秘書検定
女性軽視の時代遅れの検定試験、高校新卒なら就職が少し有利になるかも。
種類 | 学習期間 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|---|
民間資格 |
1か月程度 |
易しい |
55% |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
自己啓発 |
~1万円 |
誰でも受験可 |
※学習期間・合格率は2級についての数字です。
最終更新日:2022/12/02
秘書検定とは
秘書検定とは、主に会社の役員や経営者の秘書として活躍するために、必要な能力について知識及び技能を問う検定試験です。
試験では、秘書としての資質や秘書業務について問われるだけではなく、一般常識やコミュニケーション能力、ビジネスマナーやビジネス文書の作成、敬語の正しい使い方や電話応対、感じのいい態度など、実際に社会で必要とされる内容も問われます。
試験に合格するには、言葉使い、電話の対応、接客マナーなどの他、ファイリングや郵便書類作成などの事務処理能力、社会や経済の知識、OA機器の習熟など幅広い能力が必要となります。
秘書検定は、能力によって3級、2級、準1級、1級の4種類に区分されています。3級が最も初学者向けで、秘書としての基礎的知識を問われます。
2級は専門知識と技能を、1級は高度な専門知識と技能、そして秘書としての資質を問われます。
試験は、「理論」と「実技」に領域区分されていますが、全て筆記試験です。準1級、1級は面接による試験があります。各60%以上の正解で合格です。
役に立つ資格なのか?
秘書検定の資格が、社会人の就職・転職に役立つとはあまり期待しない方がよいでしょう。
実際には面接の際の印象の方が重要になるのはいうまでもありません。
面接を行って、マナーや常識があると相手に判断されればそれで十分だということです。
秘書検定1級を取得していたとしても、面接の際の印象が悪ければそれまでです。
就職活動では、自動車運転免許をとっておいた方がよほど有利になりますし、就職や転職の可能性も広がります。
秘書検定とは、社会人として必要な最低限のマナーを備えているかを問う民間の検定試験です。学習する内容は、実社会において既に身につけていて当然と思われる内容ばかりです。
仮に身についてなかったとしても、マナーに関する本を一読すれば誰でもすぐに身に付きます。
就職活動において、履歴書に秘書検定取得と記入して、多少なりとも有利になるのは、高卒新卒までです。
高校生が履歴書に秘書検定について記載したとしたら、マナーを身につける意欲のある人と判断されて就職活動が有利になる可能性はあります。
しかし、「意欲がある」と判断される一つの材料になるかもしれませんが、決してマナー、言葉遣い、常識などが身についているという証明にはなりません。
秘書検定の将来性を徹底研究!
この資格の活かし方
秘書検定の資格を持っていたとしても、会社の業務では常識の延長みたいに扱われます。特に武器になるようなことはないでしょう。
女性であれば派遣社員として登録する際に役立つ程度の資格です。男性が取得しても就職や転職につながることはありません。
日本を代表するような大企業であれば、社内に秘書課が存在します。初めからそういった部署を希望しているのであれば役立つことも考えられます。その際は難易度の高い秘書検定準1級以上を狙いましょう。
準1級以上の取得者は少ないため、わずかながら評価される可能性はあります。
社会人になってから学習しても決して遅くありません。一般の会社で事務職の経験が数年あれば、2級までであれば問題集を一通り済ませるだけで簡単に合格できます。
社会人が取得しても転職活動には使えません
秘書検定とは、あくまでも民間が実施する検定試験なので、これがないと秘書として働けないという資格ではありません。
秘書検定は仕事をするにあたって必須な試験ではありませんが、組織の中で仕事をするにあたって、一般常識として身につけてほしい内容と考えている会社もあるかもしれません。それは会社次第です。
高校生が就職活動をするにあたって取得すれば、社会人になる準備を真面目にしている前向きな学生という印象を持たれるかもしれません。
社会人が転職活動のために秘書検定を取得しても特に評価されません。取得するメリットの少ない検定試験です。
現実的に秘書に必要なのは素敵な笑顔と容姿
安倍政権の成長戦略のひとつとして「2020年までに指導的な地位に占める女性の割合を30%にする」との提言があります。
この提言の内容は、指導的な管理職としての女性の登用を増やすのが狙いであって、秘書のような補助的な仕事に就く女性を増やすのが目的ではありません。
つまり秘書検定そのものが時代に逆行しているといえます。男女平等のこの時代、今だに秘書検定という名称で女性の受験者をつのっていることに疑問を感じます。
秘書検定を取得すると就職が有利になるという宣伝文句ですが、医療事務や歯科助手などの検定試験と同様で就職が有利になることはほとんどありません。業務では役に立つことはあるかもしれませんが、それは一般常識の教養の範囲です。
もし、秘書として一人前になりたいと考えているのであれば語学力を磨いたほうがよさそうです。TOEICで高い点数を取るように語学力を磨いてください。
関連資格:TOEICとは
それから、現実的に秘書として必要なのは、あまり言いたくないですが、素敵な笑顔と容姿です。そこそこ頭も良い方がよいでしょう。
地元のヤンキー高校卒の女性が秘書検定に合格したところで秘書として活躍できる可能性は低いと言っていいでしょう。若くて美人で国公立大学卒の女性の方が秘書には向いています。
