薬学検定
合格して薬に関する知識が身に付いたとしてもお客に説明などはできない。
種類 | 学習期間 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|---|
民間資格 |
4か月以上 |
普通 |
60% |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
知識習得 |
~2万円 |
誰でも受験可 |
※初学者が2級に合格するケースを想定した数字です。
最終更新日:2022/11/01
薬学検定とは
受験資格(受験制限)は無いため、どなたでも受験できます。
最近は、スーパーやコンビニでも医薬品の一部が販売されています。しかし、薬に関する知識がなければ、一体どの薬を選んでよいのか検討も付きません。
薬学検定の最大の目的は、学習を通してある程度は自分で正しく判断して薬を選べる(セルフケア)ような知識を身につけることです。
ドラッグストアやコンビニで販売されている薬の中から、消費者自らが、自分や家族の症状に合った薬を自分の力で選び出すための薬学知識を習得できます。
また、薬学検定は、国家資格の登録販売者試験の模擬テストとしても最適です。
※特定非営利活動法人(NPO法人)日本セルフケア支援薬剤師センターは、「薬学検定」・「美容薬学検定」・「食の薬学検定」の3種類の検定試験を運営していますが、このページでは薬学検定について紹介します。
主催者サイト:薬学検定とは? 薬学検定試験
薬学検定について本音で一言
率直に言うと、薬学検定は専門性とは程遠い内容です。この試験に合格しても、民間資格なので特別に何かできるワケではありません。いくら薬に詳しくなったとしてもお客に対して薬の説明はできません。
ドラッグストアでアルバイトや契約社員として応募する場合、多少は採用が有利になる程度です。
一般の人が薬に興味をもって自分自身の教養のために勉強したいというレベルです。ないよりはあった方が良いという程度です。
将来性を徹底研究
登録販売者の前哨戦には最適!
主催者のホームページを見ると、全ページで「登録販売者の模擬テストに最適」であることをしきりにPRしています。
実際に、登録販売者の受験予定者が少なからず模擬試験のつもりで薬学検定を受験するようです。
関連資格:登録販売者とは
薬学検定には難易度別に4~1級がありますが、では一体登録販売者の模擬試験としては何級が最適なんでしょうか?
薬学検定の公式ホームページでは、「薬学検定試験の2級・3級は、登録販売者試験の対策・模擬テストとして最適です」と書かれています。
ただし、登録販売者と薬学検定とでは、出題範囲や出題テーマにおいて若干異なる分野もあるので単純な難易度の比較はできません。
主催者にしても、多くの級を受験してもらった方が儲かりますからね・・・それで3級も含めているようですが、対策として有効なのは出題範囲・内容的にも2級以上です。
自分の実力を試すのと同時に、本試験で緊張するから会場の雰囲気に少しでも慣れておきたいという人は前哨戦として受験するのも良いかもしれません。
合格してもお客に薬の説明はできないので要注意
ドラッグストア等に勤務する薬剤師や登録販売者は、必要に応じてお客から症状などを聞き、薬の説明を行い、その上で薬を販売することになっています。
関連資格:薬剤師とは
また、薬の種類によってはお客からの相談に応ずる義務があるなど非常に責任のある資格です。
しかし、薬学検定1級に合格したとしても、お客に薬の説明をしたり販売などはできません。理由は簡単です。薬事法に違反するからです。薬学検定は民間資格なので法律的に認められた業務が存在しないからです。
同様に、例えばサプリメントアドバイザーの検定試験に合格したからと言って、お客に薬の説明などはできません。
単に薬の知識を身に付けるだけなら薬剤検定でもかまいませんが、薬に関する本格的な知識を身に付けて仕事に活かしたいと考えるのであれば薬剤師か登録販売者がおすすめです。
薬学検定をはじめとして、薬に関わる民間資格はいくつかあります。例えば、化粧品成分検定などもそうです。
関連資格:化粧品成分検定とは
しかし、趣味や教養のレベルだったり、自己啓発の範囲です。その資格がないとできない業務はありません。
やはり、就職や転職に活かすとなると薬剤師か登録販売者です。
薬剤師になるには、まず前提として大学の薬学部(6年制)を卒業しなければなりません。その後さらに難関の国家試験に合格しなければなりません。将来製薬会社で薬の研究をしたいのであれば薬剤師じゃないと無理です。
薬剤師より難易度は低いですが、受験制限もなく誰でも受験できるのが登録販売者(国家資格)です。
薬剤師や登録販売者であれば、就職や転職が有利になるメリットもあります。
薬学検定に合格しても、就職や転職は有利になりません。給与面で優遇されることもありません。
合格するには
この検定試験は、合格基準点が80%と他の資格試験と比べてもかなり高く設定されています。そのため、確実な細かい薬に関する知識が求められます。
3、4級であれば、独学でも短期間で合格できます。4級は全くの初学者でもちょっと勉強すれば合格できるレベルなので取得する意味はないでしょう。
検定の最下級についてはどの検定でも同じですが、一般の人がちょっと勉強すれば取れるぐらいのレベルですので持っていても意味がありません。
1級は薬学全般の知識が求められる試験で、かなり難しくなります。
なお、受験者の男女比は2:8くらいで、女性が多いのも特徴です。
公式のテキストや問題集で学習するのがおすすめ
学習方法としては、公式のものとして、テキスト(A~E分野の5種類)、ガイド&問題集、過去問題集が出ているので、これらを繰り返して学習すれば解答できます。問題集だけで分かりづらければテキストも必要です。
薬剤師を目指している学生、ある程度薬学に関しての基礎知識がある人なら、まずは過去問のみを購入して勉強してください。
2級以上になると学習する内容が専門的になり、範囲も広くなって難易度も高くなります。そのため、明確な目標がなければ挫折します。受検生の多くは、医療系学生や登録販売者受験生などです。
2級に関しては、分野別公式テキストA分野~D分野を全て揃えた上で学習しましょう。過去問集とだけでは合格基準に届かない可能性があります。
試験情報
試験日 | お申込み |
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年2回(6月・11月) |
6月実施分:3月初旬~4月中旬 |
受験資格 |
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受験資格の制限は一切なく、どなたでもその級からでも受験できます。 |
試験内容 |
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受検料:
試験会場:全国6都市(東京、名古屋、大阪、福岡、札幌、仙台)
【各級のレベルと出題分野】
合否基準:各級とも80%の正解率で合格 |
試験に関する詳しい情報は受験要項 薬学検定試験をご覧ください。
おすすめテキスト・基本書
薬学検定試験対策&過去問3級4級 | |||||
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簡潔にわかりやすく解説しているテキスト&過去問題集です。
あくまでも入門書なので、この本だけでは少し物足りないと感じるでしょう。登録販売者資格、薬剤師の資格を目指すためのステップアップに役立ちます。
全く薬について知識がない人でも参考になります。
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おすすめ参考書
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まずは受験前に、文字を読むのが苦手な人に入門編としておすすめです。 |
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