情報処理安全確保支援士は意味ない?登録料と講習費が高い!

| 種類 | 難易度 | 合格率 |
| 国家資格 | 難しい | 20% |
| 受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
| 誰でも受験可 | ~4万円 | 1年程度 |
| 活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
| スキルアップ | 28件 |
- 難易度・勉強時間は事前知識によって大きく違います。
- 全国の求人数は、ハローワークの求人情報を基に2026年8月12日に集計。
| 受験料 | 7,500円 |
| 登録免許税 | 9,000円 |
| 登録手数料 | 10,700円 |
| オンライン講習 (毎年受講) | 20,000円 |
| 実践講習または特定講習 (3年に1回受講) | 約140,000円 |
| 更新費用 | - |
- 上記は2026年8月現在、全て非課税・税込みの金額です。
- 講習費用はあくまでも一例です。講習は選択できます。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)とは、サイバー攻撃に対応するために最新のセキュリティに関する知識・技能を備えた高度かつ実践的なエンジニアです。
これまでの情報系国家試験とは違い、合格後に登録の申請が必要となります。
合格後の維持費がとにかく高い!
毎年のようにお金を払って講習を受講し、3年に一度は11万円以上かけて決して安くない講習も受講しなければなりません。
合格したからといって必ず登録しなければならないわけでもないので、必要になった時に登録すれば十分です。
合格後しても未登録で全然問題ありません。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)とは

情報セキュリティに関する高度な専門家
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ、RISS)とは、サイバーセキュリティに関する専門的な知識・技能を活用して企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援する技術者です。
情報システムに対する脅威や脆弱性の調査・分析・評価を行い、技術面・管理面での有効な対策を立てるために必要な指導・助言を行います。
情報処理安全確保支援士は、平成29年4月に新しく創設された情報セキュリティに関する国家資格です。
年々増加するサイバー攻撃に対応するために、最新のセキュリティに関する知識・技能を備えた高度かつ実践的人材を育成する狙いがあります。
参考:IT技術者の活躍の場を広げる国家資格「情報処理安全確保支援士」|デジタル人材の育成|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
難易度の高いレベル4の国家試験
情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティスペシャリスト試験(2016年10月廃止)の後継となります。情報セキュリティに関する高度な知識・技能(スキルレベル4)を認定する試験です。
IT系の国家資格は、難易度に応じてスキルレベル1(易しい)~スキルレベル4(難しい)まで設定されています。
最も入門的な試験であるITパスポートはスキルレベル1、基本情報技術者試験がスキルレベル2です。
キルレベル4に該当する情報処理安全確保支援士は、関連するセキュリティ関連の試験の中では最も難易度の高い試験のひとつとされています。
登録申請をしなければ名乗れない!
情報処理安全確保支援士が、他の情報系の国家資格と大きく異なる点があります。
それは、例えばITパスポート試験であれば、試験に合格すればそれだけで「ITパスポート所有者」と名乗れました。
情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者、応用情報技術者なども同じです。
基本的に試験に合格すれば、その旨を名乗って履歴書に書くのも自由です。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ・RISS)という資格名称や略称、ロゴマークを名刺に印刷したり、業務上で名乗ったりするには、試験合格後にIPAへ登録手続きを行わなければなりません。
法律上、登録を受けていない人が「情報処理安全確保支援士」等の名称を使用することは禁止されています。
他の情報処理技術者試験(基本情報や応用情報など)のように、合格しただけで資格名をそのまま名乗れるわけではない点に注意が必要です。
情報処理安全確保支援士試験の合格実績には、有効期限がありません。
合格後、登録せずに放置した場合でも過去に遡って講習を受けたり、未登録期間の受講料を支払ったりする必要はありません。
その時点から「新規登録」として手続きを始めることになります。
※かつての情報セキュリティスペシャリスト試験はセキスペ(Security Specialistの略)と呼ばれていました。
そのため、情報処理安全確保支援士試験はSC(Registered Information Security Specialist Examination)、登録が済んだ情報処理安全確保支援士はRISS(Registered Information Security Specialist)と厳密に別けて呼ぶケースもあります。
試験の実施・登録に関する事務は情報処理推進機構(IPA)が行います。
更新費用もえらく高い!
