倉庫管理主任者とは難易度は低く合格後ほぼ100%の国家資格
種類 | 難易度 | 合格率 |
国家資格 | 易しい | 99% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
講習受講 | ~1万円 | 1日 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
評価アップ | 7件 |
- 倉庫業法で規定された国家資格です。講習受講でほぼ全員合格できます。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年9月6日に集計。
倉庫業者は、倉庫管理主任者を選任して火災防止など倉庫施設の管理、適正な運営の確保、労働災害の防止、従業員の研修などの業務を行わせなければなりません。
倉庫管理主任者の資格はたった一日の講習で誰でも取得できます。修了試験もなく合格率はほぼ100%です。
就職や転職は有利になりませんが他の国家資格があればメリットは十分です。
倉庫管理主任者とは
倉庫ごとに一人の倉庫管理主任者が必要
倉庫管理主任者とは、倉庫を適切に管理するために必要な知識および能力を有する者として倉庫業者より選任された者です。
倉庫業者は、倉庫ごとに1人の倉庫管理主任者を置かなければなりません。
複数の倉庫を所有する場合は、倉庫ごとに倉庫管理主任者を選任する義務があります(例外あり)。
倉庫業者は、倉庫管理主任者を選任して、火災防止など倉庫施設の管理、倉庫管理業務の適正な運営の確保、労働災害の防止、現場従業員の研修などの業務を行わせます。
倉庫管理主任者とは、平成14年4月の倉庫業法改正に伴い誕生した国家資格です。
国土交通省が公開している倉庫管理主任者マニュアルでは、倉庫管理主任者が通常行うべき業務を細かく取りまとめています。
そもそも倉庫業とは
倉庫業とは、「寄託を受けた荷物を倉庫で保管する営業形態」の業種のことです。
「寄託」 とは、あまり馴染みのない表現ですが、民法や商法上で定義された法律用語で 「何かを誰かに預ける」という意味です。
簡単に言うと、倉庫のスペースを貸して、荷物を預かり保管することで利益を得るビジネススタイルです。
倉庫業と言っても単に「荷物を預かり保管する」だけではなく、仕事内容には、検品、入庫、保管、流通加工、ピッキング、仕分け、出庫などの倉庫内に入庫してから出庫するまでの一連の作業が伴います。
講習は誰でも受講できてほぼ100%の合格率
倉庫管理主任者とは、前述の通り倉庫の適切な管理に必要な知識、および能力を有するとして選任された者です。
倉庫の管理の実務経験を一定期間以上有する者の中から通常は選任しますが、実務経験を有するものがいない場合には倉庫管理主任者講習を修了した者から選任することができます。
この講習は、全くの未経験者であっても個人で参加できます。
講習の期間は1日で、全国各地で実施しています。
修了試験などもなく、ほぼ合格率は100%です。
※講習を受講すれば倉庫管理主任者の国家資格を取得したワケではなく、倉庫管理主任者の選任要件の一つを満たしたにすぎません。選任されてはじめて倉庫管理主任者と名乗れます。
役に立つ資格なのか?