サービス接遇検定と秘書検定の違いについて
よく似たマナー系の民間資格にサービス接遇検定があります。
どちらを学んだ方が役に立つのか?就職に活かせるのか?そんな質問をネット上でよく見かけます。
関連資格:サービス接遇検定とは
秘書検定はビジネスマナーが中心です。主に会社関係を中心に、相手との上下関係を考えた上での対応の良さを追求します。
それにに対しサービス接遇検定は、相手となるのは「お客」で、対象は不特定多数です。お客が快適であると感じるような態度や言葉遣いで接することを追求しています。
- 秘書検定・・・ビジネス
- サービス接遇検定・・・接客
という違いで判断すればよいでしょう。
仮に、百貨店やレストランで不特定多数のお客が想定されるのであれば目指すのはサービス接遇検定です。企業で顧客との対応を考えているのであれば秘書検定です。
難易度で考えれば、秘書検定2級の合格率は50%前後、サービス接遇検定2級の合格率は65~70%前後ですので大差はないですが、秘書検定の方が若干難しいようです。
秘書検定に合格するには
秘書検定試験は3級が最も簡単ですが、実際には2級を受験する人が最も多く、全体の7割ほどが受験します。
いきなり2級から受験する人も多くいますし、試験日が同じなので、同じ日に3、2級を受験する人も少なからずいるようです。
3、2級は難易度が違うだけで、出題形式や試験範囲はほとんど同じです。それほど難易度に差はないため、2級から学習を始めるのがおすすめです。市販されている秘書検定のテキストは、3、2級兼用のものも多く出ています。
ちなみに合格率は3、2級ともに50%を超えていますが、実際は受験勉強をほとんどしていない女子高生も多く受験しています。そのため体感的にはもっと高いといえます。
ある程度時間をかけて学習すればほぼ合格できます。普通に1日1時間ほど学習すれば、2級でも1か月もあれば十分に合格できます。
受験資格はありません、どなたでも受験できます。 社会人経験の無い方は難しいと思いますが、一般企業に勤めた経験が数年あれば、2級までは問題集を一通り済ませるだけで簡単に合格できます。
秘書検定の本試験では、こんな問題が出題される
試験では、職場で求められるビジネスマナーや、取引先との接し方、電話対応、上司などへの立ち居振る舞いや言葉遣いなど、秘書に限らず社会人として最低限身に付けておかなければならない幅広い一般常識を問われます。冠婚葬祭におけるマナーなども問われます。
出題される試験内容の例としては、下記のようなイメージです。
- 敬語の正しい使い方、社内と社外とでどう使い分けるのか
- 名刺交換のやり方、誰から順に受け取って、渡すのか
- お葬式や結婚式に持って行く、「のし袋」には、どう書けば良いのか?
- 社長といった立場が上の人が座る場所はどこか?(いわゆる上座下座の順など)
- 電話応対時の言葉遣い、使ってよい言葉、避けたい言葉など
- 上司が外出している時の電話対応、取次の方法
- 社内文書の作成方法、まとめ方、ファイリングの方法
- 相手に失礼のない上手な断り方、適切な電話応対とは
さまざまな内容が問われます。
社会人を長く経験していても知らない常識はあります。自分で気づけば良いのですが、いつまでも知らないままでは、どこでどんな恥をかくかも知れません。最低限必要なビジネスマナーを学習すればきっと役立つこともあるでしょう。
合格への第一歩、まずは無料の資料請求から
秘書検定 おすすめの講座
実は、ありそうでないのが秘書検定の通信講座です。
秘書検定とはマナーを学ぶための試験ともいえます。やはり動画による解説があった方が視覚的に理解がすすみます。
ヒューマンアカデミーの通信講座であれば、講義DVDがついているので初学者でも安心して学習をはじめられます。まずは講義DVDでポイントを押さえてからテキストを読むようにするとかなり理解が早まります。
参考までに:DVDを利用した学習方法
※

秘書検定 試験情報
試験日 |
お申込み |
---|---|
2月上旬頃(2、3級のみ) 6月下旬頃(全級) 11月上旬頃(全級) |
試験日の1ヶ月~2ヶ月前に申し込みます。大手書店に受験願書が置かれてます。 |
受験資格 |
---|
受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。 |
試験内容 |
---|
検定内容
理論は五肢択一問題でマークシート方式。 |
試験に関する詳しい情報は秘書検定|ビジネス系検定をご覧ください。
秘書検定 おすすめテキスト・基本書
秘書検定集中講義 2級 | |||||
---|---|---|---|---|---|
秘書検定の参考書は、早稲田教育出版の「集中講義」と下記で紹介する「実問題集」が定番です。受験生必携と言ってもよいでしょう。
社会人であっても、あえて周囲が教えてくれないような常識を学習することもできます。社会人としても役立つ参考書です。 |
|||||
|
秘書検定 おすすめ問題集
秘書検定実問題集2級 2022年度版 | |||||
---|---|---|---|---|---|
「集中講義」を教科書として学習し、こちらの問題集で実力をつけます。繰り返して学習することで実力は確実につきます。ボリュームは十分で、解説も丁寧でわかりやすいので無理なく学習を続けられます。
過去問5回分の試験内容と要点がまとめられています。ただ本試験ではこの本に載ってないパターンの問題も出題されます。時間に余裕があれば他の問題集も購入した方がよいかもしれません。 |
|||||
|