ビジネス著作権検定の難易度から合格率・取得するメリットは?
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 61.3% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~1万円 | 2週間程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
自己満足 | 0件 |
- 上記は主に初級についてです。合格率は主催者発表の平均合格率です。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年8月7日に集計しました。
試験の級 | BASIC、初級、上級 |
講座受講料 | - |
受験料 | BASIC:4,200円 初級:5,100円 上級:8,200円 |
その他費用 | - |
- 金額は2024年4月現在です。
著作権に関する基礎的な理解や具体的な事例判断での判断力を身に付けるための検定試験です。
初級は難易度が低く2週間程度(15時間)の勉強で合格できます。
国家資格ではないので履歴書に書いても評価は低いです。これと言ってアピール材料にはなりません。
就職や転職が有利になるとは考えない方がいいでしょう。
ビジネス著作権検定とは
著作権に関する検定試験
ビジネス著作権検定とは、著作権に関する知識について効率よく学習するために平成16年(2004年)からはじまった民間の検定試験です。「著権」とも称されています。
試験には、難易度の低い順にBASIC、初級、上級の3種類があります。
ビジネス著作権検定の学習を通して、知的財産権の1つである著作権について基礎的な理解から具体的な事例での応用力や判断力を身に付けるのが目的です。
著作権について正しい知識を身につけることで著作権に関するトラブルを未然に防ぎ、万が一の場合の対処法なども学習します。
主催者サイト:ビジネス著作権検定|資格検定のサーティファイ│あなたのスキルアップを応援します
著作権と著作権侵害について
インターネットの活用が一般的になった現代では、デザイン・動画・音楽などの多くの作品がデジタル化されてネット上で公開されています。
それらの作品はパソコンやスマホから誰でも閲覧できます。
それと同時に、デジタル化された作品は誰でも簡単に一瞬にして複製・コピーが可能です。
もちろん他人の作品を勝手に利用するのは犯罪です。
コピーや複製に高性能な機器は必要ないです。マウスの右クリックで簡単にコピーできてしまいます。
知らないうちに他人の文章や写真を利用している可能性もあります。
社会のデジタル化に伴い、ネット上に公開されているデザインや文章などのデータ複製や改ざんなどのトラブルが急増しています。
ここで言うデザイン・動画・音楽などは他人が作成した著作物です。ゲームソフト、音楽、デザイン、絵画、小説、映画などは全て著作物です。ブログやInstagram、facebookに投稿した文章ももちろん立派な著作物です。
「他人が作成したホームページの写真を無断で使用した」「動画や音楽をCDにコピーして勝手に販売した」など、他人の著作物を無断で利用して相手に損害を与える「著作権侵害」に関するニュースは後を絶ちません。
役に立つ資格なのか?
学習しても効果は限定的
学習する対象が「著作権」ということで、いかにも現代社会に必要な雰囲気がありますが、そこは民間の検定試験です。期待するほど役には立ちません。
せめて難易度が高い上級を取得して面接の際にPRしたいところですが、それでも期待するほどではないです。
主催者公式サイトによると、学習時間の目安は初級で15時間です。
参考:試験内容 – 著検の特徴・試験内容|ビジネス著作権検定|資格検定のサーティファイ│あなたのスキルアップを応援します
1か月くらいの勉強で合格できる検定試験です。
ビジネス著作権検定の資格を就職や転職に活かしたいという狙いであれば、履歴書に何も書かないよりはマシという程度です。
弁理士のような業務独占資格のある国家資格とは違い「合格したら職に就ける資格」ではありません。
特に短期間で取得できるBASICや初級は学習するメリットは少ないです。
将来性について徹底研究
この民間資格の活かし方
すでに企業で法務部に在籍している人や、著作物の管理業務に従事する人であれば、試験の勉強を通して効率良く著作権について学習できます。
ビジネス著作権検定の学習で得た知識は、国家資格でもある弁理士、知的財産管理技能検定の試験対策にも活かせます。
また、ビジネス著作権検定上級に合格すれば、国家資格でもある知的財産管理技能検定2級の受験資格を得られます。このように公共性が高い一面も有しています。
行政書士や中小企業診断士として活躍されているに人は、最近の業務において著作権の知識が必要とされるケースが増えています。著作権を正しく理解すれば業務の幅が拡がります。
国家資格でもある知的財産管理技能検定がおすすめ
