調剤薬局事務とは?あまり評価されない民間資格
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 99% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
指定講座受講 | 3~6万円 | 1か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
自己満足 | 約1,000件 |
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調剤事務といっても民間資格です。就職や転職は有利になりません。
採用されたとしてもアルバイト・パートである場合がほとんどで、概ねその地域の最低賃金程度の時間給です。
パソコンの使い方を覚えた方が役に立ちます
調剤薬局事務とは
薬局の雑務全般
調剤薬局において、患者さんの受付や会計、処方箋のチェック、レセプト作成、お薬手帳の発行などの業務を行うのが「調剤薬局事務」の主な仕事です。
薬局で受け取る薬代は病院での診療と同じで医療保険が適用されます。
そのため患者さんは全額負担とはならず一部負担となります。
患者さんが負担分した分以外の残りの料金は、保険者である国民健康保険や保険組合に請求します。
これをレセプト業務といいます。
レセプト(調剤報酬明細書)を作成するには、処方箋の内容をレセコン(レセプトコンピューター)に入力しなければなりません。
同じ薬でもさまざまな規格があり類似する薬品名も多いので、事務作業には入力の正確さが求められます。
その他、調剤薬局事務の仕事としては、薬剤師の手伝いや補助、薬局内の雑務全般などです。
調剤薬局と一般の薬局とどう違うの?
調剤薬局とは、医師の診察に基づいて書かれた処方箋で指示された薬を調剤して患者さんに手渡す薬局のことです。
患者さんは、病院で受け取った処方箋と引き換えに、調剤薬局で薬の説明を聞きながら薬剤師から薬を受け取ります。
かつて昭和の終わりくらいまでは、診察を受けた病院や診療所の窓口で帰り際に薬を受け取っていました。
その後「医薬分業」が進み、街の調剤薬局(保険薬局)で薬を受け取るのが現在は一般的になっています。
大手といわれるウェルシア、スギ薬局、クスリのアオキ、マツモトキヨシなど処方箋を受け付けている薬局は全て調剤薬局です。
いまや調剤薬局の数は約6万店以上で、コンビニよりも多いと言われています。
役に立つ民間資格なのか?
そもそも調剤薬局事務などという資格は存在しない
某大手通信教育の会社などが受講生募集を目的に調剤薬局事務を大々的に宣伝していたため、名称は広く一般的になっています。
ずいぶん前になりますがテレビCMもよく目にしました。
そのため、薬局で働くために持っていると就職や転職が有利になる役立つ資格と認識している女性が多いようです。
しかし、残念ながら調剤薬局事務の民間資格を持っていたところで就職や転職は有利になりません。
理由は単純明白です。
それは、誰でも短期間で取得できる民間の検定試験に過ぎないからです。
持っていても持っていなくても無資格者と同じです。
採用する際は資格の有無はほとんど考慮しません。
実際に調剤薬局で事務として働いている人の多くは特に何も資格は持っていません。
薬局内で資格として認められているのは薬剤師や登録販売者などの国家資格です。
調剤薬局事務を持っている人よりも持っていない人を採用するなんてことも普通にあります。
採用後の給料・時給も資格の有無で変わりないです。民間資格なので資格手当が支給されることはないでしょう。
履歴書に書いても話のネタになれば良い方です。
学歴や年齢・容姿・面接時の印象の方が優先するケースも
繰り返しになりますが、調剤薬局事務といっても単なる民間の検定試験です。
この資格を持っているからと言って特に就職や転職が有利になることはありません。
ネット上でよく見かけるのが、「調剤薬局事務や医療事務の資格を持っていれば採用に関して資格が優先しますか?」という書き込みです。
実は、学歴や面接時の印象つまり人柄の方を優先するケースが多いようです。
さらには実務経験の有無、勤務条件などです。
調剤薬局事務のような民間資格を持っていても、普通に面接で落とされます。
優秀な国公立大学や有名私大、田舎であれば地元で有名な進学高を卒業している人の方が採用は優先します。
年齢や容姿なども重要ですが若ければいいってものでもないです。
薬局側の本音としては、優秀な女性を採用したらずっと長く勤めてもらいたい(安い賃金で)ので、25歳前後の女性よりも子供が独立して手がかからなくなった年配の方が採用されやすいケースも少なからずあります。
また、採用に関しては、例えばパートであれば勤務できる曜日と時間なども重視します。
病院が終わったあとも薬局は営業しています。土曜もやってる薬局が増えています。
残業も少なく勤務時間帯を選んで自由に仕事ができて家事や育児と両立しやすい・・・なんて信じていたらおそらくどこにも採用されないでしょう。
そして、意外と重要なのが自動車運転免許です。
ネット上で薬局の求人を見ると、採用条件に「普通自動車運転免許必須」となっているところが圧倒的に多いです。
薬局で働きたいのであれば、調剤薬局事務の資格よりもよほど自動車運転免許の方が役立ちます。
将来性について徹底研究
調剤薬局の求人が多い理由
実は、調剤薬局や医療事務の求人は全国的に多く簡単に見つけられます。
なぜか?
