こころ検定
民間の心理系資格は全て趣味の範疇、就職や開業になんて活かせません。
種類 | 学習期間 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|---|
民間資格 |
1か月程度 |
易しい |
非公開 |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
趣味・教養 |
~1万円 |
誰でも受験可 |
※合格率は非公開ですが4級3級の難易度は低く合格率は高めです。
最終更新日:2022/09/25
こころ検定とは
少し抽象的で哲学的になりますが、こころとは感情、意志、知識、認知、記憶等を含んだ人の精神的な作用の一面だと言えるのではないでしょうか?
こころとは、生きている人間そのものだとも言えます。
その「こころ」を学ぶことで科学的に解明して、こころの状態を理解し、豊かに生きるために「こころ」を学問として学習するのがこころ検定です。
こころ検定は、心理学を誰もが簡単に学べる民間の検定試験です。心理学を学ぶことで自らのこころを豊かにし、同時に他人のこころも理解することで、こころ遣いができる人間形成を目指しています。
こころ検定、メンタルケア学術学会が試験を実施する民間の検定試験です。2017年10月より始まったのでまだ歴史は浅いです。
こころ検定には難易度の低い順に4級・3級があり、続く2級をメンタル心理士、1級をメンタル心理専門士と呼んでいます。
主催者サイト:心理学を学び、心と向き合い、心を成長させる|文部科学省後援こころ検定
役に立つ資格なのか?
こころ検定のような民間の団体が主催する心理系の資格や検定試験は数多く存在します。
例えば、心理学検定、メンタル心理カウンセラー、メンタルケア心理士、メンタルケアカウンセラー、ケアストレスカウンセラー、高齢者ケアストレスカウンセラー、学校心理士等々・・・調べればいくらでも出てきます。
では、こうった民間の資格を取得すれば何に役立つのかと言うと、それは極めて限定的です。
多くの資格は取得が簡単なため、身に付いても基本的な知識程度です。人の行動を心理学を通じて学ぶことは仕事や生活に役立つ可能性はあります。しかしそこまでです。
関連資格:心理学検定とは、メンタル心理カウンセラーとは、メンタルヘルスマネジメント検定とは、産業カウンセラーとは
心理学に関する民間の資格は臨床心理士など一部を除いて不要です。取得する意味は薄いでしょう。仮に取得してもあくまでも趣味や教養の範囲です。履歴書にも書かない方がいいです。返って逆効果になる可能性もあります。
仮に就職や転職につなげたいのであれば国家資格の公認心理師、あるいは民間の検定試験ですが臨床心理士くらいじゃないと取得する意味はありません。
大学受験を控えた高校生であれば、英検2級、数学検定、GTEC、漢字検定を取得した方が大学受験には有利です。心理系の民間検定は高校の学業の範囲外なので評価されません。さらには在学中の成績の方が重要です。
将来性を徹底研究
この資格の活かし方
これまで心理学といえば、臨床心理士のように大学の心理学部や大学院などの専門課程で時間をかけて学習(研究)するのが一般的でした。
こころ検定であれば、手っ取り早く基本的な心理学を学習できます。
心理学の基礎から学んで、さらに知識を深めたい人、できるだけ早く安く認定証みたいなモノが欲しい人には試験の学習は知識の習得に活かせるでしょう。
心理学について何から勉強してよいのか分からない人であれば、まずは第一歩として心理学を身近に感じられるでしょう。
文部科学省後援としきりにPRしてますけど・・・
こころ検定は平成30年7月から文部科学省の後援になっています。
主催者のホームページを見ると、しきりに「文部科学省後援」という文字が出てきて、公的な資格であることをアピールしています。
これは多くの民間検定に見られる宣伝文句です。簿記検定や秘書検定も同様に文部科学省後援となっています。統計検定などは5省庁の後援を受けてます。
参考:統計検定:Japan Statistical Society Certificate
実は、この「文部科学省後援」、よほど悪質な資格商法でない限り省庁の後援は承認されます。省庁が積極的に支援して取得を奨励しているワケでもないんです。
情報元:文部科学省後援名義等の使用許可申請について:文部科学省
これだけのことで公的資格というのはかなり大袈裟です。現段階では公共性が高い資格ともいえません。
こういった「省庁後援」という言葉に乗せられて、受講してしまうんでしょうけど、それほどの意味はありません。