知的財産について初歩的な知識を身に付けたいのであれば、ビジネス著作権検定または知的財産管理技能検定のいずれかになります。
関連資格:知的財産管理技能士とは
ビジネス著作権検定は著作権が主な学習範囲です。
一方、知的財産管理技能検定は基本的に特許権に関する内容を学習します。
著作権以外の特許や商標、意匠など全般が試験範囲で学習する範囲が広めです。
知的財産権に関わる企業の現場へ行くと、特許権に関しては専門的な知識が必要になりますが、著作権に関する専門的な知識はあまりニーズが有りません。
そもそも著作権には特許権等とは異なり出願という制度がありません。
著作権に関する不正防止などの対策は社内教育を徹底することである程度は対応できます。
しかも、ビジネス著作権検定は民間資格です。知的財産管理技能検定2級の受験資格になっていることから分かるように下位資格です。
まずは国家資格である知的財産管理技能検をおすすめします。3級ではなくできたら2級を取得しましょう。
合格するには
ビジネス著作権検定の試験には、難易度の低い順にBASIC、初級、上級の3種類があります。公式ホームページによると、各級の学習時間の目安は下記の通りです。
- BASIC:10時間
- 初級:15時間
- 上級:45時間
目安として45時間程度であれば、上級でも2か月も勉強すれば合格できそうです。
各級別の合格率は概ね以下の通りです。
- BASIC:70~80%
- 初級:50~55%
- 上級:50~55%
BASICは、○×式、多肢選択式問題です。ほぼ常識の範囲で答えられます。
初級であれば、過去問ベースの出題が多く、過去問題集中心の学習でほぼ合格できます。
また、常識の範囲で答えられるような設問も少なからず出題されるので、基本的な知識のある人なら特に受験対策をしなくても合格できます。
上級はいやらしい選択肢が多いので、著作権法の細かいところまで勉強した方がいいでしょう。
上級でも初級を飛ばしても合格できます。
公式テキストは市販されています。内容も悪くなく、こちらで学習するのが一番効率的な勉強方法です。
なお、問題集は市販されていません。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
公式の問題集はAmazonから購入できませんが、テキストについては購入できるようです。
初級・上級ともにこのテキストのみで合格は可能です。テキストを一通り読んだ後は、過去問を繰り返し解きます。このテキストに1年分、更にサイトから2年分の合計3年分の過去問題がダウンロードできます。
初学者にとって、最初は独特な言い回しの法律用語に抵抗があるかもしれませんが、それは慣れるしかありません。
このテキストは出題範囲が全て記載されているということですが、若干古い感じはします。最近の出題傾向としては、インターネットに関わる問題が増えているので、そろそろ内容を更新してもよさそうです。
※Kindle版は文字が小さいのでこちらがおすすめです。
種類 | 評価 |
テキスト |
おすすめ問題集
ビジネス著作権検定の公式問題集は現在のところ一般には販売されていないため、Amazon、書店で購入できません。試験を主催する株式会社ウイネットの公式サイトのみで販売しています。
検定対応教材のご案内 – 著作権の学び方|ビジネス著作権検定
おすすめ参考書
著作権についてほとんど知識のない人が読んでも、全く飽きずに最後まで読み切ってしまえるほど内容の濃い本です。
初心者に分かりやすいような平易な文章で書かれています。また、括弧書きでの補足の説明が多く、読んでいて飽きません。
まずは、著作権について基本的な知識を得たい人におすすめです。
ビジネス著作権検定の受験用のみならず、日常業務、大学での講義の予習など著作権全般の理解にも使えます。
種類 | 評価 |
参考書 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
【初級】年3回:2月、6月、11月
【上級】年2回:6月、11月
お申し込み
試験日の3週間前まで
受験資格
学歴、年齢等に制限はなく、どなたでも受験できます。
試験会場
任意の場所(Web試験)
※BASICは団体受験のみ
受験料
【初級】5,100円
【上級】8,000円
(税込)
試験内容
※下記は初級についての内容です。
【出題内容】
ビジネス実務、日常生活において必要とされる以下の内容が出題される。
- 著作権に関する基礎的な知識
- 著作権法および関連する法令に関する基礎的知識
- インターネットに関連する著作権および情報モラルについての基礎的知識
出題形式・試験時間:60分、30問、多肢選択式(マークシート)
認定基準:著作物とは何か、著作権とはどのような権利かを知っている。利用者として、他人の著作権を侵害せず正しく著作物を利用できる。
合格基準
初級:65%以上の正解
上級:70%以上の正解
主催者情報
試験に関する詳しい情報は試験内容 – 著検の特徴・試験内容|ビジネス著作権検定をご覧ください。