DCプランナーが役立つ資格なのか役立たない資格なのか紹介します

DCプランナー(企業年金総合プランナー)

発足当時は話題になったものの、需要も低く年々受験者数は減少傾向。

難易度 学習期間 資格の種類 資格の分類 合格率 将来性

やや易しい

2か月程度

民間資格

民間検定

40〜50%

※上記は2級の数字です。

最終更新日:2020/04/19

DCプランナーとは

投資する男性

DCプランナーの「DC」とはDefined Contribution Planの略で、確定拠出年金プランを意味します。

 

では一体「確定拠出年金」とは何でしょうか?

 

「確定拠出年金」とは、事業主や加入者が掛金を拠出し、加入者自らその資産を運用し、運用の成果により将来の年金受取額が決まる制度です。

 

確定拠出年金の制度では、掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されるなどの様々な税制優遇を受けられます。運用次第では将来の年金額を増やせます。

 

公的年金と言われる国民年金・厚生年金とは別に、これに加えて任意に加入できる私的年金の制度が確定拠出年金です。「日本版401k」とも呼ばれています。

 

しかし、個人が自己の責任において運用の指図を行い資産を運用するため、運用の結果次第で将来支給される年金額は違ってきます。運用に失敗してウンザリということもあり得ます。

 

確定拠出年金って聞くと、将来受け取れる年金の額が「確定」されるイメージですが、そうではありません。将来にわたって払う金額(拠出金額)が決まってる(確定)から確定拠出年金っていう名前がついているんです。

DCプランナーとは、確定拠出年金制度の専門家

DCプランナーとは、確定拠出年金制度に関して幅広い知識を持ち、加入者に対して制度の仕組みや資産の運用方法などを提案しアドバイスするのが主な仕事です。また、確定拠出年金制度の円滑な普及も目的としています。

 

試験を受験する対象者としては、金融機関の職員、一般企業の経営者や福利厚生担当者、社会保険労務士、税理士、中小企業診断士、ファイナンシャル・プランナー等を想定しています。

 

関連資格:社会保険労務士とは税理士とは中小企業診断士とはファイナンシャル・プランナーとは

 

DCプランナーの試験は、日本商工会議所と金融財政事情研究会が共同で開催しています。試験は難易度の低い順に2級、1級に分かれていて、合格者はDCプランナー(企業年金総合プランナー)と名刺などに表記ができます。

 

主催者サイト:
DCプランナー | 商工会議所の検定試験
DCプランナー | 一般社団法人 金融財政事情研究会

 

役に立つ資格なのか?役に立たない資格なのか?

DCプランナーのレーダーチャート

DCプランナーがどれくらい役立つ資格なのかを説明する前に、関わりの深いDCつまり確定拠出年金について説明いたします。

 

そもそも確定拠出年金の制度は、自己責任を前提とした掛金の投資・運用です。実績によっては将来の年金額が変動するという不確定要素を含んでいます。

 

しかも、企業型であれ個人型であれ、一旦確定拠出年金に加入すると60歳まで引き出しができず、途中で解約はできません。

 

日本版401kなどとも呼ばれ、スタート当初はキレイ事を並べて「確定拠出年金ってこんなにいい制度ですよ」と官民あげてPRしていましたが、実態は、企業の力では年金基金を維持できなくなって匙(サジ)を投げたという背景があります。

 

元本保証型と言っても、売却する際には解約控除を差し引かれることがあり、それが利息を上回ると現実には元本割れを起こします。毎月の運用手数料もかかります。

 

確定拠出年金の制度は、2016年末現在で総加入者数は約580万人、導入している企業は2万2574社となっていますからそれなりに普及しています。

 

DCプランナーの資格は、確定拠出年金制度の新設に合わせ、日本での普及と受験者増による受験料収入を当て込んで発足しました。2001年の第1回試験では、13,000人以上が受験し、世間から一時的ですが脚光を浴びました。

 

しかし、こうした傾向はもう既に頭打ちです。あまり良い評判も聞かないので、個人型の加入者も増えないでしょう。

 

