床上操作式クレーン運転技能講習は3日間で修了可能
種類 | 難易度 | 合格率 |
国家資格 | 易しい | 99% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
講習受講 | ~4万円 | 3日間 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
スキルアップ | 2,300件 |
- つり上げ荷重5t未満の「特別教育」であれば2日間の講習で取得できます。
- 全国の求人数は、ハローワークの求人情報を基に2024年6月2日に集計しました。
床上操作式クレーン運転技能講習の修了者(技能者)は、つり上げ荷重が5トン以上で、床上で運転しながら荷の移動と共に移動する方式のクレーンの運転業務に従事できます。
3日間の講習で取得可能、真面目に聞いていればほぼ全員合格できます。
求人も多く役立つ国家資格です。
床上操作式クレーン運転技能講習(特別教育)とは
荷とともに移動する方式のクレーン
床上(ゆかうえ)操作式クレーンとは、床上で操作し、かつ、運転する者が荷とともに移動する方式のクレーンとされています。
例えば、工場や倉庫の天井や壁に設置されている大きなクレーンなどです。
固定されているので「移動式クレーン」とは別物になります。
床上操作式クレーンの操作は、ペンダントスイッチ(ペンダントのように上からぶら下がった押しボタンスイッチ)で行い、建物の天井付近に取り付けられたレールに沿ってクレーン全体が移動(走行)します。
ホイスト部分(荷を持ち上げる電動の巻き上げ機)は走行方向および直角方向に動くので、操作をする人は荷物と一緒に移動しなければなりません。
移動するのは東西南北(横行と走行・縦と横)すべての方向です。
運転者はクレーンの運転席から操作するのではなく、ペンダントスイッチを床の上で操作しながら荷物と一緒に移動するため「床上操作式」となるワケです。
つり上げ荷重5トン以上の床上操作式クレーンの運転業務には、床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者、あるいはクレーン・デリック運転士免許を受けた者でなければ業務に就かせてはならないと定められています(クレーン則第22条)。
床上操作式クレーン運転技能講習は3日間(2日の学科と1日の実技)で、都道府県労働局長登録の教習機関において実施しています。
※つり上げ荷重5トン未満の床上操作式クレーンの運転であれば、クレーンの運転の業務に係る特別教育(2日間)で取得できます。
床上操作式クレーンと床上運転式クレーンは違う
床上操作式クレーン運転技能講習の修了者は、つり上げ荷重が5トン以上で床上で運転し、かつ、運転をする者が荷の移動(横行と走行・縦と横)と共に移動する方式のクレーンの運転業務に従事できます。
※クレーン全体がレールに沿って移動する動き走行といい、それに対する直角の動きが横行です。UFOキャッチャーを例に上げると、最初のクレーンの動きが走行で、奥へと移動する動きが横行です。
床上運転式クレーンとは、床上で運転するのは同じですが、運転者がクレーンの走行方向のみに移動するタイプのクレーンです。
運転者は走行の際は荷と一緒に歩きますが 横行の時は一緒に歩く必要はありません。
床上運転式クレーンを運転するには、クレーン・デリック運転士、旧クレーン運転士の免許が必要になります。
「床上運転式クレーン運転技能講習」という講習はありません。
ちなみに、床上操作式クレーン運転技能講習修了の資格では、クレーンの無線操作はできません。
無線操作はクレーンデリック免許が必要です。
役に立つ資格なのか?
他の資格もあればさらに役立つ
床上操作式クレーン運転技能講習は労働安全衛生法に基づく国家資格ですからもちろん履歴書にも堂々と書けます。
求人は全国的にあり、役立つ資格であるのは間違いないでしょう。
鉄工所とか製作所、製鉄所や塗料製造の工場、あるいは大型の倉庫を管理する会社へ就職・転職する際には、持っていれば有利になる可能性が高いです。
なお、この技能講習を修了した者であっても、玉掛けの業務を行うには玉掛け作業者の資格が必要になります。
合わせて修了するのがおすすめです。
トラックの荷台に取り付けてある通称ユニッククレーンの操作を業務として行うには、小型移動式クレーン運転技能講習を修了しなければなりません。
こちらも合わせて取得すれば仕事の幅が広がります。
将来性について徹底研究
玉掛けとどちらを先に取得すべきか?
床上操作式クレーンと玉掛け作業者の資格を取りたいけど、どちらを先に取ればいいのか?
