種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 70% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~1万円 | 1か月 |
- 試験にはⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種がありますが、上記はⅢ種についての数字です。
- 全国の求人数は、ハローワークの求人情報を基に2023年2月14日に集計。
うつ病などの疾患の正しい理解とうつ病の予防、自分自身あるいは身近な人がうつ病に陥った場合の正しい対処などの知識を学ぶための検定試験です。
カウンセラーの仕事につながる民間資格ではなく、履歴書に書いて就職・転職が有利になることもありません。
メンタルヘルスマネジメント検定とは

心の病の理解を深める検定試験
メンタルヘルスマネジメント検定とは、大阪商工会議所が主催する民間の検定試験です。
名称から判断すると、悩み事相談、つまりカウンセラー的な仕事につながる資格と想像してしまいますが、実は全く違います。
メンタルヘルスマネジメント検定とは、心の病(うつ病)などの疾患の正しい理解とその予防、そして、自分自身あるいは身近な人が心の病に陥った場合の正しい対処方などの知識を学ぶための検定試験です。
受験生は会社員など組織で仕事に従事している人が対象です。組織で働く人たちの心の不調の未然防止と、活力ある職場づくりを目指します。
※心の病を改善するためのカウンセリングの手法を学ぶワケではありません。
主催者サイト:メンタルヘルス・マネジメント検定試験 | 働く人たちの心の健康と活力ある職場づくりのために
身近なところに実は多くいる
怪我をした、風邪をひいた、腰痛になった、などという場合は、出血したり咳や鼻水、腰を押えるなどと誰が見ても疾患の様子が分かります。
しかし、心(メンタル)の病といわれるものは、外見上では簡単に病気と判断できないものです。日常の行動の変化などから察するしか手段がありません。
その兆候を的確にとらえて、医療の専門家につなげる橋渡し的な役割を担うための知識を学びます
現代の日本においては「1億総うつ社会」といわれてるほど「心の病」を患っている人は身近なところに多く存在します。
役に立つ資格なのか?

心の病について基本的な知識を身に付けることは、自分自身や部下を守るためにも役立ちます。
心の病で一番恐ろしいのは「知らないこと」です。
何も知らずに問題を抱えている人を叱咤激励するとさらに重篤となり最悪な結果になることもあり得ます。それに気づけば問題が大きくならないうちに対処できます。
メンタルヘルスマネジメント検定は、一番初歩のⅢ種でも自分の心の健康を保つための基本的な知識を得られます。
部下を持った場合にⅡ種の知識があれば、正しい対応をして部下を窮地から救うこともできます。
メンタルヘルスマネジメント検定の学習を通して心の病に関する正しい知識を身に付けます。
将来性について徹底研究

