医療秘書技能検定試験とは?難易度は低くメリット少ない

種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 70% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 (専門学校生中心) | ~1万円 | 1か月程度 |
活かし方 | 全国求人数 | おすすめ度 |
知識習得 | 228件 (36件※) | ![]() |
- 上記は3級についてです。
- 医療秘書全体の求人は226件ありましたが医療秘書技能検定試験合格者と明記している求人は35件です。
- 全国求人数は、ハローワークの求人情報を基に2024年11月27日に集計しました。
医療秘書技能検定試験とは、病院などで医療秘書として働くために必要な知識と技能を有しているかを測る民間の検定試験です。
しかし、こういった民間の検定試験に合格しても現場では無資格者扱いです。医療系の国家資格と比べると給与などの待遇は悪いです。
残念ながら、学歴や容姿、パソコンスキルを重視する病院の方が多いようです。
就職や転職に役立つとは言えず、取得するメリットは少ないです。
療秘書技能検定試験とは

人気の検定試験
医療秘書技能検定とは、主に病院などで医療秘書として働くために必要な知識と技能を有しているかを問う民間の検定試験です。
病院での受付業務や患者のカルテの管理といった一般的な医療事務の仕事だけではなく、医師のスケジュール管理等の秘書業務を行う目的もあります。
試験は難易度の低い順に、3級、2級、準1級、1級に分かれ年に2回実施されます。
3級は75%ほどの合格率ですが、1級になると医療事務系の検定試験の中でも難易度はかなり高くなり、合格率は10%前後です。
医療秘書技能検定試験は難易度が低く合格率は高いため、毎年の受験者数が約10,000人を超える人気の検定試験となっています。
なお、各級の合格率は以下の通りです。
- 1級:10~20%
- 準1級:20~30%
- 2級:45~60%
- 3級:70~75%
医療秘書技能検定はms検定(medical secretary)とも呼ばれています。
主催者サイト:医療秘書技能検定試験 医療秘書教育全国協議会
受験生の多くは専門学校生
この検定試験の受験生の多くは医療事務系の専門学校の生徒です。
専門学校で勉強した成果を何かの形で残すために、そして就活が少しでも有利になるようにと挑戦します。
級が4つあり、さらに年に2回試験が実施されますから、最低でも3級に合格して履歴書に書いてPRします。
医療秘書技能検定試験には受験制限がないため誰でも受験できますが、完全な独学での受験生はかなり少数です。
役に立つ民間資格なのか?

医療秘書技能検定試験といっても民間の検定試験です。
履歴書に書いても就職や転職の際には思いのほか低評価です。あまり役に立たたないということです。
そもそも医療秘書になるために資格はいりません。医療秘書の仕事は誰にでもできます。
一方、看護師の業務は国家資格がなければできません。
つまり、医療秘書技能検定試験のような民間資格に合格しても、看護師のような国家資格とは違い医療の現場へ行けば無資格者と同じ扱いです。
医療秘書や医療事務に類する民間資格を取得するために専門学校へすすむ女性もいますが、それは止めた方がいいでしょう。おすすめしません。
仮に専門学校へ進むのであれば、医療系の国家資格が取得できる学校を目指しましょう。
医療の業界で役立つのは国家資格です。
将来性について徹底研究
わずかだが求人は見つかる
医療秘書技能検定に合格すれば就職が有利になる可能性もあります。
例えばハローワークインターネットサービスで、医療秘書技能検定合格者を採用条件としている医療機関を探すと少ないながら見つかります。
2024年4月の時点で35箇所の病院で見つかりました。
こういった病院へ就職するのであれば、仮に難易度が最も低い3級でも多少就職は有利になるでしょう。
最も難易度の高い1級を取得すればさらに有利になる可能性があります。
ただし、絶対的に有資格者が必要というワケでもないです。
他に大卒などの高学歴で面接時の印象の良い人がいれば、仮に無資格者であってもそちらの人を優先して採用するでしょう。
医療秘書技能検定試験と他の検定試験の比較
医療秘書技能検定試験は、3級であれば75%ほどの合格率です。
他の医療事務系資格と合格率(難易度)を比較すると下記の通りになります。
- 75%:医療秘書技能検定試験(3級)
- 70%:医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
- 70%:医事コンピュータ技能検定
- 70%:医療事務管理士技能検定試験
- 35%:診療報酬請求事務能力認定試験
他と比べても合格率は高く、難易度が低いことが分かります。最も取得しやすい医療秘書検定試験の1つです。
テキスト・問題集・参考書
おすすめ問題集
医療秘書検定試験用の公式問題集です。
過去5回分の領域I・IIに対応した試験問題を収録した過去問題集です。
独学で勉強する人は少ないですが、問題集としてはこちらを利用します。
3級と2級は市販のテキストや問題集が出ているので、独学でも合格できます。
※(1)と(2)の2冊が販売されています。
種類 | 評価 |
テキスト | ![]() |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
年2回(6月上旬、11月上旬)
お申し込み
4月上旬~5月上旬
9月上旬~10月上旬
受験資格
制限はなく、どなたでも受験できます。
試験会場
札幌市、土浦市、成田市、東京、上田市、新潟市、豊橋市、名古屋市、大阪市、松山市、福岡市、鹿児島市
全国各地の約173校の会員校の一部にて実施
受験料
- 3級 4,000円
- 2級 5,100円
- 準1級 5,800円
- 1級 6,500円
※2024年11月27日現在税込み、個人受験の場合です。
試験内容
【出題範囲】
- 領域Ⅰ: 医療秘書実務、医療機関の組織・運営、医療関連法規
- 領域Ⅱ: 医学的基礎知識、医療関連知識
- 領域Ⅲ: 医療事務(レセプト作成、診療報酬点数表の理解)
合格基準
試験は、領域I、II、III(技能審査基準参照)それぞれに100点ずつ配点されています。この三つの領域の正解の合計が全体で180点以上ある者のうち、それぞれの領域の正解が、60%以上の場合、合格となります。
合格発表
各回の試験終了後、約1か月半後に郵送
主催者情報
試験に関する詳しい情報は医療秘書技能検定試験 医療秘書教育全国協議会をご覧ください。