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旧サイト名:本当に役立つ資格、全く役立たない資格

土木施工管理技士の一級に合格&経験があれば引く手あまた

自信満々に自分の胸を叩く男性

理工系では一目置かれる難関な国家資格、けれど使い方はかなり限定的

種類難易度合格率
国家資格難関10~40%
受験資格取得費用勉強時間
学歴要件その他5~10万円4年以上
活かし方全国の求人数おすすめ度
評価アップ29件
  • 合格率は各部門で異なります。
  • 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年3月1日に集計。

技術士とは、高等な科学技術に関する分野において、高度な専門知識を持つと者であると国より認められた技術者です。

試験は難易度が高く合格率は10~40%ほどです。初学者が独学で合格するのはかなり困難です。

ただし、合格困難な難易度のワリには就職や転職で役に立つとまでは言えません。

「技術士補は廃止される」なんてあらぬ噂が立っていますが、廃止するのではなく名称や呼称を変更して維持する方針です。

目次

技術士(補)とは

ビルの前で腕組みをして立つ男性

国が認めた高度な技術者

技術士とは、高等な科学技術に関する分野(下記枠内の21部門)において、高度な専門知識を持つと者であると国により認められた技術者のことをいいます。

分かりやすく言うと、各分野における優秀な技術者を、国が「技術士」として認定する制度です。

試験は、国の法律である技術士法に基づいて文部科学省が実施します。

技術士は、弁護士や宅地建物取引士のように明確に法律で業務内容が定められていません。

国家試験試験(二次)に合格し、技術士として登録を受けた人だけに与えられる名称独占資格です。

【 21部門 】

1.機械部門、2.船舶・海洋部門、3.航空・宇宙部門、4.電気電子部門、5.化学部門、6.繊維部門、7.金属部門、8.資源工学部門、9.建設部門、10.上下水道部門、11.衛生工学部門、12.農業部門、13.森林部門、14.水産部門、15.経営工学部門、16.情報工学部門、17.応用理学部門、18.生物工学部門、19.環境部門、20.原子力・放射線部門、21.総合技術監理部門

関連団体:公益社団法人 日本技術士会
所轄省庁:技術士制度:文部科学省

技術士の具体的な業務内容

技術士の資格を取得したからといって、技術士にしかできない独占業務はありまあせん。

技術士は名称独占資格であるということです。技術士以外の者が技術士とは名乗れません。

技術士は、国家試験によって一定レベルの問題解決能力が備わっていると認められる技術コンサルタントの称号といえます。

そのため、社内・社外において技術コンサルタント・技術アドバイザーとして活躍します。

技術士が企業に勤務している場合は、その企業内で技術士としての業務を行います。

つまり社内で技術コンサルタントの業務が主な仕事です。

また、企業に所属しない独立した技術士もいます。

その場合、顧客の求めに応じて技術コンサルティング業務、すなわち研究・開発・設計・評価の指導や技術指導、品質や効率の改善指導、プロジェクトの計画策定や監理などなどを行います。

簡単には合格できない技術士試験の特徴

技術士の試験には一次試験と二次試験があります。

一次は受験制限がないので誰でも受験できます。過去には小学3年生が受験して合格しています。

参考:技術士補は小学3年生 国家資格1次に最年少合格|東京新聞 TOKYO Web(2014年1月4日)

ちなみに、小学生が一次試験に合格しても二次試験の受験資格がないため正式な技術士にはなれません。

技術士試験の特徴ですが、一次試験に合格してもすぐに次のステップとして二次試験に挑戦できません。

一次試験合格後に、以下の3ルートのうちいずれかを満たせば二次試験の受験資格を得る仕組みになっています。

  1. 技術士補として4年以上職務に従事し、技術士を補助
  2. 科学技術に関する業務に7年以上従事している業務上の監督者の下で4年以上職務に従事
  3. 科学技術に関する業務に7年以上職務に従事

1.は技術士補として登録して、指導役となる優れた技術士(指導技術士)の下で実務経験を積まなければなりません。

2.の場合、技術士以外の技術者の下で実務経験を積みます。技術士補として登録する必要はありません。

3.は、独自に実務経験を積む方法です。二次試験の合格まで、原則として7年(一部は10年)の実務経験が必要になります(一次試験合格前の実務経験や大学院卒などで最短2年まで短縮可能)。

