種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 普通 | 60% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~2万円 | 4か月以上 |
- 初学者が2級に合格するケースを想定した数字です。
- 全国の求人数は、ハローワークの求人情報を基に2023年2月14日に集計しました。
試験の級 | 4級、3級、2級、1級 |
講座受講料 | - |
受験料 | 4級:3,500円~1級:6,500円 |
その他費用 | - |
※金額は2023年3月現在です。
ドラッグストアやコンビニで販売されている多くの薬の中から自分に合った薬を選ぶ際に薬学検定で得た知識が役立ちます。
仮に最も難易度の高い1級に合格しても民間資格なのでお客に薬の説明はできません。仕事に資格を活かしたいのであれば登録販売者をおすすめします。
薬学検定とは

薬に関する知識を身に付けるための検定試験
薬学検定試験とは、薬学を中心とした知識レベルを客観的に評価する民間の検定試験です。
受験資格(受験制限)は無いため、どなたでも受験できます。
薬学検定の最大の目的は、学習を通してある程度は自分で正しく判断して薬を選べる(セルフケア)ような知識を身につけることです。
最近は、スーパーやコンビニでも医薬品の一部が販売されています。しかし、薬に関する知識がなければ、一体どの薬を選んでよいのか検討も付きません。
試験の勉強を通して、ドラッグストアやコンビニで販売されている薬の中から、消費者自らが自分や家族の症状に合った薬を自分の力で選び出すための薬学知識を習得します。
また、薬学検定は、国家資格の登録販売者試験の模擬テストとしても最適です。
※特定非営利活動法人(NPO法人)日本セルフケア支援薬剤師センターは、「薬学検定」・「美容薬学検定」・「食の薬学検定」の3種類の検定試験を運営していますが、このページでは薬学検定について紹介します。
主催者サイト:薬学検定とは? 薬学検定試験
役に立つ資格なのか?
合格してもお客に薬の説明はできないので要注意
薬学検定1級に合格したとしても、薬局やドラッグストアでお客に薬の説明をしたり販売などはできません。薬事法に違反するからです。
同様に、例えばサプリメントアドバイザーの民間資格に合格したからと言って、お客に薬(サプリメント)の説明などはできません。
単に薬の知識を身に付けるだけなら薬学検定でもかまいませんが、薬に関する本格的な知識を身に付けて仕事に活かしたいのであれば薬剤師か登録販売者が必須です。
ドラッグストア等に勤務する薬剤師や登録販売者は、必要に応じてお客から症状などを聞き、薬の説明を行い、その上で薬を販売します。薬の種類によってはお客からの相談に応ずる義務があるなど非常に責任のある資格です。
薬剤師になるには、まず前提として大学の薬学部(6年制)を卒業し、その後さらに難関の国家試験に合格しなければなりません。
関連資格:薬剤師とは
薬剤師より難易度は低いですが、受験制限もなく誰でも受験できるのが登録販売者(国家資格)です。
関連資格:登録販売者とは
薬剤師や登録販売者であれば、就職や転職が有利になるメリットもあります。
薬学検定に合格すれば、履歴書に書いてPRはできるかもしれませんが、基本的に就職や転職は有利になりません。給与面で資格手当が支給されることもないでしょう。
将来性について徹底研究
登録販売者の前哨戦には最適(だった)
主催者のホームページを見ると、ほぼ全ページで「登録販売者の模擬テストに最適」であることをPRしています。
実際に、登録販売者の受験予定者が少なからず模擬試験のつもりで薬学検定を受験するようです。
薬学検定には難易度別に4~1級がありますが、では一体登録販売者の模擬試験としては何級が最適なんでしょうか?