就職や転職のために取得するものでもありません
メンタルヘルスマネジメント検定をはじめ、多くの民間団体が心理系の検定試験を実施しています。
しかし、こういった試験に合格しても就職・転職が有利になることはありません。カウンセラーの仕事にも就けません。自治体が募集するスクールカウンセラーにもなれません。
あくまでも心理学の入門資格です。知識を身に付けるための検定試験です。
本格的に心理学について学びたいのであれば、あるいは心理学の分野へ就職や転職を希望するのであれば、臨床心理士や公認心理師などを目指してください。
いずれも大学院まで進んで勉強しなければなりません。最低でも6年以上は心理学について勉強します。
怪しい心理系の民間資格がいっぱい、多くは資格商法
民間の団体が主催する心理カウンセラー系の資格は数えきれないほどたくさん存在します。
メンタルケアカウンセラー、メンタルヘルスカウンセラー、ケアストレスカウンセラー、メンタル総合心理カウンセラー、メンタル心理ヘルスカウンセラー、上級心理カウンセラー、メンタルケア心理士、青少年ケアストレスカウンセラー、不登校訪問支援カウンセラー・・・まだまだたくさんあります。
参考:産業カウンセラー、メンタル心理カウンセラー、こころ検定、心理学検定
多くは何も知らない素人をターゲットとした受講料と受検料目的の現代版資格商法です。
確実に言えることは、こういった短期間で取得できる民間の心理系資格では就職に結びつきません。
プロのカウンセラーとして病院や福祉施設へ就職できたり、小中学校・高校に配備されるスクールカウンセラーにもなれません。
個人で開業してもまともな収入は得られません。
騙されないようにしてください。
合格するには
試験にはⅢ種、Ⅱ種、Ⅰ種の3種類
メンタルヘルスマネジメント検定にはⅢ種、Ⅱ種、Ⅰ種の3種類の試験があります。レベルとしてはⅢ種が最も取得しやすくⅠ種が最も難しくなりますが、単に難易度の違いだけではなく学習する内容も違ってきます。
まずⅢ種ですが、「セルフケア」と呼ばれている通り、職場環境において、自分自身がうつ病にならないための知識を学習します。うつ病の防衛策を事前に学習しておくということです。
次にⅡ種ですが、「ラインケア」と呼ばれています。管理職やリーダーが部下の心の健康に注意して、うつ病にならないための知識を学習します。事前に知識があれば、部下の態度の変化を素早く察知して、うつ病にならないよう早期に対応することができます。
Ⅰ種は会社の経営者向けで「マスター」と呼ばれています。経営者として社員全体がうつ病にならないための知識を学習します。社員が万が一うつ病で自殺などしたら大変なことになります。危機管理の一環として経営者がうつ病対策を学習します。
Ⅲ種は自分自身に対するメンタルヘルスですが、Ⅱ種はリーダーとして部下に対するメンタルヘルスですので、学習する対象者が違います。Ⅲ種よりランクアップした難易度がⅡ種というワケではありません。
テキスト・問題集は市販されてます
Ⅲ種、Ⅱ種ともに、難易度としてはそれほど高くありません。
公式過去問題集と、それ以外にも数種類テキストや参考書が各社より出版されていて一般の本屋さんで購入することができます。
問題集を解き、ミスをしたり分からなかった問題は解説やテキストを参照しながら確認していくことを繰り返していけば合格できます。
Ⅲ種に合格すれば、もう少し学習してⅡ種も合格できると考えている人もいますが、受験対象が全く違うので試験内容も別物と考えて下さい。
Ⅲ種とⅡ種は併願による同日受験が可能です。余裕があれば2つとも受験してみるのもよいと思います。
公式HPに掲載されている受験対策講座は理解が深まるかもしれませんが受講料が高いので不要です。一般の人が4講全て受講すると50,000円以上です。受講する必要はありません。
まずは無料の資料請求
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
おすすめ参考書
試験情報
試験日
【Ⅰ種】 11月上旬の日曜日
【Ⅱ種・Ⅲ種】 11月上旬の日曜日、3月中旬の日曜日
お申し込み
試験日の1ヶ月~2ヶ月前に申し込みます。
受験資格
受験資格の制限は一切ありません。どなたでも受験できます。
試験会場
札幌、仙台、さいたま、千葉、東京、横浜、新潟、浜松、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、高松、福岡
受験料
I種:11,550円
II種:7,480円
III種:5,280円
(各税込)
試験内容
【Ⅲ種・セルフケアコース】一般社員
①メンタルヘルスケアの意義
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③セルフケアの重要性
④ストレスへの気づき方
⑤ストレスへの対処、軽減の方法
【Ⅱ種・ラインケアコース】管理監督者(管理職)
①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③職場環境等の評価および改善の方法
④個々の労働者への配慮
⑤労働者からの相談への対応 ※話の聴き方、情報提供および助言の方法等
⑥社内外資源との連携
⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法
【Ⅰ種・マスターコース】人事労務管理スタッフ・経営幹部
①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割
③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
④人事労務管理スタッフに求められる能力
⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画
⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進
⑦相談体制の確立
⑧教育研修
⑨職場環境等の改善
合格基準
I種:選択問題、論述問題の合計が105点以上、論述問題の得点は25点以上。
II種、III種:70点以上。
主催者情報
試験に関する詳しい情報は公開試験 | 受験要項 | メンタルヘルス・マネジメント検定試験をご覧ください。
コメント