求人が多く需要のある資格ランキング25選
それはズバリ!求人の数で判断するのが最も的確でしょう。
そこで、インターネットハローワークに掲載されていた全求人情報1,066,917件を詳細に調べてみました(2024年2月6日実施)。
求人情報には募集要項が明記してあります。
そこの「必要な免許・資格」の欄に資格名称が明記してあれば、少なくとも無資格者よりは採用が有利になるはずです。
当サイトでも、一定の根拠に基づいて「本当に需要のある資格」のランキングを作ってみました。
調査方法としては、日本一の情報量を誇るインターネットハローワークの検索機能を活用しました。
検索する際に「免許・資格コード」を入力、あるいは「フリーワード」の項目に資格名を入力し、検索結果のうち「必須」「あれば尚可」をともにカウントします。
正確性を期するため、内容を確認して該当しない求人は省きました。
2024年 需要がある資格ランキング ベスト25!
第1位 普通自動車免許(AT限定含む)
求人件数 432,882
求人数の多い資格ランキング、需要のある資格ランキング堂々の第一位はやはり自動車運転免許です。
実に、日本全国の求人の約44%は、普通自動車運転免許が「必須」あるいは「あれば尚可(AT限定可)」となっています。
「就職や転職に資格を活かしたいけどおすすめの資格は何か?」それは文句なしで運転免許です。
就活を控えた学生であれば在学中に取ってしまいましょう。
社会人になってからでは時間的な制約もあってなかなか教習所へ通えません。
運転免許は立派な国家資格です。
持っていれば胸を張って履歴書に書いてください。
第2位 介護福祉士
求人件数 52,859
今の日本で圧倒的に求人が多い業種は、やはり介護に関する仕事です。各都道府県で1,000件以上は求人がある計算になります。
都市部、地方を問わず全国津々浦々で介護福祉士の求人は見つかります。
おそらく応募すれば男女・年齢を問わずかなりの確率で採用になるでしょう。
長く続かず辞める人が多く、慢性的に人手不足という業界です。
第3位 看護師
求人件数 50,664
女性が手に職をつけて、全国どこでも求人が見つかる資格といえばやはり看護師でしょう。
最近は男性看護師も増えているようですが、この先もっと増えるでしょう。
看護師の国家資格は一生モノです。
極論を言えば、この資格を持っていればいつでもどこでも働けます。
自分の希望の働き方と働く場所を最大限選ぶことが可能です。
准看護師もやはり求人数は多くあります。
准看護師であれば夜間の学校もあるので、まずはそちらから取得するのもおすすめです。
第4位 介護職員初任者研修
求人件数 49,563
介護・福祉の業界で働くための入門資格で、キャリアアップのスタートラインに立つための資格です。
介護職員初任者研修は3か月(130時間)ほどの研修を受講しなければなりません。
民間のスクールを利用すれば相場は5万円~10万円ほどです。
無料あるいは格安で取得できる場合もあります。
介護施設で働きながら施設側の負担で取得する人も多いようです。
取得すれば就職や転職につながります。
その後、リーダーや管理者へキャリアアップできる可能性も広がります。
実務経験3年以上で上位資格である介護福祉士の受験資格を得ます。
第5位 准看護師
求人件数 35,643
看護師は国の定める国家資格ですが、准看護師は都道府県知事の免許(資格)という違いがあります。
ただし、現場での仕事の内容は基本的に差はほぼありません。
夜間の准看護学校もありますが、一度社会人を経験してからやり直しで入学する女性も少なからずいます。
30代、40代の女性も珍しくありません。
准看護師の資格を取得した後、実務経験を積んで国家資格である看護師へステップアップすることももちろん可能です。
第6位 保育士
求人件数 29,961
保育士の資格は一度取得すれば生涯有効です。女性にとっては役立つ資格です。
子育て等の理由で一旦退職しても、仕事柄その経験が再就職を有利にすることも多いようです。
保育士の資格を持っているけど資格を活かしていない潜在的な保育士が多くいます。
やはり原因は給与などの待遇面の悪さです。この点は今後改善される傾向にあります。
受験資格などはないので誰でも独学で受験できます。
求人も多く、資格を活かした仕事に就けます。
第7位 フォークリフト運転技能者
求人件数 22,779
フォークリフトの求人に関しては、多くの場合「あれば尚可」となっているので絶対的に必要とまではいえません。
しかし、持っていると有利になるのは間違いないようです。
フォークリフトの技能講習を受けて、試験に合格すれば運転資格が得られます。
18歳以上であれば誰でも受講できて合格率は9割以上です。車の免許がなくても大丈夫です。
資格取得にかかる日数は最大5日間、費用の相場としては約1万円~4万円ほどと取得しやすいのも魅力です。
第8位 大型自動車免許
求人件数 19,023
いくらITやAIなどの情報技術が普及しようと物流の業界はなくなりません。
ネット上でモノを買ってもモノを運ぶ手段が必要となります。
