,300円
  • 6~8級:3,200円
  • かず・かたち検定:2,700円

※2024年4月現在、他に団体割引あり

試験内容

  • 1級 線形代数、解析、確率統計、コンピュータ、その他(個人受検でのみ実施)
  • 準1級 極限、微分法・積分法、曲線、複素数、基礎的統計、コンピュータ
  • 2級 指数関数、円の方程式、微分係数と導関数、ほか
  • 準2級 二次関数、三角比、確率、ほか
  • 3級 平方根、二次方程式、円の性質、相似比
  • 4級 連立方程式、三角形の合同条件、四角形の性質
  • 5級 正負の数、一次方程式、平面図形 ほか
  • 6級 分数を含む四則混合計算、比例・反比例、資料の整理
  • 7級 三角形・四角形の面積、体積、百分率
  • 8級 整数や小数の四則混合計算、長方形・正方形の面積
  • 9級 1けたの数でわるわり算、円と球、棒グラフ
  • 10級 かけ算の意味と九九、三角形・四角形、長さ・水のかさ
  • 11級 たし算・ひき算・長さなどの比較、身の回りにあるものの形
  • かず・かたち検定 10までの数、大小などの規則を見いだす力、○△□の形

【試験時間】

  • 1・準1級 1次:60分、2次:120分
  • 2・準2級 1次:50分、2次:90分
  • 3~5級 1次:50分、2次:60分
  • 6~8級 各級50分 
  • 9~11級 各級40分
  • かず・かたち検定 40分

合格基準

  • 1級~5級:1次…全問題の70%程度、2次…全問題の60%程度
  • 6級~11級:全問題の70%程度
  • かず・かたち検定:10問以上

主催者情報

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