心理学検定
心理学の基本を学ぶための検定試験、就職・転職には活かせません。
種類 | 学習期間 | 難易度 | 合格率 |
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民間資格 |
3か月程度 |
やや易しい |
27.7% |
活かし方 | 取得費用 | 受験資格 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
趣味・教養 |
~2万円 |
誰でも受験可 |
※上記は2級についての内容です。
最終更新日:2022/10/22
心理学検定とは
この試験の学習を通して、心理学全般について広く学び、基本的な心理学の知識・能力を身に付けます。
心理学検定がスタートしたのは2008年です。学歴・年齢など関係なくどなたでも受検できるので、年々受験者が増加しています。
心理学に興味があって、将来学んでみたいと考える中学生や高校生も多く受検します。
主催者サイト:【公式】心理学検定
心理学検定について本音で一言
心理学検定とは、心理学とはどういったものかを学ぶための入門的な検定試験です。
仮に、最も難易度が高い「特1級」に合格しても、この資格では就職や転職に活かせません。カウンセリングの専門職にも就けません。あくまでも趣味の延長程度と考えるべきでしょう。
履歴書に書けば面接時の話題になるかもしれませんが評価はされません。取得してもほぼ意味のない役に立たない検定試験です。
心理学検定の活用方法
一部ですが、心理学を専門的に学んでいる学生にとって心理学検定取得がメリットになる大学もあります。
心理学検定を取得すると、一部の大学院では、入試の際に優遇措置を受けられます。
また、心理学検定の資格取得を在学中の目標として心理学検定対策講座等を実施している大学や、単位取得制度を実施している大学もあります。
将来性を徹底研究
民間の検定試験程度では専門家にはなれない
心理学検定に合格しても、例えばカウンセラーなどの心理系の専門職に就くのは難しい(ほぼ無理)と考えた方がよいでしょう。
ユーキャンやキャリカレなんかがやってる「◯◯カウンセラー」などという検定試験はどれも同じです。合格したところ専門的な知識など身に付きません。
世間一般的に心理系の専門家と認められているのは、国家資格の公認心理師あるいは民間資格の臨床心理士くらいです(精神科医も)。
これらの資格を取得するには、いずれも大学で心理学について学び、さらに大学院で2年間専門課程を履修します。つまり心理系の専門職として働くには、大学院卒レベルの知識が求められるということです。
数か月の独学で合格できて、しかもカウンセリングの現場実習もないような検定試験では心理職の求人に応募してもまず採用されません。
合格してもメリットは少ない
心理学検定に合格すると、日本カウンセリング学会、日本応用心理学会、日本健康心理学会に入会できるなんて主催者である日本心理学諸連合学会がPRしてますが、一体どれくらいメリットがあるんでしょうか?
そもそもこの日本心理学諸連合学会(日心連)という団体は、特に公共性が高いわけでもなく、お世辞にも権威性があるとも言えません。
それに、入会金と会費を払って入会して一体何をするんでしょうか?プロのカウンセラーとして活動しているのならともかく、その団体に所属しても仕事を紹介してもらえることなんてないです。
この学会が仮に心理学検定を公認しているからと言って、この資格の信頼性が高いとまではいえません。入会するメリットがどれくらいあるのでしょうか?
心理学に興味のある人、あるいは将来カウンセラーなどの仕事を目指す中高生が、興味本位で受験する程度にとどめておいた方がよさそうです。
合格するには
受検する級は違っても出題内容や問題の難易度は同じです。受検する科目を選択し、その合格数に応じて認定級が決まります。
試験は、心理学の10科目(A領域5、B領域5)について行われ、5年間で全10科目のうち何科目合格できたかという累積で級を認定します(※領域に関しては、下記「心理学検定 試験情報」を参照ください)。
つまり、全10科目のうち何科目合格できたかという累積で級を認定します。
- 【2級】…A領域の2科目を含む合計3科目に合格
- 【1級】…A領域の4科目を含む合計6科目に合格
- 【特1級】…A領域の5科目、B領域の5科目の合計10科目のすべてに合格
1級・2級は、条件を満たした時点で級が認定されます。特1級には全科目に合格後申請が必要です。
受検する科目数は事前に決めて申し込みます。どの科目を選択して問題を解くのかは受検当日に決めます。
特1級は最も難易度が高いです。1年に1度の試験で最大8科目選択可能なので、取得まで最低でも2年かかります。
心理学検定の難易度は、専門的な心理学というレベルではないので、2級であれば1日3~4時間の学習で1~2か月ぐらいで合格できます。本気で勉強すればほぼ合格できます。
学習方法としては、公式テキストと公式問題集を利用するのがおすすめです。
※主催者サイトでは「受験」ではなく全て「受検」の文字を使用しています。
試験情報
試験日 | お申込み |
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年1回:例年8月後半日曜日 |
5月中旬~6月中旬 |
受験資格 |
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受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。 |
試験内容 |
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■試験会場:全国14会場
■受検料:
【一括申込み】
【団体会場申込み】
■試験時間
■試験方法:筆記試験(4肢選択)
【B領域】
■合否基準:約6割の正答率が目安※出題問題の難易度によって基準が変動する可能性があります。 |
試験に関する詳しい情報は【公式】心理学検定:受検するにはをご覧ください。
おすすめ問題集
心理学検定 基本キーワード[改訂版] |
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心理学検定(特1級・1級・2級)のA領域5科目でよく出題される事項、必ずマスターすべき内容を一問一答形式にした公式のテキスト兼問題集です。
質問が左ページ、解答が右ページにあってとても使いやすいです。解説もよくまとまっているので、効率的に知識を定着できます。
心理学の基礎的な学習は、まずはこの本から入るのが良いでしょう。説明が細かく書かれているので心理学に興味がある中学生・高校生にもおすすめです。
※別に「B領域編」もあるので、購入する際は確認してください。 |
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心理学検定 公式問題集 2022年度 | |||||
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心理学検定の公式問題集です。
前年度に本試験で出題された問題から50問、さらに400問(A領域各45問、B領域各35問)を精選し、詳細な解説を掲載しています。
解説が分かりやすく要点が理解できるので、心理学検定の出題傾向をつかむのと、心理学の概略をざっと勉強するのに参考になります。学習教材としてもおすすめです。 |
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おすすめ参考書
心理学 第5版補訂版 | |||||
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※当サイト運営者も心理学について少し勉強したかったので、この本を図書館で借りて読んでみましたが、とても分かりやすかったです。
心理学の基礎をじっくり学ぶために最適な本です。図解も多く、心理学実験のコラムも豊富なため、心理学に興味のある方にはよい内容です。説明が分かりやすくて、あまり心理学の知識がなくても理解できます。
一つ一つの実験結果など、文字だけではなかなか理解ができないところをイラストと図解で解説しているので、イメージしながら興味深く読めます。
しかも、実験の内容がとても単純明快なので、心理学について全く事前の知識などなくても理解できます。
乳児や動物の行動パターンなどが実験結果としてところどころに出てきますが、解説が詳しく書かれていて興味深い内容になっています。
心理学は人気の分野です。初学者向けの入門書は数多く出版されていますが、その中でも人気の本がこちらになります。高いお金を払って民間の心理学に関する検定試験を受けなくても、市販の本で十分に学習できます。 |
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