そんな日本の物流を支えているのがトラック輸送です。
日本国内の貨物のほとんどはトラックが運んでいます。
無人運転の技術がこの先進歩するかもしれませんが、まだまだ物流の担い手は社会が必要としています。
第9位 調理師
求人件数 17,582
調理師の資格(免許)がなくても料理の仕事に就けますが、需要の多い資格であることは間違いないようです。
最近の人手不足と相まって調理師の求人は潤沢にあります。
パート、アルバイト、契約社員の募集が目立ちますが、正社員募集もかなり多いようです。
年齢が高くてもそんなに苦労することもなく就職先は見つかります。
第10位 ケアマネジャー
求人件数 15,116
「ケアマネジャーは飽和状態にあって供給が需要を上回っている」などともよく言われますが、実際は需要も多く見込めてまだまだ将来性がある資格です。
ケアマネジャーが足りている地域もありますが、不足している地域も多いようです。この先仕事がなくなることはないでしょう。
介護福祉士をはじめとして介護の仕事に従事する人がキャリアアップのために取得する資格です。
学生や社会人が就職・転職を目的として取得する資格とは少し違います。
第11位 土木施工管理技士
求人件数 13,052
深刻な人手不足が叫ばれている今の世の中で、特に人手不足といわれているのが建設業界です。
土木施工管理技士の需要は年々高まっています。
有資格者に手当を支給する企業も多数あります。それだけ業界では必要な人材であることは間違いないようです。
土木施工管理技士の有資格者で経験と実績があれば引く手あまたです。
誰でも受験できるワケではなく、学歴要件その他の受験資格が必要です。
第12位 社会福祉士
求人件数 11,961
社会福祉士の主な仕事は「介護を利用する人やその家族との相談業務」です。
生活する上で困っている人々や、生活に不安を抱えている人々、社会的に疎外されている人々に対して、社会との関係を構築し、問題解決のための援助を提供する専門職です。
社会福祉士は、病院などの医療機関において入院時の相談や退院後の援助、その後の社会復帰の促進について相談し、アドバイスをします。
第13位 栄養士
求人件数 10,184
学校や病院などの給食業務は、今やほとんどが外部の企業への委託です。企業の社員食堂の運営もほとんどが外部委託です。
そのため、病院や市町村、企業などが直接栄養士を雇用するケースは減っていますが、委託を受けた会社の多くが栄養士や調理師を募集しています。
調理の現場以外では、食品メーカーへ就職するケースも多いようです。
就職先に食品メーカーを検討するといっきに幅が広がります。
栄養士になるには、大学や短大、専門学校の栄養士養成課程を修了し、卒業後に申請すれば無試験で都道府県知事から栄養士の免許証が交付されます。
第14位 自動車整備士
求人件数 9,110
自動車の専門的な技術と知識を持ち、自動車に不具合がないかを確認し、必要に応じて整備や分解・組み立てを行い、調整・修理をするのが仕事です。
当然ですが、車が好きじゃないと務まりません。
地方へ行っても就職先は見つかります。
自動車整備士になるためには、一定の受験資格を満たしたうえで、国土交通大臣の行う自動車整備士技能検定『学科試験(一級の場合は筆記及び口述試験)及び実技試験』を受け、合格しなければなりません。
第15位 歯科衛生士
求人件数 8,860
歯科衛生士は人々の口の中(口腔)を清潔に保って虫歯の予防を図るのが主な仕事です。
さらに、歯周病の原因を取り除くために歯石を取り除きます。
就職先は歯科医院が中心ですが、最近では老人保健施設での口腔ケアの業務も増えています。
歯科衛生士になるには、高校卒業後、所定の養成機関で定められた期間以上の必要な教育を修了し、国家試験に合格しなければなりません。
第16位 理学療法士
求人件数 8,268
理学療法士、作業療法士ともに有資格者が多くいて飽和状態・・・なんて言う人もいますが、実は求人数も多く人手不足の状態が続いています。
医療の分野と介護の分野において安定した求人数があります。
高齢化社会が進行する日本において著しく増えているのがデイサービス、リハビリセンターなどの介護老人保健施設での機能訓練業務です。
特に地方では人手不足の状態が続いています。
第17位 作業療法士
求人件数 7,838
作業療法士は、入浴や食事など日常生活の動作や、手工芸、園芸及びレクリエーションまで、あらゆる作業活動を通して体と心のリハビリを行います。
理学療法士は、患者の主に腰から下の下半身の機能の回復のリハビリが専門です。
つまり、起き上がる、座る、立ち上がる、歩く、…等々、生活する上での基本動作を担当します。
作業療法士は、主に腰から上の上半身の機能の回復のリハビリが専門です。
手を使って文字を書く、箸を使って食事を摂る、洗濯物を干す…といった応用動作を担当します。
求人の詳細な情報を見ると、「理学療法士あるいは作業療法士のいずれかを所持で可」となっている場合が多いようです。
第18位 電気工事士(第二種)