受験者数も、2回目以降はほぼ順調に減り続け、2019年9月施行では2,774名まで落ち込んでいます。今後新たに導入する企業が見込めない以上、将来性という面でも役立つ資格とはいえません。

 

引用:DCプランナー試験結果(pdf)

 

銀行などの金融業界では、ファイナンシャル・プランナーの資格を必修にしているところはあっても、DCプランナーは必修外です。つまり金融機関でもほとんどDCプランナーは必要とされていません。

 

確定拠出年金についての知識が必要なのは、法人営業に携わるごく一部の行員です。ファイナンシャル・プランナーの勉強をすれば、DCプランナーの勉強はしなくても顧客に確定拠出年金について説明できます。

 

確定拠出年金については、まとまった資料を一読すれば、メリット・デメリットも含め概要から詳細までだいたい理解できます。わざわざDCプランナー取得なために勉強する必要性も感じられません。

 

もちろんDCプランナーに合格したからと言って、就職や転職には役立ちません。もっと役立つ資格はいくらでもあります。


DCプランナーの将来性を徹底研究!

この資格の活かし方

 

公的年金にプラスできる「もうひとつの年金」として、さらに「大きな税制優遇が特徴です!」というフレコミで厚生労働省がiDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)を懸命にPRしています。

 

手数料収入を目当てに、銀行や証券会社も次々と参入して加入者を募っています。

 

iDeCoの加入者数は、平成30年8月末時点で100万人を突破したといいますから、関心を持っている人も多いと思います。

 

参照:iDeCoの加入者数が、平成30年8月末時点で100万人を突破しました!

 

こういった金融商品を正しく説明する際には、DCプランナーの資格試験で得た知識はきっと活かせるでしょう。

 

是非、後々加入者が後悔しないよう説明してあげてください。

 

決して確定拠出年金を普及させるための手段ではなく、誤解が生じないように説明するのが有資格者の務めだと思います。

 

また、DCプランナーは企業内で説明する際に、学習した知識は活かせます。

 

「企業型」は強制加入です。解約やリスクなどについて正しく説明して、あるいは掛金についてアドバイスできればきっと信頼されるでしょう。

合格後登録するのも、その後の更新もお金がかかる!

 

下記の金額は何だと思います?

  • 初期の登録費用 \11,000円(2年間有効)
  • 2級DCプランナー資格更新通信教育講座(必須) \7,120円
  • 登録更新費用 \11,000円(2年間有効)

※金額は税込み、2019年12月現在です。

 

これは、DCプランナーの試験に合格後の登録料と資格の維持費用です。

 

DCプランナーの認定試験合格者は、まずは日本商工会議所に資格を登録します。この際に必要となるのが登録費用(税込み11,000円)です。

 

登録とは、簡単に言えば名簿に書き込む作業です。登録することでDCプランナーと名乗って名刺に印刷ができるようになります。つまり商標権の使用許諾です。

 

登録すれば、は月2回発行される「DCプランナーメールマガジン」、年2回発行される会報「DCプランナー」をありがたく頂戴できます。

 

資格登録の有効期限は2年です。その際更新料(税込み11,000円)に加え、資格更新通信教育講座を受講しなければなりません。

 

DCプランナーに合格すると意外とお金がかかりますね。金額に見合うメリットがあればいいんでしょうけど。

 

ただし、登録期限までに登録をしないと、もう一度試験を受けなければなりません。

 

DCプランナーと名乗って仕事をする必要がなければ、更新しなくてもよいでしょう。

FP2級の方が難しいけど、取得はFPがおすすめ

 

DCプランナー2級とファイナンシャル・プランナー(FP)2級、難易度を比較すればDCプランナーの方がずっと簡単です。おそらくFP3級よりも簡単だと思います。

 

DCプランナー2級であれば、実質3週間くらいの勉強で合格できる人もいます。FP2級は最低でも3か月以上は必要でしょう。

 

FPは、「資産運用に関するプランニング」について学習するので一般家庭も相談の対象です。一方DCプランナーは、これから確定拠出年金の制度を導入しようと検討している企業に対してのアドバイスなので、相談する対象が限られています。