どちらを先に取得しても共通項目は後で受ける方が免除になるので、金額に違いはありません。
例えば、先に玉掛けを取りに行くと19時間の講習になります。後で受ける床上操作式クレーンは16時間の講習になります。
先に床上操作式クレーンを取りに行くと20時間の講習になります。後で受ける玉掛けは15時間の講習になります。
好きな方からで構わないと思いますが、どちらかと言うと玉掛けから取得す人が多いようです。
玉掛けから受講すれば、学科でクレーンのことも少々学ぶので床上操作式クレーンを受講する際に理解しやすくなるからです。
フォークリフトなどもあると役立つ!
床上操作式クレーンは工場や倉庫などの室内に設置してある場合がほとんどで、そこでは重量物の移動も行います。
その際に、やはり持っていると役に立つのがフォークリフト運転免許です。
工場や倉庫、建設現場、ホームセンターなどで荷物や建材などを運ぶのに、やはりフォークリフトは欠かせません。
フォークリフト運転技能講習を4~5日受講すれば比較的容易に取得できます。車の免許がなくても受けられます。
また、最近は床上操作式よりもリモコンを使って操作するクレーンが多くなってきたので、クレーン・デリック運転士免許を持っていると重宝します。
合格するには
技能講習、特別教育ともに合格率はほぼ100%
小型移動式クレーン運転技能講習は、受験資格の制限は特になく誰でも受講できますが、多くの場合18歳以上に限定しています。
講習は、都道府県労働局長登録教習機関にて開催しています。
講習科目の免除のない人は3日間(学科13時間、実技講習7時間)受講し、学科試験と実技試験にそれぞれ合格すれば資格取得です。
他の資格を持っている人はこの限りではなく、免除される学科や実技講習があり、講習時間が短縮されます。
試験は易しく、ほぼ全員が合格できる程度の難易度で合格率はほぼ100%です。
居眠りをせずにしっかり聞きましょう。
つり上げ荷重5トン未満の床上操作式クレーンの運転であれば、特別教育(2日間)で取得できますが、こちらも合格率はほぼ100%です。
講習の最後に簡単なテストがあります。全て選択問題です。
テストでどこが出題されやすいか講義の中で講師が重要ポイントを教えてくれます。この学科試験で落ちる人はほとんどいません。
まれに、会社から強制的に受講させられている若者が講義中寝ていたりしますが、そういうヤル気がない人は落ちます。
学科、実技共に、講師の言う事をよく聞いていれば大丈夫です。
実技も全くの素人でも落ちる人はほとんどいない。
学科試験に合格すれば、最終日は終日実技講習です。
もちろん受講生は全員未経験のはずです。最初は操作に馴れるまでに時間がかかりますが、何回も練習するうちに馴れてきて実技試験に合格できるレベルに達します。
揺れ止めさえできれば何の問題もありません。周りの人の練習をよーく見ていれば大丈夫です。
全くの素人でも落ちる人はほとんどいません。
もし落ちる人がいたならよっぽど受講態度が悪い人でしょう。
最後に実技の試験があります。実技試験は7分以内に完了しなければなりませんが、時間は気にしなくても大丈夫です。
「指差呼称」も重要です。ボタン操作なので指差しはしなくてもよいですが、しっかり呼称はした方が印象は良いです。
実技試験も学科と同様にほぼ全員合格できます。
技能講習情報
日程・受講資格・内容・その他
試験日
実施機関によります。
お申し込み
実施機関によります。
受験資格
年齢、学歴等に制限はなく誰でも受講できます。
※実施機関ごとに若干異なります。18歳以上に限定している場合が多いようです。
試験会場
試験地:全国各地
受験料
概ね30,000円前後(実施機関により異なります)
試験内容
【学科】2日間
- クレーンに関する知識:6時間
- 原動機及び電気に関する知識:3時間
- 力学に関する知識:3時間
- 関係法令:1時間
- 修了試験:1時間
【実技】1日、7時間
- 床上操作式クレーンの運転と点検
- クレーン運転のための合図
免除科目:次のいずれかに該当する場合、学科講習の一部が免除されます。
- 移動式クレ-ン免許
- 揚貨装置運転士免許
- 小型移動式クレ-ン運転技能講習の修了者
- 玉掛け技能講習の修了者
主催者情報
試験に関する詳しい情報は各主催者のホームページをご覧ください。