医療事務管理士技能検定試験っていう民間資格は役に立つの?
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | やや易しい | 70% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | — | 3か月程度 |
活かし方 | 全国求人数 | おすすめ度 |
知識習得 | 約2,000件 (3件※) |
- 上記は医科についてです。
- 医療事務全体の求人は約2,000件ありますが医療事務管理士技能検定試験合格者と明記している求人は3件です。
- 全国求人数は、ハローワークの求人情報を基に2024年4月13日に集計しました。
世間では「医療事務」と呼ばれる民間の検定試験が数多く存在しますが、法律的な根拠のない民間資格は「資格」とは認められず、単なる検定試験にすぎません。
概ねどの医療事務に関する検定試験も難易度はが低く、履歴書に書いても就職や転職が有利になるとは言えません。
採用にあたってはまずは経験者優遇です。
未経験者であれば学歴や年齢、面接時の印象が大事です。
医療事務管理士(技能検定試験)とは
医科と歯科の分野に分かれる
医療事務管理士技能検定試験とは、診察の受付やカルテ管理、診療費の請求、会計等を行う医療事務スタッフとして必要なスキルを認定する民間資格です。
医療事務に関する民間資格は100以上あると言われていますが、医療事務管理士技能検定試験は日本国内では歴史のある試験の1つです。
医療事務管理士は「医科」と「歯科」の分野に分かれています。
どちらも他の医療事務資格と比べると取得しやすい試験です。試験会場へはテキストや計算機も持ち込めます。
医療事務管理士の検定試験は株式会社技能認定振興協会(JSMA)が実施しています。
主催者サイト:JSMA 技能認定振興協会|医療事務の資格・医療事務の試験ならJSMA
役に立つ民間資格なのか?
医療事務という資格は存在しない
そもそも医療事務の仕事につくための資格など存在しません。
世間一般的に、「医療事務」という資格がイメージとして定着していますが、これはTV-CMや根拠の無いネット広告が原因です。
単なる民間の検定試験にすぎないので医療の現場では無資格者扱いです。
医療事務などの職員を採用する際にまず重視するのは、中途採用であれば経験者です。
現場で2年ほどの経験があればかなり採用は有利です。
未経験者を採用するのであれば、重視するのは学歴や年齢、容姿などです。有名大学卒あるいは地元の有名進学高校卒が有利です。
新卒採用時には学歴を重視します。大きな病院になれば大卒しか採用しません。
さらに、面接時の印象も重要です。病院の受付は基本的に接客業だからです。
業務は慣れれば誰でもできます。医療事務のような民間資格は履歴書に書いても参考にする程度です。
将来性を徹底研究
医療事務に関する資格はいろいろあるけれど・・・
医療事務の仕事に就きたいけど、どのような資格がおすすめですか?
よくこういった質問をネット上で見かけます。
就職や転職を少しでも有利にするために何か資格を取りたい・・・そう考えるのは決して悪いことではありません。
けれど、少し調べてみると医療事務と言われる資格は世の中にいっぱい存在していて乱立状態であることがわかります。
どれも良い言葉ばかり並べてあるので迷ってしまいます。
しかもどれも通信講座受講が必須・・・
結論を申し上げますと、どれを取得しても就職や転職は有利になりません。おすすめはありません。
どの試験もテキストや参考書の持ち込み可能なので誰でも合格できます。
中には自宅受験などというふざけた検定試験もあります。詳しい人が近くにいれば全問正解です。
医療事務管理士技能検定試験は合格率70%以上ですから、よほどのことがない限り合格できます。
こういった検定試験に数週間程度の短い勉強期間で合格して就職や転職が有利になると常識的に考えられますか?
医療事務管理士の難易度と合格率について
医療事務管理士技能検定試験には、医科と歯科の2つの分野があります。合格率は、医科で50~65%、歯科で60~80%ほどです。
他の医療事務系の資格の合格率は下記の通りです。
- 75%:医療秘書技能検定試験(3級)
- 70%:医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
- 70%:医事コンピュータ技能検定
- 70%:医療事務管理士技能検定試験
- 35%:診療報酬請求事務能力認定試験
医療事務管理士は、他の医療事務資格と比べても同等程度の合格率のようです。
つまり難易度は低く、合格しやすい試験であることが分かります。
合格するには
試験は、指定会場で指定日に行う会場試験と、パソコンを使ったインターネット試験の2パターンがあります。
インターネット試験なら、ネットに接続できるパソコンが手元にあれば好きな日時に場所を選ばず受験できます。
試験会場には、全ての資料(点数表、テキスト、ノートなど)の持込が可能ですが、電卓や電子機器(パソコン・電子手帳など)は持込不可です。
言い方によっては、カンニングはほぼ無制限ということです。
合格するには、たくさんのレセプトを書くことです。レセプトを多く書くことで、カルテの読み取りやレセプト作成上のポイントやコツが身につきます。
試験問題のサンプル(過去問)は下記をご覧ください。
参考:試験問題見本|JSMA 技能認定振興協
なお、公式のテキストや問題集は書店やAmazonで市販されていません。主催者ホームページより購入してください。
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
年6回(奇数月の第4土曜日)
インターネット試験(IBT):随時
お申し込み
試験実施月の前月末まで
インターネット試験(IBT):随時
受験資格
受験に制限はなく、どなたでも受験できます。
試験会場
技能認定振興協会の指定会場、受験申請のあった専門学校、各種学校など
インターネット受験(IBT):インターネットが利用できる場所ならどこでも受験可能
受験料
7,500円
試験内容
【学科】マークシート形式10問、1時間
- 法規(医療保険制度・公費負担医療制度等についての知識)
- 保険請求事務(診療報酬点数の算定・診療報酬明細書の作成・医療用語等の知識)
- 医学一般(臓器・生理機能・傷病等についての知識)
【実技】3問、3時間
- レセプト点検問題(1問)
- レセプト作成(外来・入院 各1問)
※コンピュータ試験の場合は学科・実技併せて3時間
合格基準
- 学科試験:70点以上
- 実技試験:点検・各作成問題ごとに50%以上の得点をし、かつ3問の合計で70%以上
※実技・学科ともに合格基準に達した場合に合格と判定
合格発表
験実施後1カ月以内に文書で通知
主催者情報
試験に関する詳しい情報は医科 医療事務管理士 技能認定試験|JSMA 技能認定振興協会をご覧ください。