保健師が役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

保健師

就職先の大半は公務員、ただし年齢制限もあって採用は厳しい。

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

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4年以上

国家資格

名称独占資格

80〜90%

※難易度を言葉で表現するのはふさわしくないので省略します。合格率は、あくまでも最終の国家試験の合格率です。

最終更新日:2020/02/08

保健師とは

男性と女性の保健師

保健師とは、医師や看護師と同じように国家資格の取得が必要な医療系の専門職の1つです。

 

しかし、医師や看護師と比べても一般的にはお世話になる機会が少ないので、「保健師」と聞いても詳しくは知らないという人が多いと思います。

 

当サイトの運営者も詳しくは知りませんでしたが、実家の母親のところに定期的に保健師が自転車に乗って様子を伺いに来ると聞いて初めて保健師の仕事について知りました。

 

日本では「保健師助産師看護師法」という一つの法律で保健師・助産師・看護師について定めています。中でも保健師については「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者」と規定されています。

 

例えば、都道府県の保健所や市区町村の保健センターに勤めている保健師は、ひとり暮らしのお年寄りを定期的に訪問して、健康状態をチェックして、専門知識に基づいて病気を予防するために保健指導をします。

 

また、地域の住民の病気予防や健康の保持・増進のために様々な保健活動もおこないます。対象となるのは、一般の人から障害のある人、妊婦、高齢者、寝たきりの在宅療養者など幅広いのも特徴です。

 

保健師は、健康診断を受けた後で検査結果の基づき、「食生活の改善方法」「体の不調など心配事はあるか」といった相談(保健指導)にも応じてくれます。

 

つまり、保健師は基本的に「病気の予防」を目的としています。地域住民全てが保健指導の対象者です。

 

その点、病気になって病院に訪れた人を「看護」するのが目的の看護師とは目的が大きく異なります。全ての地域住民を対象に、生活指導や保健指導をする専門家が保健師です。

 

参考:保健師 | 日本看護協会

保健師になるには看護師免許と保健師免許が必要

保健師になるには、国家資格である看護師と保健師の両方について合格しなければなりません。

 

保健師になるには、以前は看護師養成学校を卒業して、まずは看護師試験に合格後に保健師養成学校に通って保健師免許の取得を目指すルートが一般的でした。

 

しかし、最近では看護師と保健師のダブル受験を目指せる4年制の大学や専門学校、さらに、大学卒業後に大学院へ進学して保健師を目指すルートが主流になっています。

 

学校によっては、保健師コースがなかったり、コースはあっても人数や成績などの制限によって必要な科目が履修できない場合もあります。

 

学校を選ぶ際は、その学校で保健師も一緒に目指せるのか、また、履修するための条件などをよく確認してください。

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

保健師のレーダーチャート

保健師は看護師の上位にあたる国家資格です。この資格を持っていればいつでもどこでも働けます。まさに一生モノです。

 

仮に保健師の資格を取得して保健師として就職できなかったとしても、もちろん看護師として働けます。

 

看護師は慢性的に人手不足です。求人誌、求人サイトなどでは常に募集されているのを見かけます。ある程度の経験年数があれば50代、60代でも転職可能です。

 

保健師と看護師とではまず働き方が違います。看護師は病棟勤務だと夜勤もあるので重労働です。職場は女性で溢れているので精神的に疲れる面も多いようです。連休などは取りずらく、プライベートを重視したい人には向かないかもしれません。

 

一方、保健師のおこなう保健指導や健康管理などは一対一の場面が多く、デスクワークの事務仕事も多いです。基本的には残業がなく土日祝日休みという働き方です。有給も取得しやすいので、プライベートを大切にしたい人、子供が小さい人は保健師の方が働きやすいでしょう。

 

看護師として一旦就職したけれど、仕事が自分には合わないということで、改めて保健師の資格を取得するために養成校へ進む人もいます。

保健師の仕事は、実は男性にもおすすめです!