就活や転職は有利になりません
この資格は、既に倉庫業や物流業界で倉庫の管理・運用をしている人向けです。
例えば、学生や実務経験の無い人が講習を受講して取得したからといって就職や転職は有利にはなりません。
履歴書が一行埋まる程度のメリットです。
ハローワークの検索機能を利用して、全国で倉庫管理主任者の求人がどれくらいあるのか探してみましたが一桁でした。
まぁ、何と言うか・・・天下り団体の利益確保のために作った国家資格という印象は拭えません。
倉庫ごとに一人の倉庫管理主任者が必要ですが、欠員がでそうになっても他の社員に講習へ行かせればそれで済みます。
外部から採用するほどの需要はないということです。
将来性について徹底研究
倉庫業はいろんな資格が役立つ業界
倉庫業は、メーカーと消費者を結びつける重要な産業です。
農作物や工業製品にしても、作るだけではなく一旦保管する倉庫が必要です。
Amazonや楽天で商品を買うと、いくつもの倉庫を経由して私達の手元に届きます。
倉庫業は生活のインフラとして公共性が高く、常に適切な運営・円滑な流通の確保が求められます。
そんな倉庫業ですが、実はいろんな国家資格が現場では役立ちます。
この業界には、フォークリフト免許や中型自動車免許を持っている人は大勢います。
逆に、持っていないと仕事にならないかもしれません。
扱う商品によっては危険物取扱者なども役立ちます。
防火管理者、安全衛生推進者、食品衛生責任者、はい作業主任者、床上操作式クレーン、玉掛け作業者なども役に立ちます。
こういった資格の多くは会社経費で取れるので、無理して事前に取る必要はないです。
さらに、運行管理者(貨物)の資格を持っていると現場ではかなり注目されます。
これらの資格は実用的で、倉庫管理主任者よりもおそらく役に立ちます。
最近はインターネット経由でも申し込み可能
倉庫管理主任者講習は、全国各地で毎月何度も開催しています。
とても人気のようで、毎回300名ほどの定員はすぐにいっぱいになります。
この講習の申し込みは、以前はFAX限定でしたが現在はネット上からでもできます。
申し込み受付開始時間は、午前9~10時くらいが多いようです。
FAXで申し込む場合、到着順で予約となります。
指定された時間よりも早いとフライングになって申込みは無効となります。
受講申込書を事前にダウンロードして準備しておきます。
そして、時間になったら送信しますが、FAXが殺到してしばらくの間送信できないことが多いようです。
ネットを利用して応募する場合は、申し込み可能な時間になると「応募する」ボタンが表示されます。
クリックして入力フォームに切り替わったら必要事項を記入のうえ送信します。
「エラーメッセージ画面」になったら定員に達しているということのようです。
FAXもネット申し込みも送信できたらラッキー、ほんの15分ほどで定員いっぱいになります。
合格するには
睡魔に耐えれば合格できる
倉庫業者は倉庫ごとに、倉庫管理主任者を選任しなければなりませんが、次のいずれかに該当する人でなければなりません。
- 倉庫の管理の業務に関して2年以上の指導監督的実務経験を有する者
- 倉庫の管理の業務に関して3年以上の実務経験を有する者
- 国土交通大臣の定める倉庫の管理に関する講習を修了した者
- 国土交通大臣が上記に掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者
実務経験を有する上記1と2に該当する人は、講習を受講する必要はないです。
倉庫の管理の実務の経験がない一般の人は、3の講習を受講すれば倉庫管理主任者になるための資格を得ます。
講習は午前と午後に分かれ、計4時間45分です。
内容的には薄い講習です。修了試験などもないので難易度は低いです。
よほどのことがない限り全員合格です。つまり合格率はほぼ100%です。
居眠りなどはせずじっと睡魔に耐えて聞いてください。
居眠りをしたり、態度が悪かったりすると「落ちた」となります。
○○倉庫、○○運輸、○○ロジスティクスなどの会社名義の受講者が多いですが、1社1名までです。個人でも受講できます。
受講者はほぼ男性ばかりで、年齢層は幅広く、スーツを着た人も多くいます。女性は1割以下です。
受講費用は主催する団体によって違いますが1万円前後です。
講習が修了すれば技能講習修了証がもらえます。
以前はよく見るようなA4サイズの表彰状のようなモノでしたが、最近は免許証サイズのものが増えているようです。
A4サイズの表彰状なら額縁に入れて事務所に掲示できます。
カードサイズなら持ち歩きに便利です。
講習情報
日程・受講資格・内容・その他
開催日
主催者によります。
お申し込み
主催者によります。
受講資格
年齢、学歴等に制限はなく誰でも受講できます。
講習会場
全国各地
受講料
概ね10,000~13,000円
※日本倉庫協会の会員であれば上記の半額ほどです。
講習の内容
【講習の内容】
- 倉庫業法の概要:1時間
- 倉庫業における労働災害の防止:1時間
- 倉庫における火災防止:1時間
- 倉庫管理実務:1時間
- 自主監査体制の整備:45分
※修了試験などはありません。
合格基準
ほぼ100%合格です。
主催者情報
試験に関する詳しい情報は倉庫管理主任者講習について|一般社団法人 日本倉庫協会をご覧ください。