理由は簡単です。入ってもすぐに辞めるからです。
出入りは頻繁です。そのため同じ薬局がいつも求人を掲載しています。
調剤薬局事務の認知度は高いため、あまり深く考えずに簡単な事務作業だと考えて気軽に応募する女性が多いようです。
数か月勉強して取得した程度の知識では現場で間にあいません。
未経験者にとって覚える事はあまりにも膨大すぎます。
未経験者だから慣れるのに時間がかかるのは教える方も重々理解していますが、慣れる前に諦めてすぐに辞めてしまいます。
現場での要求についていけず、ホントよく辞めるようです。
しかも、採用はパートである場合が圧倒的に多く、時給は薬剤師の半分以下です。
コンビニやスーパーのレジの方が時間給は上です。
中には、職場環境に恵まれて努力しながら長く続けている人もいますが、その多くは基礎学力の高い女性です。
将来性もあって全国どこでも長く続けられるお仕事・・・とはいかないようです。
専門学校なんて生徒は単なるカモ、行かないで!
世の中には、調剤薬局事務や医療事務について習うための専門学校が存在しますが、おすすめしません。
専門学校に行かなければなれない職種ではないですし、調剤薬局事務や医療事務などは誰でも短期間で取得できる民間資格です。
確かに学校で時間をかけて本格的な勉強もするでしょう。一般の求人誌では見つからないような専門学校独自の求人もあります。それは否定しません。
しかし、専門学校を卒業しても、全く関係のない学部の大学あるいは短大卒の方が採用は有利になるケースも多いです。
専門学校を卒業しても採用は高卒枠だったりすると、大学・短大卒よりも知識はあっても給料はおそらく低いでしょう。
専門学校独自の求人といっても、多くは中途採用も募集している薬局がほとんどです。
仮に専門学校へ進学するのであれば、医療系の国家資格を取得できる学校へ進んでください。
学校へ進まなければ取得できないような価値のある資格を取得してください。
関連情報:医療(事務系)の資格一覧
登録販売者の方が価値がある
薬局で働くことを強く希望しているのであれば、登録販売者の資格を取得する方がよほど価値があります。
平成27年より登録販売者の受験資格の制限がなくなったので誰でも受験できます。れっきとした国家資格なので就職や転職にも役立ちます。
資格手当てを支給する薬局も多くあります。
登録販売者には独占的な業務が法律で認められています。
薬剤師か登録販売者にしか扱えない特定の医薬品があります。
調剤薬局事務になるには
調剤薬局事務は医療事務と同じく民間資格です。
主催している会社は多く、内容に統一された規格はないため各社基準はバラバラです。
学習する内容から難易度、試験日程までそれぞれ異なります。
代表的な例としては下記があげられます。
- 調剤事務管理士
- 調剤報酬請求事務技能認定
- 調剤事務実務士
- 調剤薬局事務士
- 医療保険調剤報酬事務士
ほぼどれも通信講座受講や通学が条件になっています。独学では受験できません。
難易度は全体的に低く、最近は自宅受験が主流です。普通に勉強すれば短期間で合格できます。
テキスト・問題集・参考書
おすすめ参考書
現在調剤薬局で事務の仕事に就いている人や、これから調剤薬局で働いてみたいと考えている人にもおすすめの一冊です。
大手のドラッグストアでは会社から全ての支店へ配布されていますが、店員も自ら学習のために購入するようです。
実務と結びつけて紹介されているので、実用的な内容です。レセプトに関わる人だけではなく、薬局に勤務するすべての人におすすめです。
種類 | 評価 |
参考書 |
現在医療事務・調剤薬局事務の仕事に就いている人も、興味があってこれからこの仕事をしてみたいと考えている人にもおすすめの一冊です。
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参考書 |