※実務経験とは、実際に仕事として職務に従事しているということです。

二次試験には口頭(面接)試験もあります。

二次試験の内容は択一式と論文(記述)式ですが、専門分野の様々な課題をどこまで認識しているのか、そして高度な専門応用能力を有しているのかを厳しく求められます。

さらに口頭試験では、高い倫理観を有しているかという点についても問われます。

「技術士の資格を取得するぞ!」と思い立っても、自分ひとりの努力だけでは取得できません。

職場の先輩技術士など、周りの協力が必要になる点が他の資格試験とは大きく異なります。

やはり、技術士試験は難関の資格の1つと言ってよいでしょう。

そのため、合格する人は若くはなく、平均年齢は41.8歳となっています。

技術士補とは

技術士とは簡単に説明すると、技術士試験の一次試験に合格した者、あるいは特定の大学の課程を卒業した者で、技術士補として登録した者です。

技術士一次試験に合格し、その後、指導技術士のもとで日本技術士会に登録申請すれば技術士補として名乗れます。

合格しただけではあくまでも有資格者にすぎません。

また、技術士一次試験の合格の代わりに、JABEE団体が認定している大学の課程を卒業すれば技術士補として登録できます。

JABEE団体とは国際的に通用する技術者の育成を目的に設立された団体で、この団体が認定している大学や高専などに設置されているコースを卒業すると技術士試験の一次試験が免除になります。

技術士補は廃止になる?

ご存知の人も多いと思いますが、文部科学省において技術士補制度の課題とあり方さらには廃止が検討されているようです。

そこで、「技術士補の廃止はいつから?」などといろんな噂が飛び交っています。

前述の通り、技術士補とは一次試験合格後、指導技術士の下で実務経験を積んで二次試験の受験資格を得るための制度です。

技術士補に登録するメリットは、二次試験の受験資格を得るために本来7年以上必要な職務従事期間を4年に短縮できる点です(先の表内の3→1)。

しかし、7年以上の実務経験で受験する人が95%以上を占め、技術士補として登録して二次試験を受験する人は2%にも満たないのが実情です。

技術士補に技術を教えられる優れた指導技術士も不足しています。

とは言うものの技術士補には一定のニーズがあり、2019年3月末時点で約3万6,000人、年間約2,300人が登録しています。

現状では、技術士分科会制度検討特別委員会において、技術士補は廃止と見直しの両面で検討中のようです(2024年2月現在)。

技術士補を完全に廃止するのではなく、名称や呼称を変更して課題を改善し制度は維持する方向で検討しています。

余談ですが、測量士の資格にも測量士補の制度があります。

たまたま上記の制度検討特別委員会で測量士補の名称が出たばかりにこちらも廃止の憶測をよんでいます。

役に立つ資格なのか?