「保健師はやりがいのある仕事」「生涯役立つ資格」などと紹介しているのはおそらくどこのサイトでも同じでしょう。当サイトでは、少し違った面で保健師を紹介します。

 

実は保健師という仕事は男性にもおすすめです。

 

かつて「看護婦さん」と呼ばれていた職業も、「看護師」の資格名称に改められ、男性の看護師も年々増えています。

 

とはいえ、やはり病院に勤務する看護師の多くは女性です。そんな女性中心の職場に男性が乗り込んでいくのはとても勇気が要ります。男性にとって看護師という仕事にはまだまだ大きな「壁」が存在します。

 

保健師の多くは都道府県の保健所や市区町村の保健センターに公務員として勤務しています。そこでは、外回りを中心としてお年寄りの家を一軒一軒1人で訪問する保健師も多くいます。

 

助産師は女性に限定されていますが、保健師は男性でもなれます。まだまだ男性は少数ですが、女性の保健師の増加率が5%程度であるのに対し、男性の保健師は20%以上毎年増加しています。

 

公務員として医療系の専門職を目指すのであれば、保健師の仕事は男性にもおすすめです。今後も増々男性保健師の数が増えると予想されています。


保健師の将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

看護師の資格にプラスして保健師の資格も取得すれば就職先の選択肢が広がるメリットがあります。

 

前述の通り、看護師に向いていないとか、夜勤が体力的に無理といった理由で、後から保健師の資格を取得して保健師に転職する人もいます。

 

保健師の資格を持っていれば、年齢条件さえクリアすれば保健師の公務員採用試験に挑戦できるので、転職する際に活かせます。

 

仮に、大学卒業時に保健師の国家試験に落ちたとしても、単位さえ取得できていれば翌年以降国家試験にチャレンジできるので、可能であれば保健師の過程も履修するのがおすすめです。

 

ただし、デメリットとしては、保健師になる前提として看護師も取得しなければならないので、必要な単位も多くなり、その分負担も増えます。

行政保健師、つまり公務員として働くのが理想

 

事務作業をする女性保健師

保健師の約60〜70%が行政保健師、つまり自治体の職員として働いています。

 

行政保健師とは、保健所や地域の保健センターなどの行政関係の施設に勤める公務員です。

 

そこでは市民の健康維持や医療相談受付、同じ地域で働く公務員に対する保健指導や健康管理を行います。

 

行政保健師は公務員ですから、当然身分も安定しています。年収・給与などの待遇も良く、毎年昇給して賞与は確実に支給されます。景気によって給与カットされたり、リストラされる可能性はほとんどないです。

 

そのため行政保健師は人気があり、多くの保健師が受験します。採用試験の競争率はかなり激しく、名だたる国立大学の出身者が受験生の大半を占めるようです。

 

経験者優遇の採用になると新卒者は不利だったり、年齢制限が厳しく30歳でアウトの自治体もあります。人気がある分なり狭き門です。

 

保健師としての仕事は安定性が高いので、看護師に比べて離職率が低いというデータもあります。公務員であれば、長期的に安定して仕事を続けられる環境にあるといえるでしょう。

産業保健師、学校保健師としても働ける

 

保健師といえば、行政機関で公務員として働くのが一般的ですが、産業保健師や学校保健師としての働き方もあります。

 

産業保健師とは、大手民間企業などで社員として働く保健師です。主な仕事は、社員の定期健康診断の実施や、勤務中に体調不良を訴えた人への看護や怪我をした人への応急処置などです。

 

健康診断の結果に基づいて、個別に生活習慣病に関する健康指導、カウンセリングやストレスチェックなども行います。

 

平成27年12月1日に労働安全衛生法の一部が改正され、ストレスチェック制度が施行されました。うつ病や自殺者の増加を背景に導入された制度で、常時50名以上の人が働く会社では「労働者のストレスチェック」が義務化されています。

 

参考:ストレスチェック制度について|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

 

このストレスチェックは医師だけではなく、保健師や看護師、精神保健福祉士でもできます。産業保健師の需要は今後も高まるといわれています。

 

ただ、大企業であっても1人の職場が多いため、元々採用人数が少なく、希望通り就職できる可能性は低いようです。

 

学校保健師とは、小・中・高等学校、大学・専門学校などの保健室に勤務する、いわゆる保健の先生です(若干違いますが)。

 

主な仕事は、児童・生徒、教職員の定期健康診断の実施、健康指導・管理、生活指導から、体調不良を訴えた時の看護や怪我をした時の応急処置などです。

 

なお、公立の小・中・高等学校で働く場合は、養護教諭U種免許も必要になります。

 

産業保健師も学校保健師も、女性にとっては働きやすい環境です。

医療系の国立と私立、どっちの学校がいいのか?