さらに、一度登録しただけでは3年後に失効します。
登録後も1年に1回のオンライン講義と、3年に1回の集合研修を受けなければなりません。
毎年の講習は20,000円ほどで済みますが、3年に1回の講習は最低でも80,000円、中には5日間で770,000円なんてのもあります!
登録を維持するには多額の失費を覚悟しなければなりません。
個人で負担するとなるとえらい持ち出しになるので要注意です。
会社が負担してくれなければ登録しない方がいいかもしれません。
ちなみに、3年毎の更新費用は発生しません。
役に立つ資格なのか?

難関なのでPR材料としては十分威力を発揮
情報処理安全確保支援士試験に合格したからと言って就職や転職は有利にならないという意見が多いようです。
情報処理安全確保支援士は必置の資格ではなく、合格者であろうとなかろうと情報セキュリティの安全確保に関する仕事は誰にでもできるからというのがその理由のようです。
では、実際どうなんでしょうか?
もちろん就職や転職の際にPR材料になります。
それは試験に合格しただけで、未登録(未登録セキスペ)の状態であっても同じです。
難関な国家試験を突破した実績・知識の証明になるので、履歴書に書けば大きな強みになります。
ただし、未登録の状態で「情報処理安全確保支援士」とだけ記載すると名称詐称と取られるリスクがあります。
履歴書等に記載する場合は、必ず「令和◯年◯月 情報処理安全確保支援士試験合格(未登録)」のように、試験に合格したけど未登録であることを正確かつ明確に記載しましょう。
大学生が取得すれば就活は確実に有利になります。少なくとも書類選考などは有利に進みます。
大手IT企業では「高度情報処理試験合格者は選考時に優遇」と明記しているろころもあります。
スカウト型の求人サイトであれば、資格欄に「情報処理安全確保支援士合格」と書けば速攻でオファーが飛んできます。
ですが、採用の決定打になるとまでは言えないようです。
新卒の学生であれば在学中の成績、面接時の印象、人間性の方が重視されます。
社会人であればこれまでの仕事の実績が重視されるからです。
必置資格になる可能性もある?
経済産業省は、あの手この手(科目免除対象者の拡大、合格率アップ、試験回数増加等)を使ってで、情報処理安全確保支援士試験の受験者を増やそうとしていますが、なかなか思うように延びていないようです。
2020年までに3万人超の有資格者の確保を目指すとしていましたが、2022年10月1日時点での登録者数は20,744人、2026年4月1日時点で26,453人に留まっています。
参照:情報処理安全確保支援士登録者について(2022年10月1日時点)|デジタル人材の育成|IPA 独立行政法人情報処理推進機構
参照:国家資格「情報処理安全確保支援士」2026年4月1日付新規登録者1,859名の内訳 | デジタル人材の育成 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
※2025年度からは未登録者向けにも、最新知識を維持するための「特定講習」を受講できる仕組みが検討・導入されています。
国がここまで登録者数の拡大を図る背景
なぜ国はここまで登録者を増やそうとしているのでしょうか。
背景には、政府が推進するサイバーセキュリティ戦略があります。急増するサイバー攻撃の脅威に対抗するため、国家レベルで最新スキルを持つ専門人材を確保することが急務とされているためです。
一方で、これまでの情報処理技術者試験と異なり、継続的な登録料や高額な講習受講料が発生する仕組みに対しては、国の外郭団体である情報処理推進機構(IPA)の運用体制やコスト負担の重さから、受験者の間でも賛否や疑問の声が上がっているのも事実です。
公式には「絶えず変化する脅威に対応し、最新のスキルを担保するための維持費」とされていますが、個人での費用負担の大きさが登録をためらう一因になっています。
そのため経済産業省では、政府調達(ISMAP)や「IT導入補助金」の評価対象にするなど、登録するメリット(インセンティブ)の付与や必置資格化に向けた検討を推し進めています。
参照:情報処理安全確保支援士制度の普及策|経済産業省(pdf)
今後、情報インフラの整備など、公共性の高い事業の入札の際に、情報処理安全確保支援士が在籍していることが入札の条件になる可能性があります(必置資格)。