既に公的資格の制度は廃止されています。詳しくは下記をご覧ください。
関連情報:公的資格(旧認定資格)について
良い点といえば、比較的安く取得できるコトくらい
こころ検定は、4級から1級までの種類があり、検定試験に合格すると検定合格証が発行されます。
4級と3級であれば、テキストも妥当な値段ですし通信講座の受講義務もありません。4級であれば1万円以下で合格証を手に入れられます。
しかも、中学卒業レベルから学習できます。評判は良くも悪くもなく、とりあえず心理学の入り口程度は学べます。
何か形になるモノを手に入れて、努力して合格したような達成感を味わいたいのであれば受験するのも良いかもしれません。
取得しても2級まで、それ以上は必要ない
こころ検定を目指すのであれば、2級までで十分です。
上位資格に位置するメンタル心理士、メンタル心理専門士を取得しても、就職や転職には活かせません。
2級まで取得すると、さらにステップアップすれば医療系のコ・メディカルとして働けるように考えてしまいますが、残念ながら期待には添えないでしょう。
実際に、メンタル心理士が医療現場や、専門のカウンセラーとして働いていいるなどと聞いたことがありません。
まずは2級を取得して、それ以上の知識を得たいのであれば図書館で専門書を読み漁れば十分だと思います。
心理系の分野は怪しい民間資格でいっぱい!
当サイト運営者の率直な意見として、こころ検定はまともな心理系の検定試験だと思います。取得費用がべらぼうに高いワケでもありません。誇大な公告も目にしません。
しかし、怪しい心理系の民間資格が多いので注意してください。
例えば、下記のように宣伝していたら要注意です。
- 合格後、医療従事者として多くの人が働いている
- 心理カウンセラーとして開業できる
多くの場合誇大なPRです。求人はほとんど無いというか「無い」と言った方が良さそうです。
最も取得が難しい公認心理師や臨床心理士でさえ正社員の求人が少なく、違う業界で働いている人が大勢います。これは統計結果にも表れています。
開業なども、確かに可能ですけど果たして仕事として収入を得られるのか?ボランティア程度なら可能ですけど、仕事としてはまず無理です。
民間の心理系の資格取得を考えている人は、あくまでも趣味の知識の範囲にとどめてください。
合格するには
こころ検定で取得できる認定級は、上から難易度の低い順に
- こころ検定4級
- こころ検定3級
- メンタルケア心理士(2級)
- メンタルケア心理専門士(1級)
となっています。
4級、3級、2級については誰でも受検できます。イッキに4級から2級まで併願しての受検も可能です。
1級のメンタルケア心理専門士を受検するには、こころ検定2級に合格しているか、3級のメンタルケア心理士に合格していなければなりません。
4級なら1か月程度の勉強期間で合格
難易度としては、合格率が公表されていないので一概に判断できませんが、初学者であっても1か月程度の学習で合格できます。
他の心理系民間検定はテキスト持ち込み可で自宅受験オッケーのような簡易な試験が多いのですが、それに比べると若干難しいようです。
勉強方法としては、市販のテキストがない分、4級と3級は公式テキストを購入するしかないです。テキスト中心の学習で合格できます。
テキストは心理学の専門用語などの難しい漢字などは全てにかながふられていて中学卒業レベルから学べる設定になっています。
本試験のポイント
試験は、パソコンを利用して出題されるCBT受験方式です。ランダムに20問出題されます。4択の選択形式で出題されます。用語選択、正誤選択、語彙組み合わせの問題が中心です。
時間は60分です。時間は余るくらいなので解答し終わってからでも何度も確認できます。
基本的にテキストの赤字部分から出題されますが、それ以外の出題もあります。
まずは無料の資料請求
試験情報
試験日 |
お申込み |
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年4回実施 |
こちらをご覧ください。 |
受験資格 |
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4~2級:誰でも受験できます、1級:こころ検定2級合格者 |
試験内容 |
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※下記の内容は4級について書いています。
【試験内容】
【試験時間】60分 |
試験に関する詳しい情報は心理に関する検定概要|心理を学ぶ文部科学省後援「こころ検定」をご覧ください。