 

もちろん大学によると思いますが、一番の違いは学費です。 医療系に限らず、理系の私立大は一般的に学費が高いです。

 

しかし、国公立で一人暮らしをするよりも、自宅から通学の私立の方が総費用は少なくて済むかもしれません。

 

大学で看護師と保健師のカリキュラムを履修するのであれば1人暮らしは負担になります。実家から通って勉強時間を確保する方が良いかもしれません。

 

就職に関しては国公立大学も私立大学も差はありません。保健師としての就職はほとんどが公務員です。あくまでも自治体が実施する筆記試験の成績次第です。

 

結果として偏差値の高い国公立大学出身者が筆記で高得点を取ることが多いかもしれませんが、就職に関しては個々の能力次第です。

 

行政保健師を目指すのであれば、国公立と私立で有利・不利はの差は無いです。

大学によっては保健師課程が履修できないケースも

 

確実に保健師の資格を取得したいのであれば、入学前に大学での保健師養成課程の有無や必修なのか履修者に人数制限があるのか、という点をよく調べてください。

 

大学によっては、全員保健師過程を履修できる学校もあれば、3年時に成績上位者のみ履修できる学校もあります。

 

参考:一般社団法人 日本看護系大学協議会 2019年度会員校(大学一覧)(pdf)

 

上記一覧で、保健師課程が空欄のところはそもそも保健師過程がありません。「選」は一部の学生が選択、「必」は全員が必修で履修します。

 

4年間在籍して、成績上位者や選抜試験に通った数名のみが保健師の受験資格を得られる学校と、4年間在籍して必要単位さえ取得すれば全員が受験資格を得られる学校の2種類が混在しています。

 

保健師養成課程があっても多くの大学で人数制限があり、希望者の中から成績上位者しか履修できません。定員は大学によって異なりますが、実習受け入れの関係で各大学20名程度です。

 

オープンキャンパスや大学ホームページで必ず入学前に実績を確認しましょう。

 

また、大学のカリキュラムによっては養護教諭や衛生管理者の免許も取得できるので、看護師にはない就職先も見つけられます。

 

保健師になるには大学院に進むのが最近の傾向です。保健師過程がない大学へ進学したとしても、後から意欲と成績次第で大学院へ進めます。

【関連する資格一覧】
看護師 准看護師 精神保健福祉士

 

保健師に合格するためには

保健師になるには最低でも4年、早くて22歳

保健師になる方法はいくつかあります。

  1. 看護師養成の専門学校を卒業後、保健師養成学校へ1年間通う
  2. 4年制看護大学で、看護師・保健師を卒業時に同時に受験する
  3. 4年制看護大学を卒業後、保健師養成の大学院へ進学する

※1と2の場合は看護師の国家試験に合格していることが前提です。

 

看護系大学へ3年次編入という手段もありますが、実施している大学も少なく現実的ではありません。

 

1のケースは現実的に減りつつあります。1年制の保健師養成学校の一覧は以下の通りです。

 

参考:保健師・助産師学校リンク | 看護大学編入/保健師・助産師学校受験対策講座 | 東京アカデミー

 

以前は、大学に4年間在籍していれば必要単位が盛り込まれ、看護師と保健師両方の受験資格を得られるのが一般的でした。

 

しかし、今後は保健師の養成は大学院へという動きがあります。実際に大学院で保健師養成する学校も増えています。おそらくこれが今後の主流になるでしょう。それだけ高い専門性が必要な分野であるということです。

 

保健師になるには、高校卒業後4年間は勉強する必要があります。取得できるのは早くても22歳です。

無料で大学・専門学校の資料請求ができます。

いろんな学校を比較検討することもできます。

女性のイラスト

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社会人でも入学できる大学・専門学校の資料請求

保健師 試験情報

試験日

お申込み

2月中旬

11月中旬〜12月上旬

受験資格

所定の養成機関で定められた課程を修了という学歴の条件があります。
※受験資格については下記厚生労働省のホームページを参照。

試験内容

【試験地】
北海道、青森県、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県
【試験科目】

  • 公衆衛生看護学
  • 疫学
  • 保健統計学
  • 保健医療福祉行政論

【合格率】81〜99%
【合格発表】3月下旬

試験に関する詳しい情報は保健師国家試験の施行|厚生労働省をご覧ください。

保健師 おすすめ参考書

無名の語り―保健師が「家族」に出会う12の物語

保健所保健師の活動がかなり濃厚に記録された名著です。

 

児童虐待、アルコール依存症による家庭の破綻など12編にわたる生活の実態が克明に描かれています。保健師として働く上での葛藤が見事に現れていて読み応えがあります。

 

将来保健師を目指す人向けの本ですが、それ以外の人にも広く読んでほしい内容です。特に進路について考えている高校生にはおすすめです。

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