 

需要のいう面でもFPの方がまだ将来性はあります。

 

どちらを取得するのであればFP2級がおすすめです。自己PRにもつながります。

 

DCプランナーに合格するには

DCプランナーは難易度の低い順に2級、1級と分かれています。以前は3級もありましたが、現在は廃止されています。2級は誰でも受験できますが、1級は2級合格者のみ受験できます。

 

DCプランナー2級であれば難易度も低いので、独学でも十分合格できます。初学者であれば、1日2時間勉強して2か月が合格の目安です。

通信教育などは受講する必要なし

主催者(きんざい)が販売している公式のテキストと問題集を使って学習するのがおすすめです。

 

過去問を繰り返し解けば合格できますが、初学者であればDCプランナー教本(全3冊)を利用するのもよいでしょう。この本はポイントがわかりやすく記載されているので役立つと思います。

 

事例問題なども出題されますが、全問マークシートです。過去問ベースの基本的な論点が多く出題されるため多いため、それほど難しくはないです。

 

1級になるとそこそこ難しくなりますが、こちらも独学で大丈夫です。ただし、記述問題が加えられるなど、試験の難易度が一気に上がるため、過去問の独学だけでは時間もかかります。

 

2級1級ともに計算問題が出題されますが、問題用紙の最後に、資料として(年金)終価、現価係数といった係数表が載っています。係数表などを覚える必要はありません。

DCプランナー 試験情報

試験日

お申込み

【2級】9月上旬
【1級】1月下旬

【2級】7月上旬〜下旬
【1級】11月中旬〜12月上旬

受験資格

2級はどなたでも受験できます。1級は2級合格者のみ受験できます。

試験内容

【試験水準】

  • 2級:確定拠出年金やその他の年金制度全般に関する基本的事項を理解し、金融商品や投資等に関する一般的な知識を有し、確定拠出年金の加入者・受給者、確定拠出年金制度を実施する企業の福利厚生担当者などに対し説明できるレベル。
  • 1級:確定拠出年金やその他の年金制度全般、および金融商品、投資等に関する専門的な知識を有し、企業に対しては現行退職給付制度の特徴と問題点を把握のうえ、確定拠出年金を基軸とした適切な施策を構築でき、また、加入者等の個人に対しては確定拠出年金の加入者教育の実施と老後を見据えた生活設計を提案できるレベル。

【試験範囲】2級、1級ともに共通

  • A分野:わが国の年金制度・退職給付制度
  • B分野:確定拠出年金制度
  • C分野:投資に関する知識
  • D分野:ライフプランニングとリタイアメントプランニング

【出題形式】

  • 2級:マークシート方式、四答択一式30問および事例5題
  • 1級:[基礎編]マークシート方式、四答択一式50問 [応用編]記述式、事例5題(四択、穴埋、記述、計算)

【合格基準】

  • 2級:100点満点で70点以上
  • 1級:200点満点で140点以上

【試験地】全国主要都市

試験に関する詳しい情報は試験の概要 | 一般社団法人 金融財政事情研究会をご覧ください。

DCプランナー おすすめテキスト・基本書

DCプランナー教本2019年度版 第1分冊 わが国の年金・退職金制度

DCプランナー2級受験用のテキストです。試験の主催者でもあるきんざいが発行しています。

 

企業年金総合プランナーに必要な実務知識を体系的に網羅しており、2級合格までの基礎力を養成する内容になっています。

 

1〜3巻まであります。値段は高いですが、受験生の多くが利用しています。

種類 評価
テキスト

DCプランナー おすすめ問題集

2019年度版 DCプランナー2級試験問題集

DCプランナー2級認定試験の試験範囲に対応した公式問題集です。

 

この問題集を繰り返し解き、分からなかった問題は解説を読むことで十分合格できます。出題の要点及び関連する重要事項をわかりやすく解説しているので、一般的な年金・資金運用知識が身に付きます。

 

DCプランナー教本(全3冊)+この問題集を揃えると少し高額ですが、通信教育よりはお手頃価格だと思います。

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