すでに一部では「IT導入補助金」の支援事業者登録や、政府の情報システム調達(ISMAP)などで評価対象となっています。
将来性について徹底研究

国家資格の試験が一部免除に
情報処理安全確保支援士の試験に合格すると、国家資格の試験の一部が免除になるというメリットもあります。
この場合、登録していなくても合格しているだけで免除の対象になります。
さらには、サイバー犯罪捜査官や技能公募の自衛隊員の任用資格(採用する際に必要となる資格)になっています。
うまく行けば、サイバーセキュリティの専門家として国家公務員に採用される可能性もあります。
合格するには
試験は午前と午後
試験は午前(午前I・午前II)と午後(記述式)の計3つの試験で構成されています。
午前中は選択式、午後は記述式です。
試験範囲は、テクノロジー系、マネジメント系、システム開発、システム監査など幅広い分野から出題されます。
初学者であれば、毎日3時間勉強しても1年くらいは必要です。
よく500~600時間とも言われますが、率直に言ってそれではかなり不足です。
もちろん事前の知識や現場での経験によっても違います。
応用情報技術者試験合格レベルの方であれば、半年程度の勉強時間で合格範囲に到達するでしょう。
午後の試験で合否が分かれる
一般的には、選択式の午前試験よりも長文記述式の午後試験の方が難易度が高いと言われています。
午前の試験は、応用情報技術者の試験範囲と同様の部分から出題され、基本的な知識が問われます。
午後の試験では、長文を読み記述式で解答しなければなりません。
内容を正確に記述する力や、セキュリティに関して正確に論述する力が試されます。
また、複合的な分野の問題が出題されるため、苦手分野があると全体の得点にも影響します。合格点を取ることが難しくなります。
テキスト・問題集・参考書
おすすめ問題集
過去の試験傾向を分析し、合格に必要な知識を詰め込んだ一冊です。
セキュリティの専門家が基礎項目から最新傾向問題までわかりやすく解説しています。
試験は、実務的な内容から法律や条例などのIT統制に関する分野まで広い範囲ですが、それら全域をカバーしています。
図や内容、文章などが丁寧に記載されているので読みやすいです。
とにかく情報量が多いので、これ一冊だけでも集中して学ぶことができます。
この一冊があればかなり力になるはずです。
| 種類 | 評価 |
| 過去問題集 |
過去10回の情報処理安全確保支援士試験と情報セキュリティスペシャリスト試験を重要なテーマを10章としてまとめて解説しています。
学習方針やノウハウがしっかりと書かれていて、学習を進めやすくなる工夫がされています。
情報量が多くて問題の解説が詳しいのが特徴です。合格のためのテクニックが満載です。
| 種類 | 評価 |
| 過去問題集 |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
※春季と秋季の年2回実施。
- 春期試験:4月の第3日曜日
- 秋期試験:10月の第3日曜日
お申し込み
試験のおよそ3か月前から2か月前まで。
受験資格
受験資格の制限は一切なく、どなたでも受験できます。
試験会場
全国主要都市
受験料
7,500円(非課税)
試験内容(問題数、時間)
- 午前I:四肢択一式 30問:50分
- 午前II:四肢択一式 25問:40分
- 午後:記述式 4問中2問を選択して解答(150分)
※2023年秋期以降、旧午後I・午後IIが統合され、150分の記述式「午後試験」に一本化されています。
※免除制度あり
下記のいずれかの条件を満たした場合、2年間試験の一部が免除されます。
- 応用情報技術者試験(AP)に合格
- 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験のいずれかに合格
- 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績をとる
合格基準
午前、午後の試験ともに各100点満点の60点以上
※試験結果に問題の難易差が認められた場合には、基準点の変更あり
主催者情報
試験に関する詳しい情報は情報処理安全確保支援士試験|試験情報|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構をご覧ください。