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就職や転職の大きな武器になるとまでは言えない

技術士の資格は、理科系・技術系では最難関の資格の1つですが、就職や転職の大きな武器になるとまでは言えないようです。

まず、技術関係の実務経験がないとそもそも技術士の資格は取れません。就職に備えて学生が技術士の資格を取得するというのは現実的に無理です。

また、技術士は、独占的に特定の業務ができる資格ではないので、転職に役立つ機会も少ないようです。

例えば建設関係でいいますと、電気工事士とか建築士などは、この資格がないとできない独占業務が法律で定められています。

一方技術士は、法律で定められた独占業務がないため、技術士の資格がないとできない仕事はありません。

技術士の専門分野の1つに電気電子部門がありますが、この分野には電気主任技術者、電気通信主任技術者といった必置の国家資格があります。

あえて技術士の資格を取得する意味は薄く、役立つ機会は少ないです。転職の際もあまり役に立ちません。

技術士は知名度が実はあまり高くないです。

しかし、取得すれば工学分野や理系の分野では一目置かれます。顧客、同僚、上司などから非常に信頼されます。

建設業のコンサルタント業務を専門におこなうのであれば、話す内容に説得力を持たせられます。

大企業であれば、技術系幹部に昇進するためには必須の資格です。

将来性について徹底研究

土木分野なら優遇される可能性が高い

技術士の資格は、建設関係では役に立ちます。それは主に土木分野です。

また、建設コンサルタント企業、環境コンサルタント企業は技術士が必須なので、転職の際は優遇されます。

社内で技術士会のある大企業や、建設コンサルタントでは社内で評価され、合格した際に一時金が支給されたり、毎月資格手当が支給されるところもあります。

逆に昇給、昇格に何も影響しない会社も多くあります。

ただ単独で技術士の資格を取得しても十分に活かせません。他にも何か資格を持っていてこそ活きてきます。

例えば、土木工事の現場で主任技術者・監理技術者になるのであれば、さらに土木施工管理技士であれば社内的にも社外的にも信用度がアップします。

技術士は理系の難関資格の代表格ですが…

技術士の知名度は残念ながら非常に低いのですが、「技術者に与えられる最高の資格」と称されており、研究者に与えられる博士号に対応するとも言われています。

文系の司法試験や公認会計士試験と対比されるほど権威ある資格です。技術士試験には簡単には合格できません。

しかし、残念なことに業務独占資格ではなく、名称独占資格に過ぎません。

有資格者は「技術士」名乗ることができ、名刺に技術士と印刷できるだけです。技術士の資格が無いとできない業務というものもありません。

技術士の試験には面接もありますが、ほぼ書面による試験です。

他の国家資格にも言えますが、難関の試験だからといって合格者は仕事ができるできないには直結しない面があります。

技術士は理系の中では最高峰の資格です。度重なる制度の改正により、技術士資格取得のための制度も充実されてきましたから、知名度も徐々に高まりつつあり社会的な評価も上がっています。

比較的歴史のある国家資格ですが、まだまだ知名度も評価も低すぎるというのが技術士の現状です。

技術士補だけを取得する必要性は低い

技術士補は技術士になるための前段階というレベルなので、その資格だけでは役に立つことは少ないようです。

必要性という面でもあまり高くありません。もちろん技術士になるためには必要という人もいますが、技術士補自体ではほとんど価値がありません。世間が評価するのはやはり「技術士」です。

