食品安全検定とは?難易度や合格率・取得するメリットを解説
種類 | 難易度 | 合格率 |
民間資格 | 易しい | 60~85% |
受験資格 | 取得費用 | 勉強時間 |
誰でも受験可 | ~2万円 | 1か月程度 |
活かし方 | 全国の求人数 | おすすめ度 |
知識習得 | 0件 |
- 上記は初級についてです。
- 全国の求人数は、ハローワークの情報を基に2024年6月6日に集計。
食品安全検定は誰でも短期間で合格できる民間資格です。
学習する内容は表面的な用語集の理解レベルで特に取得するメリットはありません。
学生や社会人が取得しても就職や転職で役立つことはありません。
食品安全検定とは
食品安全検定とは、食の安心と安全に関する知識を問う民間資格です。
試験は、一般社団法人食品安全検定協会が実施します。
試験の対象となるのは、食品を開発・製造する人や販売する人、飲食店で働いている人、家庭で子供に食事を作っている人など食品に携わる方々です。
試験は、指定された全国各地のパソコンを使って解答するCBT方式で受験します。
資格の区分は初級と中級に分かれていますが、上級も予定しているようです。
主催者サイト:食品安全検定 公式ホームページ
役に立つ民間資格なのか?
資格と言っても学習する内容は表面的で専門的ではありません。
公式テキストがあれば比較的短期間で合格できます。
そのため、もちろん就職や転職に役立つとは言えません。
履歴書に書いて、就職や転職の際に採用が有利になるなどとは期待しない方がいいでしょう。
ただ、幅広い衛生管理の知識が身に付くので、食品衛生に関わる仕事をしている人には知識習得に役立ちます。
あくまでも基本的な食の安全性について勉強する自己啓発の手段のひとつです。
将来性について徹底研究
食品分野は怪しい民間資格が多いので要注意
食品関係の国家資格は実はとっても少ないんです。
栄養士、管理栄養士を思いつくくらいで、調理の分野を含めても調理師や製菓衛生師が加わるくらいです。
そんな国家資格が少ない食品分野には、短期間で取得できるよう民間資格が多く存在します。
食育アドバイザー、食生活アドバイザー、野菜ソムリエ、介護食士、フードコーディネーター、食品表示検定、食育実践プランナー、食育インストラクター、食生活指導士、食育指導士、予防栄養学アドバイザー、スイーツコンシェルジュ、アスリートフードマイスター、フードアナリスト、スポーツ栄養プランナー、生活習慣病予防プランナー、発酵食品ソムリエ、薬膳コーディネーター、野菜スペシャリスト、離乳食・幼児食コーディネーター・・・
まだまだたくさんあります。
ではどれが一体権威があって、世間で認められているのかというと・・・
どれも学習する内容は基本的なことばかりで難易度は低く短期間で合格できます。
お金を払って指定の通信講座を受講すれば合格できるモノも多いです。
権威らしきモノは感じられません。
全て無駄だとか資格商法だと言って否定する気はありませんが、講座受講料と受験料を目的としたような資格商法的な民間資格も少なくないので要注意です。
考えてもみてください。
栄養士になるには2年以上、管理栄養士になるには4年以上の時間をかけて栄養学、さらには調理学、生化学、生理学、食品学、食品加工学、臨床栄養学、応用栄養学などの専門的な知識を身に付けます。
それを数週間~数か月程度で合格できるような民間資格など、合格してどう役に立つと思いますか?ちょっと考えれば分かるはずです。
※食品表示検定は一部の職種では評価されるので履歴書に書けば評価される可能性があります。
民間の検定試験など評価の対象にならない
食品関係の会社へ就職・転職を希望する人が、何か役立つ資格を取得したいと考えてこういった検定試験に走ってしまうワケですが、合格してもまずメリットなどは期待できません。
履歴書に書くのは自由です。しかし、プラス評価にもマイナス評価にもなりません。
それは必ずしも業務に必要じゃないからです。
民間資格を持っていたからと言って、特別な業務ができるワケでもないです。
就職や転職においては、やはり面接の結果の方を重視します。
また、当然ですけど学歴も重視します。
短期間で誰でも取得できるような民間資格など取得しても意味はないということです。
多くの人はお金と時間の無駄遣いで終わります。
合格するには
食品安全検定には、難易度別に初級と中級がありますが、それほど難しい試験ではありません。
むしろ簡単です。初級であれば、1か月程度の勉強時間で合格できます。
合格率については、概ね以下の通りです。
- 初級:55~75%
- 中級:45~55%
ちなみに、2023年9月実施分の合格率は、初級:54.0%、中級:45.9%です。
中央法規出版株式会社より公式テキストが初級と中級別に発売されています。勉強方法としてはこちらで学習するのがおすすめです。
初級では、特に用語は最低限理解しておかなければなりません。
中級では、全体動向や危害要因、予防管理などが出題されます。
特に初級は、ほぼテキストの文章がそのままに出題されるので、テキストの内容を覚えておけば合格できます。
また、常識的な問題も多く出題されます。
主催者のホームページに過去問題として模擬試験問題が載っているので、試しに解いてみてください。
おそらく知識の無い人でも半分ぐらいは正解できるでしょう。
中級になると100点満点で80点以上が合格ラインです。苦手な科目を作らないように全て勉強しましょう。
※上級試験の実施については、当分予定はないようです。
テキスト・問題集・参考書
おすすめテキスト・基本書
食品安全検定初級用の公式テキストです。食の安全に関する基本的な考え方を幅広く学べます。
受験用だけではなく、食品業界で働く人や、食の安全に興味のある人はに入門書としても活用できます。
食品衛生に興味のある人は買って損はない一冊です。
※公式ホームページに模擬試験問題として過去問が載っているのでそちらも参考にしてください。
種類 | 評価 |
テキスト |
試験情報
日程・出題内容・合格基準・その他
試験日
年2回(9月、3月)
お申し込み
試験実施日の数日前まで
※インターネットによる申込
受験資格
どなたでも受験できます。
試験会場
全国のCBT認定試験会場にて受験
受験料
- 初級 6,600円
- 中級 8,800円
(2024年4月現在、税込み)※団体割引あり
試験内容
出題範囲:
【初級】択一問題50問、60分
- 「食の安全」に対する基本的な考え方を学ぶことで、食の安全に対する理解が深まり、実務に役立てる
- 「なぜ、そのようにしなければいけないのか」を理解し、行動に移す
【中級】択一問題、正誤問題、事例問題50問、90分
- 科学的根拠に基づく合理的な食品の安全管理を理解することで、効果的、効率的な管理の考え方を学ぶ
- 食の安全を脅かす可能性のある要因を幅広く、分野ごとに学ぶことで、食の安全管理の盲点をなくし、より確実な管理に結び付ける
合格基準
- 初級 70点以上(100点満点)
- 中級 80点以上(100点満点)
主催者情報
試験に関する詳しい情報はお申込み方法|食品安全検定 公式ホームページをご覧ください。