求人件数 7,621
中高年でも取得すると就職につながりやすいおすすめの資格です。
住宅や店舗などの新築・増改築時に、電気設備配線図通りに屋内配線を行い、コンセントの設置やアース施工などをするのが電気工事士の主な仕事です。
第二種電気工事士の試験はそれほど難しくありません。
独学でも1~3ヶ月で合格できます。
第19位 建築士
求人件数 7,387
簡単には取れない国家資格なので、やはり建築業界や不動産業界へ就職・転職する際には役立ちます。
二級建築士でも十分需要はあります。需要が高い一般的な戸建住宅であればほとんどの建物の設計・監理ができます。
新築住宅の設計だけではなく、最近ではリフォームの提案、不動産の営業や管理などの仕事も増えています。
例えば、マンションのセールスでも建築士が説明すれば信頼度も増して成約率も上がります。
第20位 薬剤師
求人件数 5,813
薬剤師の資格は、6年制の薬学部を卒業し国家試験に合格しなければならないのでおいそれと簡単には取得できません。
薬剤師不足は深刻で、都市部よりも地方へ行けばさらに超人手不足です。地方へ行けばいくらでも就職先は見つかります。
薬剤師の利点は何といっても時給がいいことです。
パート、アルバイト、契約社員、派遣のいずれであっても格段に時給が良く、よく見かけるドラッグストアでの求人は2000~3000円が相場です。
第21位 簿記検定
求人件数 5,257
簿記検定を持っていると就職が有利になるとか、持っていても実務経験がないとダメだとかいろいろ言われていますが、簿記検定の有資格者の求人件数は確実に多く存在します。
ただし、簿記検定を持っていればそれが採用の決定打になるというワケではなく、その他の学歴、年齢、面接の結果等なども総合的に判断して採用するかどうかを決めます。
仮に2級を持っていても実務経験がゼロであれば、無資格でも実務経験が長い人の方が採用は有利になる可能性もあります。
就職、転職につながりやすい資格ですが、2級+実務経験が理想です。
第22位 管理栄養士
求人件数 4,951
栄養士の上級資格が管理栄養士です。前提として栄養士の資格を持っていないと受験資格がありません。
管理栄養士の活躍の場は、病院、保健所、行政機関をはじめ、学校、スポーツ施設、研究機関など多岐にわたります。
管理栄養士は栄養士を指導管理する立場にあります。
難易度の高い資格ですが、社会的信用の面からも栄養士より管理栄養士の資格があったほうが有利です。
第23位 宅地建物取引士
求人件数 4,426
平成27年度より、それまで宅地建物取引主任者だった名称が「宅地建物取引士」に変わりました。
試験内容等はこれまでと原則変わりません。学歴、年齢、経験に関係なく誰でも受験できます。
不動産関連の会社へ就職したいのであれば採用は有利になります。
不動産関係の会社はもちろんですが、金融業、建築業、役所でもこの資格を奨励しています。
40代、50代でも宅地建物取引士を持っていれば未経験者でも不動産会社に就職できる可能性が少なからずあります。
第24位 精神保健福祉士
求人件数 4,408
精神保健福祉士は、うつ病や統合失調症、認知症、各種依存症、PTSDなどの精神障害者の相談支援が主な業務です。
社会復帰を目指して相談に応じ、助言・指導・日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行います。
社会福祉士は、相談支援の対象になる人が様々で、心身の障害がある人や日常生活に支障がある人など福祉全般にわたります。
※ソーシャルワーカーの中でも「精神保健分野の支援」に特化しているのが社会福祉士です。
第25位 危険物取扱者(乙四)
求人件数 3,790
比較的取得しやすくて、就職・転職につながりやすい国家資格といえばやはり危険物取扱者でしょう。
「甲種」「乙種」「丙種」の3種類があって、中でもガソリン、灯油、軽油が扱える「乙種4類」がおすすめです。
いわゆる「乙4」です。受験生全体の64%はこの乙4を受験します。
特に冬場は有資格者の需要が増えます。
自動車運転免許とフォークリフトも合わせて持っていれば就職に活かせます。
結果を見て感じたこと・まとめ
需要があるのはほぼ国家資格
以上、求人数をもとに需要のある資格ランキングを25位まで説明しましたが、このあと40位まですべて国家資格でした。
これらの資格はダイレクトにそのまま就活・就職・転職に直結すると判断してよいでしょう。
しかし、医療や福祉の分野って強いですね。上位10資格中6資格がこの分野でした。高齢化社会がますます進む日本では今後も需要が見込めるでしょう。
一方で、民間資格などは明確な需要はないようです。
21位に簿記検定が入っていますが、それでも「あれば尚可」という緩い条件なので、持っていなくても応募はできます。基礎学力が高ければ有資格者よりも採用は有利かもしれません。
多くのサイトでは、「将来性のある有望資格や高収入を狙える資格」などと根拠もなくランキング形式で解説していますが、概ね通信講座の宣伝です。安易に信じてはいけません。