また、「技術士第一次試験合格者及びそれと同等と認められた者」に該当すれば修習技術者となります。

例えば、一次試験合格した時点で経歴が7年以上ある人や、JABEE団体が認定している大学の課程を卒業した人です。

この場合、一次試験が免除になり、技術士補に登録しなくても二次試験を受験できます。

技術者補を取得せずに、修習技術者のまま技術士の二次試験を受験する人がほとんどのようです。

技術士(補)になるには

並んで立つ技術者達

初学者が独学で合格するのはかなり困難

技術士は難易度が高く、初学者が独学で合格できるほど簡単な試験ではありません。

前述の一次試験最年少合格者も父親の指導をかなり受けていたようです。

初学者でも一次試験に合格するのは可能ですが、最終的に二次試験に合格するには、やはり大学などで専門的な教育を受けていることが前提となります。

大学のレベルはどうであれ、試験で大学に合格できるくらいのレベルなら、猛勉強すれば合格は可能です。

技術士一次試験対策:過去問題の繰り返し学習

一次試験は「適正」「専門」「基礎」の3科目からなりますが、合格基準がそれぞれで50%以上と比較的ハードルが低いのが特徴です。

50%であれば、感覚的にかなり間違えても許されることになります。

合格率は各部門さらに年度で異なりますが、概ね30~60%ほどです。

特に、「専門」と「基礎」の科目は一定数は選択できるので、得点できそうな問題を選べばよいでしょう。

広く浅くではなく、得意分野で点数を稼いで、それ以外の分野は過去問ベースの最低限の問題は理解できるようにしておきます。

「適正」は技術者倫理や法規制など技術士としての適性を判断する問題です。

問題文をしっかり読んで、普通に解けばほとんど間違えることもないようです。満点も可能です。

最近の一次試験は過去問の使い回しが多いので過去問題の学習は必須です。

独学でも十分合格可能です。最近の過去問であれば日本技術士会のホームページで公開されています。

参考:過去問題(第一次試験)|公益社団法人 日本技術士会

技術士二次試験対策:論文試験の対策を十分に

2次試験の合格率は概ね10%前後です。一次の合格者の中のさらに10%ですから難易度はかなり高いと言えます。

技術士二次試験に合格するためには、最も難所と言われている論文試験の対策をしっかりする必要があります。

論文は、暗記だけでは合格できません。独学では困難です。

第三者か身近な技術士有資格者に論文を添削してもらい、指導やアドバイスを受けるのが合格への近道です。

技術士は専門分野によって合格率と合格累計者が全く違います。

これを参考にして合格累計者が多い分野を狙うという手段もあります。

もちろん同じ部門で受験するのが一般的です。複数部門で合格している人も少なからずいます。

二次試験では筆記が受かれば口頭はほぼ合格と言われています。

しかし、中には口頭で不合格になる人もいますから油断はできません。

二次試験の最終合格者の平均合格年齢は40歳を超えています。最低年齢は26歳です。

あせらずじっくり学習を継続しましょう。

参考:過去問題(第二次試験)|公益社団法人 日本技術士会

技術士の受験を応援するホームページとして下記のSUKIYAKI塾が有名です。利用者も多くいます。

参考:技術士受験を応援するページSUKIYAKI塾

まずは無料の資料請求

おすすめの通信講座

一次試験対策

技術士は難易度が高く、独学で合格するのは非常に困難です。

JTEXの技術士一次試験対策講座は充実した講師陣により作成されており、確実に知識を手に入れることができます。

専門科目で「電気電子部門」を受験しようと考えている人には、是非ともおすすめの講座です。

JTEXは40年の実績があって主に企業単位での受講者が多いのが特徴です。

※こちらから受講申し込みができます。他の部門についても講座を用意しています。

技術士一次試験対策講座「電気電子部門」|技術講座専門のJTEX

二次試験対策

二次試験からは独学ではなく、第三者に客観的に解答を添削してもらう必要があります。それには、通信講座がおすすめです。

アガルートアカデミーであれば、技術士二次試験の内容と対策を熟知した現役のプロ講師が、合格するために必要な論述の書き方や口頭試験での受け答えなどのノウハウを教えてくれます。

無料体験も可能なので、是非お試しください。

※こちらから受講申し込みができます。

【アガルートアカデミー】 技術士第二次試験講座

テキスト・問題集・参考書

おすすめテキスト・基本書

※この問題集は、全21部門のうちの「機械部門」です。

受験生におおむね人気があるのは日刊工業新聞社のテキスト・問題集です。解説が丁寧なので、理解しながら学習を継続できます。

解説が理解できれば応用問題も解けるようになります。完璧に全て理解する必要はありませんが、ある程度分かれば一次試験は合格可能です。

技術士試験の参考書やテキストは多くの出版社から出ていて種類も豊富です。大型の書店へ行くと並んでいるので実際に手に取って比較検討ができます。

当然ですが、テキスト・問題集には合う合わないがあります。1時間くらいかけて直接見比べて比較するのがよいでしょう。

ただし、受験者数の多い建設などは種類も豊富ですが、その他はあまり種類も多くありません。

※在庫切れの際は最新版が販売されるまでしばらくお待ちください。

種類評価
テキスト&問題集

試験情報

日程・出題内容・合格基準・その他

試験日

【一次試験】:10月中旬
【二次試験】:8月上旬
※年1回実施されます。

お申し込み

【一次試験】:6月上旬~7月上旬
【二次試験】:4月上旬~5月上旬

受験資格

一次試験は受験制限はなく、どなたでも受験可能です。

二次試験は、修習技術者であることと所定の実務経験が必要です。
※詳しくは主催者のホームページを参照してください。

試験会場

【第一次試験】

  • 北海道、宮城県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県

【第二次試験】

  • 筆記試験:北海道、宮城県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県
  • 口頭試験:東京都

受験料

第一次試験:11,000円
第ニ次試験:14,000円
(各非課税)

試験内容

筆記試験と口頭試験があります。
【一次試験】筆記試験

  • 基礎科目:科学技術全般にわたる基礎知識
  • 適性科目:技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性
  • 専門科目:1~20技術部門の中から1技術部門を選択

【二次試験】筆記試験及び口頭試験
筆記試験は、21技術部門の中から、あらかじめ選択する1技術部門に対応する「必須科目」と、各技術部門に設定された「選択科目」の中から、あらかじめ選択する「選択科目」についての試験が行われます。
口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ行われます。

合格基準

合格基準、合格率は各部門で異なります。詳しくは下記を参照してください。

参考:技術士第二次試験 統計情報|公益社団法人 日本技術士会

主催者情報

技術士に関する詳しい情報は受験者の方|公益社団法人 日本技術士会をご覧ください。

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