薬学検定の公式ホームページでは、「薬学検定試験の2級・3級は、登録販売者試験の対策・模擬テストとして最適です」と説明しています。
ただし、登録販売者と薬学検定とでは、出題範囲や出題テーマにおいて若干異なる分野もあるので単純な難易度の比較はできません。
主催者にしても、多くの級を受験してもらった方が儲かりますからね・・・それで3級も含めているようですが、対策として有効なのは出題範囲・内容的にも2級以上です。
※個人受験の場合、1級と3級のみ受験可能です。
自分の実力を試すのと同時に、本試験で緊張するから会場の雰囲気に少しでも慣れておきたいという人は前哨戦として受験するのも良いかもしれません。
ただし、2021年11月で個人受験での会場受験は終了しました。登録販売者試験の模擬テストとしてはあまり意味を持たないでしょう。
合格するには
独学でも短期間で合格可能
薬学検定の試験区分は、難易度の低い順に4~1級に分かれており、試験は年に2回(6月・11月)実施されます。
この検定試験は、合格基準点が80%と他の資格試験と比べてもかなり高く設定されています。そのため、薬に関する正確な知識が求められます。
3、4級であれば、独学でも短期間で合格できます。4級は全くの初学者でもちょっと勉強すれば合格できるレベルです。
最下級についてはどの検定試験でも同じですが、一般の人がちょっと勉強すれば取れるぐらいのレベルです。
2級以上になると学習する内容が専門的になり、範囲も広くなって難易度も高くなります。そのため、明確な目標がなければ挫折します。受検生の多くは医療系学生や登録販売者受験生などです。
1級は薬学全般の知識が求められるので難易度は高いです。
なお、受験者の男女比は2:8くらいで、女性が多いのも特徴です。
公式のテキストや問題集で学習するのがおすすめ
学習方法としては、公式のものとして、テキスト(A~E分野の5種類)、ガイド&問題集、過去問題集が出ているので、これらを繰り返して学習すれば解答できます。問題集だけで分かりづらければテキストも必要です。
2級以上に関しては、分野別公式テキストA分野~D分野を全て揃えた上で学習しましょう。過去問題集だけでは合格基準に届かないかもしれません。
薬剤師を目指している学生、ある程度薬学に関しての基礎知識がある人なら、まずは過去問のみを購入して勉強してください。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
おすすめ参考書
試験情報
試験日
団体受験:年2回(6月・11月)
在宅受験:毎月実施
お申し込み
【団体受験の場合】
6月実施分:3月初旬~4月中旬
11月実施分:9月初旬~10月中旬
受験資格
どなたでも、どの級からでも受験できます。
試験会場
団体受験:各種学校・企業・地域のグループの指定する任意の場所(人数による制限あり)
個人受験:自宅
受験料
- 1級 6,500円(個人:8,200円)
- 2級 5,500円
- 3級 4,500円(個人:6,200円)
- 4級 3,500円
個人受験の場合は1級と3級のみです。
試験内容
多肢選択方式(5肢択一)のマークシート方式
【各級のレベルと出題分野】
- 4級(50問/90分):日常の生活で繁用されている一般用医薬品(大衆薬)・医薬部外品・サプリメント・特定保健用食品の薬効成分の作用・効果(効能)・副作用・使用上の注意に関する問題、及び医療用語に関する問題が出題され、初歩的でありながら基本的なレベルの薬学知識が問われます。
- 3級(60問/90分):<4級>の出題分野に生活習慣病などの疾患に関する問題が加わり、標準的なレベルの薬学知識が問われます。
- 2級(80問/120分):<3級>の出題分野に、実際の医療現場で使用される医薬品(新薬を含む)に関する問題や専門的な医療用語の問題が加わり、高度な薬学知識が問われます。但し、過度に難解な問題は出題されません。
- 1級(100問/120分):<2級>の出題分野に、医薬品同士の相互作用あるいは食品と医薬品の飲み合わせ(相互作用)に関する問題、及び血液・尿検査(臨床検査)値に関する問題が加わり、薬学全般に関する体系化された知識が問われます。但し、過度に難解な問題は出題されません。
合格基準
各級とも80%の正解率で合格
主催者情報
試験に関する詳しい情報は受験要項 薬学検定試験をご覧ください。
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